この5月に、詩人、橡木弘が亡くなった。
橡木さんの詩は、1980年代後半の「詩学」の年鑑で知った。
確か「林檎鉄道」という詩だったか、うろおぼえ。
それ以来、ぼくは、詩集を送りつづけていた。
橡木さんも、特装の素晴らしい「書物」を恵贈してくださっていた。
中央詩壇では、ほとんどその名は語られませんでしたが
いつか同人誌を出すならば、橡木さんにお声をかけようと
ずっと願ってきた。
いま、屋根裏の本の山を探してみたがみつからなかったが
いずれまた、作品を紹介したい。
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この橡木さん、確か、詩学の年鑑には、
荒川洋治さんの推薦で作品が掲載されたのではなかったか。
これもうろおぼえ。
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数十年がたって、この詩人の別名が
村上善男という名であることを知った。
岡本太郎との深い親交でも知られた
著名な現代美術の作家であることも。
また、弘前大学の名誉教授であることも。
橡木さんの詩作品については、またあらためて書きます。
私は札幌のビジュアル詩の展覧会で村上さんとご一緒させていただいた関係で、少しおしゃべりしました。
銀座の個展にも伺ったことがあります。そして詩集「塩景」といただいたのですが、まだそのときは橡木木弘さんの詩と、村上善男さんの絵が結びつかず、よくわからないままにしておりました。
ところが、亡くなったとのこと、その前に岡本太郎美術館で2回ほど展覧会があって作品をまとめて拝見したこと、でだいぶ橡木さんの詩に思いがたどり着くようになりました。
「蛾景」という詩がすばらしいです。
ぜひとも萩原さんにお見せしたいなあ、と思いました。
詩集「塩景」というぽえとりくす叢書(北大の工藤さんが出しているシリーズです)です。
ぽえざるのときにお持ちしたらよいでしょうか?
ヤリタさん、こんにちは。
橡木さんの詩集の造本は、素晴らしいですね。
この造本だけでも、屈指。
内容も、身体に痕跡をすぱっと残す、快作ばかりです。
ぼくは、「林檎蜂起」と「鱈景」を持っています。
「塩景」、拝見させてください。
「塩景」の装丁は、ぽえとりくす叢書の1冊なので、地味なものです。
でもナカミがすごいです。
ぽえざるのときにお持ちしますね。
これ程までに詩人橡木弘を愛しておられる方々がいて感無量です。橡木弘の詩集はほかに『棘』と『澱循環(よどみじゅんかん)』がありますが、いずれも手に入らないのが残念です。愚生が編集長をしている文芸誌『北奧氣圈』第3号は「特集・村上善男」の予定です。主宰で詩人の船越素子が詩論・詩人論を書くことになっています。参考までに。
一昨日、ある会で
ヤリタミサコさんから「塩景」をお借りしました。
これで橡木さんから恵贈いただいた
「林檎蜂起・特装版」
「鱈景」
の3冊になりました。
橡木さんが、美術家でもあることを
知ったのは、詩人として知った
だいぶ、後のことです。
特集号、ぜひ、読みたいと思っています。
ぼくは、現在、
橡木さんとも親しかった
藤富保男、高橋昭八郎氏らも参加されている
詩誌「gui」の同人です。