JAZZ SINGER REIKO OSHIBUCHI 押淵玲子オフィシャルブログ

福岡で活動しているSINGERです。乳がん闘病中(再発転移あり)の事や、音楽の事など。
そして、趣味の着物リメイクなど

押淵玲子CD、画像など

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尚、CDは2,800円のものは800円を2,500円のものは500円を
「がんの子供を守る会」また「あしなが育英会東北レインボーハウス建設募金」に寄付いたしております。

ライブ画像をアップしています

2016年12月4日(日)18:00~
ANIME JAZZ THE LAST
10年間皆様に愛されて続けてきたANIME JAZZ LIVE
ライブはこの日が最後となります。
どうぞ、お見逃しなく!

When A Man Loves A Woman

2016-03-26 11:44:31 | 日記
私のライブでは、たった1回しか歌わないという
プレミア曲というのが多いのだが
何回も登場する曲ももちろんある。

その1曲が「When a man loves a woman」

その昔パーシー・スレッジがヒットさせた曲だ。

この曲を知ったきっかけは
ずっと私がそっくりだと言われているベット・ミドラー主演の
「The Rose」という映画。
ジャニス・ソプリンをモデルとした映画で
そのライブシーンが凄かった。
実際にベットがライブを行っての撮影だったというが
とにかく、クオリティの高さというか熱気というか
ライブシーンだけでも感動して涙が出るくらいだった。

その中で歌っていたのが「When a man loves a woman」

確か大学生の時だった。
そして、同時期にこれで「!」と来たのかどうかわからないが
サントリー角のCMで
ピアノバーで三宅一生が飲んでいる
黒人の女性が弾き語りでこの曲を歌っている、という。。。。
おお!!
しぶい!かっこいい!すてき!

という事で、即レパートリーに入れた記憶がある。

私は当時三宮からずっと上へあがったところにあるピアノバーで弾き語りしていたが
これを最初に歌った時に
オジサマたちから沢山チップを頂いた。
「おお~~~~~~!!!!!」と
それ以後、毎回というわけにいかないが
いつもこの曲のリクエストが来た。

その後、何となくこの曲を歌うような雰囲気の所で演奏する機会がなくて
(何しろ、小さい店だと私の声はでかすぎるから)
大きなラウンジや
ジャズクラブでの仕事をやるようになって
再度、この曲を演奏するようになった。

ジャズクラブやラウンジでも
私の顔を見ると「あの曲、お願い」と言われるくらい
私のレパートリーとして定着。
専門学校でこの曲をちらっと歌ったが
生徒たちは少し時間が余ると
「先生、あの曲歌って!」とリクエストするようになった。

今はルーチンワークの仕事をしていないが
ある程度の広さのあるお店でのライブには
結構、頻繁に登場する。
きっと内容も、曲調も
私の声とか、根本的に私が追及しているテーマに合っているのだろうと思う。

今回のライブのテーマは「嘘」

この曲の中でも
男をだます悪い女が居て
嘘だらけなのに、男は彼女の事を心底信じて
彼女の為なら全てをささげる
全てを捨てる
彼は純粋に彼女を愛している。
どんなに傷ついても、彼女を愛している。
何故なら、彼女が彼の全てだから
という
「騙された男」が登場する。

でも、嘘でも信じていれば彼にとっては真実なのだ。。。
(ん?フライヤー裏のベースの人の作文に似てきたな)

いつ聴いても感激していただける1曲だと思います。
どうぞ、楽しみにしていてください。


humanoid monster

2016-03-21 16:36:54 | 日記
ANIME JAZZから「妖怪人間ベム」を
英語訳して演奏するのですが
これがね・・・・
なかなか渋い感じになりそうです。

CDをお買いになった方はお分かりになると思いますが
CD版では大変渋い出来になっております。

妖怪人間ベム

第1回目の時はスタンダードナンバーと掛け合わせた感じにしましたが
その後、再アレンジで
更に怪しげなムードに。。。

基本的に「同じことをやる」というのが私はあまり好きではないので
今回は更に英語版で
何と訳したものか、と悩んだ挙句
結局、素直に
「humanoid monster」になりました。

そのまんまやん・・・・

そうなんですけど、それ以外に怪しげな言葉って言うのが見つからなかったのです。

思えば、あのアニメは怖かったですね。
最初の実験室での誕生シーンが
子供用のアニメとは思えないくらい恐くて
確か、カラーではなかったと思います。
後にカラーになった時は
そうか、こんな色をしているんだと思いましたから。

人間になりたくて
人間と友達になりたくて
人間のために悪と戦っているのに
最後には結局「化け物だ!」と人間に裏切られる。

ベムというのは少年の妖怪人間なのですが
彼は子供という設定なので
余計に人を信じる心が強くて
最後の「裏切られた感」は結構悲しいものがあります。

ずっと友達だよなんて言葉
本当に人って大嘘つきだなと思った事ありませんか?

子供は残酷ですから平気で嘘をついて
平気で人を裏切ったりするものです。
子供独特の純粋さであり
残酷さです。

ただ、こういう時期に注意しなくてはいけないのは
そういう子供を見て大人は叱らなくてはいけない。
「嘘をついてはいけない」
「人を裏切るのは悪いことだ」と教えなくてはなりません。
最近の人はそういう事が「子供の自由」とはき違えられて
どうも、ちゃんと教えられていない気がします。
だから、大人になっても平気で嘘をつくし
平気で裏切って
それでも「自分が悪くない」と主張したもの勝ちと言うことが多いように思います。

アニメや色々な物語が
全て教育的なものであるという必要はありませんが
子供に影響を与えるものとして
「嘘をついちゃいけない」
「裏切っちゃいけない」という
強烈なメッセージを放っていたアニメだと思います。

さて、ライブではどれだけ渋くなる事やら。。。


ライブ前に一段落

2016-03-19 13:03:05 | 日記
昨日、9か月の抗がん剤
アバスチンとパクリタキセルの治療が終わりました。

今回は悪変して中止ではないので
再度悪化したら、この治療は有効です。

次回からは残っている1剤のホルモン治療になります。
これがまあまあ、効けば
以前に使ったホルモン治療薬も使えるかも、と。
悪変するとどうしても使えませんが
少しずつ悪化していったときは
介護問題で大変な時期でしたし
精神的にも参っていましたから
今、両親が少し落ち着いている状態なら有効かもしれない。

まあ、何にしろまだ自分の作品を作る作業をしていないので
声の出る期間を延ばさねば!!

で、昨日はしばらく化学療法室ともお別れなので
はじめてウィッグを被っていきました。
そして、看護師さん達とも色んな話をして。

再度の抗がん剤となった時は
本当に私は大丈夫なのか?と思いましたよ~~~、と。
思えば主治医も結構渋いことを言ってました。
「これで2年以上は大丈夫のような気がするけど
これだけの期間があれば、自分のやりたい仕事が出来る?」
って言われてもですね。
声が出ないなんて状況になるとは思いもしなかったですから
声の出る状況が2年ですよね・・・・・

肺に転移して、それが酷くなるという事は
声が先に出なくなる
歌えなくなるという事だったのね。
そんなんで生きていたくない!と真剣に思いましたよ。

歌えなくなったら生きている意味がないと家でブツブツ言っていると
ダーリンが「じゃあ、君の人生って音楽だけ?」
「そうよ!だって、音楽くらいしかまともにやってきてないもん!
じゃあ、俺はどうなるんだ?という顔もされたけど
まあ、コイツの人生はそうなんだろうなぁ、と呆れられながら。
看護師さんから「じゃあ、次に聞かれた時は、ちゃんと旦那さんの事もいわなきゃ!」と。
まあ、そうね。
旦那だけではなく、子供たちの事もよね。

先日娘から
「お母さん、ここ数年の間に、何度もお母さんはもう死ぬんじゃないか、って泣いたんだよ」
と言われたのよね、というと
家族だもの~~~~と。
本当に死ぬんじゃないかと本人も思ったけど
新薬に恵まれたりして
大々的に復活している私はやっぱりダイハード。
神様に愛されているのかもしれない。

その他にがん患者にあるある話で
患者さん自身が4期と末期を間違えていることが多くて
「自分は最終ステージだから末期なんです」というけど
まだ攻撃的な治療が出来る、転移巣の広がりが大きくないのなら
4期です。末期は余命半年を切るとか3か月を切るとかですよ。
それでも、そこから元気に数年生きる人もいらっしゃいます。
私は4期だけど、勿論完治はしないし、がんと共存するだけだけど
まだ十分に自分の人生を楽しもうと思ってます。

そして、抗がん剤治療中だというと「え?そんなにひどい治療を?}とか
「副作用で死ぬ人が多いそうですね」とか色々言われるというと
本当に世間に正しい知識が出回っていない、と看護師さん達も嘆いていました。
一番初めのCEFという抗がん剤(エンドキサン+エピルビン+5Fu)が一番吐くそうですが
投与前、投与日、投与翌日に水を2ℓずつ飲むと吐かないというので実行しました。
めまいはやってきましたが
ちょっとむあっとするくらいで吐かずに済みました。
やはり、抗がん剤投与時は水をしっかり飲むことが大切なようです。
どの抗がん剤でも、水は沢山飲んで
早く血中から不要な不要なものを出さなくてはいけないようです。
がんに引っ付いた薬剤は流れtりしないから。

それに、何度もブログで書きましたが
副作用止めが発達して
本当に楽に過ごせるようになりました。

映画とかドラマに出てくるゲロゲロ吐くようなことは殆どないです。
たまに体に合わない人もいらっしゃるようですが
精神的に「抗がん剤=吐く」とインプットされている方は
何を処方しても吐くそうです。
先入観を持たない方が良いらしいです。

何にせよ
「壮絶ながんとの闘い」というのは
ここ近年では珍しくなってきています。
私は特に元気者のようですが
死ぬまで自分の人生をエンジョイするように医師も看護師さん達も手伝ってくれるわけで
ドラマにあるような
そういうものばかりを想像してはいけないし
メディアもちゃんと共存ライフを楽しんでいる人を取材してほしいものです。

私は勿論、自分の人生を12分に生きようと思っています。
病状は悪化するときの落ち方は段々大きくなりますが
でも、死ぬまで歌っていたいというのが私の夢ですから
出来れば、そうありたいと思います。

ケモ室を出る時に
「また出戻ってくるかもししれませんが、とりあえずお世話になりました。」
看護師さん達も
「お待ちしていませんから。お元気で。」

さあ、ライブ、頑張るぞ!




「え?」という曲

2016-03-17 10:13:45 | 日記
私は童謡や古い歌とか
よくアレンジしています。
もちろん、ANIME JAZZはその最たるものですが。

今度のエイプリルフールのライブでは
「皆さんよくご存じの、あの曲を英語歌詞、ジャズアレンジで」と
そういう予告をしていたところ
大半の方がちょっとした誤解をしていらっしゃる
折れた煙草で嘘がわかるあの歌。
中条きよしの「嘘」をアレンジしたのかな、と
そう思われた方が多いようです。

でも、違うんですよね。

もっと軽い感じのものです。

カテゴリー的にそう間違ってはいませんが
あの「嘘」のメロディは
とってもとっても演歌というか、歌謡曲のラインで
アレンジしても何だか合わないな、というか
原曲を全く壊してしまえば出来ない事もないですが
そういうのは私にとっては「駄目なアレンジ」なんです。
あくまで原曲の面白いフレーズとか
匂いをどこか残しておくべきだと思っています。

そして、歌う段階でも
どうしてもあの演歌特有の「こぶし」が苦手。

歌いなれていないからでしょうね。

幼少時かPOPSとかR&Bとかを聞いてきたので
黒人の「こぶし」は何とかできるのですが
日本人でありながら
民謡や演歌で出てくる「こぶし」は出来ないんです。

レッスンを持っていた頃に
殆ど全員に注意したのですが
下の音に引っ掛けてから歌う人が多かったですが
わざとそういう場所を作る時はありますが
エラとかサラとかカーメンとか
そんな歌い方はしません。
癖になっているからちゃんと直してね、と言うけれど
その何が悪いのか判らない人が殆どで
「音程をちゃんととらえていない」というと
次の音で音程を取っているから良いのではとか。。。。
うーん、それは違うよねなんて言う議論をすると
だいたい翌週からその人はレッスンに来なくなったりしました。
おそらく、これが「こぶし」の原点ではないかと。

中学高校時代に声楽の先生に習っていましたが
徹底的に頭から正しい音程を出すということを鍛えられました。
多分、そのおかげで私はそこまで下の音に引っ掛けて歌わないのかな、と。

日本人の前で歌うのだから
日本人的な英語でそういうJAZZをやればいいんじゃない?という意見もありますので
そこまで言うなら「好きにして」ですが。

もし、自分もそう歌っているな、という若いシンガーの方は
今のうちになおして
効果的に使いたいときに使う、という方が良いと思います

で、話が横にそれましたが
今度のライブでやる曲。
「エイプリルフール」にちなんだ曲なんですよ。
まあ、期待しておいてください。

結構苦戦してますが
何とか最初の部分はめっちゃカッコ良くできております。

何の曲でしょうねぇ。
娘の所属している劇団、マニアック先生シアターの芝居で
良く出てくるお酒とかに関連しています。
(ばればれかも)

皆さん、ライブにいらしてくださいね。


英語歌詞と日本語歌詞

2016-03-14 14:44:46 | 日記
ジャズ通の方々に良く言われるのですが
「日本語の歌なんかジャズじゃない」
うーん。。。。
まあ、お気持ちは分かります。

ジャズは元々アメリカで生まれたものですから
フランス語でもジャズではないのでしょう。
スペイン語も
そういった意味ではそうでもありましょう。

そして、アメリカで生まれt曲でない限りジャズではない
そこまでいう議論ならば納得いくのです。

インストならば、どの国でも構わない。

それって歌詞だけの問題ですか?

私は長らくシンガーソングライターでもありましたから
その意見には賛成しかねるのです。

もっときっぱり言うと

良い曲なら何でもいいじゃん!

私は一応カテゴリーとしてはジャズシンガーと言うことになっています。
勿論ジャズはずっと小学生時代からのファンですし
結構聞きまくって、身に沁みついたものもあります。
好きなミュージシャンも殆どがジャズの人ですね。

しかし、自分の声とか
自分の持ち味とか
そういったものと好きなものがぴったりなのかというと
必ずしもそううまくいかないものもあったりして・・・

私のレパートリーの大部分は所謂ジャズのスタンダードナンバーですが
ポップスも結構多いです。
それは本場のジャズシンガーでも所謂ポップスの曲も歌っているし
問題とされたことはありませんが
「日本語の歌」は結構非難の対象になります。

私が日本語の歌を作って、歌っても
それは私のカラーももちろん出るわけで
どこかJAZZYなものが流れます。
コード進行であったり
歌いまわしであったり
リズムであったり
やはり、そんなに別人になれるわけじゃないですから
そんなものだと思っています。

で、「日本語の歌はジャズじゃない」という話ですが
では、英語の歌詞なら何でもよいのか?

米国でもアイドルが歌うような歌だってあるんです。
それでも、英語であればそれを少しリズムを変えればジャズで
元歌が英語であっても日本語で歌えばジャズではないのか。

難しいところですね。

こういう問題の時に
私が良く思うのは
「ネイティブの英語圏で暮らしていないのに、英語歌詞で内容が伝わっているのか?」

例えば、よくある例ですが「酒と薔薇の日々」
これはインストで少し子気味よくスィングで演奏するのは良いのですが
歌詞の内容はとても悲しい内容なわけですよ。
それを歌の人が子気味良いテンポで歌うのはどうでしょう?
歌詞が伝わりますか?

やはり、これはもう少しゆっくりとしたテンポで
歌詞を聞かせるべき歌なのではないか。

そして、一度バーでこけそうになった歌がありますが
「What Are You Doing The Rest Of Your Life?」
これは邦題でも「残された人生」
とても美しいバラードで
内容もとても美しい歌詞なのですが
これを軽い少し早めのボサノバで歌っている人が居ました。
え?
何でこれを選んで、こんなテンポ?
いや、違うだろう!
これは英語詩であっても
言葉をじっくり聞かせる歌なんじゃないか?
そして、もし、とても美しい訳詞を書いた人が居たら
日本語で歌ったほうが
本当にこの曲の良さがわかるんじゃないのか?と。

何だかまとまりがないのですが、そんな事を思っていたわけです。

さて、今度のライブでは前回のライで英語で歌ったオリジナル曲を日本語でお届けします。

そもそも、元の詩は日本語です。
それに大体のメロディをつけていましたが
英語詩にした時にがっつり曲を書いてしまったので
元の日本語をさらになおすという
ややこしいことになりまして

元の日本語詞から大分変更になった状態の日本語詞でお届けします。

ジャズワルツである事は同じなのですが。。。

ああ、これも英語詩でだって歌っていたのに
それよりもかなりいい感じになってきたけど
「日本語の歌はジャズじゃない」って言われるんだろうなぁ。

ひらひらと ひとひらの
花びらが宙を舞う
あれは そう
いつかの 浅い夢の花だね

風のまま きらきら
月灯り浴びては
綺麗だね
二度とは 枝に抱かれなくとも

泣きじゃくり
しゃがみ込み
地団太踏み 叫んだ
I want you, I want you, I want you, I want you

ポロポロ 落ち行く
叶わぬ心よ
涙はねいつでも 傍に居るから