さて、夏用にゲットしてきていた着物がそのままで
ああ、早く作らなくちゃ、と。
型紙も切っておいてあるのにね。
やっとこさ、何とか作業をしました。
着物のリメイクは
普通の要塞とほとんど同じなのですが
記事の大きさが「反物」なので
しかも、一度着物を作っているので思うような大きさが取れなかったり・・・。
というところが違います。
そして、昔から着物は「洗い張り」というものをするくらいで
水につけるとちょっと縮みます。
しかし、昔の着物は絹、麻、木綿と
天然繊維が主なので比較的熱に強く
アイロンを掛けるとピシャッとなります。
絹・・・正絹といいますが、これは和裁の時は「こて」も使うくらいなので
結構熱には強いんです。
金糸銀糸を使っているものはダメだけど
普通の着物の生地はアイロン「強」でだいたい大丈夫。
さて、まずは、着物をほどいていきます。
裏地もあるので、ため息が出そうな作業です。
基本的に着物は手縫いですから
一箇所解くとバリバリ・・といきますが
縫子さんが優秀な場合、まるでミシンで縫ったかのように
細かい縫い目で縫っているので
ほどくのに一苦労します。
でも、まあ、根気よく。。。。
今回作るのは、祖母の着物。
祖母は和裁はもちろん、洋服も作れた人で
縫い目が細かくて、解くのに苦労します。
隠れたところに「ここはほつれやすいから」と気を配った縫い方をしていて
なるほど~、と思いながらほどいていきます。
袖と身頃、襟など一重でくっついたまま
おしゃれ服用洗剤で押し洗いします。
結婚汚れていますからね。
それと、樟脳の匂いが染み込んでいるので
綺麗に洗って下さい。
染がちゃんとしていれば、色落ちすることはありません。
ここらへん、染料も良く出来ているな、と思う所です。
そして、洗剤を洗い落としたら
軽く絞って(かる~~~くです)
物干し剤に袖を広げて干します。
物干しにガバっと広げて干すと、2~3時間位で乾きます。
直射日光の当たらないところで
風通しの良い状態で干してくださいね。
乾いたら、残った袖、襟、などをもう一度解きます。
洗った時に、ほどいた糸くずは半分くらい取れますが
絹糸を使うといっても
結構しっかり縫い付けられていたものは、やはり、生地にくっついています。
こうやって、ガムテープで糸くずを丁寧にとってください。
山程とれますよ~~。
そして、アイロンを掛けて、生地を伸ばして
広げてみます。
この時、だいたいどれくらいの大きさが取れるかよく見ます。
着物は前身頃と後ろ身頃はずらっと続いた状態で塗っているので
ここで切り離しても良いです。
並べてみて、どうも、身頃の幅が足りないかも、と思ったら
だいたいの必要な長さを切って、横に縫い付けて増幅します。
後で縫い代の始末をまとめてしてもよいですが
足した分だけは、この時にしておいたほうが
型紙で布を裁ちやすいです。
両方に寝せて、綺麗に縫いましょう。
この時もしっかりアイロンを掛けると「1枚の布」になってしまいます。
こうやって、やっと型紙登場。
足す布は足りないところに最小限でいいです。
もしも、長袖を作る場合は
色んな所で足りない部分が出てくるので
どれくらいの生地の分量なのかを見極めることが大切です。
だいたい、着物一つでワンピース1着分ありますが
それがフレアーだったり
袖が大きかったりすると、生地が足りなくなります。
余った生地は襟の部分とか、そでが1枚余ったとか
おくみの部分だとか、まとまった形でとっておきましょう。
もし、ほかの着物を分解した時に、足りない時に役に立つかもしれません。
羽織では半袖ブラウス、短いチュニックくらいはできます。
名古屋帯は、どうしても前に来るところの汚れが目立つので
柄の関係からワンピースの前身頃くらいしか取れないかもしれません。
さて、パーツにわかれたものがこれ
洋服って、結構細かいパーツにわかれますからね。
生地は上手に大事に使いましょう。
あとは縫い合わせていくだけですが
縫う時に、ミシンの針は、もしシンプルなデザインなら細いのでも構いませんが
結構目がつんでいるので
普通の太さの針のほうが良いかもしれません。
接着芯などをつけると
洋裁の生地より、針が通りにくいです。
時々ミシンの針を折りますから
替えは必ず用意しておいたほうが良いでしょう。
今回、結構現代柄に似たような柄だったので
ワンピースにしようかと思ったのですが
やはり、何だか、地味だな、と
出来上がり時に裾を短く切って
チュニックにしました。
これに明るい色のパンツ
または無難に白のパンツを合わせると
だいたい、いい感じじゃないか、と。
祖母の着物ということは
大正~昭和初期のものだと思います。
この時代のものは茶会用とか、訪問着は残っていますが
大島紬とか、麻のもの、木綿のものは
戦時中にもんぺに作り替えられたので、残っていません。
実家や祖父母宅の箪笥をあさって
色々見つけ出して、色んな物を作ると楽しいかもしれませんよ。
虫食いのあるものは
歯切れにして、小物など作っては如何でしょう?