10日先に迫ったライブ。
薔薇をテーマにしているので
当然この歌も・・・
「The Rose」
考えてみれば
NEW COMBOでのライブでこの歌はいつもだ。
店の大きさによって
演奏する曲を変えるのだが
この曲はNES COMBOで歌ってこそ
この歌のメッセージが伝わりやすいと思う。
もちろん、広い会場で歌いあげるのも良いが
それほどまで多くの人ではなく
顔が見える範囲で
「ねえ、そうでしょう?」と訴えて
一番伝わるのではないか、と
どうしてもNEW COMBOでのライブではこの歌を選んでしまう。
私なりの和訳は
愛は弱きをなぎ倒す大河
愛は心を引き裂くナイフ
愛は足ることを知らぬ 傷ついた心
だけど、私は花だと思う
貴方がくれたかけがえのないもの
喜びを知らない心は傷つくことを恐れ
叶うことを知らない夢は目覚めることを恐れ
何も与えられなかった人生は良識を嫌う
そして生きるすべを知らない魂は死を恐れる
夜は凍えるほど寂しく
道はあまりに遠い
愛はほんの一握りの
幸運な人や強いものにしか与えられない
だけど、ねえ
厳しい冬を耐えて
太陽の恵みを受け
春になれば貴方が撒いた種は
綺麗な花を咲かせるのよ
この歌はジャニス・ジョプリンの伝記映画
「The Rose」の主題歌で
主人公がステージで倒れて死ぬ場面からエンドロールに流れる曲だ。
ジャニスの生き方は衝撃的で
彼女の歌は心に響くものがあるが
生き方全体はそう褒めたものではない。
酒と薬に溺れて
身も心もボロボロになっていくのだから。
それでも、彼女は一生懸命に人を愛し
音楽を愛し
生きてきたのだ、と
それが素晴らしいというのであって
この歌の内容と同じ人生というわけではない。
伝記映画だったから
美しく描かれているけれどね。
そして、この役を演じたベッド・ミドラーは当たり役で
彼女の歌に惹きつけられる。
またこの歌は色々な場面で歌われるようになり
多くの人の心を動かしている。
私は大分前から
「When A MAn Loves A Woman」と同じ時期くらいに
この歌をレパートリに入れているから
もう25年位歌っていることになる。
若い頃は結構あっさりと
「いつか花がさくのよ」というところへ向けて盛り上がるように歌っていた気がする。
一時期、何となく歌わなくなってしまったが
最近、この歌詞に思うところがあり・・・?
何というか
痛いほどわかるところがあり
よく歌う。
おそらく、大病をした人は一度は考えるであろうこと。
自分の人生ってなんだったのだろうか。
そして、残された時間をどう生きていくのか。
それを思う時、心にズシッとくる言葉がこの歌の中にある。
2番の歌詞だ
It's the heart afraid od breakin'
That never learns to dance
It's the dream afraid of wakin'
That never takes the chance
It's the one who won't be taken
Who can't seem to give
And the soul afraid of dying
That never learns to live
この歌詞は、裏を返せば
人は心躍ることが有り
夢は叶うものだと信じ
人と支えあい
「生きている」事を実感しながら生きていくものだ
そういうことだと思う。
では、いったい自分の人生でそういうことがどれだけあっただろうか。
漫然と日々を送る中ではなかなか見つけにくいことである。
この状況になって
「私は生きている」ということが大事だとやっと思える。
私ってなんて馬鹿なんだとつくづく思うことがある。
そうは言っても
人の生きる希望を打ち砕くものはそこら中に有り
今でも「死にたい」と思う日は多いのだが
だけど、「死にたい」と思う夜に
私は「自分の人生がこれだけで終わって悔いはないのか?」と問う。
終れるはずがない。
こんなことで、人生を諦めることなんて出来ない。
夢は死ぬまで追い続けていくものじゃないか。と
そんな事でまた軌道修正し
明日まで生きてみようとか
短い目標を続けてみたりする。
きっと長い冬なのだ。
厳しい冬なのだ。
死ぬ前に、きっと私が育てた花は咲くのだ。