JAZZ SINGER REIKO OSHIBUCHI 押淵玲子オフィシャルブログ

福岡で活動しているSINGERです。乳がん闘病中(再発転移あり)の事や、音楽の事など。
そして、趣味の着物リメイクなど

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2016年12月4日(日)18:00~
ANIME JAZZ THE LAST
10年間皆様に愛されて続けてきたANIME JAZZ LIVE
ライブはこの日が最後となります。
どうぞ、お見逃しなく!

You Don' t Know What Love Is

2015-05-28 09:45:14 | 日記
とうとう明後日になりました。
「The Name Of The Rose」



副題となっているスタンダードナンバー
You Don't Know What Love Is

この曲は色んな所で歌ってきた。
しかし、どちらかと言えば少ししっとりとした店向きで
おそらく、NEW COMBOで歌うのは初ではないかと思う。

当然、歌の盛り上げ方は違う。

貴方は恋を知らない・・・
ブルースの意味を知るまでは
恋なんて解るわけなのよ。
終わると知っていながら落ちていく恋をするまで

・・・・・

色々恋についてというか
恋の苦しさについて語った上で
だけど、それでも人を愛してしまうのが恋なのよ、という
そういう歌だ。

「貴方はなんにもわかっちゃいないのよ!」

みたいな発言はよく女性が男性にぶつける。

そう、男性は結構女性の過敏な神経に触るような言葉や
行動をとってしまったり
探りを入れ、意地悪に試している時に
たやすく罠にかかってしまう。
傍で見ていると「試されているんだから、そこで頑張れ!」と言いたくなることがある。

そして、「貴方はなんにもわかっちゃいないのよ!」と
三行半を突きつけられたりして・・・。

私は判っているか?
それはちょっと疑問のところもある。
おそらく、恋愛の人数に関しては抜群に少ない。
そんな時間はなかったから。
大切な時間を恋愛に取られなんて!と思っていた頃もあったくらい。

本は結構読んだから、疑似恋愛みたいなものは知っている。
知識は豊富だと思うが、経験値が足りないかもしれない。
いや、経験というのは数ではなく質だ、というのなら
おそらく充分足りていると思う。
だから、結構友人の恋愛相談にはのってあげることは出来たし
色んな心情も勉強(?)することは出来た。
恋は理屈ではないのだ。
「愛してる」という感情だけ。
それだけで成り立つという極めて刹那的なものだ。

そう考えると
「永遠の愛」なんてものはなんて遠い存在なのかと思う。
だけど、恋をする度に
「これこそが永遠の愛なんだ」と言う幻想を抱いて
恋に落ちていく
解っていながらも、恋に落ちていくことが
I know what love is
ということなのかもしれない。

ちょっとジメッとした歌なのだが
大いにジメジメさせて
感情の起伏を露わにして
「貴方はなんにもわかっちゃいないのよ!」と
今度のライブではぶつけてみたいと思っている。

酒とバラの日々

2015-05-26 11:21:35 | 日記
今度のライブでは「薔薇」の名前のつく歌が数曲。
全部をそういうもので埋め尽くす、という
そういう手もあるが
元々、この題にしたのは「薔薇の名前」という小説からだ。
だから、そういう安易なことではなく
どういう歌詞で
それを同意ううふうに歌い込んでいくか、と。
そういう観点で選曲している。

JAZZの演奏の初心者が必ず演奏する曲として
この「The Dys Of Wine And Roses」は取り上げられ
ラウンジ等でもリクエストは多く
おそらく、だれでも知っているし
演奏する人なら誰でも出来る曲だろう。

多くはちょっと軽めのスィングでやる。
あまり早いテンポではないのだが。

私はラウンジではだいたいあまり遅くないバラードで歌っていた。
でも、少しあっさりめかもしれない。

この曲は映画音楽だ。
この曲を語る時にこの映画がどういうものだったのか
そういったものも知らなくては
特に歌詞のついた歌の場合は
「一体何を訴えたいのか」という視点がぼやける時がある。

そこまで気にして聞いてないから
好きにやってくれていいよ、という人も多いのだが
やはり、そこまで気にして聞いてくださるお客様もいらっしゃる。
私はそういう方にも充分に楽しんでいただきたいと思っている。

とはいえ、ラウンジ等では
この曲をねっとりと歌うと何だか嫌な感じで
そこまでねっとりとしたバラードでは歌えない曲だ。

さて、話を映画に戻そう。

映画の中では一組の男女が酒に溺れていくさまを描いている。
酒を飲むと人生が楽しくなる、と
男性に誘われて付き合い程度に飲み始めた酒。
二人はだんだん酒に飲まれていき破綻してしまう。
それでも、バラ園で作業中に
バラ園の中に酒を隠すなどして
何度も断酒に失敗をし
信頼も、家族も全て失う事となる。

男性は一時、子供を預けて入院し断酒をする。
断酒に夫は成功するが、妻、女性は「私は依存症なんかじゃない」と怒鳴り
一晩の酒のために見も持ち崩すという生活。
夫が子どもと静かに暮らすアパートに妻が訪ねてくる。
「子供に会いたいの」
でも、夫は酒を辞めたら、会わせてやる、と妻を追い返す。
妻は絶望して街を歩く。
周辺にはBARの看板がある。
彼女はまだ一晩の酒を飲むために身を落とすのだろうか?
悲しげに夫は彼女の後ろ姿を見つめる。
子供は「ねえ、ママはいつか帰ってくるの?」と尋ねる。
「うん、いつかね、きっと帰ってくるよ」
そいうエンディングの中で
緩やかに、美しく、荘厳に流れるのが「The Days Of Wine And Roses」だ。

歌詞の中にもそういう悲しい物語が詰まっている。

なので

今回のライブではラウンジ的な
演奏され尽くした「酒とバラの日々」ではなく、
とても深い、悲しくも美しい話としての
「酒とバラの日々」をお聞かせしたいと思っているところです。

よく食べあるき、飲み歩きの人のブログで
「酒とバラの日々」というのを見かけますが
それはその人の勝手ではあるけれど
私はちょっと違うかも、と思っています。
酒に溺れ、恋に溺れ、その中での人生を見つめた歌だと思うから

薔薇といえば・・・

2015-05-24 15:04:24 | 日記
薔薇といえば・・・
あの何とも気高い香り
そして、赤い薔薇は血を思わせるような・・・。

ですが、キリスト教では
薔薇はキリストの愛
また、白い薔薇はマリアを象徴するとも言われています。

だけど
だけどですね

萩尾望都の「ポーの一族」をリアルタイムで見ていた私は
どうしても、パンパネラの一族の花という感じガするわけです。

もちろん、ベルサイユのばらもリアルタイムで読んでいましたが
どちらかというと
少女コミックとかのほうが好きで
木原敏江、大島弓子、萩尾望都という3人の世界観が
その後の私のオリジナルソングの世界観を変えたというか
あの耽美的な世界とか
切なさいっぱいの物語とか
う~~~ん、なんと言えばよいでしょうか。

まあ、今の自分が独特の世界を
ライブで作ろうとするのに
彼女たちの存在は重要だったわけです。

ですから、いつか小説の「薔薇の名前」を取り上げたいと思いながら
あの「薔薇の名前」の世界は
何となく「ポーの一族」に交錯して
ぜんぜん違う話なのに
修道士の見習いの恋の言い訳が延々続くと
「ポー」のアランが言い訳してるような感じで
何だかね・・・・

そして、ポーの一族では
薔薇を食べたりしているわけで
紅茶にも薔薇の香料なんかを入れて・・・



おお!
何とも怪しげ。

なので、今度のライブに
皆様にも怪しい感覚をお持ち帰りしていただこう、と
こんなものをご用意いたしました。



全員分あるのか?
ですが、もしあぶれた方は、又の機会に。

薔薇の香りを楽しみながら
「愛」とは何だろう?
一体自分は「愛」をわかっているのか?
そういうことに思いを馳せていただけたら、と思います。

薔薇色の人生

2015-05-22 16:40:30 | 日記
今度のライブでは「薔薇」の名のつく歌を数曲歌う。
その中で
「La Vie En Rose」

これはエディット・ピアフの歌。
ピアフはイヴ・モンタン、シャルル・アズナブール、ジルベール・ベコーなど
多くの男性歌手を育てた。

(というか男にした、というか・・・)

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彼の腕の中で
彼が私のことを愛してると
ずっとキミを見つめていたいと
そう言ったから
私はとても幸せ

と言った感じの内容だが
私には原曲の歌詞は刹那的にも思える。

今度のライブではフランス語は自信がないので
もちろんサッチモバージョンのほうで
英語で歌うのだが
英語の歌詞は
恋に落ちて、恋人がそばに居てくれる
人生は薔薇色
という感じで、明るい感じになっている。

どちらかというと言語の感じのほうが好きなのだが

スペイン語だけでもアップアップしているから
これは仕方ない。

だけど、音楽的には
明るい中にも刹那的な
「今だけ、今だけ貴方と居られたらいいのよ」みたいな
そういう歌に仕上がれば、と思っている。

5月30日(土)
NEW COMBOへ是非いらしてくださいね。

今回のライブもこの歌

2015-05-20 16:52:07 | 日記
10日先に迫ったライブ。
薔薇をテーマにしているので



当然この歌も・・・
「The Rose」

考えてみれば
NEW COMBOでのライブでこの歌はいつもだ。

店の大きさによって
演奏する曲を変えるのだが
この曲はNES COMBOで歌ってこそ
この歌のメッセージが伝わりやすいと思う。

もちろん、広い会場で歌いあげるのも良いが
それほどまで多くの人ではなく
顔が見える範囲で
「ねえ、そうでしょう?」と訴えて
一番伝わるのではないか、と
どうしてもNEW COMBOでのライブではこの歌を選んでしまう。

私なりの和訳は

愛は弱きをなぎ倒す大河
愛は心を引き裂くナイフ
愛は足ることを知らぬ 傷ついた心
だけど、私は花だと思う
貴方がくれたかけがえのないもの

喜びを知らない心は傷つくことを恐れ
叶うことを知らない夢は目覚めることを恐れ
何も与えられなかった人生は良識を嫌う
そして生きるすべを知らない魂は死を恐れる

夜は凍えるほど寂しく
道はあまりに遠い
愛はほんの一握りの
幸運な人や強いものにしか与えられない
だけど、ねえ
厳しい冬を耐えて
太陽の恵みを受け
春になれば貴方が撒いた種は
綺麗な花を咲かせるのよ


この歌はジャニス・ジョプリンの伝記映画
「The Rose」の主題歌で
主人公がステージで倒れて死ぬ場面からエンドロールに流れる曲だ。

ジャニスの生き方は衝撃的で
彼女の歌は心に響くものがあるが
生き方全体はそう褒めたものではない。

酒と薬に溺れて
身も心もボロボロになっていくのだから。

それでも、彼女は一生懸命に人を愛し
音楽を愛し
生きてきたのだ、と
それが素晴らしいというのであって
この歌の内容と同じ人生というわけではない。

伝記映画だったから
美しく描かれているけれどね。

そして、この役を演じたベッド・ミドラーは当たり役で
彼女の歌に惹きつけられる。

またこの歌は色々な場面で歌われるようになり
多くの人の心を動かしている。

私は大分前から
「When A MAn Loves A Woman」と同じ時期くらいに
この歌をレパートリに入れているから
もう25年位歌っていることになる。

若い頃は結構あっさりと
「いつか花がさくのよ」というところへ向けて盛り上がるように歌っていた気がする。
一時期、何となく歌わなくなってしまったが
最近、この歌詞に思うところがあり・・・?
何というか
痛いほどわかるところがあり
よく歌う。

おそらく、大病をした人は一度は考えるであろうこと。
自分の人生ってなんだったのだろうか。
そして、残された時間をどう生きていくのか。

それを思う時、心にズシッとくる言葉がこの歌の中にある。

2番の歌詞だ
It's the heart afraid od breakin'
That never learns to dance
It's the dream afraid of wakin'
That never takes the chance
It's the one who won't be taken
Who can't seem to give
And the soul afraid of dying
That never learns to live

この歌詞は、裏を返せば
人は心躍ることが有り
夢は叶うものだと信じ
人と支えあい
「生きている」事を実感しながら生きていくものだ
そういうことだと思う。

では、いったい自分の人生でそういうことがどれだけあっただろうか。
漫然と日々を送る中ではなかなか見つけにくいことである。
この状況になって
「私は生きている」ということが大事だとやっと思える。
私ってなんて馬鹿なんだとつくづく思うことがある。

そうは言っても
人の生きる希望を打ち砕くものはそこら中に有り
今でも「死にたい」と思う日は多いのだが
だけど、「死にたい」と思う夜に
私は「自分の人生がこれだけで終わって悔いはないのか?」と問う。
終れるはずがない。
こんなことで、人生を諦めることなんて出来ない。
夢は死ぬまで追い続けていくものじゃないか。と
そんな事でまた軌道修正し
明日まで生きてみようとか
短い目標を続けてみたりする。

きっと長い冬なのだ。
厳しい冬なのだ。

死ぬ前に、きっと私が育てた花は咲くのだ。