今度のライブではニーナ・シモンが歌って有名になった歌を数曲選んだ。
中高校生の頃、大好きだったのだ。
ませているといえばそうだが
そういう時期だから
背伸びして背伸びして
頑張って大人ぶって
世の中を斜めから見て
「私は違うんだ!」なんて。
私はピアノしか楽器を弾けなかったので
もちろん、ピアノの弾き語りの人をまねしたりもしていたが
当時、流行っていたのはユーミン。
彼女の歌は衝撃的だった。
でも、自分でも曲を書いているので
参考にして分析をする対象だったりして。
1枚目のアルバムはじっくり聞けるのだが、2枚目以降は参考書がわり。
ほかに何を聞いていたのか。
当時、結構上等なラジオを持っていて
FM番組をよく聞いていた。
FMの選曲はAMよりもずっとマニアックというか
普通に自分たちが接することのない音楽ばかりで
FMファンという雑誌があり
その中に曲名が記されていたり、ミュージシャンの名前が書かれてあったり。
私にとっては一日中聞いていたい番組ばかりだった。
その中で知ったのがニーナ・シモンだった。
気にはなっていたが
そのほか、アレサ・フランクリン
ダイナ・ワシントン、ビリー・ホリデイなどなど
ジャズの人ではそういう人たちの存在を知って
少しずつレコードを集めていた。
中学生のころ行き始めた中洲のジャズ喫茶
当時、とても汚い店で
ママが一人でやっていた。
私が行くとカウンターの一番端っこに座らせてくれて
そこには勉強ができるように電気スタンドがあり
「ジャズも聞いていいけど、勉強もしなさい」と言われていた。
そこで、いつもかけてくれたのがニーナ・シモン。
弾き語りをするので
こんな風な歌を歌えるようになんなさいね。
ママからそう言われて、ずっと聞いていた。
いつか、この人のようになりたいな。
そう思った最初の人がニーナ・シモンだったのだ。
彼女のLittele Girl Blueは
聖歌のGood King Wenceslasを弾きながら歌うという。。。
別の曲を弾きながら、こんな悲しい歌を歌えるのか。
本当に衝撃的で
一生懸命真似をした。
素直にまっすぐピアノを弾けない。
歌につられて、感情的になっていまったりするが
ニーナ・シモンは淡々とピアノを弾いて、切ない歌を歌うのだ。
参りました!
かっこいい!
そして、とてつもなく切ない。
あれから何度この歌を歌っただろう?
本当にずっと長いこと歌っているが
ちっとも進歩しない自分もイラつくのだが
今回のライブで、また新たに取り組んでみようと思っている。
どうぞ、皆さん、いらして下さいね。
私のライブでこんな渋い選曲は
二度とないかもしれませんよ。