色んな人にがんの治療費は高いでしょう?
一体自分ががんになったらその費用が払えるのかしら?と
色んな人から質問を受けたので
私は実際に色んな制度を利用しているので、少し説明いたします。
私は今回、抗がん剤治療と総称されるものは2回め。
1回めは8年前、8クール(4週間が1クール。途中体調不良のための休薬などもあるためほぼ半年)
CEF(FECともいわれている)が4クールとタキソテールが4クールの抗癌剤治療でした。
今回は4週で1クール、アバスチンとパクリタキセルの治療です。
投与の仕方は薬によって色々なので
薬が違うと全く違うスケジュールですから
医師に詳細は聞いてください。
8年前の抗癌剤治療は8クールで検査料等合わせて
自己負担3割で55万程度だったと思います。
これは全体の治療費を回数で割る計算方法だったので
FECとタキソテールが同じ金額とは限りません。
それを8で割るので、7万程度でしようか。
当時の明細がありませんし、入院加療を受けたので個室料を弾いたくらいの金額で・・・
今と違うかもしれませんが
だいたいそれくらいの自己負担額だと思います。
それでも「高い!」と健常者で大きな治療をしたことがない方々には色々言われました。
「結局貴方がお金があるから治療ができるのよね」なんて
そういう嫌味もオマケで言われましたが
収入によって自己負担額が一定金額以上に支払うことのない
「限度額申請」をすれば、負担額が軽減することもあります。
今回のアバスチンとパクリタキセルの治療費は高額です。
2週に一度のアバスチンなのですが、月に2回はあるので
だいたい医療費は110万程度。一部負担金は33万くらいになります。
ドヒャ~~~!!ですよね。
こんな金額、払えない!と思います。
さて、ここで、日本は国民皆保険で、しかも高額医療費に対する補助もある
世界に冠たる医療保険先進国ですから
だいたい、病気した時に支払える金額しか支払わなくても良いという
有り難い制度があるのです。
それがこれです。
これはどの健康保険団体も同じだと思いますが
違うところもあるかもしれないので
ご自分で限度額の書類をとって、調べてくださいね。
安心するために、ここで実際の金額を計算してみます。
まず、年令によって分かれます。
そして、高齢者の方は収入によっても色々分かれます。
とりあえず、ここでは働いていらっしゃる方
または、配偶者の扶養者である方を対象に説明いたします。
日本の平均年収とされる区分の方々は区分(ウ)になる方が多いです。
自分の収入で区分が違うので、あくまで、これは例ですので
詳しくはご自分で計算なさってください。
さて、前述のように、私の今現在受けている治療は月に100万を超える治療です。
毎月、100万の治療を受けるとしましょう。
表の計算式で計算すると
(ア)254,180円
(イ)171,820円
(ウ)87,430円
(エ)57,600円
(オ)35,400円
という月の自己負担額で治療を受けられます。
それでもかなり高額ですが、この上に税金の医療控除もあります。
因みに、同じ治療を12ヶ月続けた場合
3ヶ月間は上にあげた金額を支払い、4ヶ月目からは更に減額となります。
減額になった場合、一定額だったとして
おおよその同一病院で窓口で支払った自己負担額は
(ア)2,023,440円
(イ)1,352,460円
(ウ)661,890円
(エ)572,400円
(オ)424,800円
この限度額は通院と入院は別枠になります。
そして、他病院と合算することは出来ませんから
一つの医療機関に付きということになります。
総合病院で複数科にかかる場合はまとめられます。
さて、この1年間の自己負担額は確定申告時に医療費控除の対象となり
税金が戻ってきます。
(ただし、支払うべき税金が戻るだけですからご注意を)
医療費控除も限度は200万です。
他の医療機関にかかった自己負担額も合わせて200万以内なら
全て申告しましょう。
また、収入のない人に関しては別の制度があるようです。
ご自分の住む役所に相談してください。
収入があるかぎり、保険適用者なのでこの制度を利用できますが
国民保険等にも何も加入していない方は利用できません。
病気になってすぐ国民健康保険に加入すれば
即、利用できます。
また、生活保護者は一般的な被保険者とは違う計算
自己負担額も殆どの場合、国費負担となっていますので
詳細は役所に聞いてください。
また、こういう実際の数字からも判るように
健康を維持するにはかなりのお金がかかります。
がんになった時に「こんなにお金がかかるの?」と思う人も多いのが現状です。
私は生命保険会社の関係者ではありませんが
がん保険には入っておきましょう。
また、現在免疫療法や重粒子線治療等には健康保険が適用されません。
先端医療を受けるオプションも、そんなに高くはないですから
自分が入れるだけ、できるだけ十分な額が受け取れるような
そういう生命保険の計画を若いうちから立てておきましょう。