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札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

小樽市の建築探訪⑥ ※2軒を追加しました

2025-07-07 23:20:51 | 小樽市

最新レポート

6月1日の訪問ですが2軒の歴史的建造物を見学してきました。


まずは

「旧寿原邸」

 

建築年 大正元(1912)年竣工、昭和9(1934)年改築
指 定 小樽市歴史的建造物
住 所 小樽市東雲町8-1

 

旧寿原邸は一般開放されて久しいので詳しくはネットで確認ください

旧寿原邸・一般開放のご案内…(2025.4/29~10/19) | 小樽観光協会公式サイト「おたるぽーたる」:北海道小樽へようこそ!

 

もう複数回の見学をしているが
今回は旧日本郵船小樽支店を見学後、こちらの展示物に興味があったので行きました。

 

駐車場は「旧小樽市立堺小学校」のグラウンドが使えます

 

細い路地裏道を上がるとすぐ「旧寿原邸」に到着

 

オブジェのような芸術作品の展示が加わりましたね

 

敷地内に石段があるのが何気にすごい

 

中で記帳して自由見学します

 

ここも映画「Love Letter」のロケ地

 

この洋室が亡くなった主人公の彼氏の部屋設定だった

段差がある場所にあるので階段が多く、急階段の蔵もあり

 

和室も撮影に使用された

 

今回の小樽訪問目的は①に「日本郵船小樽支店」の見学、②に「旧寿原邸」の企画見学、③に初見の歴史的建造物を見に。

 

旧寿原邸では閉館した札幌センチュリーロイヤルホテルの回転レストラン「ロンド」に関する展示があると聞いて懐かしく思い行ってみた

 

この図でわかるように1973年開業なのにいきなり1989年からの企画から始まった。
昔から知っている者としては「グルメ会」は?「プティフール」は?とかね 今回は私的に残念企画だった。

これは「札幌グランドホテル」のように創世記の物を後へ残す ということがホテルに無かったように思える
古い人がいなくなると資料も記憶も無くなるということだろう。

却って同じ場所にある銭湯にあった飲物の空瓶の方が懐かしくて盛り上がった。

 

とはいえ旧寿原邸の年間スケジュールには面白い企画があるので
また次回に期待します。

 

 

「旧〇〇〇倶楽部」


建築年 昭和3(1928)年
指 定 なし
住 所 小樽市

 

ここは一応、住所と所在地がある地区を伏せました。

林間に見える佇まいが良く、由緒あるお屋敷風とはちょっと違う雰囲気がある

レンガの煙突やワンポイントの丸窓が印象的 また段違いの窓も面白い
玄関が改装したかは不明だが簡素な造りに見えた。

 

※2025年6月1日撮影

 

 

ここから過去レポート

5月の訪問ですが、店舗利用しました。

「旧小樽市消防本部」

建築年 昭和26(1951)年
指 定 なし
住 所 小樽市花園2丁目6-10

 

元は消防本部である 古い小樽市民にはその馴染みがあるかも知れない
消防本部を移転後に、
昭和60年に「庄坊番屋」として うなぎ、寿司、天ぷらのお店でオープンした。

ここには過去1度の利用と満員状態のため数度あきらめたことがあった。

今回何年ぶりだろうか利用することが出来た

高い鉄塔は消防時代の名残だろう
階段室の明かり取り窓が多い

実際の階段や手すりは、なるほど消防署らしく飾りなしで強度が高そうだ

 

ホールが満席だったので個室利用をさせてくれた

小樽人の姉からもすごく美味しかったねと

 

さて、この花園の交差点には4つ角のうち「庄坊番屋」を含めて3つ角に歴史的建築物が現存しています

「旧小樽市消防本部整備工場」

建築年 (確認中)年
指 定 なし
住 所 小樽市花園4丁目2-14


詳しいことは不明だが古いビルだ

1階の造りは消防車など大型車が入るような造りに見える
上部は5階建てで結構な階数なので消防関係者の住宅や寮として使用したのだろうか。

現在は「たんぽぽ訪問介護事業所」でクレジットされている

一体化しているように見えるが左隣はマンションで隣接している。


4つ角の3つ目は

「旧小樽組合基督教会」

建築年 大正15(1926)年
指 定 小樽市歴史的建造物
住 所 小樽市花園4丁目2-18

 

こちらは「小樽市歴史的建造物」に指定されているだけに、お馴染みの教会だ

玄関上部の3連アーチは昭和47年の改修で形態を変えている。

4つ角の残りの一つは「庄坊番屋」の駐車場である


花園町にはこの近辺だけでも複数の歴史的建造物があるが
目的は昼食だったのでこれまでにした
また機会があれば巡ってみたい場所だ。

 

 

ここから過去レポート

小樽市の古民家です

1927.8(昭和2.3)年ころ建築

 

こちらは1994年発行の「小樽市の歴史的建造物」(※小樽市教育委員会発行)の記載物件です

以前2021年9月に玄関側は行ってみたのだけど眺めの良い和室があるとの記載があった


※2021年撮影の洋館

創業100年を超える老舗企業の創業者・社長の住宅で代々住んでいるようだ。
数度の内・外装の改修はしているが
玄関の意匠や門柱のセンスなどが素敵だ

正面からはわからないが奥行のある建物で、右の応接室からつづいて8畳の和洋室が3つ、さらに10畳2間続きの座敷がある
南側(右側)には全面にサンルームがあり高台にあるのでさえぎるもの無しの市街地から港、海への眺望があるようだ

手入れはされているが白地の下見板張りは変わらない
一度は住んでみたい素敵な邸宅です。

設計は伊藤組(現、伊藤組土建)でお互いの創業者による商売の繋がりでの発注と推移できる
ちなみに伊藤組のこの年の代表作に田上義也氏設計の旧北1条教会がある(解体)
 
 

高台にあるため、今回下から見上げることが出来た。

 

奥に見える三角屋根が洋館の屋根 これは確かに見晴らしが良いだろうね

※2025年2月撮影

 

 
 

ここから過去記録

 

「旧坂牛直太郎 邸」

 

建築年 昭和2(1927)年
設 計 田上義也
指 定 小樽市都市景観賞

住 所 小樽市入船5丁目8-15

 

※小樽市のHPより

>坂牛直太郎の邸宅として、小樽公園南側の白樺林に面した角地に建てられ、周囲の自然と調和した洋風の建物です。
薄緑色の横羽目板打ちの腰壁と白い漆喰塗りが対比した外観や1階の八角形の応接間が特徴的です。
直太郎は、この邸宅で弁護士を開業しました。
設計はアメリカ近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトに師事した田上義也です。
室内には田上のデザインした家具が置かれ、隣接する煉瓦塀には彫り込みのサインも残されています。>

 

小樽市民にとっても、また建築ファンにとっても、田上義也ファンにとっても大事な建物であるが映画「Love Letter」のロケ地の一つでもある。映画の中ではほんの数秒の映り込みであった。

主人公の家として使用されたのが、これも田上義也氏の作品である銭函の「旧坂別邸」であったが残念ながら2007年に火事のため焼失した。

ロケ地巡りで度々紹介されており、特に昨年末に主演の「中山美穂」さんが急逝したため私も再度見たくなったので所用の合間に行って見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

もう複数回の訪問である
目の前に小樽公園があるがその横に小学校が新築されるとは坂牛さんも驚いていることだろう。


ここからは天狗山も良く見える
小樽公園の頂点まで行けば海が見える
いいところに家を建てたものだ。

 

 

ちなみに隣家はかつて奥様の実家である上田家(旧小樽新聞社主)
がその後に建設し、田上作品が2棟並んでいた。

現在は解体、新築されているので当時の面影はない
ただ、坂牛家側の堀に田上氏直筆のサインと建設年が彫られており
今でも確認することが出来る。(隣家の敷地から観ることになるので無理をしないでください)

 

 

 

 

下の写真は1931年に発行された 「田上建築畫集」より

 

 

デザイン画と写真はどう見ても「坂牛邸」に見えるが
本の表記は「阪手氏の家」だ?

 

 

 

「坂牛」と「阪手」
読み方や文字が似ている

単純に間違ったか、発行本なので施主に迷惑がかからぬようにわざと表記を変えたか

あるいはもう1棟「阪手氏」の家があったのだろうか
考えるまでは楽しいが検証は困難だろう。

 

 

小樽は函館同様に何度行っても素敵なレトロ建物見学で楽しめる
また古民家を改造したカフェなどの飲食店も多いので今年は
ロケ地巡りと併せて行ってみたい。

2024年12月30日撮影

 



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