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札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

小樽 蔵めぐり ①

2021-10-18 18:37:38 | 小樽市

 

前回は札幌のレンガ倉庫を廻った記録だが、今回は小樽の蔵です
小樽市には石造りの蔵が多い
企業にしろ一般住宅にしろ歴史が伺えるものが多いのも小樽の特徴と思う
参考図書は資料として素晴らしくかなりの軒数が記載されているが廻ったのは半分を少し超えたところ
今後、機会をもち追加していきます。

*参考図書「小樽 蔵めぐり イラスト帖」2017年6月16日発行
*一般住宅の名前・住所は略で 地図は載せません

 

「カフェバーcanal   旧向井呉服店支店倉庫」 現CANAL運河

 

稲穂1丁目4-13
明治40(1907)年建築
木骨レンガ造り4階建て
市指定歴史的建造物第73号

4階建てのレンガ倉庫は珍しいのと、歴史的建物が多い運河や小樽ウォール街とはやや離れているので
地域で目立つ建物。

元は呉服店が左隣にあり、その倉庫であった
現在は所有者がカフェを営業していたが閉業したようだ?
隣のビルとの間に「レンガ横丁」いわゆる屋台村があるが、この倉庫から取った名前ではないか。



「龍宮神社蔵」

 

稲穂4丁目11-11
明治34(1901)年建築
木骨石造り2階建て

龍宮神社は小樽市内でも中心部にある神社で、その参道は坂道で海まで続く
この倉庫は龍宮神社の下にあり、隣も倉庫である
以前は隣をラーメン屋が営業したときは接続されていたのでラーメン屋の一部のようだった
現在は敷地内に福祉施設が新築され表通りからは陰になっている。

所有は神社でも様々な使われ方をしており質店や焼き肉店にもなった
妻側の「志」のマークは質店時代の名残りであろう。



「喫茶店 叫児楼 旧田居呉服店蔵」


稲穂2丁目17-17

大正14(1925)年建築
木骨石造り2階建て

元は呉服店の蔵で隣が店舗であった
その後は質店~酒場などに活用し1976年に店を借り受け喫茶店になった

現在はツタが全体を覆い、どんな建物かわかりづらい
堂々とした石造りで細い入口は後から付けたのではないか

叫児楼は小樽の個性ある喫茶店の代表でもあり
長い間ファンを作り続けていた
現在は店に出入りしていた常連さんが二代目としてマスターとなった。



「曲サ佐藤倉庫 旧松田倉庫」

 

稲穂5丁目3-7
明治時代建築
木骨石造り2階建て

元の所有者はここでニシンを入れる箱を製造していたとのこと
その後、建築施工会社の曲サ佐藤が購入し作業場として活用
現在は機械化が進み機材倉庫で使用のように見える

この倉庫を見るのは廃線になった手宮線を散策するときが良い
以前はここを機関車が走っていたのである。



「新海金物店蔵」

 

稲穂1丁目3-5
明治38(1905)年建築
木骨石造り3階建て

新海金物店は古い街小樽でも老舗中の老舗
その店舗はアーケードのあるサンモール一番街で中心部にある
店舗の窓の上飾りの意匠なども歴史を感じる

倉庫は店舗を横に入ったところにあり道路に面している
夏になればここもツタが這い表面が覆われるのだろうか



「北海道タオル倉庫①」

 

稲穂1丁目2-8
明治22(1889)年建築
木骨石造り2階建て

この倉庫は元々漁具をしまう倉庫として建てられ
北海道タオルが取得したときはまだ魚の匂いがしたとのこと

明治のころは海はすぐ近くだったようだ
倉庫は日銀通りに面していて人も車も多い 綺麗な白い窓はたくさんの目を引くだろう

 

「北海道タオル倉庫②」

 

稲穂1丁目2-8
明治22(1889)年建築
木骨石造り2階建て

表通りに店舗と倉庫①があり、そこから建物沿いに中道に入ると奥にもう一つ倉庫がある
窓が引き戸になっているのが特徴
軟石は小樽産と言われる。

 

「北海道タオル倉庫③ 旧小黒商店倉庫」

 

稲穂2丁目2-2
明治38(1905)年建築
木骨石造り2階建て

北海道タオルの前身が小黒商店で、その創業時の倉庫
当時は呉服の販売会社であった

場所は現店舗から日銀通りを渡った中小路にある駐車場の奥に倉庫がある
ビルの裏手でもあり、あまり人目に触れない場所にひっそりとある

 

 

「H氏邸蔵」

 

花園2丁目
明治38(1905)年建築
レンガ造り2階建て

元は材木商の自宅と蔵だったようでどちらも見事な造りになっている
レンガ造りの倉庫は目立ち、庇や窓の造作も素晴らしい

表通りには住宅が面しており倉庫は小路に入らないと見えない
その住宅にまず目を惹かれるだろう
しかしH氏邸は現在は堀に囲まれ住人は居ないようで今後どうなるのか気になる。

 

 

「E氏邸蔵 旧久野回漕店蔵」

 

花園2丁目
大正時代建築
木骨石造り2階建て

嵐山通りにあるお屋敷で和風住宅と石造りの蔵で趣がある

久野回漕店は施主の祖父で廻船問屋を営んでいた
窓には板張りが多く使用され鉄製の窓とは違う見どころがある
堀を巡らせた和風住宅も少なくなり残してほしい建物だ。

 


小樽市の建築探訪① 再訪含む

2021-08-15 23:32:24 | 小樽市

小樽市・高島町の建築探訪(一部再訪)

高島町は江戸時代からニシン漁の漁港として栄えた
小樽とは別の村~町として漁業中心の街であった。

小樽港が貿易や石炭の積み出し、旅客船の航路などが中心となり
高島港は漁港と色分けが出来ている。

1940(昭和15)年に小樽市に合併される
祝津までの道路を境として海側と山側に分かれる。
それまでの役場や蔵、古民家が残っており港近辺にも古い建物がある。

 

「旧高島町役場庁舎」 *小樽市指定歴史的建造物 第45号

所在地   小樽市高島4丁目1番1号
建築年 昭和10(1935)年
構造 木造2階建
建築時の用途   役場
指定年月日 平成5(1993)年11月24日

高島町で唯一の市指定建造物(旧吉田医院は平成17に解体)
町役場から小樽市と合併後は小樽市役所の高島支所、昭和21年から診療所となった。
現在は使用されていないように見えた。


2020年10月撮影

 

 

2017年、北海道新聞社発行による「小樽蔵めぐり イラスト帖」今村敏明著
によると高島町から2棟が記載されていた。

いずれも山側にあり

「T氏家 蔵」 

所在地   小樽市高島2丁目4番15号
建築年   明治時代建築
構造      木骨石造り2階建
建築時の用途   漁具倉庫


2022年3月撮影

 

「A氏邸 蔵」 

所在地   小樽市高島3丁目13番7号
建築年   不詳
構造      木骨石造り2階建
建築時の用途   漁具倉庫


2022年3月撮影

 

ほかにも蔵は数棟ありほとんどが漁業関係の倉庫と思われる
中には倒壊している蔵もあった。

 

 

また山側には木造のレトロな住宅がある。
全部は把握していないので機会があれば再度行ってみたい

現存している家には素敵な家がある。

 

1994年、小樽市教育委員会発行による「小樽市の歴史的建造物」日本建築学会北海道支部編集
では高島町で11軒記載されている
調査年が1992~1994年時の現存建物で、現在は上記の高島町役場以外はほとんどが解体か改築されている。
蔵が1棟記載があるが未確認。

その中で名残りがあったのは

「O氏邸 店舗」 

所在地   小樽市高島3丁目
建築年   不詳
構造      木造

住宅は大正7年の建築であったが現在は綺麗に新築されている
だが隣接している店舗か倉庫は古い建物のようだ。


2022年3月撮影

 

 

車道を超えて漁港のある海側に行ってみる
上のO氏邸も海側だが、古くからの住宅が現存していた。


立派な玄関だが雪かきがされていないので空家のようだ。

 

さらにマニアには有名な未成マンション。

3階部分で建築を停止し鉄筋が延びたまま
裏側は壁が未施工である。

内部はもちろん敷地内にも入らないようにお願いしたい。


2022年3月撮影

 

港に出てみる
なんともいい眺めである。

奥にあるのは「弁天島」 海鳥の数がすごい

 


岩壁に漁船が係留され、そこに南北の長い施設がる おそらく魚市場と思われるが
南端は廃墟化しているように見えた。

ただ意匠などモダンな箇所もある。


2022年3月撮影

 

そのまま北端から海沿いに狭い住宅街を抜けると
目の前にレンガ色の年期を感じる建物があった。

「北海道麦酒酒造(株)」 

所在地   小樽市高島1丁目8-16
建築年   不詳(おそらく1990年代?)
構造      鉄筋コンクリート4階建てと思われる。

この建物は見た目ほど古くはなかった。
1980年代と思われるが、ここに「フィッシャーマンズハーバー」という
海鮮のレストランが出来た。

その後にこの建物が「ロシア美術館」として建設された
当時は外壁はブルーに塗装されていたようです。

その後、海鱗丸ビールとしてクラフトビール製造を始める
隣接して新しいフィッシャーマンズハーバーが建設される。

会社倒産により、現在は北海道麦酒酒造がクラフトビールを製造販売している。

 

こちらが旧フィッシャーマンズハーバー


2022年3月撮影

 

敷地内は立入禁止のためギリギリ敷地外から撮影。
もっと古い建物かと思った。

個人的には初代のフィッシャーマンズハーバーに一度だけ利用あり。
すごく人気のある話題のお店だった。

現在の店舗で復活してくれたらよいが…。

 

 

 

 

旧荒田商会、旧高橋倉庫(再訪)

 

 

「小樽の建築探訪」では旧荒田商会と旧高橋倉庫は同じナンバーで記載されている
それはこの2館が中で繋がっていることからかと思う。
高橋倉庫が大正12年、荒田商会は昭和10年の竣工です

ニトリさんの芸術村構想ではいち早く、この2館にステンドグラス美術館が作られた
運河に面している旧荒田商会には受付と売店、トイレなどがあり
奥の旧高橋倉庫にステンドグラスがある。

 


繋がっている

 

高橋倉庫を裏側から見たところ

 

共通チケットを受付に渡して入館
すぐにファミリー客やカップルが出てきた。

中は他の館より客が多い
ほとんどが若い人でカップルや女子カップル、ヤングファミリーなど。

 

 

後ろを振り返ると倉庫なのがやっとわかるくらい中は洗練されていた

 

素晴らしいステンドグラス群である
素人で何もわからぬが素晴らしいことはわかるつもりだ。

 

ここはステンドグラスを見るための施設であり、倉庫や古い社屋を見るものではない
ここだけ見るなら700円
私なら3館全部見れる共通チケット(2,000円)にするなぁ

今回来れたことでしばらく内部まで見ることはないだろう
ただ新しい風が吹けば眠っていた建物も内部が見れることもあるし
ニトリのような救世主が現れたらまた見に来てみよう。

 

小樽芸術村は施設3館が囲む形で広場がある
季節柄風鈴が取り付けられ爽やかな風に音を合わせている
バックに旧越中屋ホテルと旧三井銀行小樽支店を写るようにして撮影し、小樽から離れた。

2021年8月撮影

 

 

 

 

旧三井銀行小樽支店(再訪)

 

「小樽の建築探訪」の発刊時は「さくら銀行」であったが、ここからは竣工時の「三井銀行」名を使います。

一つ前のレポートで旧北海道拓殖銀行小樽支店が似鳥美術館である旨紹介したが
この建物もニトリさんが所有する「小樽芸術村」の一つです

似鳥美術館と違い、こちらは銀行建築そのものを魅せる施設になっており
レトロの建物好きにはぜひとも中を見てほしいですね

 

入館料は3館セットで2,000円、この建物だけなら500円なんだよね
昨年の写真だが実に堂々としたファサードで銀行建築ならここが一番好きだ

 

エントランスから中に入り3館チケットで入場
1階の吹き抜けが素晴らしい窓口業務の場所からスタートだ

大理石の大きなカウンター
天井装飾、古い電話室やカウンター内側、中央階段に応接室に金庫室にと見どころが多いね

 

1階にはステンドグラス(何でも鑑定団に出たんですって)とプロジェクションマッピング、それとガラス細工などが
過去にはなかったもの その程度なので昔の銀行内部を充分に見ることが出来た

 

 

窓口内部にある中央階段から2階へ上がる

 

2階からは、こんな感じで見える

 

会議室や応接室、支店長室などが2階に

下を覗いてみた 実に重厚

 

次に地下へ降りてみる

この床の模様が良かったなぁ

 

地下には金庫室がある これは主に個人用で金庫室の周りが回廊になっている

 

1階の奥にも金庫室

 

MITSUI BANKの文字有り

 

この中は歴代の看板だ

 

 

この銀行はなんと2002年まで営業していた
その後、石屋製菓が所有し現在はニトリが所有している

似鳥社長は特に小樽の歴史的建物を所有し、見学を出来るようにしてくれている
理由はあれどレトロ建物ファンとしてはとてもありがたい人だ
なるべく手を加えていないこの旧銀行は特に好きだなぁ

思えば15歳くらいのとき、海外短波放送の受信に凝り
今は亡き親父にこの銀行に連れてきてもらいアメリカの会報誌を購読するため
ドルを送金した

そのころから重厚なこの銀行に緊張した
懐かしいことを思い出させてくれた。

2021年8月撮影

 

 

 

 

旧北海道拓殖銀行小樽支店(再訪)

 

前回のレポート(旧小樽商工会議所)の続きでお盆のお参りのあと行って見た。

旧北海道拓殖銀行小樽支店の現在は似鳥美術館です。

昨年は外観だけの撮影で終わったが、今回は時間がありかつ有料施設で今般の状況では
混雑をしていないと判断した。

この建物の隣にあるコインパーキングは「小樽芸術村」の3館入館チケットを購入すると
2時間無料になるので重宝である。

 

それでは内部へ

 

銀行建築としてエントランスは重要であり、当時の威勢を見るかのようだ

 

まずは似鳥美術館の受付で3館分のチケットを購入し、駐車券にスタンプをもらう
展示は階層ごとにテーマが分かれており、まずは1階から

ここは旧銀行の窓口にあたるので吹き抜けの天井や
太い円柱は竣工時のもので見事だ




床や壁の模様は銀行の後に営業したホテルが造作したようだ

 

ステンドグラスが素晴らしい
似鳥社長の趣向が伺えそうだ

 

次に2階へ上がるがエレベーターはもったいなく階段を利用する
やはり階段が素敵だ

 

エレベーターは2基あるが、1基の意匠がいい

2階は半分が吹き抜け部分で
できればテラス状の廊下に出たかったが出来ないようだ

2~4階の展示ホールは撮影禁止
日本画の大家の作品が中心で私でも知っている横山大観や葛飾北斎など

ホール前は撮影もいいだろうと

 

4階旧階段部から下を覗く

 

興味深かったのは竣工時の階段を撤去したあと いわゆる第二階段か

 

ホテルの開業時に撤去したらしい
現在は美術館が再度新しい階段を設けた

こんなところにニトリさんの建築物に対する取り組みや意向が見える

 

地下は撮影OKなので行って見た
まず金庫室を改装した展示部屋があった

これは入口上部にあったもの

 

地下のテーマはアールヌーヴォー・アールデコ グラスギャラリー
ほとんど興味がないものだったが実際に見て廻ると面白く
何事も体験してみるもだよね

 

美術館など入った覚えがないが、とても楽しかった
この後に2館へいかねばならなかったので駆け足になったが、3階4階の絵画などは本来はじっくり見たいところ

建築内部でメインの1階がステンドグラスが素晴らしすぎて建築の意匠がやや薄れているか
それでも長い年月に様々な使われかたをされて、綺麗にもされている

 

この建物の歴史は
大正12(1923)年に北海道拓殖銀行小樽支店として竣工。 かつての社員として作家・小林多喜二が働いていた
平成元(1989)年 小樽ホテルが開業 この時に宿泊施設として改装された
平成7(1995)年 小樽ペテルブルグ美術館が開業
平成14(2002)年 ホテル1-2-3小樽が開業   *ホテル1-2-3は関東から九州まで現在は9ホテルを経営をしている
平成18(2006)年 ホテルヴィブラントオタルが開業
平成29(2017)年 似鳥美術館が開業

このように銀行の後はホテルと美術館が切れ目なく活用している
そのたびに補修や修復が行われているのが古い建物でも綺麗に見えるところだろう。

確認したいのは小樽ホテル時代に旧ソ連の都市名の部屋があり(レニングラード)、
次の活用がペテルブルグ美術館(ソ連前のレニングラードの都市名)
小樽市はソ連時代からナホトカと姉妹都市であり、小樽港にもソ連の船が多く入港していた

その関係でロシア系の名前が使われたのか、経営、市の関係か、ただの偶然なのか…
ちょっと気になった。

 

 

2021年8月撮影

 

 

 

 

旧小樽商工会議所(再訪)

 

小樽市内の色々を紹介している有名なブログ様に
旧小樽商工会議所のフェンスが取り払われたとの情報があり、お盆のお参りのあと行って見た。

 

トップ画が今年8月の撮影

これが昨年10月の撮影

写真の右側に工事中のシートが掛けられているが、完成しています
ホテルで「ホテルWBFイルオナイ小樽」といいます

このホテルの一部として再利用されることになりました
外観からは伺えないが内部のリノベーションは済んだかも知れません
朝食会場にするのか客室にするのか興味ありますね

コロナ過のため開業を延期していたようだが、フェンスを取ったということは
近いうちにオープンする可能性がありますね

このフェンスのおかげで昨年の撮影は消化不良だったので
情報がありがたかった!

この写真の右側に写っているように1階が新築のホテルと連結されています
また駐車場のラインも綺麗に引かれていますねぇ

 


2021年8月撮影

 

小樽で歴史的建造物のホテル再活用は
旧北海道拓殖銀行小樽支店をリニューアルした小樽ホテル~ホテルヴィブラントオタルが
似鳥美術館になったので「旧越中屋ホテル」だけでした

それが2館になるんですね
機会があればぜひ内部も拝見したいのでしばらくHPを注視しよう

 

 

 


小樽の建築探訪 115-にしん漁場建築 ~ 123-S氏宅

2021-04-25 11:53:52 | 小樽市

「小樽の建築探訪」も中心部から始まり、市内東部も終わり残すは西部地区のこの2回だけとなりました
港や漁港に近い西部地区特有の古い建物が続きます。

 

「にしん漁場建築」 旧田中家住宅   
       
 
所在地 祝津3丁目228
建築年 明治30(1897)年
指定等 北海道指定有形文化財
開館時 9:00~17:00
休館日 11/24~4/2(令和3年度)他は無休
入館料 大人300円
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
地元では「にしん御殿」といえばこの建物を思い浮かべるが正式名称を知っている人は少ない
元々は泊村にあった田中氏の漁家を昭和33年に現地に移築したもの。

木材は道産木のほか東北からヒノキを取り寄せている
太い木材をそのまま使用しているので重厚であり広間は広く感じる。
内部は向かって右手が親方の、左手がヤン衆の住居である

現在は有料で観覧でき写真撮影も出来る
入口には売店もありオリジナルグッズも販売している
付近は国定公園内にあり、海岸美や旧水族館跡、昭和28年に改築された日和山灯台がある。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
「旧青山別邸」    
       
 
所在地 祝津3丁目63
建築年 大正12(1923)年
指定等 国登録有形文化財
開館時 9:00~17:00
休館日 1/1~1/7
入館料 大人1,100円
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
祝津の漁場は明治2年に民間に土地と漁場が与えられた
これを契機に三大網元が出現し前記した「白鳥家」と「青山家」「茨木家」である。
ニシン漁は明治33年をピークに昭和5年に皆無となる。
 
青山家もニシン漁の栄枯衰退とともに歴史を刻んだ
大正に造られた別邸は最後のニシン御殿と呼ぶにふさわしい豪華絢爛な邸宅である
材料、造作、建具など贅をつくしている。
 
現在は「小樽貴賓館」の敷地内にあり別邸だけの見学も出来るしレストランも併設しているので
食事と別邸、庭の見学が出来るようになっている
花のシーズンには見事であろう。

ただ、内部の撮影は禁止であり1,100円の入館料から考えると今回は入らなかった。
 
尚、本宅の主屋や石蔵などは北海道開拓の村に移築されており村内でも指折りの広い敷地である。

 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
「恵美須神社本殿」    
       
 
所在地 祝津3丁目161
建築年 文久3(1863)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 無し
休館日 無し
入館料 無し
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
恵美須神社は小樽市の江戸時代の遺構、三構の一つである
神社の創立は安政3年(1856年)でニシン漁が盛んであったころと言われる。

神社へは茨木家中出張番屋の水族館側に鳥居と歴史的建造物の標示があり道なりに登っていく
そんなに距離は無いが結構な勾配を上がっていき振り返ると海が見える
やがて第二鳥居と拝殿が現れるが拝殿は昭和3年から5年の間で建てられたもの。

拝殿の奥が本殿であるが、この時は雑草が鬱蒼としており近づくのは断念した
境内には市指定保存樹木であるイチイとクワがある。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「茨木宅」 旧茨木興八郎番屋    
       
 
所在地 祝津3丁目161
建築年 
指定等 
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
茨木家は祝津の三大網元のひとつ
本宅の状態は良いが人が住んでいる気配は感じなかった
表札は出ているが各ガイドにも名が出ているので今回は個人宅だが記した。
 
海岸沿いにある漁家として最も広い敷地を持ち、本宅と離れ、石蔵(2棟)からなる
玄関が二つあり主玄関の横に洋室を配している。
特に離れは2階建ての豪華な造りが道路からも垣間見える。

すぐ近くに茨木家中出張番屋がありそちらは時期に応じ内部を公開しているそうだ。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 

 

「下村宅」 旧日本郵船(株)支社長宅    
       
 
所在地 末広町
建築年 明治末期
指定等 小樽市歴史的建造物
館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
旧支社長宅はどうも人が住んでいる気配がなかったので本の通り記載するが住所は非公開にした。
この建物はすでに無いものだと思っていたが偶然、見ることができた。
 
和風の玄関と白い下見板張りの洋室とのコントラスト
石垣の上に高く見下ろす場所に建てたのはやはりお偉いさんの住宅だからでしょう。
 
 
 
さてこの近辺は下記図にあるように旧日本郵船の社宅であった。
コンクリの高さのある鍵付き建築物は共同浴場の位置にあったと思う

図にあるように山側に登る旧通用門の小道があり
上がったところから原形に近いC宅と独身寮を見る
独身寮は朽ち果てていたが屋根にはソーラーパネルが乗っていた。
 
この車1台がやっとの小路一帯は、まだ私道、私有地かも知れないので
見学には注意を。
 
「小樽の歴史的建造物」様より
 
 
 
 
 
 
2021年4月撮影
 
 
 
 
 
「和田宅」 旧渡辺石蔵宅    
       
 
所在地 忍路1丁目
建築年 大正期
指定等 
館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
この建物も住んでいる気配が無かったように感じたが状態はよく、管理をきちっとされているようだ。
片側の壁は補修がされているが、もう片側はそのまま板張りのようなので
風か雪の吹く方向の影響かも知れない。
この前の路を下っていくと忍路港である。
 
忍路の漁場建築は網元の住宅と漁師番屋を別々に建てたのが特色
この建物は有数の網元である渡辺家の住宅であった。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
「津古丹稲荷神社本殿」     
       
 
所在地 忍路1丁目
建築年 嘉永2(1849)年
指定等 小樽市歴史的建造物
館時 無し
休館日 無し
入館料 無し
 
 
 
 
 
 
 
 
本殿の創建は嘉永2年(1849)と伝えられ現存する江戸期建築3棟中の1棟である。
建築年は昭和13年に現地に解体移築した際に嘉永2年との銘が発見されたことによる。
 
何度か塗りなおしたかも知れないが朱色が鮮やかで、はたして創建当初から
この色であったかは定かではない。
稲荷神社らしく狛犬がキツネになっており本殿の彫り物も見事である
 
この神社は忍路神社の境内にあり忍路神社の本殿も一緒に載せておきます。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「北海道大学共同利用施設忍路臨海実験所」     
       
 
所在地 忍路1丁目460
建築年 大正13(1924)年
指定等 
館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
忍路港は天然の湾になっており強風の日でも波浪が発生しないことから
臨海実験に適している。
 
実験場は湾の最奥にあり途中で関係者以外立ち入り禁止の札がある
写真はすべて敷地外からズームで撮影した。
 
それにしても映える建物がこんな場所にあるとは驚きだ
よく管理されているようでとてもきれいである。
季節は10月、紅葉も相まって映画のロケにでも使いたいようなシチュエーションだね。
 
ちなみに子供の頃に湾から出て小樽側に戻るところでよく海水浴をした
その昔でもアワビやウニを採っていると思われ漁船が監視に来たのを思い出した。
また忍路には北海道でも人気1.2のパン屋さんがある。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「S氏宅」 旧阿部三郎宅     
       
 
所在地 
建築年 大正15(1926)年
指定等 
館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
こちらは現在も住居とされているので町名も伏した。
大正時代のモダンな建物でこうして見ると廻りのどの新しい住宅よりも素敵だ。
何でも大正11年にあった住宅博覧会に影響を受けたモダン住宅である
新築時の図面を基に改修を行ったとのことで初代施主もきっと喜んでいることだろう。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
今回で「小樽の建築探訪」は終了です。
小樽には本に記載されている他に魅力的なレトロ建物が多いので
改めて紹介します。
 

小樽の建築探訪 106-唐門 108-徳源寺本堂 109-N氏宅 111-小樽高島診療所、渡辺宅 113-群来陣 114-旧手宮機関車室 

2021-04-21 23:10:11 | 小樽市

 

 

「唐門」 旧龍宮閣唐門      
       
 
所在地 オタモイ1丁目
建築年 昭和7(1932)年
指定等 
開館時 無し
休館日 無し
入館料 無し
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
旧龍宮閣唐門は以前は別の場所にあったらしい
現在は小樽の景勝地、オタモイ海岸から赤岩までの散策路の起点にある。
車で行くと右手に唐門が見えたらその先、左手にある駐車場に停める。(下るとつづら降りで海岸まで行く)
 
土の上を歩いて行くのは建築探訪では珍しい
直下に入ると思ったより大きく感じる門である。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
「旧伊藤整宅」 旧伊藤昌整宅      
       
 
所在地 塩谷1丁目13-6
建築年 明治42(1909)年
指定等 
開館時 *現存していません
 
作家の伊藤整が幼少から青年期まで過ごした家
切妻屋根に下見板張り、上げ下げ窓が付く。
その後は物置に転用していたが平成7年、国道5号の拡幅工事で解体した。
 
 
 
 
 
「徳源寺本堂」      
       
 
所在地 塩谷2丁目25-1
建築年 明治30(1897)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 無し
休館日 無し
入館料 無し
 
 
 
 
 
 
 
 
 
徳源寺は本堂と龍神堂を併置する禅宗の寺院で、前述の龍徳寺も同様である
塩谷は国道5号を挟み海と山にくっきりと分かれる町で徳源寺は山側にある
少しの勾配を上がっていくと門と小樽市歴史的建造物の看板が見え
奥に本堂を望む。
 
境内にあるクロマツとイチョウは小樽市指定保存樹木になっている。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「N氏宅」      
       
 
所在地 錦町
建築年 明治期
指定等 
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
N氏宅は通りから奥まった場所にあり、やや斜め方向でしか見ることは出来ない
初代は漁師として能登から来た その後は小樽の開発に務める。

玄関は「むくり」のある破風をつけ、天井も曲面を見せる
北側には離れもあり、蔵は二つ所有している。
 
住宅のある通りはN氏の名前を付けられているが小樽の開発に尽力した結果だろう。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
「吉田宅」 旧吉田医院      
       
 
所在地 高島3丁目
建築年 大正12(1923)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 *現存していません
 
吉田氏は鳥取県から移住した医師である
肛門科医としての名声は高かった。
木造でハイカラな洋館であり玄関上のバルコニーがあったらしい
また茶色と水色のコントラストが際立つ建物であったようだ。
 
 
 

 

 

 

 

「小樽高島診療所、渡辺宅」 旧高島町役場庁舎     
       
 
所在地 高島4丁目
建築年 昭和10(1935)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
高島は海から山側に繋がる狭い道路にバスが走っている
初めて見た時は、驚いたが小樽では普通のようだ。
その道路の真ん中くらいに旧診療所がある。
 
その前に旧高島町が小樽と合併したのは昭和15年
それまでここが町役場だった。
 
外壁は石綿セメント板で板をネジでとめている
現在は使われていないようだがかつての町役場を残して欲しいものです。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
「手宮3丁目第1分団消防器具置場」 旧厩町消防番屋     
       
 
所在地 手宮3丁目3-6
建築年 大正8(1919)年ころ
指定等 
開館時 *現存していません
 
かつてこの地は厩町と言われたようだ
この建物は街の火の見やぐらとしてランドマークになっていた。
半鐘が吊るされていたので火災時は鳴らされていたことだろう。
 
 
 
 
 
「群来陣」 旧白鳥永作番屋    
       
 
所在地 祝津3丁目145
建築年 明治10(1877)年
指定等 小樽市歴史的建造物 都市景観賞
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小樽水族館やホテルノイシュロス(旧天望閣)、祝津展望台へ行くには
この建物から左折する。
 
付近にこのような番屋が数軒あり祝津らしさを物語っている
白鳥家番屋は祝津最古の番屋であり、北海道の漁家の古い形態を伝えている。
 
網元とヤン衆の居住部分が大屋根で一体になり二つある玄関が分けている
外壁がきれいなのは平成10年まで飲食店の群来陣が営業していたからだろう

現在は残念ながら閉鎖されたままのようである 何とか再利用できないものか。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
「旧手宮機関車室」     
       
 
所在地 手宮1丁目3-2
建築年 明治18(1885)年
指定等 国指定重要文化財
開館時 9:30~17:00
休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 一般400円(冬期300円)、高校生・市内在住の70歳以上の方200円(冬期150円)
入館料(2館共通)本館、運河館に入館できます(二日間有効)
        一般500円、高校生・市内在住の70歳以上の方250円
        手宮洞窟保存館にも入館できます(開館中の有効期間内に限る)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小樽市総合博物館は、平成19年、旧小樽交通記念館に小樽市博物館と小樽市青少年科学技術館の機能を統合し、開館した。
市内の博物館は運河と、この本館と二つあり徒歩圏内なので共通の入場券を販売している。
 
旧交通記念館だけあって本館は鉄道関係の展示が多い 屋内、屋外とも見どころが多く鉄道ファンでなくとも楽しめる
明治13年、手宮~札幌間に日本で3番目の鉄道が開通した
ここにある機関庫は近代小樽発祥の記念建築である。
 
構内にある機関庫は我が国最古の機関庫が現存しており、一目で歴史的建物とわかる
また周囲には小さいながらも危険物倉庫やオリジナルのマンホール、貯水槽などもあり
一緒に見ておきたい。

 
2020年11月撮影
 
 
 
 
 
 

小樽の建築探訪 96-旧作左部商店蔵 ~ 105-坂宅

2021-04-19 23:32:22 | 小樽市

 

「旧作左部商店蔵」      
       
 
所在地 住吉町15-3
建築年 明治前期
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
この蔵は小樽に残る希少な土蔵造りで、防火に工夫をすると言われています
外壁と屋根は土で塗り、その外側を保護するために板を張り、屋根に鞘と呼ぶ二重の屋根をかける。

白い箇所を塗りなおしたようできれいだ
保存状態は良好であるという。
 
 
2020年9月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「イトウ舩旗や」 旧小堀商店      
       
 
所在地 住吉町14-4
建築年 昭和7(1932)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
重厚な黒色が特徴で、竣工当時は開口部はすべて防火シャッター、二重窓で内部はスチーム完備だったが現在はどうか?
小堀商店から旭商事を経て昭和63年に創業明治2年のイトウ染舗が工場に転用している。
建物前に置いてある錨は大漁旗の作成によるものかは不明。

本社は堺町にあるので大漁旗、のれん、幕ほかなど気軽に見に来てほしいようだ。
 
 
2020年9月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「旧田中商店」      
       
 
所在地 住吉町16-11
建築年 明治前期
指定等 
開館時 *現存していません
 
木骨石造の初期遺構と思われる
特徴はうだつがあること、内部の商品陳列棚がひな壇になっていたそうだ。

 
 
 
 
 
「龍徳寺本堂」      
       
 
所在地 真栄1丁目3-8
建築年 明治9(1876)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 無し
休館日 無し
入館料 無し
 
 
 
 
 
 
 
龍谷寺本堂は小樽で建立した最古の寺院本堂です
他に境内には明治22年の金毘羅堂、と鐘楼、それと小樽市指定の保存樹木
「夫婦銀杏」がある。
 
札幌から小樽市内へ向かうとき突き当りにあるので右折する
隣に勝納川が流れ、向かいの南樽市場の横から春にはたくさんの鯉のぼりが渡される。
 
 
2020年9月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「北海道開発局小樽開発建設部 小樽港湾建設事務所守衛所旧北海道庁土木部小樽築港事務所見張所      
       
 
所在地 築港2-2
建築年 昭和10(1935)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
ウイングベイ小樽と海との間の道路、小樽港縦貫線を走り
平磯岬の右折の手前にある、ちょっとした目立たない建物が旧見張り所だ。
 
中はガラス戸越しに覗くだけだが、かつては工事記録などの資料を展示していたとのこと
すぐそばに北防波堤があるがその築港事務所の見張り場所として建てられ
屋根にあるのはサイレン塔です。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 

 

 

 

「和光荘」 旧野口喜一郎宅      
       
 
所在地 潮見台2丁目4-1
建築年 大正11(1922)年
指定等 
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
和光荘までは2通りのルートがあるようだが?今回はナビに従い手前側から奥に進み、車止めの駐車スペースから歩いて行く。
目の前に橋があるので渡ると左に和光荘が見えて来た。
 
これが個人住宅かと思えぬほどの規模に感じた
造りはまさに大正ロマン 円形の池に石積みの3連アーチ 白く塗られた手すりや柱がなんとも言えず上品な風格がある。
 
ここは元北の誉酒造の2代目野口喜一郎氏が建築した
下を見下ろせば自社の北の誉が見える位置にある。
また遠いが対岸からは木々越しに和光荘の正面を見ることが出来る。
 
看板に書いているように、天皇、皇后両陛下が昭和29(1954)年に来道のおり宿所とされた由緒ある建物で
洋館が目立つが和室も日本庭園もあり豪邸である。
 
1948年に和光産業によりホテルとなり、1950年に北海ホテル、1956年に北の誉酒造が買収し2代目社主の住宅を取得した。
その後2009年に再び野口家の所有となり内部を有料で公開もしていたが、
2018年に中国系企業に買収され一時は有料公開もしていた
2021年現在は閉鎖されたままになっておりHPもいつの間にか削除されたし今回通った通路も進入禁止になったようだ
去就が心配される。
 
 
2020年9月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「宗円寺本堂」      
       
 
所在地 潮見台1丁目19-10
建築年 江戸時代(明治44年移築)
指定等 
開館時 *現存していません
 
宗円寺自体は現存しており、北海道指定有形文化財「木造五百羅漢像」が保存されていることで見に来る人も大勢います。
坂の多い小樽の中でも結構な勾配の途中にある 車でも行けるが道が狭いので注意を。
本堂は松前から小樽まで運んで来たもので平成12年に解体され新本堂に代わった。
 
 
 
 
 
 
 
「潮見台浄水場管理棟」      
       
 
所在地 潮見台1丁目19-10
建築年 昭和2(1927)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 一般公開はしていません
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大事な浄水場なので敷地内には入れない
雪が積もれば柵を超えるので入ることは出来るがそれは止めよう。
外側からでもズームだが何とか撮影が出来る。

事務所棟や管理棟と、道程にある赤い円形のポンプ場は何故かメルヘンチックで別世界のようだ。
冬は除雪しているか不明だし、夏場はマムシが出るので注意の看板あり。
それだけ山の中ということ。
 
 
2021年3月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「銀鱗荘」 旧猪俣安之丞宅     
       
 
所在地 桜1丁目1-13
建築年 明治33(1900)年
指定等 小樽市歴史的建造物 都市景観賞
開館時 宿泊施設です
休館日 無し
入館料 宿泊施設です
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
小樽築港から朝里へ抜ける平磯岬の小高い山の上にあるのが銀鱗荘
この建物は余市から猪俣宅を移築したものだ。
 
猪俣家宅はニシン漁により一代で築いた余市随一の大邸宅であった
屋根の上にシャチホコを乗せたのは移築後で小樽らしさを表現するためでは?と言われている。
印象的な望楼や漁網倉庫跡、75畳の大広間と今でも見どころは多い。
 
現在は家具の「ニトリ」の所有となり洋風の新館も併せて、小樽でも指折りの高級旅館ホテルとして営業している。
360度の展望はまさに小樽を見下ろすことが出来る
またランチ付き日帰り入浴コースもあるので気軽に内部を見れそうだ。
 
 
2020年10月撮影
 
 
 
 
 
 
 
「坂宅」 旧坂敏男宅     
       
 
所在地 見晴町
建築年 昭和2(1927)年
指定等 小樽市歴史的建造物
開館時 *現存していません
 
 
現存していないのに写真を載せたのは小樽の建築探訪の中で最も見たかった建物の一つで、
何と言っても田上義也の代表作である。
また映画「Love Letter」の主人公の家として多用され多くのファンが訪れた家として有名であった。
 
高台にあり石狩湾を一望する絶好のロケーションで坂炭礦株式会社の坂敏男氏の別荘であった。
赤屋根と壁のピンク色から「赤別荘」と呼ばれた。
 
2007年、火災により焼失し
現在は別の所有者が新築をしている。
非常に残念だ。