大阪・北浜を訪れたことがある人なら、一度は目にしたことのある小西家住宅(小西儀助商店)。近代的なビルの狭間に忽然と現れるその堂々たる大阪町家は、このブログを始めたころから憧れの場所でした。実は今年の11月、その小西商店で開催された『船場茶会』に参加できたんです! 少し前になりますが、本日はその模様をご紹介^^
お邪魔します。
茶会と言われて、茶椀を回す利休的なものを想像していたら、ふるまわれたのは煎茶でした。もともとは中国から渡ってきたもので、日本では江戸時代頃から流行したんだとか。
小さなお茶椀で温度もぬるめ、お茶本来の味が感じられるようになっています。可愛らしいお茶菓子も一緒にいただきます。広い座敷にたくさんの人が集い、ご主人が煎茶の歴史などを、座持ちとして時に笑いを交えながら語ってくださる。そんなざっくばらんな雰囲気の中に、人との交わりを大切にする船場商人の姿が見えてきます。リズミカルな語り口にまろやかな口跡。これが船場言葉というものでしょうか。何とも言えない愛嬌と花があって、ちょっと感激です。
調度品も年代もの。
片や番頭さん(←勝手に決めました)は袴姿で寡黙にお茶を支度している。一つ一つの所作がこれまたぴしりと決まり、リアル『ぼんち』の世界です。船場商人の華麗さと歴史を存分に体感してきました^^
楽しくお茶をいただいた後は、しばしの自由時間。お庭を眺めたり、茶道具の説明を受けたり、思い思いの時間を過ごします。もちろん私は写真を撮ってきました^^
舞台セットのように暗闇にぽつりと咲く椿。
高いなあ…
きっと当時の最先端。
当時の状態がどれほど残っているのかわかりませんが、古くてもよく手入れされています。少彦名神社の張子の虎があちこちに置かれているのが現役の商家ならでは。土地と共に生きるってこういうことなんだなと思います。
へーい毎度!
座敷の棚に伊集院静氏の『琥珀の夢』が飾られていました。私が今立っているこの場所を、大八車を引いた鳥井信治郎氏も通り過ぎたのでしょうか。一度会ってみたかったです。
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