このたび“gooブログ”のサービス終了通知があり11月18日以降は閲覧不能になります。“goo ブログ”は2004年3月にサービス開始し、私も同年8月から『多摩ニュータウン植物記』を綴り始め約21年間の“gooブログ”の歴史とほぼ重なります。『多摩ニュータウン植物記Part1~7』での記事数は15,254件で植物品種は2,305種類になりました。突然のサービス終了は“私の今年の十大事件”のひとつとも言えますが、他ブログへの引越しが推奨されており、ここで“gooブログ”での『多摩ニュータウン植物記Part1~7』を終了し、新たに“はてなブログ”で『多摩ニュータウン植物記Part8』として再開することにしました。新しいブログのURLは下記の通りです。(Part1〜6は既に引越し済ですがPart7は数週間後に引越します。)
『多摩ニュータウン植物記Part8』
https://botanicallife8-1956.hateblo.jp
なお現在利用中のgooメール(botanicallife5-1956@goo.jp)もサービス終了になりますので、今後は新メールアドレス
botanicallife1956ta@gmail.com
までお願いします。
またPart7終了により製本作業を行いますのでコメント欄は閉じさせて頂きます。
長い間、拙いブログにご訪問頂きまして誠に有り難うございました。宜しければ新ブログにお越し下さいますようお願い致します。皆様のご健勝、ご多幸をお祈り致します。
多摩ニュータウンの住人 拝
清水入緑地で見られる「ヤマボウシ(山法師)」。ミズキ科ヤマボウシ属(サンシュユ属)の落葉中高木で東北地方南部~九州に分布している。花期は5~6月でハナミズキよりも1ヶ月程度遅れて開花する。ハナミズキと同じように総苞の中心に小さな花が集まった散形花序を形成しており、花序を坊主頭に、白い総苞を頭巾に見立てて“山の法師”と名付けられたという。純白の総苞が初夏の陽を浴びて眩しい。
多摩ニュータウン通り“松木中下交差点”のアスファルトの隙間に生えている「イヌカキネガラシ(犬垣根芥子)」。アブラナ科キバナハタザオ属の一年草~二年草で地中海沿岸~中央アジア原産。1912年に宮城県松島で確認され今は本州以南の道端などで普通に見られる。茎は直立して30~80センチになり下方の葉は羽状に深裂している。花期は5~8月で茎の上部に直径1センチほどの黄色い十字花をまばらに付ける。
長池公園“里山”で咲き始めた「ヤマハタザオ(山旗竿)」。アブラナ科ヤマハタザオ属の越年草で北海道~九州の山野の陽当たりの良い場所に生育している。草丈は50~80センチで5~6月に茎の上部に直径6~7ミリの十字花を咲かせる。ハタザオに良く似ているがハタザオとは属が異なる。ヤマハタザオの葉は茎とは直角になるように開く。
鑓水小山緑地の草地で見られる「ハタザオ(旗竿)」。アブラナ科ハタザオ属の越年草~二年草で海岸の砂地や陽当たりの良い山野に生育している。草丈は40~80センチになり4~6月に茎の上部に直径7~8ミリの十字花を数個咲かせる。葉は茎を深く抱き茎に添うように斜上する。この草姿を旗竿に見立てている。
小下沢林道の沢沿いに咲いている「チドリノキ(千鳥の木)」。ムクロジ科(←カエデ科)カエデ属の落葉小高木で日本固有種。本州~九州の山地の沢沿いなどに分布している。雌雄異株で4~5月に長さ5~10センチの総状花序を出す。写真は雄花序でひとつの花の直径は5~6ミリ。
大塚西公園で毎年見られる「ワニグチソウ(鰐口草)」。キジカクシ科(←スズラン科・ユリ科)ナルコユリ属で4~5月に苞の下に長さ2~2.5センチの筒状の花を咲かせる。その名前は神社仏閣の軒下に吊るされている“鰐口”という金属製の平らな鈴に見立てている。
クスノキ科タブノキ属の「タブノキ(椨の木)」。東北地方以南の暖地の丘陵地などに分布する常緑高木で樹高は20~30メートルになり各地の寺社のご神木として祀られているものも多い。4~6月に円錐花序を出し直径1センチほどの黄緑色の花を多数咲かせる。9本の雄蕊に加え3本の仮雄蕊があり雄蕊の基部には柄のあるオレンジ色の腺体がある。
奥高尾“日影林道”に咲く「ラショウモンカズラ(羅生門葛)」。シソ科ラショウモンカズラ属の多年草で4~5月に淡紫色の唇形花を2~3個ずつ数段に付ける。ひとつの花は長さ4~5センチで上唇は2裂し下唇は3裂する。下唇の中央裂片は大きく下方で更に2浅裂する。『羅生門』は室町時代の能楽師“観世小次郎信光”作の謡曲で渡辺綱(わたなべのつな)が羅生門に巣食う鬼と戦う武勇伝。この花の形を渡辺綱が切り落とした鬼女の腕に見立てて名付けられている。当地の蓮生寺公園では10年以上前に白花が見られたが藪が生い茂り消滅してしまった。
小下沢林道の沢沿いに群生している「フタバアオイ(双葉葵・二葉葵)」。ウマノスズクサ科カンアオイ属の多年草で日本固有種。福島県以南の山地に分布している。4月頃に新葉が展開すると同時に葉腋に下向きの小さな花を咲かせる。茎は地上を這い横に拡がり葉は卵心形で先端は尖る。
毎年5月15日には京都市の賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)で“葵祭”が行われる。平安時代より国家的な行事として行われてきた歴史があり、庶民の祭りである祇園祭に対して葵祭は貴族の祭りだったようだ。古代より賀茂神社の神紋としてこのフタバアオイが使われており、徳川家の家紋の“三つ葉葵”もフタバアオイに由来していると言われている。