(前半もとぶ篇からつづく)
4月4日 水曜日 今帰仁篇 (後半)
〈haru〉から歩いて505号線へと降りていく。道の向こうに青い海が見える。
505を少し東へ行くと、もう本部町から今帰仁村に入る。いい天気だ。
海の香りがする方へ、テキトーに曲がる。親泊海岸に出た。
浜辺を歩いてみる。
今泊集落に入った。ここもフクギが密集する古い風情を残した地区である。
505よりひとつ海沿いをいく道を歩く。いくつか橋を渡る。赤墓の標識を過ぎた。
そうこうするうちに結家に着いた。およそ1時間強、たぶん6kmくらいだと思う。ウォーキングには気持ちよい距離だが、沖縄ではこんな距離を歩くと変人扱いされる。
いつものようにベッドを決めて、安楽椅子に座って海を眺めていたら、ヘルパーのにゃおちゃんが「買い物大丈夫ですか?」と聞いてくれた。
ちょうど休憩時間でクルマを出すから、ということでもとぶの〈かねひで〉まで行く。にゃおちゃんは隣で給油。JAのSSは水曜日が安いのだ。
せっかくなので、この近くの天然記念物である「塩川」に行ってみる。標識は目にするし、けっこう有名だが行ったことのある人はあまりいない名所? である。
しかし行き過ぎてしまい、戻ってクルマを停め、探索。道路のすぐそばに説明板があり、小さなわき水らしきところと細い川がある。
「これだけ?」と思わず叫んだくらい、地味である。
「塩水の流れる川は世界でもこことプエルトリコの2箇所しかない」「長さ約300m、日本でもっとも短い川」「なぜ塩水が湧き出るのか不明」と、文章で書くとちょっと惹かれるが、実際のところはただの小川にしか見えない。
渡久地のもとぶ町営市場に行き、〈コーヒー みちくさ〉でにゃおちゃんにおごる。
「さあ、何でも好きなものを頼みなさい」と見得を切ったら、さおりさんに「まあ、300円と200円しかないけどね」と笑われた。そんなに安いけど、実においしい自家焙煎のコーヒーをいただく。私はタンザニア、にゃおちゃんはマンデリン。
ちなみに、〈みちくさ〉は朝コーヒー200円! をはじめたので、早起きのコーヒー好きはどうぞ。7時からやってるそうです。
結家に戻って、早めに夕食の支度にかかる。沖縄そばの焼きそば(最近こればっかり作っているような気がする)を今回は乾麺の首里そばでやってみようと思う。フリー食材にニンニクとサルサソースがあったので、それも活用する。
牛バラ肉ともやしをニンニク炒めにし、麺と絡めてトッピングにはカイワレの緑とサルサソースの赤でキメてみた。
余った時間でタッパーウェアを整理したり、ギターを調弦したり、ボクシングを見たり、キッチンで「ゆし豆腐」に悩む人たちを手伝ったり。
そしていつもの感じで夕食会。某小学校に赴任したての先生、日本を旅して7か月、明日から宮古島へ行く旅人、これから沖縄24日間の旅をするかつてリストラされた人、歯医者の卵、などなど本日も多士済々。
さらに外国人3人組がやってきた。近所の居酒屋へ行く「道を説明して!」というSOSに応えて出動したが、iPhoneでマップにピンをドロップして「near Kaneshi Elemenntary School」ですんでしまった。
その後、似顔絵描き大会で意外な才能が発見されたり、キッチンで件の外国人3人組と泡盛を飲んだり、国籍も民族も出身も居住地もアメリカ、台湾、イラン、イタリア、英国、茨城県とぐちゃぐちゃであったり、なかなか面白い夜になった。