家に帰ると、真一の弟がスキー合宿から家に帰ってくるから迎えに行く。店が閉まってる最中、一人梅田を歩くのを喜びながら弟を待つ。
戻ってから風呂に入り、紅白を見ずに自分の部屋に篭って新年を迎えた。
元旦、予備校生には正月なんて関係のない話。予備校は、十時から正午までサテラインの受験生激励会がある。六本木からの生中継にただ聞いていた。学長の話で「今年はおめでとうが二回ある」との内容に一人納得しながら、数学・古文・英語の有名講師が話す。冊子の空欄を埋め終わったら、「受験頑張れよ!」の言葉で激励会は終わる。
勉強するか帰るかで悩む真一は、昼食を買いに行くや、「正月からカップラーメンもな…」と呟いた矢先に家から電話が掛かってきて「帰ってこい!」と言われるがままにこの日は家に帰った。
翌日から冬期講習は、現代文のみ。しかも、サテラインで、ほとんどゆったりなローテーションである。昼食だけ順平と会う以外は、ほとんど自習室に篭る。
三学期の授業はたった二週間で、その間にセンター試験や入試もあったりと体調管理にも余念がなかった。偶然なのか?それとも皮肉なのか?センター試験会場は、真一の志望校の近西大学に思わず喜びながらも全力で頑張った。
翌日の自己採点中に、<横綱鷲の花引退>の新聞を持ってきた浩康は、センターも受けなかったものの、相変わらず新聞を片手に昼食を食べていた。自己採点はやや足りないものの「元々国公立志望じゃないし、記念受験やもん!」と呟く。あっという間に、三学期の授業も終わり順平や浩康とも連絡を取らなくなった。彼らがいつ受験で、いつ発表なのかなどは全く話さないまま日にちだけが進んで行く。一月の終わりに、六本木の英語の東谷先生が来た時に、サイン色紙を買いに行って先生のサインが欲しかった。
<Only is not lonely運命より確かな自分を信じて>
アンパンマンの似顔絵も付けくれて、マスクをしてることを気にかけてくれた。
「風邪か?」
先生の問いに、すかさず「いえ、自己防衛マスクです」と言うと、「自分の体を守ることは受験では鉄則だからな!」さらに、どこを受けるんだ?聞かれると近西大学ですと答えると「いいじゃないか、絶対合格しろよ!」と力強く握手したのであった。
そうこうしてると受験が始まった。他大学を受けては合格発表に一憂ばかりしてた真一にも、ようやく大学合格の知らせが入り、二年間の浪人生活に幕を閉じた。
同時に順平は関東の大学へ、浩康も合格したとの連絡が入ったいうことで、結果的に三人共合格してよかった。
彼は今でも思う。二年間浪人して親に迷惑をかけっぱなしだったけど、楽しいかつ伝説の思い出になったであろう。
もしかしたら、真一が一番輝いた年かもしれない。
(終わり)
いかがだったでしょうか?
この書き方はマズイ!とか思った人もいると思います。
延長も入れて10回に分けてやっていきましたが、日曜限定で書くのも楽しかったです。
また機会があれば書いてみたいので、気楽に見てくださいね(笑)。
戻ってから風呂に入り、紅白を見ずに自分の部屋に篭って新年を迎えた。
元旦、予備校生には正月なんて関係のない話。予備校は、十時から正午までサテラインの受験生激励会がある。六本木からの生中継にただ聞いていた。学長の話で「今年はおめでとうが二回ある」との内容に一人納得しながら、数学・古文・英語の有名講師が話す。冊子の空欄を埋め終わったら、「受験頑張れよ!」の言葉で激励会は終わる。
勉強するか帰るかで悩む真一は、昼食を買いに行くや、「正月からカップラーメンもな…」と呟いた矢先に家から電話が掛かってきて「帰ってこい!」と言われるがままにこの日は家に帰った。
翌日から冬期講習は、現代文のみ。しかも、サテラインで、ほとんどゆったりなローテーションである。昼食だけ順平と会う以外は、ほとんど自習室に篭る。
三学期の授業はたった二週間で、その間にセンター試験や入試もあったりと体調管理にも余念がなかった。偶然なのか?それとも皮肉なのか?センター試験会場は、真一の志望校の近西大学に思わず喜びながらも全力で頑張った。
翌日の自己採点中に、<横綱鷲の花引退>の新聞を持ってきた浩康は、センターも受けなかったものの、相変わらず新聞を片手に昼食を食べていた。自己採点はやや足りないものの「元々国公立志望じゃないし、記念受験やもん!」と呟く。あっという間に、三学期の授業も終わり順平や浩康とも連絡を取らなくなった。彼らがいつ受験で、いつ発表なのかなどは全く話さないまま日にちだけが進んで行く。一月の終わりに、六本木の英語の東谷先生が来た時に、サイン色紙を買いに行って先生のサインが欲しかった。
<Only is not lonely運命より確かな自分を信じて>
アンパンマンの似顔絵も付けくれて、マスクをしてることを気にかけてくれた。
「風邪か?」
先生の問いに、すかさず「いえ、自己防衛マスクです」と言うと、「自分の体を守ることは受験では鉄則だからな!」さらに、どこを受けるんだ?聞かれると近西大学ですと答えると「いいじゃないか、絶対合格しろよ!」と力強く握手したのであった。
そうこうしてると受験が始まった。他大学を受けては合格発表に一憂ばかりしてた真一にも、ようやく大学合格の知らせが入り、二年間の浪人生活に幕を閉じた。
同時に順平は関東の大学へ、浩康も合格したとの連絡が入ったいうことで、結果的に三人共合格してよかった。
彼は今でも思う。二年間浪人して親に迷惑をかけっぱなしだったけど、楽しいかつ伝説の思い出になったであろう。
もしかしたら、真一が一番輝いた年かもしれない。
(終わり)
いかがだったでしょうか?
この書き方はマズイ!とか思った人もいると思います。
延長も入れて10回に分けてやっていきましたが、日曜限定で書くのも楽しかったです。
また機会があれば書いてみたいので、気楽に見てくださいね(笑)。