徒然なるままに、一旅客の戯言(たわごと)
*** reminiscences ***
PAXのひとりごと
since 17 JAN 2005


(since 17 AUG 2005)

“差別”と“区別”

 “差別”と“区別”は違う。僭越ながら小生が常に気をつけているポイントです。

“差別”は時として問題を引き起こします。

が、分別を持った“区別”は今の世の中、必要であると言えましょう。

小生も修行が足りないので、日々の局面で知らぬうちに“差別”をしていて、反省することが少なくありません。

非常に抽象的で、具体的にイメージにしくいことかと思いますので、幾つか例を示しましょう。

小生はとある航空会社のマイレージ・プログラムで搭乗回数等の基準に応じそれ相応の段階にあります。

当該航空会社の便に搭乗する際には、その旨、旅客情報に記載されますし、座席のアサインや空席待ちの優先度において常識的な範囲で特典が与えられます。

あまり好きな言葉では無いのですが、解りやすくするため、“上顧客”として他のお客様と“区別”したサービスを受けると、とても心地よく感じられます。

しかし、全ての客室乗務員の方がそのように意識した“区別”をしてくれることは残念ながらありません。時として“差別”を受けることがあり、そのときは他のお客様に対して「後味の悪さ」が残ってしまいます。

また、“上顧客”と言われるお客様の中には、残念ながら“差別”を受けることが当然で、“差別”されないといたく機嫌を悪くされるお客様もいらっしゃることも事実です。

じゃぁ、機内サービスにおける“区別”と“差別”はどう違うの?



それはその道のプロフェッショナルであられる客室乗務員の方が皆さんで考えれば、当然のように素晴らしい解が見出されることでしょう。

もう一つ、航空管制を例にしてみましょう。

空には、計器飛行方式で飛ぶ事業用の大型旅客機から、有視界飛行方式で飛ぶプライベートの小型機まで、航空機の性能から飛行目的まで全くことなる航空交通が存在します。

計器飛行方式で飛行する航空機の中にも、巡航速度,後方乱気流区分,操縦性能などが異なる航空機が混在しています。



それらを“区別”することは、安全で円滑な航空交通流を確保するために絶対必要なことですが、“差別”はいけません。

欧米追従がすべからく良いとは思いませんし、それを肯定・強要するものでもありません。

が、背景にある文化的なもの,歴史的なものが多分に影響しているのだと思いますが、欧米の国々では多くの人々、国家・政府が、極々自然に“差別”ではなく“区別”をしているように思われます。

ジェネアビの単発機も“区別”はされていますが“差別”は受けていません。

『美しい国』の状況はどんなもんでしょう。

税制などの政策をみても、的確に“区別”しているのではなく“差別”を増長するような施策だと思えてしまうのは一小市民の戯言でしょうか。

『美しい国』の心無き大臣さんから聞こえてくるのは“差別”発言ばかり....。

“野党”と言われる政治家の方々も、そのような愚行と国民の日々の生活に直結する政局とを“区別”して考えることが苦手なようです。
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