
第3話まで、どちらかと言うと、
怖い話ばかりで、
主人公自身の死ぬ間際の人生のDVDを見る事が、
メインのストーリーだったのですが、
この話は違いました。
初めてちょっとうるっと来ました。
デザイナー志望の妹尾舞が街中で、
わざとぶつかってワインのボトルを割ってしまった男から、
ビンテージのワインだと弁償しろと言い寄られていた時に、
ホームレスの六さんと言うおじさんに助けられる。
舞の話を聞きながら、
デザイナーを目指している事がわかり、
幼少の頃の生い立ちを聞くにつれ、
六さんの表情が陰る。
舞はデザイナーを幼少の頃から何故か自然と目指していた。
そんな出来事があった後に、
舞は走馬灯株式会社を見つけて入ってしまう。
そこは人生を顧みる事が出来るDVDを見る事ができる。
自分が赤ちゃんの頃、父親とおぼしき人がデザイン事務所で働いていた。
その会社の片隅のベビーベッドに舞は寝かされていた。
同僚が現れ、舞はその男が助けてくれた六さんだと気がつく。
DVDを早送りしていると、
六さんが父親の首を絞めて殺害しているシーンを見てしまう。
街中で六さんを見つけて聞き耳を立てていると、
明らかに普通の人じゃないチンピラと話をしていて、
その人物から話された事のキーワードが、
組織についての事、やってしまっても良いのかと言う言葉から、
舞が父親を殺したのが六さんだと気がついたので、
殺害しようと付きまとっているのだと思う。
再び怖々街中で出会った時に、
舞は六さんに父親を殺した事を知っていると告げると、
六さんは封筒に入った300万円を黙って舞に渡す。
お金だと気がついた舞は再び走馬灯株式会社に立ち寄り、
六さんの人生を見せて貰う。
小さなデザイナー事務所内で父親は六さんが書いたデザインをネタに大きな会社に引き抜かれた事を知り、
デザインを盗まれ裏切られた六さんは、
父親と揉めた際に父親が倒れて頭を打ち倒れてしまう。
六さんは介抱していたが父親は亡くなり、
泣きじゃくっている赤ちゃんの舞を気遣いながらも、
その場から逃走して、
現在に至るまでホームレスとなっていた。
舞は父親を殺したと思っていた六さんだったが、
事故だと知る。
しかも、舞が夢見ていたデザインの専門学校の話を聞いた後に、
六さんはその学校に立ち寄り、
資料から2年間300万円かかる事がわかり、
舞の為に自分の腎臓や他の臓器を組織を通して売って作ったお金だと分かり、
舞は六さんを必死に探すが見つからない。
いつもいる公園に2人いたが、
舞のいる場所から死角の場所で六さんは静かに人生を終えていた。
時は経ち、舞は自分のブランドを立ち上げ大成功していた。
六さんからもらったお金には手をつけず、
大事に保管しながら、
いつの日か六さんが自分の前に現れることを信じて。
その時、走馬灯株式会社では神沼は六さんこと影山六郎の人生を見ていた。
舞が父親だと思っていた男は父親ではなく、
影山六郎こそが本当の父親であり、
父親の六さんが赤ちゃんの舞に話しかけていた言葉が、
「ただいま~。舞ちゃんおやすみでしたか?
舞ちゃん大きくなったらデザイナーさんになるんだよ。
あっそっか~舞ちゃん美人ちゃんだからモデルさんかな?
いやいや、やっぱりねデザイナーさんだな。
ちゃんとさ大きくなったらさ、一緒に仕事しようね。ね。
約束だよ。」