オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

RDA560の低域クロス改善3 ~1波トーンバーストによる遅延評価~

2020-10-24 14:09:23 | デジタルチャンデバ付きアンプ
 前回の最後に予告していましたように今回はトーンバーストによる遅延評価をしてみました。対象レシピーは、アドオンとクロスです。
10/25 青字追記・訂正

 ■1)レシピー④のオシロ
 レシピー④は、2231Aを-5dbでアドオンしたものでLPFは60Hzで8次逆相で落としています。
 トーンバーストは、60HzでWGはゲート1:12です。結果は、

 上段は、
 左上から行くと、CH4(2231A逆相8次-5db)とCH5(604-8Gウーハー)を共に鳴らした場合、中央上はCH5(604-8Gウーハー)のみ、右上はCH4(2231A逆相8次-5db)のみ です。
 これを見ますと、両ウーハーはー波でスタートしており、左上の604-8Gウーハーと2231A両方鳴らした場合よりも中央上の604-8Gウーハーのみを鳴らした方が付帯波が小さくなっています。つまり2231Aのアドオンが604-8Gウーハーの付帯波のキャンセラーになっています。

 下段は、
 左下から行くと、両方鳴らした場合でアドオンするCH4(2231A)を-5db⇒0dbにアップした場合、中央下はCH4を更に0db⇒+5dbにアップ、右下はCH4を更に+5db⇒+10dbにアップした場合 です。
 右上と右下の比較をしてみると、左側の↓で示した2231Aの最初のー波は、604-8Gウーハーの最初のー波から14.5mS遅延しています。
 8次LPFの場合60Hzとして、604-8Gウーハーに対してアドオンしている2231Aは0.87波長遅れています。この遅れてー5dbされた2231Aの波が604-8Gウーハーの付帯波を完全ではないにしてもキャンセルしているようです。

 ■2))レシピー④のオシロ 2231Aの4次LPFとフィルタ無し
 10/2のアップの■2)で示していますが、2231A4次の場合は同相でF特がフラットになりますので逆相でやったのは良くなかったですが、遅延を出す目的ならOKです。
 これもトーンバーストは、60HzでWGはゲート1:12です。結果は、

 上段は、左上から行くと、CH4(2231Aの4次逆相+10db)のみで、右上はそれにCH5(604-8Gのウーハー)を加えたものです。左上から2231Aの4次のLPF波形は大きい事が判ります。これにCH5(604-8Gウーハー)を加えた波形から上記と同様に再度遅延を出すと、7.3mSでした。
 4次LPFの場合60Hzとして、604-8Gウーハーに対してアドオンしている2231Aは0.44波長遅れています。

 下段左はCH4(2231A)のー5dbフィルタ無しの場合で付帯波が大きい。
 下段右はそれにCH5(604-8Gウーハー)を加えた波形ですが、やはり付帯波が大きい。しかし最初の1波目が■1)の上段中央より大きくなっているのでフィルタ無し同士では遅延は無いと思われます。

 ■3)レシピー⑨(クロス)のオシロ
 レシピー⑨は、2231Aを0dbで60Hzで4次同相LPFし、604-8Gのウーハーは60HzでQ=0.642でクロスしたものです。
 トーンバーストは、60HzでWGはゲート1:12です。この場合は、

 上段は、左上から行くとCH5(604-8Gウーハー)波形で、右はCH4(2231A同相+5db)です。判りやすいように+5dbにアップしました。
 下段右は上段の両方を鳴らしたもので、2つの縦線の間隔が2.7mSです。縦線の左側が604-8Gのウーハーのスタートで右側が2231Aのスタートですので2.7mSは2231Aの遅延時間です。
 クロスの場合60Hzとして、604-8Gウーハーに対してアドオンしている2231Aは0.09波長遅れています。
 つまり、LPFとHPFを両方使うクロスの場合は、両方大きな時定数のフィルタを通るので両方遅延するのでユニット間の遅延はアドオンに比べると少ない。
 レシピー⑨は、L(2231A:4次同相)をクロスで使う3Wayで、これは10/14アップの■2)の左下のF特で判るように低域がフラットになりますが、このオシロで見ると両ユニットは位相が逆転しています。(9/23のアップでは低域のベースの弾みがリミッタで拘束されている感じで弾まない。)

 【結論】
 アドオンレシピーは、2231AのみLPFを60Hzで掛けているので、60Hzに対応した大きな時定数のフィルタを通るため60Hzのトーンバースト波の場合、8次LPFで14.5mS、0.87波長2231Aが遅れる。(4次LPFで7.3mS0.44波長2231Aが遅れる。)
 又、レシピー④では、2231Aを-5dbで8次LPFを掛けるので、2231Aの0.87波長遅れた小さな波がメインの604-8Gの付帯波のキャンセラーのような働きをする。
 クロスレシピーは、LPFとHPF両方に時定数に応じた遅延が等しく掛かるので遅延時間自体は大きいがユニット間の遅延は少ない。

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