オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

4331AにPE-20を追加する評価(チャンデバを低音のみ使用)

2017-05-31 20:14:06 | スピーカー評価
 5/26にアップした時にF特を全体で採るには、RCAケーブルの2分岐が必要と言っていたが、通販で購入したものが今日届いた。早速それで評価してみました。
 ■1)実験の様子
 今日届いたRCAケーブルの2分岐です。金メッキ版にしました。

 実験の風景は下記です。

 構成図は下記です。

 音楽をCDで聴く時の図ですが、F特を採る時は、CDの替わりにPCが来てRCAの2分岐ケーブルを繋ぎます。

 ■2)総合のF特
 これは、下記に示します。尚、上記の構成図でCDをPCに変えて、CXの条件は、入力0db、低音+5db、高音0db、クロス60Hz。アンプは、両方Vr=9時。

 予想通り、低音からフラットでスタートして、高音に移動するに従い少しずつ下がっていく理想的なスロープです。これで、マイルスのマイファニーバレンタインと、Side By Side2(八代一夫)を聴いてみましたが、凄く良いです。620A+2405Hは、重低音はないが、ダンピングの聴いた弾むベースと2405Hの金物抜群の切れがありますが、4331A+PE-20は、重低音は抜群で高音に切れがあれば、620A+2405Hに並びます。どちらも甲乙付けがたい味があります。残念なのは、4331Aが■3)の最後の写真に示したように間隔が広すぎる位置にしか現状置けないことで、620Aの位置に置ければ高音も切れが望めます。尚、70Hzのピークと100Hzのディップは、この間隔起因の定在波ですので、スピーカーを内側に置けば無くなります。

 ■3)L側のタイムアライメントの見直し ⇒4/3にアップしたPE-20の箱の内部写真のスピーカー側の端子に線が無いことで気づいた。
 前回、2420にPE-20を追加した時のタイムアライメントが、L側が29cm奥に対し、R側が6cm奥ということで、全く違っていました。今回、F特を採った時に、L側のPE-20を開けて見ましたら、ブログ用に写真を撮るために、ケーブルをPE-20ユニットから一旦外して撮ったのですが、付け直した時に±を逆に付けたことが判りました。29cmはその結果で間違っていたことが判りましたので、±を正しく付け替えて測り直しました。結果を下記。尚、マイク位置は、バッフルから80cmの距離で、高さは85cmで二アー・フィールドです。

 これを見れば、一目瞭然で、R側とほぼ同じ結果でした。R側は、6cmと結論しました。今回L側も、最初は、6cmと思ったのですが、4cmに変えました。理由は、2つのシングルパルスの重ね合わせですので、変曲点が出来ていますが、それを0レベルにしたいと思いそれが4cmだったと言う訳です。変曲点をグラフ中赤丸で示しますが-2cm側(PE-20が2cm突き出る位置)は、変曲点が2つ目の+側上りのスロープの上の方にあります。PE-20が4cm奥の時が、変曲点が0レベルで、それよりPE-20が奥側では、変曲点は、1つ目のー波の方のー側に移ります。従って、0レベルクロスの4cmがベストです。同様の理由でR側も4cmにしました。両方4cm奥に置いたのが下記。3つのスピーカーの口径比(4.5:20:38)のバランスが良いです。(4.5cmは、2420のダイヤフラム径1.75インチのこと)


 ■4)この状態での視聴
 上記の後、シェルビーリンのJUST A LITTLE LOVIN'とかも聴いてみましたが、声も非常に綺麗で、女性ボーカルは艶があります。女性の声のサ行が全く耳に刺しませんが切れはあります。これはベースの重低音が効いているように思います。更にクワイエット・ケニーも聴いてみましたが、ケニーの心が見えてくるようなプレイです。

 ■5)課題
 この系では、LPを聴くときは、RIAA復調がLP2020に無いので、これをRIAA復調があるアンプ例えば手持ちなら予備のA-J7に変えなくてはいけない。まあ、LPは偶にしか聞かないので、620A+2405Hで聴いておきます。また、9KHz以上は、2405Hを加えたいが加えるとしてもごく微小音量(例えば、620Aの102dbに対して現状ベスト条件のATTが5dbなので、93dbの4331Aに対しては、ATTが14dbとなり殆ど聞えないと思う)になるので、付ける必要があるかかどうかは微妙です。
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A-J7のADPのアウト(メインイン端子)からの入力での視聴

2017-05-27 22:48:41 | アンプ
 今回は、5/16に挙げたA-J7雑感でブロックダイヤグラムのところで説明したADP(アダプター)のアウトからのCD入力(A-J7をパワーアンプで使用)で今週から聴いていましたが、SNが予想通り良くなって、音が澄み切った状態になったので、それについてです。尚、この方法を他のアンプで行う場合は、必ずそのアンプのブロックダイヤグラムか回路図を確認し、故障等が起きないことを判断してから行ってください。それによるトラブル・不利益・損害等については当方は一切責任を持ちません。
 ■1)ブロックダイヤグラム
 もう一度、ブロックダイヤグラムを載せます。

 図の左上の紫の〇で囲んだのが、ADPの部分でRCAのメスに刺さっているSUSの連結棒(コの字で、直径3mmのショートピン)を外してADPのアウトからCD出力を入れるのです。これは、プリメインアンプのプリアウト(ADPのイン)/メインイン端子(ADPのアウト)ですが、最近は、省かれていることが多いです。
 こうすると、入力セレクトのIC102をスルーできますので、その分SNが良くなります。その部分を写真に撮ったのが以下。

 真ん中のRCA入力(右がIN,左がOUT)にSUS棒が横方向に連結されているのが見えます。もう一台のSUS棒を外したので、手前に2個コの字のSUS棒が2個コの字の方向に置いています。今週から連結棒を外して、このアウトにCD出力を入れています。この方法では、LPを聴くときは、連結棒を戻す必要がありますし、トーンコントロールONで音が出ないことになります。

 ■2)ADPのアウト(メインイン端子)からのCD入力の音を620A+2405Hに入れて視聴
 これは、音の分離感が半端ではない、というか、SNが良いとかいう言葉では表せない位の澄み切った音になっています。どう言ったら良いのか、生の楽器や人の歌声に肉薄した、これ以上ベールが無くなった、余計なものが消えた、という感じですね。このアンプでここまで行ったら出来過ぎというレベルと思います。SNの測定器があれば良いのですが、SNだけではない気もしています。歪とかもあるので、そこらへんかも。
 ■3)これ以上やるとしたら
 できれば、ダイレクト選択ICのIC205もジャンパー線でスルーできれば、もう一段階SN・歪が良くなるし、その後のヴォリュームも固定抵抗にしたいところです。でもIC205のスルーは、方法が難しい(どのピンかを探すのが)ですし、固定抵抗も使い勝手という意味では、細かい音量調整ができませんので良くないですね。前に記載した、パワーTrのhfeランクの入れ替えも懸案としてはありますが。また、620A+2405HでA-J7直で聴いていますが、これに、チャンデバで低音(40Hz以下)のみD級アンプで2231Aを逆相で追加するというのもあります。もちろん、620A側はチャンデバは不使用で。

 ■4)この系で”題名のない音楽会”を聴いてみた
 メインイン端子から入力して、今日の”題名のない音楽会”を聴いてみた。今日の注目は、反田恭平さんのピアノと池上英樹さんの打楽器群のデュオでした。何と言っても、M・ラベルの『夜のガスパール』から「スカルボ」が圧巻でした。そこに、反田さんと池上さんが現れました。ピアノの弦に”消しゴム”や”ボルト”や”定規”や、”マドラー”、はたまた”スーパーボール”まで置いて出した変調されたピアノの音と、池上さんのユニークな数々の打楽器群を使った打音とのインタープレイがまさにバトルという感じでド迫力で聴かせて貰った。二人のリズム・息がぴったり合ったプレイが目の前に再現された。反田さんの変調されたピアノも凄いが、池上さんのウィンドチャイムやごみ拾いのトングのような長い金属ハサミやシンバルを床に転がす(「スカルボ」の悪戯をイメージした)などのユニークな音も活用した迫真のプレイも聴けた。最後のJ/ササスの『マトルズ・ダンス』もアフリカの部族のダンス音楽のようでリズムが面白かったが、「スカルボ」が圧巻でした。目の前に見えるような迫力は、この組み合わせで始めてできるもので、例えばアンプをAU-D907FExに変えたら再現されないと思う。
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4331A+PE-20追加の聴きこみとチャンデバの功罪

2017-05-26 22:32:01 | スピーカー評価
 前回、5/22にアップした表題の評価の最後に、少し聴き込んでみると言っていたのでそのことについてお話します。最初に鈴木勲のBlow Upと、リー・モーガンのCandyとJaap van Zwedenの春の祭典を聴いてみて、その後、クール・ストラッティン、カティア・ブニアティシヴィリのショパン、スタンリークラークのAT THE MOVIES、ショスタコ-ビッチのNo5等を聴いてみたが、何か少し新鮮さが掛けている。SNが劣るのか、立ち上がりが鈍っているのか、少し中高音が620A+2405Hに比べたら、鈍っています。この原因は、620A+2405Hに2231Aをチャンデバで追加したときも、同様の感触を持ったので、多分共通に使っているチャンデバのHFと気がついた。

 ■1)これに関するネットの記事
 これを思い当たって、チャンデバCX2310について、ネットで調べていたら、同じようなことを解答者が言っているのが見つかった。
 この記事は、@nifty教えて広場のQNo.8687381の質問で、”ツイーターの追加とチャンネルディバイダー”という質問だった。自作フルレンジスピーカー(Alpair10)に、ツイーターを追加しようと思いたったが、ネットワークを自作する代わりに、チャンデバ(べーリンガーDCX2496LE)を使おうとしたら、チャンデバは、アキュでないとだめとか、チャンデバはやめておけ、等と言う意見があり迷っているということだった。一番の解答者も、ツイーターをチャンデバのHFで駆動するのは、よろしくない、自分は、チャンデバは使っているが、D級アンプで低音をチャンデバCX2310で鳴らして、中高音は、球のアンプをダイレクトに繋いでいるとのことであった。低音をD級アンプで、チャンデバを使うのは、私も同じ考えで、中高音は、私自身も感じていたことであるので、やっぱりそうかと解答者の意見に納得した。また低音は、音質を云々する程の差が出ないのでチャンデバで鳴らすのがベスト、というのも同感。

 ■2)低音のみチャンデバ(CX2310)にしてみる
 ということで、PE-20+2420を、アンプ(A-J7)直結にして、低音は、2231Aをチャンデバで繋ぐことにしました。実験は、以下のような風景で行った。

 これで、R(右)側と、L(左)側について、データを採ったのが、下記。

 ①が、PE-20+2420を、アンプ(A-J7)直結にしたF特で、低音は、70Hzからは、一定値になっている。尚、70Hzのピークと100Hzのディップは、定在波影響で、もっと内側に置いたらなくなります。このF特から、低音側は、60Hzで切るといいということが判りますので、②は、チャンデバCX2310で60HzでLPFしたもので、LP2020のVrは9時30分位です。大体、仕様通り24db/Octで落ちています。L側についても、同様調べたのが、③④でほぼ同じです。

 ■3)実際の視聴
 今回の構成図は、下記となります。

 CDは出力が2系統あるので、これが可能ですが、LPは1系統なので、RCAケーブルを2分岐するようなものが必要です。CDもできれば、それが欲しいところです。(今は、CDの固定と可変(可変出力をMAXにすると固定値に等しくなるのでそれで視聴)の両出力を使っているが、それだと、音量を変えたい場合に、2つのアンプを調整する必要が生じるが、フラットになる条件が予め決まっていないとできない)また、トータルのF特も、PCからの出力が2系統出ないと採れません。RCAの2分岐を入手するまでは、実用は無理です。
 この状態で、視聴してみましたが、中高音を、アンプで直に駆動すると、チャンデバを通したときのような、鈍りが全くありません。やはり、チャンデバが中高音の鈍りの原因だったようです。低音60Hz以下のみチャンデバ使用では、音も抜けがよく、重低音も出ています。620A+2405Hと遜色は無いとまではいきませんが、まずまずです。

 ■4)チャンデバCX2310の中身
 立ち上りに関係するのは、オペアンプです。カバーを開けてみました。

 奥に見える青い横長の基板に6個付いている、小さな四角のICが、オペアンプで入力6個に対応しています。NJRCの4580(J928/4)が付いていました。4580は、(バイポーラ,PNP入力)オーディオ用と銘打ったオペアンプのスタンダード。低雑音、高利得帯域、低歪実率(0.0005 typ.)。低雑音選別品。スルーレート 5V/μs、GB積 15MHz。スルーレート 5V/μsでは、少し不足なのでしょうか。高音の2入力に対し、スルーレート 15V/μsのNJM2114か、20V/μsのLME49860NAか、25V/μsのMUSES8920辺りが、値段も高くないので換装候補の最右翼かな。1000V/μsのLT1364という手もあるが870円は高い。でも、変えても余り変わり映えはしないという気もする。オペアンプがソケット式のチャンデバがあれば、良いのですが・・・感覚的な話になるが、ディスクリートのVccの±45Vと、オペアンプのMaxでも±22Vでは、その時点で勝負がついているような気がする。





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アナログアンプA-J7のZobelフィルター

2017-05-23 14:07:44 | アンプ
 今回は、パイオニアのA-J7についてお話した時に、パワー段の後にあるZobelフィルターに目が留まって、これについてお話します。

 ■1)A-J7のZobelフィルター
 これは、下記回路図をご覧下さい。

 上の回路図で右の赤丸の中のフィルターが、Zobelフィルターです。カットオフ周波数は、1/(2πRC)で計算すると、fc=388KHzです。アナログTrアンプでは、300KHz~1MHzですので、低い方です。あるブログ(Zobelフィルタの謎)から引用するとSEPP(シングル・エンド・プッシュ・プル)回路では、超高域で発振する要素があり、このCR回路が超高域に対して負荷を与え安定させる役目をするのそうです。(発信のメカニズムは、アンプのオープンループ出力抵抗とユニット・ケーブルのCとでLPFが形成されNFBに位相遅れが生じるから)インピーダンスカーブからすると、ユニットにより前後しますが~1MHz位のピークを平坦化する働きがあります。つまり超高域発振や超高域ピークを防ぐ効果があります。より高周波の1GHz位になると、ケーブルまたはユニットのCが効いて、インピーダンスは0になります。最終段のトランジスタのfTが高い場合はコイルの手前に入れないと効果が無いと言うことですが、コイルの後に付いていますので、A-J7はft(30KHz)がそれ程高くないということですかね。私は十分高いと思っているのですが。
 
 上のグラフで、①がイニシャル状態、②は、Zobelフィルターを付けた場合です。1MHz付近のピークがカットされています。

 ■2)アイソレーター
 上記回路図の水色のマルの中にあるコイルと抵抗の並列回路が高周波のアイソレーターです。このカットオフがよく判らないので、予想で、f=R/(2πL)(これは、LとRのT型フィルター)と同じと仮定すると、1.6MHzになります。これは、低周波数では、低いL(1μH)により低抵抗となり、高周波になると、Lは絶縁しますが、抵抗(10Ω)が効いて、一定値となるというメカニズムです。つまり、超高域でのインピーダンスピークをカットするのが、Zobelフィルタで、更に高域(MHz以上GHz辺りまで)でのインピーダンス減少を防いで、一定値化するのが、アイソレータです。Zobelフィルターだけでは、GHz領域では、インピーダンスが0になるのを、アイソレーターで挿入した抵抗値に収束させる、つまりその帯域の高周波(これは、アンプ側・負荷側両方を想定)を減衰させるという訳です。もし、抵抗が無かったら、LとユニットのCにより共振回路が構成されるのを、この抵抗を並列に挟むことでダンプさせます。このZobelフィルターとアイソレーター両方を付けることで、低周波からGHzまでインピーダンスをほぼ一定に保つことが可能となります。やっていることは発信防止の為の位相遅れの対策なので、両方の回路を纏めて位相補正回路と呼ぶこともあります。
 上のグラフの③の状態が、Zobelフィルターと、アイソレーター両方を付けた場合です。
  
 ■3)3/1にアップした3131Aの疑問点について
 この中で、HF回路の出口についている直列のCR(C=1μF R=5Ω)の働きが判らないと記載していましたが、ひょっとしたら、Zobelフィルターかなと思っています。通常Zobelフィルターは、負荷と並列になっていますが、3131Aでは、直列になっていたので違うかもですが、可能性はあります。回路は以下ですが、もし何かお気づきの方が居られましたらご一報下さい。

 尚、このCR(C=1μF R=5Ω)でのカットオフは、1/(2πRC)=31.8KHzですので、ツイータの高域インピーダンスのダンプとしては少し高いが、妥当です。

 ■4)Zobelフィルターの発明者は?
 少し調べてみましたら、発明者は、Otto Julius Zobel (October 20, 1887 – January 1970) であり、彼はベル研の研究者で、主にインピーダンスマッチングとか、フィルターの分野で功績を残した。通信の歴史上では、1923年には、ゾ-ベル(OttoJ.Zobel)によって影像パラメータフィルタ設計法が確立されるに及んで広く普及し,その後の通信技術の進歩に計り知れない影響を与えた、となっている。Zobelフィルターも1923年頃の発明らしい。フィルターを設計するのに、イメージインピーダンス?という概念を導入したのが彼のオリジナルらしいです。You TUBEでも、以下のタイトルで説明があります。
 ”Otto Julius Zobel Top #5 Facts”
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4331AへのPE-20追加評価(R側)

2017-05-22 11:12:42 | スピーカー評価
 前(4/3,4,15,24)に、上記評価のL側を、黒く塗ったPE-20について行いましたが、もう一つの木目のPE-20の方は、京都の実家の方にあって、持って帰る必要があると言っていました。今回、法事で実家に行った時に、木目の方を持って帰りましたので、評価をした結果をお話します。

 ■1)実験の様子
 下の写真の状況で評価をスタートしました。

 木目のPE-20のままの方がやはり良かったです。この写真では、4331Aのバッフル面に合わせてPE-20を置きました。4331Aの奥に床置きにしているのは、AU-D907FExです。まだ音は出ますが、ガリがあります。マイクは、近接で測定したいので、前回同様バッフルから80cmの距離で高さ85cmです。接続の構成図は、前と同様ですが、下記です。

尚、TVに映っているのは、昨日のNHKの大河ドラマです。

 ■2)F特による低音クロスオーバー周波数決め
 先ずは、F特から採ってみたのが下記です。低音側のアンプはD級の、LP2020A+で、高音側はアナログの、A-J7(予備機で修理済)です。

 L側とほぼ同じようですが、フラットになるのは、④の200Hzからです。①~③では、100Hzにディップがあります。よって、最適クロスは、200Hzです。3131Aは、見事に800HzでPE-20と2420を繋いでいるのが判ります。

 ■3)F特による各ユニットの特性
 これは、下記です。

 ⑤はウーハー2231Aのみで、200Hzから24db/Octでチャンデバの特性通りで落ちています。⑥は、中音以上側で、PE-20+2420ですが、これも同様、200Hzから下に24db/Octで落ちています。⑦は、2231Aを単体でD級アンプに繋いだもので、1KHz位までは、フラットですが、過渡応答はしんどいです。⑧は、中音以上側のPE20+2420をチャンデバ無しで、3131AにA-J7を繋いだものです。低域は、150Hz以上はフラットですので、クロス200Hzは正しいと思います。⑨は、⑧からPE-20を外して、2420を3131AのHF側に繋いだ時です。これが前(3/1)にも疑問だった点で、3/1では、2次と判断しましたが、良く見ると800Hzからは、12db/Octで落ちて、500Hzからは、24db/Octで落ちています。平均すると~20db/Octで落ちてちているように見えるので、2.5次かもしれませんね。回路図も3/1に載せましたが、変形でした。

 ■4)トーンバーストによるPE20のタイムアライメント
 これも、結果を下に示します。評価周波数は、3131Aのクロスの800Hzです。

 最初にオシロを見ながら、前から奥にPE-20をスライドして最高値が前に近いことを確認後実施。これから左下の6cmの時が、一番P-P値が大きいことが判ります。もっと奥にPE-20を持って行ったのが次のデータです。

 これから、15cm⇒20cm⇒25cm⇒30cmと順にP-P値は小さくなっていくのが判ります。2420のみを下の中央に示しますが、これは3131Aを繋いでいる関係でピークも多重になっていて、波高値も低いです。PE-20も単独でアンプに繋いで見ましたが、こちらは波高値も大きく、合成波形は、PE-20が主体であることが判ります。しかし、-側が波高が小さいのが気になります。以下は、6cmでのセット状態。


 ■5)通常の聴取位置でのF特
 R(右)側のタイムアライメント位置が、6cm奥に置くというのが判りましたので、前回L側が、29cm奥に置くということで、両方をその位置にセットして、聴取位置でのF特を採ってみました。以下に示します。

 LもRも似たような特性ですが、低域は20Hzまでフラットなのは良いとして、高域の方は、両方ともに7KHzから15db位下がっているのが気になります。以前は無かったと思うので、39年前に購入した2420に何か変化があったのかもしれません。聴感上は特に変な感じはありません。
 この状態で、両方を駆動して、My Speakerでサイン波のF特を採ったのが、一番下のグラフで、低域の70Hzのピークと90Hzのディップは、置き場所が、横方向の壁に近いので、定在波が立っているためです。これは、もっと内側に置けば無くなります。高域は、聴取位置では、スピーカー間の距離が離れている(C-Cで278cm)関係で、角度が大きく付いていて上記より更に落ちています。620Aが内側にあるので、これ以上4331Aの間隔を短くするには、620Aを移動する必要がありますが場所がありません。

 ■6)実際の試聴
 この状態で、鈴木勲のBlow Upと、リー・モーガンのCandyとJaap van Zwedenの春の祭典を聴いてみました。4331Aオリジナルより、低域がしっかりしている上に中低音の過渡応答が良いスコーカ-があるため割と切れのいいドラム音になっています。しばらく聴き込んでみます。以下のような設置状況ですので、スピーカー間隔が広すぎます。


 ■7)更なる改善
 もしここからの改善となると、高域への2405Hのパスコン1発の追加ですが、620Aで使っているので当面ペンディングです。
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