オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

2405用パスコンのLTspice

2018-05-30 13:02:35 | 回路シミュレーション
 前回、ミスによって判った2405用のHPFとして使っているパスコン1.5μFでの位相の反転をLTspiceXVIIを使ってシミュレーションしてみました。低域(40Hz~60Hz)で起こった位相の反転が10KHz付近のツイータ使用領域で起こるかどうかがポイントです。

 ■1)ミスで判明した位相反転
 これは、以下の図で。

 赤〇の中の赤の点線の点がパスコンの後で、赤の実線の先がパスコンの手前でその間でパルスの位相がオシロで見て反転していた。

 ■2)LTspiceXVIIでの結果
これは以下です。

 上の回路図で、C1はパスコンで1.5μF,R1とR2は、L型の10.5Ω系のアッテネーターで、-4.5dbの減衰量です。
 この結果では、教科書通りV:電圧のゲインは、13KHz辺りからー6db/Octで低下し、位相は元信号から低域では90度進んでいます。前回の実験結果は、180度分の時間分遅延する(52Hzでは)というものでした。この差の原因は色々考えられますが、この回路では負荷である2405のインピーダンスを繋いでいません。これは正確に判らないので繋げていない。等価回路はDC抵抗とf0の共振回路のコイルと容量になるのでしょうが、それが判れば繋いでシミュレーションしてみます。そもそも50Hz付近では、-50dbも減衰しているので信号が出てこないと思いますが、シミュレーションは出来ます。
 見たいと思っていた高域での位相は、10KHzで30度位進んでいますが、低域の位相が合っていないのでそれを合わせないと意味がありません。
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チャンデバCX2310の遅延評価(電気的)訂正版

2018-05-30 04:53:32 | 電気的評価
 昨日アップした内容で1箇所ミスっていた。今回それを訂正します。

 ■1)ミスの内容
 ミスは、以下の構成図内にあります。

 PCのマイク入力のL側に赤い線が繋がっていますが、前回は2405の+側に繋ぎましたが、赤〇内の点線で示しています。交流なのでパスコン1.5μFで繋いでいるが620Aの+と繋がっていると判断しましたが、繋がっているものの位相が620Aの+側とはズレます。昔の教科書では、コンデンサは90度進むと記憶していますが、下記実データでは180度のようです。今回は赤の実線で示すように620Aの+側にPCのマイク入力のL側を繋いで測定しました。
 尚、前にも言いましたが2231Aのー側を繋いでいるのは、2231Aがボイスコイルの巻き方向が620Aと逆なのでその効果を考慮して、電気パルスの加算が音のパルスの加算と判断できるように方向を合わせたということです。(パルスの電気信号と音の信号が同相で見れるよう)

 ■2)測定の風景
 これは以下の写真。

 緑のワニ口クリップは、ミニジャックの先に繋いで、他方は黒い線の繋いでいる黒いワニ口クリップでプラスティックの透明ケースの奥の620Aの+側に繋ぎました。

 ■3)実験結果1 ~電気的波形のオシロ評価~
 これは以下です。

 前回のミス版との違いは、上の赤い線で620Aの+側に取る点を変更したので、パスコンの手前の信号を見れています。前回2405の+側に繋いだ時は、+スタートでしたが、今回620Aの+側ではースタートですので、パスコンで位相が反転しています。それ以外のタイミングは、前回とほぼ同様に見れます。尚、PCのWave.Gene.の元のトーンバーストは、W.G.画面では+スタートですが、PCオシロではースタートになります。LP2020A+は非反転出力です。(某ブログでもオシロ測定では、非反転とのことで一致します)
 このデータの③④⑤の40Hz~60Hzを見ていただくと判ると思いますが、水色の〇と赤〇で示した+パルスがほぼ同じ位置にあるので強め合えます。この周波数範囲では上下のパルスは位相が反転していますが、下の2231Aのパルスが半波長遅れているので強めあえるということが判ります。これは下のグラフで云うと、40Hz~60Hzで遅延角が180度前後であることと同じです。

 ■4)実験結果2 ~電気的波形で見た遅延時間と位相の周波数依存性評価~
 これも以下です。

 若干の読み取り誤差はあるものの、遅延時間はほぼ同じと見ました。
 これで、前に予想したことは40H以上ではほぼ合っていることが判りました。30Hz以下はこれのみで見ると相殺してしまうようですが、FFTでは以下のように低下していません。この理由は不明ですが、20Hz付近はバスレフが効いている領域なのでバスレフの位相が両者合っている可能性がある。


 ■5)この評価で得たもう一つの成果
 ■3)で判った事実として、2405についているパスコンの前後で位相が反転していることが上記のように判った。前から620Aに2405を追加した時に同相で強め合っていることが謎だった。パスコンで位相が入力から反転し、2405がボイスコイルが逆巻きなので再度反転し、結果的に入力とは同相になっていたと思われる。しかし、これが10KHz付近でも成立するかはわからない
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チャンデバCX2310での遅延評価(電気的)ミス版

2018-05-28 14:22:10 | 電気的評価
 4/28にアップしたのは、CX2310での遅延を音圧評価で類推したが、直接2つの電気信号の遅延を調べてはいない。今回それができるかトライした。

 ■1)前回4/28の結果
 これは、CX2310では、位相は反転しておらず、遅延が1/2波長分の時間あるというものであった。トーンバーストの音のオシロ波形で判断した。

 ■2)電気的に主音の620Aの波形と2231Aの波形をオシロで見る方法
 これは、以下のようにした。

 PCのマイク入力は、LとRの2入力ある。図のL側から出ている赤い線を2405(620Aも繋がっている)の+端子に繋いで、R側から出ている青い線を2231Aのー側に繋いで夫々の信号をPCのオシロで見た。2231Aのヴォイスコイルは620Aとは逆巻きなので、ー側から採れば、620Aのウーハーとは同相になる。(CX2310では反転しない前提)
 測定風景は、以下。

 2405の+端子から緑のワニ口クリップで出力を取り出してマイク入力から来ているミニジャックの先に繋いでいます。この場合、2405は低音に関係しないが、620Aに繋がっている2405の方が出しやすいので2405で取り出した。2231A側は赤のワニ口クリップでミニジャックの中間の電極に繋いで、それを2231Aのー側に繋いだ。全景は以下。
 マイク入力にホット側しか繋いでいないのは、PCのマイク入力が+2VでDCバイアスされているので、交流のみ取り出すためです。

 ■3)実験結果1 ~電気的波形のオシロ評価~
 以下です。

 ①は20Hzのトーンバーストで上が620Aの波形、下が2231Aの波形で、最初の波長のー波のピークに両方垂直方向の線を入れて、上下の線間の時間が遅延時間でそれをグラフの上に記入していますが、①が3.8msです。②は、30Hzの場合で、遅延時間は7.5ms、③が40Hzで9.1ms、④が50Hzで9.4ms、⑤が60Hzで9.6msです。低音では周波数と共に遅延時間は増加します。⑥は、60Hzですが、2231Aの+側から取ってみましたが、⑤とは位相が反転しているのが判ります。周波数依存性を確認する為に次にグラフ化してみました。

 ■4)実験結果2 ~電気的波形で見た遅延時間と位相の周波数依存性評価~
 これは、以下。

 予想としては、FFT評価で2231A側を反転させた場合に一定の低下を示し戻すとフラットなので、CX2310によって周波数に依存せず180度の時間分の遅延(180度でコンスタント)を示すことだった。しかし、結果は遅延角・時間は、周波数と共に単調増加している。遅延が180度分の時間になるのは52Hz位です。まあ、40Hzから60Hzは1/2波長位は遅延していると考えられます。

 ■5)考察
 既にお気づきのことと思うが、上記評価には致命的なミスが1箇所あります。後日修正版をアップします。尚、■3)のオシロ波形の下段の青線の2231A側のトーンバーストが1.5波長になっているのは、4次のLPFで70Hz以上をカットしているので70Hz以上の成分が欠落しているためと思う。多分LTspiceでシミュレートすればそうなるのではないかな?上の赤線はフィルターは無いので40Hz以上はほぼ1波長であるが、20Hzでは1波長に収まらず1.5波長に近い。
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JBL 防水型無線スピーカーCLIP2

2018-05-22 14:16:45 | スピーカー評価
 娘が風呂場で音楽を聞くのに無線スピーカーが欲しいと言い出した。私は風呂で音楽を聴く必要は無いのと、防水といっても直ぐに金属部品が錆びてくるので止めておけと忠告をした。しかし、母子連合軍におやじの忠告は即座に却下され、近くのK’s電機に直行し、手ごろな価格で性能もそこそこのJBL製 防水型ブルーツーススピーカーCLIP2を購入ということになった。価格.COMで最安が6561円ですが、売り場の棚の入れ替えとかの特価で5264円で購入できたのでまあ良いか。

 ■1)JBL 防水型ブルーツーススピーカーCLIP2
 これは、以下です。

 直径9.4cmの黒いケース内にあるのは40mmΦのフルレンジです。無線性能は、前に紹介したXtreme-Macは離れたりすると音が途切れることがたまにあったが、CLIP2は5m位離れても全く途切れることが無いので無線性能は向上しています。

 ■2)測定風景
 これは、以下のように、マイクを黒いJBL CLIP2の前10cmの位置に置きました。なるべく反射波の影響がないようにと思い、超ニアーフィールドにしました。入力は、無線ではなくライン外部入力です。


 ■3)測定データ
 これは、以下。

 ①は、サインスイープのFFTです。青〇で示したように低域は、説明書の通り120Hzから40db/Octで低下しています。これは、4cmのユニットの限界です。でも高域は、20KHzまでフラットですので、流石JBLです。②が、10Hzの周期のインパルスのFFTです。ピークホールドの赤線で見ていただくと、やはり低域は150Hz辺りから落ちていますが高域は、20KHzまであります。しかし5Khzでディップがあるのは気になります。分割振動かセンターキャップ(上の写真で見ると3cmのキャップがありそう)の影響かな?③がインパルス応答のオシロですが、黄色の〇で囲んだ付帯波が若干あるものの、主パルスは綺麗で鋭く高域が伸びていることを示しています。

 ■4)音質
 ちょっとしか聴いていませんが、素直な音です。
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My Speaker 高調波歪測定について

2018-05-20 10:05:50 | 評価ソフト
 My Speaker 高調波歪測定について、たまたま失敗で無音時に測ったデータでも歪が出たので載せてみました。

 ■1)測定風景
 これは、次回に出しますが、JBLのCLIP2という防水の無線スピーカーの測定をしていた時の風景です。

左にある黒の円形スピーカーが、JBL のCLIP2です。これの特性を測ろうとして、マイクを10cm手前の三脚の上に置いています。CLIP2の電源スイッチを入れ忘れて、無音の状態で高調波歪を測った時に歪データがバックグラウンドより大きくなったので気付きました。

■2)測定データ 
 以下です。

このように、無音でも歪が、6KHzと9KHzに出ます。-60db付近で見え隠れしているのが、無音時のバックグラウンド(BG)ですので、6KHzですと、BGがー58dbで3次高調波の緑線のピークがー6dbです。40dbの歪線のレベル加算を考慮すると、BGより3次高調波歪が12db多いということになりますが、BGの4倍の歪エネルギーがどこからか発生することになるのでそれはあり得ない。ということは、前回測ったデータは、インバリッドということになります。ですから、前回、前々回の高調波歪のデータは、正しくないと思います。

 前回思ったのは、ヴォーカルがこんなに自然な声に聴こえて、歪みが-25db(5.6%)もあるのは、おかしいと云うことです。
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