オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

”フィ二アス・レインボウ”

2018-02-21 18:36:19 | ジャズ
 今回は、フィ二アス・ニューボーンJr.がRCAに残した4作の内の珠玉の2作の内の、”フィ二アス・レインボウ”についてです。もう一つの方は”ファビュラス・フィ二アス”ですが既に紹介しました。名作の”ア・ワールド・オブ・ピアノ”や”ウィ・スリー”や、”ハーレム・ブルース”も勿論良いのですが、ピアニスティックでテクニシャンな若々しいフィ二アスが聴けてお若い頃の愛聴盤です。

 ■1)”フィ二アス・レインボウ”の頃のフィ二アス・ニューボーンJr
 英語版ウィッキペディアから纏めてみたもので見ますと、
 
 このアルバムは、デビューアルバム(56年5月)の次の2作目になります。56年10月録音なので、1作目から5ヵ月後の作品になります。3は、Dennis Farnonの編曲でストリングスとの共演も入った物、4は、ハロルド・アーレンが手掛けたミュージカル「ジャマイカ」の音楽に、 フィニアス・ニューボーンが挑戦したユニークな1枚。オケとも共演。

 ■2)”フィ二アス・レインボウ”のジャケットと共演者
 このLPも78年ごろに大学のレコードショップ”セブン”で手に入れたものです。ジャケットは、

 少しベタですが、この時代で真上からの写真というのはユニークではないかと思います。写っているのも真摯なフィ二アスです。
 パーソネル:フィ二アス・ニューボーンJr.(P)
       カルヴィン・ニューボーン   (G)
        実弟。兄弟は、度々共演している。ギタリストとしては、地味な存在だがアール・ハインズ等とも共演している。
       ジョージ・レオン・ジョイナー (B)
        フィ二アスと同郷の出身。ピアニストの母から音楽を習い、16歳の時にベース習得。その後ダンス・バンドを経て兵役となりここで軍楽隊でフィ二アスと顔を合わせている。多くの名盤に参加しているが、レッド・ガーランドの”オール・モーニング・ロング”やランディ・ウェストンの”リトル・ナイルス”がある。’64年よりアーマッド・ジャマル・トリオに参加し、ジャミル・ナッサーの名で活動する。’80年代レイ・ブライアント・トリオなどで演奏する。( '32.6.21 テネシー州メンフィス生'10.2.13没77歳)
       フィリー・ジョー・ジョーンズ (Ds)
 録音   :1956年10月 残念ながらモノラル録音

 ■3)”フィ二アス・レインボウ”の各曲
 10曲中4曲がバラードでソロピアノ。78年当時のLPの佐藤秀樹さんのライナーノーツを曲情報等で、少し参照しました。私のお気に入りは、疾走系では、A1、B5、バラード系では、A2、A4、B2、B4です。

A1.オーヴァータイム 3:42 フィ二アスのオリジナル
 カルテットでの演奏。パルシブで強いタッチのイントロを経て、アップテンポのテーマが来る。スインギーで軽快に驀進していく。この頃は乗っている。続くギターソロも乗りの良いアドリブ。また、ピアノに戻って得意の華麗なフレーズを披露してお終い。
 
A2.エンジェル・アイズ 4:18 マット・デニスの名作で、バラードでソロピアノ
 イントロからスローなテーマに入る。もの哀しいやるせない鬱積したテーマをフィ二アスは力強く弾く。有り余るテクをもて余しているのが随所に見え隠れする。スローな曲も飽きさせない。彼の好調を物語っているが、タッチが強すぎるような気も・・・ この曲は、山本剛のアルバム”ミスティ”のラストが一番好きですが。

A3.カム・トゥ・ベイビー・ドゥ 4:08 デューク・エリントン作
 ドラムスが抜けたトリオでの演奏。フィ二アスのスライド的な演奏が見られるが、彼がこれまでに受けた先輩達の影響が見られる。コミカルなイントロの後、テーマを転がす。タッチは強く、スインギーでファンキーなプレイをお楽しみ下さい。

A4.星へのきざはし 5:21 バラードでソロピアノ 1935年、「ポール・ホワイトマン楽団/Paul Whiteman Orchestra」の「パーク・アベニュー・ファンタジー/Park Avenue Fantasy」が原曲のスタンダード
 コミカルでトリッキーなイントロから。フィ二アスの重厚な左手のテクを生かしたプレイは荘厳で凛々しい。バラードにも特有の味を魅せるフィ二アスが聴ける。
 
A5.ランズ・エンド 5:20 ウエスト・コースとのテナー奏者ハロルド・ランドの曲
 ドラムスが抜けたトリオでの演奏。ユニークなメロディラインの歌わせ方と爽快なプレイが聴きもの。 軽快なテンポの繰り返しのイントロからテーマへ。アドリブに入ると自由自在に色々なフレーズを繰り出す。アイデアは無限で、力強いタッチ。天才と狂気を行き来している。ベースとの短い交換の後、鋭い一撃で終わる。

B1.クラリス 4:33 フィ二アスのオリジナル
 カルテットによる演奏。装飾的なキラキラのフレーズとダイナミックな展開はこの時期の彼の特色で、スインギーな中にピアニスティックな効果が生み出されている。パルシブなイントロの後、ストップ&ゴーのリズムのテーマが流れる。アドリブは、速いフレーズで流れるようなライン。フィ二アスが何かを語っているようなピアニスティックなメロディライン。この会話に応えるようなバックが、例えばギターとかあればもっと良くなるのだがそこが残念。

B2.シー 4:19 ジョージ・シアリングの作品、バラードでソロピアノ
 ここでも、バラードに対する卓越したフィ二アスの解釈が判る。メロディックなラインも鮮やかな美しさを魅せる。この頃の彼のバラードには、バックは邪魔だったのだろう。有り余るアドリブのアイデアの泉には驚嘆する。
 
B3.ティン・ティン・ディオ 4:18 ガレスビー楽団の名コンビ奏者チャノ・ポゾの有名なアフロ・ナンバー
 トリオによる演奏。短いイントロの後、テーマが来るが、ここでも力強いタッチでグイグイとアドリブを進める。装飾的なキラキラフレーズとダイナミックな変化する展開を随所に見ることが出来る。途中からのアップテンポのアドリブが聴きもの。

B4.ニューヨークの秋 4:00 ヴァーノン・デュークの代表的な作品、バラードでソロピアノ
 荘厳なイントロの後、ソロピアノが始まる。ソロピアノでここまで聴かせる人は稀である。饒舌にプレイしつつダイナミックな変化を付けたバラードを聴かせるのは難しい。一転テンポダウンしてブレーク気味に一呼吸置いてから華麗な彼独特の少しくどい感じのするエンディングが待っている。

B5.恋とは何でしょう 6:11 コール・ポーターのヒット作の1つ。
 ソロ・ピアノによる重厚な雰囲気を持った前半の展開から、後半一転し、リズムを伴ったカルテットによるスインギーな演奏が打ち出される。ダホードで見せたような高速フレージングで縦横無尽に疾走する。カルヴィンのギターも負けずに高速パッセージを駆け上がる。このアルバムのラストを飾るにふさわしい演奏である。

 ■4)You Tube
 A1、B1、B4は現在上がっています。
 
 
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アッテネータ雑感 10.5Ω系評価2

2018-02-18 11:59:29 | アッテネータ評価
 前回、10.5Ω系のアッテネータ(ATT)のサイン波の評価をして予想通り差が見られなかったので、有意差が出そうなパルス波の評価をしてみました。

 ■1)評価状況
 インパルス波は、エネルギーが小さいので、以下のようにマイク距離を70cmと比較的近くに置いて、評価しました。

 又矩形波は、スピーカーとATTの間の電気的な反射の様子が知りたいので、マイクを使わずに、+側のSP端子のみ(DCカットのため)にPCのマイク入力を繋ぎました。

 
 ■2)評価結果 インパルス応答のオシロ (2018.2/2(8Ω)、2/10(10.5Ω)測定)
 インパルス応答のオシロは、以下です。

 上段が、10.5Ω系減衰量3.7dbのATTで、下段が8Ω系減衰量4.4dbのです。左右は、左右のスピーカーに対応していますが、右側は上下ほとんど変わらないように見えます。左側は、上の10.5Ω系の方が少し後続の付帯波が小さいのですが、10.5Ω系の方が整合が良いせいで有意差があるかは判りません。付帯波の主成分は620A(604-8G)ですが、2405の付帯波も小さいですが重なっています。左右を比べると左の620Aの方が付帯波は大きいです。

 ■3)評価結果 インパルス応答のFFT (2018.2/2(8Ω)、2/10(10.5Ω)測定)
 以下です。

 これも、上段が、10.5Ω系ATTで、下段が8Ω系で、左右は、左右のスピーカーに対応していますが、これは左右ともに有意差がありません。FFTのようなスペクトルでは、サイン波のような静止波もインパルス応答のような瞬時波も差が出ないようです。

 ■4)評価結果 矩形波応答のオシロでのリンギング (2018.2/17測定)
 これは、以下。尚、これは右(R)側のスピーカーでマイクは使わずに電気的に測定しました。(音は鳴りますが)

 これも、上段が、10.5Ω系ATTで、下段が8Ω系で、左は、パルス周波数が500Hz、右が1KHzに対応しています。左の500Hzの青〇が上左角、赤〇が上右角、黄〇が下左角、緑〇が下右角です。青〇では、10.5Ω系が若干鈍っています。赤〇では、10.5Ω系が若干+ピークが大きい。黄〇も10.5Ω系が若干鈍っています。緑〇は10.5Ω系がーピークが大きい。右の1KHzでは、500Hz程の差は無いですが、それでも10.5Ω系は上左角が若干鈍っているように見えます。8Ω系は10.5Ω系より矩形波では優秀な応答であることが判ります。

【結論】
 10.5Ω系は、立上り終点と立下り終点での鈍りが8Ω系より鈍るのと、立下り始点/立上り始点でパルス軌道と逆方向のパルス状のオーバーシュート/アンダーシュートが8Ω系より大きい。

 ■5)10.5Ω系の試聴の続き
 これで聴いていますが、矩形波応答では、10.5Ω系の方が若干劣るデータとなっていますが、聴感上では大変瑞々しい印象があります。この辺りは、プレーヤーが再現するに近い状態での微妙な差ですのでどちらが良いかは簡単には判断できません。10.5Ω系で感じるのは、例えば、トレーンのアルバム”スタンダード・コルトレーン”の1曲目の途中でハーデンが出てくる時の気配が判るような感じになってきた。これはトレーンに最後戻る時にも感じます。2曲目でも右のシンバルの実在感と、左のトレーンの気配を感じます。また、ガーランドがソロを採る時にも同様に。プレゼンスを感じるようになってきました。全てのフォーカス(2405のタイムアライメント&インピーダンス整合・低音端の2231Aによる補強と位相合わせ、部屋の定在波の克服等)が合わないとこういう状態にはならないと思う。
 今、2/4のクラシック音楽館を聴いています。インバルの振るベルリンコンツェルトハウスのワーグナー(トリスタンとイゾルデ)とマーラー(交響曲No.5)を聴いています。マーラーは、今まで聴いていなかったのですが、アンサンブルの美しさや、スリリングな飽きさせないバラエティに富んだ展開、更にはクライマックスの整然として尚、緻密で見事な構成力に感激、そう感じるほどの再現性を10.5Ω系は与えてくれます。マーラーのこの交響曲には、人間を取り巻く様々な感情や現象を表しているようで、何か普遍的なものを感じますね。第四楽章の最初は、深く沈潜し唯々美しいバーバーの”弦楽のためのアダージョ”を思い起こさせます。録音やこのホール(すみだトリフォニーホール大ホール)の音響も優秀なんでしょうが、このライブ感は堪らないですね。以下、マーラーでのシーン
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アッテネータ雑感 10.5Ω系評価1

2018-02-17 00:27:44 | アッテネータ評価
 今回は、2405のインピーダンスの実測値に合わせたアッテネータ(ATT)である10.5Ω系のATTのサイン波についての評価についてお話します。

 ■1)評価の方法
 これはいつもと同じで、通常の聴取位置にマイクを置いてWaveGnene.やMYSpeakerで発信したサイン波を拾って評価しました。以下の測定風景


 ■2)評価結果 WaveGnene.
 先ずは、以下WaveGnene.のFFTです。

 上段が、10.5Ω系減衰量3.7dbATTで、下段が従来の8Ω系減衰量4.4dbATTで、左は左側のスピーカーのFFT,右には右側のスピーカーのFFTを載せます。低音側との繋がりが同じスロープですので左右ともに高音の減衰量が同じであることが判ります。

 ■3)評価結果 MY Speaker
 これは、以下です。

 これも、上段が、10.5Ω系のATTで、下段が従来の8Ω系のATTで、左は、FFTで、右は高調波歪の測定です。これも、上下は、変わりません。

 【結論】
 単純なサイン波のFFTや、高調波歪では、8Ω系のATTも、10.5Ω系のATTも差は見られない。

 ■4)10.5Ω系で「SEIMEI(せいめい)」
 先ほど、羽生選手が金メダルを獲ったフリーの”SEIMEI”を10.5Ω系で聴いていました。荘厳な”SEIMEI”を10.5系でド迫力で再現できました。羽生選手66年ぶりのオリンピック連覇おめでとう!凄いことですね。右足は麻酔を打たないと痛くて降りられない状態だったとは!?凄い精神力・信念。



 予想通りサイン波では差は見られないので、次回はパルスで評価してみます。
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アッテネータ雑感 10.5Ω系

2018-02-13 20:41:34 | アッテネータ評価
 前回は、アッテネーターで今まで使ってきた8Ω系について4331Aに2405Hを付けていた12db中心のものから、620A+2405Hでの5dbのものまでの経緯をお話した。しかし、最近2405を手に入れてインピーダンス測定をして、使用域の6KHz以上で10~12Ωということが判ったので10Ω付近のアッテネータに変更する検討をした。

 ■1)2405の実測インピーダンス
 これは、前にも上げたが、

となり、これから使用域の6KHz以上で10~12Ωということになります。従って、アッテネータの出力インピーダンスも、同じ10Ω~12Ωの間になれば、インピーダンス整合して電力ロス及び反射波の無い伝送をすることが出来ます。もちろん、オーディオの帯域ではそこまで気にすることは無いと言う前に紹介したサイトの説明も理解してますが、合わせるに越したことはありません。

 ■2)L型アッテネータのインピーダンスの決定
 これは、以下のようにしました。

 狙い目の減衰量をー4.5db、ー4.3dbと決めてそれぞれについて11Ω、10Ω、9Ω、8Ωの場合のL型アッテネータのR1、R2を出したのが上の2表です。これを見ていると、R1は、4Ω付近、R2は、15Ω付近になります。手持ちの抵抗で、この付近になるものをテスターで測ってみると、4Ω付近は、4.2Ω(定格1.2Ω+2.7Ω)となり、15Ω付近は、15.4Ω(定格15Ω)が2セットありました。左上の表でこの値は、丁度11Ωと10Ωの中間になりますので、10.5ΩについてR1、R2を出してみると、左の中央の表に示したように、R1=4.2Ω、R2=15.5Ωとなりほぼ合致した値が得られました。これだと、抵抗3個と少ない個数でATTが形成できる。抵抗は音を汚すと言うことも言われていますので、なるべく少ない個数で形成できるのも有利と考えます。

 ■3)2405用 L型アッテネータ 10.5Ω系ー4.5dbについて
 以下にて説明。

 R1については、左側/右側がそれぞれ、テスター実測で4.2Ω/4.2Ωと同じ。R2については、実測で15.3Ω/15.4Ωとなります。設定の減衰量は、-4.5dbですが、以下のURLで再計算で出てくる減衰量は、左側/右側がそれぞれ、-3.7db/-3.7dbとなります。
 前回のアップで示したように、8Ω系で従来使っていた実際の使用抵抗では、ー4.3db/-4.5dbですので若干減衰量が小さい。しかし出力インピーダンスが、8Ω系の時に6.2Ωだったのが、10.5Ω系で8.9Ωと3Ω近く上がったので、2405の10~12Ωに近くなりマッチングが改善されていると思う。但し、上の【10.5Ω系の説明】の四角で囲んだ部分の入出力インピーダンスと減衰量の数値は、下記URLでR1、R2のみを入れて出した値ですので参考値です。以下が8Ω系のアッテネータを外したもの。


  http://www5.atpages.jp/gampf/calc/attcalc03.html

 ■4)2405用 L型アッテネータ 10.5Ω系ー3.7dbでの試聴
 2/10からこれで聴いていますが、例えば2405Hから2405に変えたような大幅な変更なら数%レベルの向上とかになりますが、ATTのインピーダンスを2.5Ω上げるレベルの変更は、変化しても0.数%レベルの向上というレベルになります。従って、例えば前者が、95%から98%への改善になるとすれば、今回は98%から98.5%への改善と言う感じになります。8Ω系でも十分演奏者がそこに居るような感覚にさせてくれましたが、10.5Ω系では更に瑞々しいライブ感が得られました。
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アッテネータ雑感 8Ω系

2018-02-09 13:46:15 | アッテネータ評価
 音作りは、一応一段落したので、細部の詰めに入ることにしたのですが、アッテネータ(以下ATTと省略)を少し詰めてみることにしました。

 ■1)4331A+2405Hで使っていた自作4段階選択ATTスイッチ
 これは、以下のアルプスの2回路5接点のロータリースイッチを4接点まで使って、4段階選択できるようにしていました。 

 ロータリースイッチの周りに1個当たり10本の抵抗を丁度ピストルの回転弾奏のように巻いていましたので芸術的な細工でした。今思えば写真を撮っておくべきでした。

  4331Aの能率   93db
  2405Hの能率  105db

 ですので、12dbを狙い目として、9db、12db、15db、17dbの減衰量を8Ωで設定しました。L型ATTの抵抗は、順に
 9db   R1=5Ω R2=4.7Ω
 12db  R1=6Ω(10Ω+15Ωの並列) R2=2.7Ω
 15db  R1=6.6Ω(10Ω+20Ωの並列) R2=1.7Ω
 17db  R1=6.8Ω R2=1.2Ω
の10本を半田付けしました。最終的には、12dbに落ち着いたので、固定しても良かったのですが、そのまま使用。

 ■2)620A+2405HのATT
 これは、ロータリースイッチを止めることにして、固定抵抗で3条件作り分けることにしました。

  620Aの能率   103db
  2405Hの能率  105db
 ですが620Aの音の傾向を考えて、3dbを狙い目として、3db、4db、5dbの減衰量を8Ωで2016年11月11日に検討しました。以下のURLで計算しました。
 http://gate.ruru.ne.jp/rfdn/Tools/AttForm.asp
 3db  R1=2.3Ω R2=19.4Ω
 4db  R1=3.0Ω R2=13.7Ω
 5db  R1=3.5Ω R2=10.3Ω⇒実際の使用抵抗換算で5.2db(R1=3.8Ω R2=10.5Ω)とした。
実際に周波数特性を取って、低音から高音に向かって若干の単調減少するようにするには、5.2dbが最適だった。これを、評価したデータは、纏めると

 ③が、5.2dbですが、低音から高音に向かって16db位落ちているのが理想ですが、そうなっています。聴感上も一番耳に心地よい感じでした。

 ■3)5.2dbのアッテネーターについて
 今まで減衰量5.2dbと書いてきましたが、設計では、R1=3.6Ω、R2=9.8Ωですが、実際の抵抗はその通りにはならず、以下

 となっています。この実物の抵抗値R1=3.8Ω R2=10.5Ωでインピーダンスと減衰量を計算すると、
 入力 インピーダンス  =10.1Ω
 出力 インピーダンス  = 7.0Ω
 減衰量        =-4.1 db
となり、従来5.2dbと言っていたのは、実は4.1dbでした。しかし、使用抵抗は、実は何故かR2が少し小さい値でした。これは、当時本命と考えていた4dbのATTと比較評価の為共存せねばならず、対抗の5.2dbはやむなくあり合せの抵抗を直列に繋いで、8.6~8.8Ωを確保していた為で、後で直そうとしてそのままになっていました。実際の今使用中の抵抗では、

 となります。つまり、テスター測定でR1=3.65~3.8Ω、R2=8.6~8.8Ωでした。その場合は、以下のURLで計算すると
            左側      右側
入力 インピーダンス =9.3Ω    9.4Ω 
出力 インピーダンス =6.2Ω    6.1Ω
減衰量        =ー4.3db -4.5db
となります。まあ、大きな差は無いですが、設計値5.2dbよりは、1db弱低いことになります。出力インピーダンスが6Ωと低いのが気になります。

尚、この■3)のインピーダンスと減衰量は、下記URLで計算しましたので、上記URLと計算結果が違います。インピーダンスと減衰量を与えて、R1、R2を出す場合は両URL共に同じ結果ですので、式は同じです。しかし、下のURLでは、R1、R2のみを指定することも出来るため、Zinを与えずに、R1=3.65~3.8Ω、R2=8.6~8.8Ωをぶち込んでみたのが、上の結果ですが、これはご法度なんでしょうね。第一Zinは入力必須と記載していますので。R1=3.65Ω、R2=8.8Ωをぶち込むと、Zin=16で減衰量-20dbが入力条件の方に再計算で出てきますので、R1,R2のみを入力するのはやはりダメのようです。従って、■3)の入出力インピーダンス値や減衰量は、参考値とします。

 http://www5.atpages.jp/gampf/calc/attcalc03.html
 このHPは残念ながら今は廃止されました。(@PAGES(アットページーズ)は’018年2月28日17:00をもちまして、サービスの提供を終了)

 今回は、ここまでとし、次回は2405の実測インピーダンスを考えたらどうなるか検討することにします。
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