オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

Natalie Cole/Ask a Woman Who Knows

2018-10-13 10:57:58 | ジャズ
 最近のマイフェイバリット・アルバムです。少し甲高いクリスタル・ヴォイスにノックアウト。突き抜けます。とにかく歌が上手い。お父上はかの有名なジャズシンガーのレジェンド ナット・キング・コール。「ジス・ウィル・ビー」でR&Bシンガーとして鮮烈なデビューを飾った彼女ですが、それゆえの苦労もあったよう。でも後半の生き様はそれを克服しジャズ・シンガーとして花開きました。
 このアルバムを聴いていると心が開放される気分を味わえます。アーバン・アトモスフィアを醸し出すアダルトなジャズフィーリング。

 ■1)ナタリー・コール ウィッキペディアより
 ナタリー・コール(Natalie Cole、Stephanie Natalie Maria Cole、1950年2月6日 - 2015年12月31日)は、アメリカ合衆国のシンガーソングライター。ナット・キング・コールの実娘。
 カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。子供の頃から歌手として活動し、1975年にデビュー。デビュー曲の「ジス・ウィル・ビー」はビルボード全米総合チャート6位のヒットを記録し、グラミー賞の最優秀R&B女性ボーカル賞、最優秀新人賞に輝く。

1976年に初来日を果たし、「Mr. Melody」が第5回東京音楽祭でグランプリを受賞。1977年には全米総合チャート5位、R&B部門1位に輝いた「I've Got Love On My Mind」等のヒットを飛ばす。しかし、1980年代に入るとセールスは大きく落ち込み、また麻薬中毒に陥って一時活動を休止するなど、不遇の時を過ごした。

1988年に「ピンク・キャデラック」のヒットで復活すると、翌1989年にはビルボードのR&B部門とアダルト・コンテンポラリー部門ともに第1位、全米シングルチャート第7位、全英オフィシャルチャートのシングルランキング第2位という殿堂に輝いた「Miss You Like Crazy」、さらに1991年には偉大な父ナット・キング・コールのカバー集「アンフォーゲッタブル (Unforgettable... with Love)」を発表。全米ポップチャートで5週1位というジャズ作品としては異例の大ヒットを記録し、グラミー賞の最優秀アルバム賞を受賞した。シングル「アンフォーゲッタブル」では、亡き父が歌った音源とのオーバーダブによる「共演」が大きな話題を呼び、この曲も同年のグラミー賞のソング・オヴ・ザ・イヤーに輝いている。

2008年にC型肝炎感染を公表して腎臓移植手術を受けた。

2015年12月31日、ロサンゼルスにて心臓疾患などのために死去。65歳没。

 ’76年には来日していたんですね。名古屋に来ていたのなら行けばよかった。知りませんでした。まあ、その頃はR&Bシンガーでしたので興味なかったなあ。ジャズミュージシャンにありがちな麻薬にも苦しんだんですね。

 ■2)Ask a Woman Who Knows
 これは彼女の最後から2番目のアルバムになります。

 このアルバムを録音した時は52歳。様々な経験を経て円熟の境地になっているよう。スタンダートとそれ以外の曲(オリジナルやカバー)の選曲も絶妙なコンビネーション。それと変に気張った所が全く無いのが好感が持てます。
 #2の”Tell Me All About It”(マイケル・フランクスのカバー)がお気に入り。ボサノバのリズムとスイングするハートのブレンド。ラストの抑制の効いたシャウトとスキャット風のアドリブフレーズ。ここなんかもっと聴かせてくれよ!と言いたいけど、フェードアウト。バスドラのリズムもボサノバにフィット。
 #4の”イッツ・クレージー”これはスイングする正統派ジャズ。ビッグバンドをバックにもろジャズをたっぷり聴かせてくれる。最後のシャウトも抑制が利いている。
 #5の”ユー・アーマイン” 恋をしている夢見るようなタッチ。歌が上手すぎる。オーケストアレンジも素敵です。
 #6の”ソーメニースターズ”はセルメンのカバー。ボッサの香りがしてジャズのソウルもベースに流れて。
 #10の”ベター・ザン・エニーシング”はダイアナ・クラールをゲストに。クラールに食われているとか、DVDではクラールが珍しく歯茎を見せて笑ってるのは嬉しいからだとか、正反対の意見がネットで見られます。最後の掛け合いで、恋愛と買い物とどちらがベターと右からナタリーが聞いて、中央のダイアナが”スティル・ベター”と答え両方が”クロス・セカンド”と相次いで言うところなんか可笑しいですね。洋の東西は変われど女性の心理は変わらないようです。これなんか見ると、結構2人は仲が良いのかなと思いますが・・・
 #14の”アイブ・ガット・ジャスト・アバウト・エヴリシング”のアップテンポな浮揚感・スイング感も秀逸。
 
 このアルバムの良さは、他の曲も上に挙げた曲と全く同レベルで素晴らしいと言うことです。捨て曲がない。フレーズの入り方、〆方、こう唄ってくれたら!という私の想像するアドリブラインを超えて唄ってくれます。やっぱり’76年のライブに行っておけばよかったなあ。それとナタリー自身もプロデュースに加わっている。多分もの凄く作り込まれたのであろうがそれを感じさせないところが憎いですね。

 録音も素晴らしいので、オーディオ・チェックもできます。#2のバスドラの締り方、#12のハモニカの生音との差等チェックポイントも豊富。
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コレクターズ・アイテムズ マイルス・デイビス

2018-07-22 21:20:56 | ジャズ
 前回、バグス・グルーブをアップしたので、その1年前と2年後の録音を収録したコレクターズ・アイテムズを紹介します。’53年のセッションは、先輩のパーカーと後輩のロリンズというジャズ・ジャイアンツを従えた超豪華メンバーで、’56年のセッションでは、マイルスは既にコルトレーンを加えた第一次クインテットを結成していたが、その合間で全盛期のロリンズを従えたマイルスの軽やかだが中身の濃いプレイが聴ける。これがこの二人の最後の共演となった記念碑的LP。

 ■1)その頃のマイルスとパーカーとロリンズ(コレクターズ・アイテムズのLPの岩浪さんのライナーノーツを一部参照)
これは、ロリンズのアルバムリストで見てみると、

 マイルスは、’49年から’51年にかけて、レスター・ヤングから吸収したクール・ジャズの創造に邁進していた。’51年にプレスティッジに録音した”モーヒュース”や”ウィスパリング”でそれが聴ける。
 しかし、’52年に入ると、ニューヨークのジャズ・シーンも不況に陥り、マイルスも麻薬中毒になり、一時は寝込み、プレイも中断した。従い’52年は5月のバードランドへの出演と、録音はブルーノートに入れた7曲のセッションしか無い。
 マイルスはパーカーの助けもあり’52年の暮れになってやっと回復し、スランプからも脱出した。そしてプレイもクールから脱し、ホットなプレイを再開しだす。そういう意味で、’53年は、マイルスにとって復活の年であり、そのしょっぱなのセッションがこのアルバムのA面の4曲で、マイルスがスランプを脱し生き生きとしてプレイしているのが聴ける。しかもかっての親分であるパーカーをサイドメンに従えてのセッションであり、天才パーカーを向こうに回して堂々とプレイしている成長したマイルスを見れる。パーカーは専属の関係で、チャーリー・チャンという偽名で参加し、しかもサイドメンで、尚且つテナーサックスを吹いている。そのため却ってユニークなプレイが生まれたといわれている。
 もう一人のテナーとして加わっているのが弟分の私の敬愛するロリンズである。マイルスは早くからロリンズの才能に目をつけ、”50年代に入るとしばしばロリンズと共演するようになった。上記リストに載っているように’52年には2つのマイルスのアルバムに参加しているし、同年2月にはマイルスオールスターズの名でクラブ出演にも参加している。
 ’54年に前回アップした”バグス・グルーブ”でも共演したが、’55年にマイルスがクインテットのメンバーにロリンズを招聘した時に、ロリンズは引退中で”まだその時ではない”と断ってしまったので、コルトレーンが採用された。しばらくマイルスとロリンズは共演しなかったが、ロリンズが’55年11月にローチ・ブラウンクインテットにシカゴで加わってカムバックしたので、再度ロリンズを起用して録音したのが、B面である。ロリンズは、まだ本格的に調子を取り戻してないが、よく頑張っている。そして、これがマイルスとロリンズの最後の共演という意味では記念すべきセッションということになる。

 ■2)”コレクターズ・アイテムズ”ジャケットとパーソネル
 表は、

 裏は、

 LP(’78年頃に購入)の裏には、前回同様にIRA GITLERのライナーノーツがあります。 

 •1.~4. …… 1953年1月30日録音。Miles Davis (tp), Sonny Rollins, Charlie Parker (ts), Walter Bishop Jr. (p), Percy Heath (b), Philly Joe Jones (ds)
 •5.~7.…… 1956年3月16日録音。Miles Davis (tp), Sonny Rollins (ts), Tommy Flanagan (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)

 尚、LPでは、上記1.~4.はA面、5.~7.はB面となっている。A面の2年後にCharlie Parker バードは亡くなっているので、B面では存在しない。

 ■3)”コレクターズ・アイテムズ”の各曲
 私のお気に入りは、3.と4.と7.ですが、他の曲も良いですね。

 1. 蛇の歯 (テイク1) (マイルスのオリジナル)
 ビ・バップからハード・バップへの移行期のプレイ。ソロは、マイルス⇒ロリンズ⇒パーカーが2コーラスをとり、次いでウォルターが1コーラスとり、その後マイルスとフィリー・ジョーの4バース交換を経てテーマに戻る。マイルスのプレイは、レスターから吸収したクールからは脱出し,軽やかだ。ロリンズも軽快で変化に富んだアドリブでロリンズ節は既に確立されている。バードは、彼特有のうねうねとくねるようなメロウなアドリブを魅せるが、時折高速フレーズを混ぜたりまさに鳥のように自由なアドリブ。ウォルターも良くスイングしたピアノ。オープンのマイルスとフィリー・ジョーの4バースは、スリリングな緊張感を持って変化に富んでスムーズでお洒落。

 2.蛇の歯 (テイク2)
 テンポは、テイク1より若干速め。ここでは、ロリンズのソロは、テイク1より乗っており自信に溢れてプレイしている。バードが若干間を置いて出ていることを見ても、ロリンズのプレイに少し気後れする程、ロリンズのプレイは素晴らしい。バードが本職のAsではなかったという事もあるかもですが。

 3. ラウンド・ミッドナイト (セロニアス・モンクのオリジナル)
 ’55年、56年に録音したコルトレーンの参加したラウンド・ミッドナイトは、ミュートのマイルスと硬質なトレーンのTSでハードなプレイであるが、このアルバムでは、ホーンの3巨頭が前者よりはソフトだが凄みのあるアドリブを聴かせてくれる。こちらはオープンのマイルスにテーマでバードが絡むアレンジが粋。ソロは、ロリンズからとるが、情感に満ちた素晴らしいバラードを聴かせてくれる。マイルスがブリッジ的に絡んでバードのソロに移るがこれが美しい。ブルーなムードをたたえ、内面を深く掘り下げた凄みのあるプレイ。音数を限りなく少なくしてメロディを余り崩さず吹いている。ケニス・スタインはマイルスには“duende”があると言っているが、バードからの影響ということも考えられる。下手に音をばら撒かなくても内面を抉る旋律は吹けるぜ、とでも言いたげ。最後のマイルスのオープンのソロは絶妙の間と緊張感が共存、クールで刹那的。その後にロリンズがパーカーに触発されて抑制的なソロをとるのも一興。

4. コンパルション  (マイルスのオリジナル)
 アップテンポのビ・バップとハード・バップの中間の曲調。イントロのピアノのバーン、バーンという音に後で絡むホーンのイントロのアレンジが粋。ソロは、マイルス⇒バード⇒ロリンズ⇒ビショップで2コーラスづつ。マイルスは、オープンで快調にブロー。バードも直前に大酒を食らっており音に元気が無かったとは思えない程の乗ったプレイを見せる。続くロリンズは、快調そのもの。アップテンポの曲なので、フィリー・ジョーのドラムがこの曲では他のプレイヤーに良い刺激というか煽りを与え続けている。

5. ノー・ライン (マイルスのオリジナルブルース)
 いきなりミュートのアドリブに入る。テーマ無しなのでノーラインなのであろう。ソロ順は、マイルス⇒ロリンズ⇒トミフラ⇒マイルス。マイルスは、目の覚めるような鮮やかなソロ。ロリンズも乗っていて良く唄う。リラックスして思うがままに軽くブローしているが、その方が肩に力が入らずスムーズなソロが取れる、そんな感じかな。トミフラもよくスイングしてスムーズに弾き切っている。

6. ヴァイアード・ブルース (マイルスのオリジナルブルース)
 まず、マイルスがオープンで美しい音色の、少し気だるいムードのブルース・フィーリングたっぷりのソロ。続くロリンズもブルージーでソフィスティケートされたソロをとる。正にサキソフォンコロッサスの”ブルーセブン”のムード。トミフラのソロも抑制されたブルースを変化に富んでよく歌う。

7. イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ (デイブ・ブルーベックのオリジナル)
 マイルスのミュートでスタート。美しい音色でデリケートな感情を表している。ワーキンの同曲は、コルトレーンのTSだったが、こちらはロリンズで、インパクトはゴリゴリのトレーンですが、情感はロリンズが持ってます。ロリンズのソロは、やはりコロッサスの”恋を知らない貴方”のムード。そのフレーズを少しモディファイして引用している。トレーンとは全く異なったアプローチ。短いトミフラのソロの後ミュートに戻るが、ミュートが良いね。

 ■4) You Tube
 今は、A面、B面の単位で上がっています。
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”バグス・グルーヴ” マイルス・デイビス

2018-07-16 16:49:59 | ジャズ
 ”バグス・グルーヴ”は、前回アップの■1)で少し触れました。マイルスは、’55年のニューポートジャズフェスティバルで絶賛を浴び、レコード会社がこぞって契約を申し込む騒ぎになって”復帰”と評論家から云われたが、’54年に録音した”バグス・グルーヴ”を聴くとマイルスは’55年にブレークしたのではない事が判る。また、このアルバムは僕が大ファンであるソニーロリンズを含めたメンバーを集めたマイルスのバンドがハードバップの開幕宣言をした記念碑的なアルバムです。

 ■1)ロリンズからみた本アルバムとこの頃
 前に載せたロリンズのアルバムリスト抜粋を再度見てみると、

 ”バグス・グルーヴ”は、僕の大好きなロリンズの”ムーヴィン・アウト”と”モンク&ロリンズ”の’54年10月25日のセッションで神の降臨した変幻自在のアドリブをものにしたが、正にその直前・4ヶ月前になります。この頃のロリンズは将に向かう所敵なし。この頃のニューヨークのヴィレッジバンガードやベイジンストリートに行けたらなあと思いますね。
 ’54年は、ハードバップが姿を整えた年。マイルスは、”バグス・グルーヴ”や”ウォーキン”を録音し、アート・ブレイキーやブラウン=ローチや、J&Kのクインテットが誕生している。マイルスは、ハード・バップのリーダーとして仲間をリードしていた。
 ’55年には、ハード・バップは完全に確立され、マイルスは9月にコルトレーンを加えてクインテットを結成した。優秀な黒人ジャズメンがNYに続々と終結し、NYはバップ以来またジャズのメッカとなった。長く不遇をかこっていたモンクも’55年にはリバーサイドと契約し、キャノンボール・アダレイがチャーリー・パーカーの死と入れ替わるようにNYに現れたのも”55年である。

 ■2)”バグス・グルーヴ”のジャケット
 ジャケットは、

 裏は、

 LPとCDでは、表は全く同じですが、裏は違います。LPの裏には、IRA GITLERのライナーノーツがあります。

 ■3)”バグス・グルーヴ”のメンバー・録音

(1)(2)マイルス・デイビス(tp) / ミルト・ジャクソン(vlb) / セロニアス・モンク(p) / パーシー・ヒース(b) / ケニー・クラーク(ds)  1954年12月24日録音 
いわゆるモンクとマイルスが喧嘩した?クリスマス・セッション。マイルスが、モンクに向かって、”俺のソロの時にバックでピアノを弾くな”と言って険悪な雰囲気になったと実しやかに伝わっていますが、これは後の人がおもしろおかしく尾ひれをつけた“ネタ”というのが真相。マイルスも自伝で”自分のソロとモンクのピアノが合わないので休んでくれと言っただけで、モンクも理解していた”と言っています。モンクを師と仰ぎ、ラウンド・アバウト・ミッドナイトをモンクの前で夜な夜な数十回もプレイしてモンクにやっとOKを貰った時には子供のように大喜びをしたというマイルスが喧嘩するはずは無い。
(3)~(7)マイルス・デイビス(tp) / ソニー・ロリンズ(ts) / ホレス・シルヴァー(p)パーシー・ヒース(b) / ケニークラーク(ds)  1954年6月29日録音。
 録音:NJのハッケンサックのRVG(Rudy Van Gelder)の自宅スタジオ

 ■4)”バグス・グルーヴ”の各曲
 若い頃は、5曲目と6曲目ばかり聴いていましたが、今は全曲お気に入りです。

1. バグス・グルーヴ (テイク1) ミルト・ジャクソンのオリジナルマイナーブルース(目の下に袋のような隈があるところからミルトを”バグス”と呼んだ。)
 リフ風のファンキーなテーマからオープンペットのソロに入る。マイルスは、モンクのような個性的なピアニストにバックで弾かれると、そちらに引きづられて自由なアドリブがしずらいと感じて、休んでいてくれと言った。マイルスのソロは、duendeで乾いたトーン。続くミルトのビブラフォンは、スイング感ばっちりのグルービーで軽快なソロ。次はモンクで絶妙な間をとり、クールで知的で微妙なタッチを楽しむ。

2. バグス・グルーヴ (テイク2)

3. Airegin ロリンズのオリジナル:ナイジェリアのスペルを逆にしたお遊びのタイトル
 クッキンの同曲はトレーンの急速調も影響してスピード感抜群だがそれよりは少し緩いテンポでマイルド。その分リラックス感を感じる。ロリンズのイントロからマイルスも加わって、マイナー調のテーマからマイルスのソロへ。ミディアムテンポで軽快でスピード感のあるソロ。続くはロリンズは、既にアドリブのスタイルを確立している。後年のド太いトーンこそ無いもののアイデアの新規性は後年を上回るし無限に湧いてくる感じで豪快だ。’54年10月25日のセッションには及ばないが近いものを見せる。

4. オレオ ロリンズのオリジナル
 リラキシンでの同曲はトレーンの直線的な急速調も影響してアップテンポで攻撃的、”動”のオレオであるが、こちらは”静”のオレオ。比較するとすごくマイルドなトーン。抑制されているし余裕たっぷり。バップ・アクセントをハード・バップに利用したテーマが面白い。ホーンのユニゾンのテーマより。ソロはミュートのクールなマイルス。直ぐにロリンズにバトンタッチするが、リラックスしたアイデア豊かなアドリブだが、少し遠慮気味でもっと聴きたい。お次はホレスのファンキーなフィーリング。ミュートに戻って、ホーンのアンサンブルからホレスも絡んでエンディング。

5. バット・ノット・フォー・ミー (テイク2) ジョージ・ガーシュインの作曲
 若い頃は良く聴いていた。マイルスのクールでウイットに溢れたロマンチックなオープンペットは乗りに乗って美しい。思わず体がスイング。続くロリンズはご機嫌なアドリブ。少し崩しすぎじゃないのという位だが、よく唄っており独特。やはり、モンク&ロリンズの先頭2曲の神降臨の直前のムード。後年よりあっさりだがこの青さが僕は好きだ。ホレスのジャンピングタッチのファンキーなソロ。少しモンクの影響もあるかも。マイルスに戻って、原曲を感じさせるアドリブの後、ロリンズが絡んでエンディング。この曲はスリーピーの”Four Wings”での達観という感じのテナーも良いですが、チェット・ベイカーの歌がアンニュイで私は好きですね。

6. ドキシー ロリンズのオリジナル:典型的なハード・バップのファンキー感溢れる曲
 ホーンのユニゾンのイントロより。ソロはオープンのマイルスからだが、自由で伸び伸びしたプレイは圧巻で既に王者の貫禄がある。続くロリンズは、マイルスの胸を借りてユーモアたっぷりの変幻自在のプレイを魅せる。マイルスはきっとこうゆうロリンズのプレイを目の前で聴いてグループに招聘する気になったのだろう。ホレスは、一音一音を確かめるようにウォーキングタッチで。やはりモンク的な面も少し感じる。ハード・バップの見本のようなご機嫌な乗りのプレイ。

7. バット・ノット・フォー・ミー (テイク1)

 ■5)You Tube
 今は、フル・アルバムで上がっています。
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ソニー・ロリンズ Vol.2

2018-07-04 18:40:44 | ジャズ
 今回は、僕の大好きなソニー・ロリンズのアルバムで、”ワーク・タイム”や”モンク&ロリンズ”と同様大のお気に入りの”Vol.2”についてです。

 ■1)その頃のロリンズ
 前に出したロリンズのアルバム・リストで見てみましょう。

 ’56年6月の”サキソフォン・コロッサス”で頂点を極めた10ヵ月後の録音で、前に紹介したブルー・ノート第1作”Vol.1”の次にブルー・ノートへ吹き込んだもの。モンクとは、’53年11月13日の金曜日セッションの後、前に紹介した’54年10月の”モンク&ロリンズ”で共演し私の大好きな2曲をものにした。ここでロリンズは神の啓示を受けてアドリブを完成させた。モンクとは、’54年6月、12月のマイルスの有名な”バグス・グルーブ”や’56年12月の大傑作”ブリリアント・コーナーズ”でも競演している。

 ■2)パーソネルとロリンズの関係
 P:セロニアス・モンク: 上記の通り。’53年の初競演ではモンクの方が音楽的には上だったが、’54年10月のセッションでは既に互角になっている。
 P:ホレス・シルバー : ’54年初のアート・ファーマーの録音で競演。同年6月のマイルスの有名な”バグス・グルーブ”セッションで再び顔を合わせ、完成したプレイを示した。
 Tb:JJ・ジョンソン(4曲目を除く)’49年1月のバブス・ゴンザレスのセッションの録音で、ロリンズと知り合い、それ以来、JJはロリンズの兄貴分として、ロリンズをロリンズの初レコーディング参加も含め録音に何回も招聘し、以来友情は続いている。
 B:ポール・チェンバース:ロリンズとの初競演は、マイルスの’56年3月のプレスティッジの”コレクターズ・アイテムズ”で、以来同年5月の”テナー・マッドネス”(マイルスのリズム・セッションをロリンズが借り、コルトレーンと競演)でも競演している。
 Ds:アート・ブレイキー:’51年のマイルスのプレスティッジに録音した”Dig”で競演。その直後の12月のロリンズの初リーダー・アルバム”ソニー・ロリンズ・ウィズ・MJQ”でも参加してもらっている。当時のブレイキーは、東海岸のジャズシーンで最もアクティブなミュージシャンであった。

 ■3)ソニー・ロリンズ Vol.2のジャケットと録音日
 左はレコードで、右はCD

 レコードの裏面は、ロバート・レビンの解説が載っていますが、海外盤のCDでは解説は裏面にはなく、ライナーノーツとして中に収容されています。

 録音日:’57年4月14日 ニューヨークにて RVG(Rudy Van Gelder)により録音(MONO)

 ■4)ソニー・ロリンズ Vol.2の各曲
 私のお気に入りは、1、3、5、6曲目ですが、他の曲も捨てたものではありません。このアルバムでは、バックのブレイキーのアクティブなドラミングが他のプレイヤーをインスパイヤーしています。

1. ホワイ・ドント・アイ (ロリンズのオリジナル) 5:42
 この自作の明るくハッピーな曲をロリンズは最初から豪快でエキサイティングなアドリブを繰り出す。続くJJも流れるようにスムーズで軽快なソロをとる。ホレスも続いてガーランド風の撥ねるようなコンピングが効いたソロ。続いて4バースを、ロリンズ⇒ブレイキー1⇒JJ⇒ブレイキー2の順に、3セット繰り返すが、2セット目、3セット目のブレイキー2の番でロリンズが何を思ったのか飛び出してしまう。でも撮り直しをしなかったのはこのままの方が如何にもジャムセッションをそのまま撮りましたよという、ジャズの醍醐味を聴く者に味わってもらいたかったのではないかと思う。まあ、LPの解説では、JJのフレイズの締めくくり方がドラムが受けるには相応しくない終わり方なので、本能的にロリンズが飛び出してしまったとのこと。JJも然る物で、ロリンズがリフ風に2度に渡って同じフレイズをドラムと平行して吹いてしまった為次に直ぐロリンズの番の4バースを受け難くなった。そこをJJが間髪を入れず自分が直ぐに吹いて空白を埋めた、となっているが、どちらにしてもジャズの醍醐味は味わえる。

2. ウェイル・マーチ (ロリンズのオリジナル) 6:09
 テーマは、バップでアップテンポ。ソロは、JJからであるが、こんな急速調でもまるで、サックスやバルブ・トロンボーン張りの流麗なソロをとるJJのテクニックの冴えは凄まじい。ソロは、軽快に爆走するロリンズ⇒ホレス⇒ブレイキーと続くが、ブレイキーのソロは豪快だ。

3. ミステリオーソ (モンクのオリジナル) 9:22
 6度を基本に飛び上がりながら展開していく3コードのブルース。テーマをモンク⇒ロリンズが奏し、バックはJJとモンクが体位的にユニゾンで奏するアンサンブル・テーマに入る。次のソロは、まずロリンズ。このモンクの曲をバックにモンクには構わずロリンズ流にアドリブしていく彼は別格。この頃の彼のアドリブは怖いもの知らず。泉のように湧いてくる。モンクのソロが続いて不協和音をプレイし、JJのソロに。ソロは、ホレス⇒チェンバースと続く。ホレスのソロでは、JJの時のダブル・テンポから旧に戻り、2コーラス目に入ってダブル・テンポに戻ってスインギーでブルージーなソロをとる。その後は、ロリンズとブレイキーとJJの4バースになるが、ロリンズはここでフォスターの”草競馬”のメロディを引用するが、ジャパンライブでも度々引用していたし、調子の良い時のロリンズの証拠です。

4. リフレクションズ (モンクのオリジナル) 7:01 JJとホレスは抜ける。
 モンクのイントロより、ロリンズのスロー・テンポの美しいバラード・テーマを聴かせてくれる。マイルスは、モンクとは喧嘩(実際はそうではないよう)しかけたが、ロリンズは、モンクには全く影響されてないのが凄い。彼独特の、たゆたうが如きテーマ演奏が実に心地よい。ワークタイムの”ゼアー・アー・サッチ・シングス”のムードを醸し出す。続くモンクは、音を美しく撒き散らし、夢幻的な美を不協和音で表すが情報量は多い。モンク及びロリンズ共に個性を十二分に発揮し、ロリンズの懐の深さにも感心する。

5. ユー・ステップト・アウト・オブ・ア・ドリーム (N.Brown-G,Kahn)6:22
 最後の2曲は、スタンダード。ソロは、ロリンズ⇒JJ⇒ホレス⇒チェンバースと続き、バックのブレイキーのドラムが光る。ロリンズに対しては、攻撃的なシンバルやタムの連打で鼓舞し、JJに対しては、彼が吹き上げ始めるまではハイハットとシンバルレガートで抑え、ホレスには、リムショットでおかずを付ける。最後はロリンズ・JJ・ブレイキーの4バースが交わされホーンのアンサンブルとドラムのおかず付きでエンド。

6. プア・バタフライ (R.Hubbel-J.Golden)6:05
 これは少し不思議なアレンジ。ロリンズは初めと終わりにテーマを崩して吹いているだけ。でもちゃんとした曲になっているのは、ロリンズの楽想の広さといゆか深みを感じる。無理にアドリブを数コーラス執らなくとも自分の世界が展開できる彼の凄さが現れている。ソロパートに入って最初に出るJJのソロの美しさ・巧さは抜群である。続くホレスもスイング感たっぷりで美しいフレーズを弾き、チェンバースのピチカートもゆったりとしたどっしりとしたフレーズを良く唄う。最後のテーマも美しいフレーズのロリンズがJJに伴われて終わる。

 ■5)You Tube
 今は、1曲目以外は上がっているようです。
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サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード

2018-06-27 14:22:20 | ジャズ
 今回は、最近アップした2405の同相化の試聴で”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”のマスターとボーナス・テイクの差に触れたので、その話です。

 ■1)”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”の背景(「ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄」中山康樹著より)
 ’59年末にポール・モチアン、スコット・ラファロと出会い「ポートレイト・イン・ジャズ」がリリースされる。しかし、このトリオはレギュラー・トリオとして活動するには経済的にも難しく、エヴァンスにもその力はなかった。そのため、各々が他のグループとの演奏活動を並行的に続ける中で、「あの日曜日」が来ることになる。

 ’61年6月25日、二週間のヴレッジ・ヴァンガード出演の最終日にライブ・レコーディングが急遽行われた。日曜日だったのでマチネーがあり、本来、対グループとして出演していたランバート・ヘンドリックス & ロスが入る部分も全てエヴァンス・トリオが演奏し、マチネーで2ステージ、本セッションで3ステージの23曲が収録された。そしてこの11日後にラファロは交通事故で急逝してしまう。この録音から「サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」が発売される。

「このアルバムには次の6曲が収録されている。グロリアズ・ステップ、ジェイド・ヴィジョンズ、マイ・マンズ・ゴーン・ナウ、ソラー、不思議の国のアリス、オール・オブ・ユー。・・この6曲にはエヴァンスの明確な意思が反映されており、エヴァンスにとってはこのライブから2枚目のアルバムを作成するつもりは無かったことを逆説的に物語る。・・・選曲の基準は二つあった。まずはラファロ追悼の視点。ラファロのガールフレンドであったダンサーのグロリア・ゲイブリエルにちなんだ「グロリアズ・ステップ」と「ジエイド・ヴィジョンズ」はラファロの作曲であり、6曲中の2曲をあてた。・・・何よりもラファロに対する強い追悼の念があった。・・もちろんその背景にはラファロの書いた曲を収録することによって発生する印税を遺族が受け取れるようらとの配慮があった。一曲を温存せず、二曲とも収録したことでエヴァンスはこの録音から2枚目のアルバムは想定していなかった。・・・トリオとしての視点から見ると、エヴァンスは残りの4曲を過去のトリオとしての2アルバム、それ以外の2アルバムに収録していない曲を選択している。つまり、このライブ・アルバムをトリオとしての3枚目のアルバムと認識し、追悼盤であると同時に純然たる新作として捉えていた。・・・」

だが、10ケ月後にこのライブ・レコーディングからエヴァンスの当初の意図に反し、もう一枚のアルバムがつくられる。「ワルツ・フォー・デビー」である。結果的に「サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」はあまり芳しい売れ行きを示さなかったが、グラミー賞にノミネートされた。こうしたことから続編というコンセプトを一切出さず、エヴァンスの選曲でなくアルバムはつくられた。6曲中3曲は過去エヴァンスがリバーサイドで録音したものと同曲を収録した。結果、著名な曲を加えたと同時に、ジャズ・アルバムらしからぬジャケット・デザインで好セールスをあげたといわれている。

 やはり、レコード会社としては、売れるものを発売したいしたいという意思が働くので、「ワルツ・フォー・デビー」が売れたのはポピュラーな曲を並べてセールスを狙うということなんでしょうが、兎に角「ワルツ・フォー・デビー」は、エヴァンスの意思に反していたとはいえ、「サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」も含めこの日の録音はお気に入りです。この2つのアルバムは、私を’61年のあの日の夜のヴィレッジ・ヴァンガードに連れて行ってくれます。

 ■2)”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”のジャケットとパーソネルと録音
 これは以下。

 ラファロに対する強い追悼の念があったのでしょう、エヴァンスの右肩にラファロの名前がフィーチャーされています。手が若干むくんでいますが、多分ドラッグのせいなんでしょう。私が楽屋で握手した時の大きな手も、女の子のように柔らかかったのを違和感と共に記憶しています。

〈パーソネル〉ビル・エヴァンス(piano) スコット・ラファロ(bass) ポール・モチアン(drums)
 *1961年6月25日、ニューヨークにてライヴ録音。この時は、関係者の休暇と重なり、無名のデイヴ・ジョーンズが録音を担当していますが、ちゃんとリバーサイドの音で録れています。因みに使用機材はSONYの真空管コンデンサーマイクC-37、AMPEX/351-2に自作の真空管ミキサーです。その後の作品でもビル・エヴァンスは違う数名のエンジニアが担当し、デイヴ・ジョーンズはこのライブのみ。

 ■3)”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”の各曲
 私がお気に入りなのは、不思議の国のアリスですが、ラファロのグロリアズ・ステップや、オール・オブ・ユーも派手さは無いですが好きですね。何と言っても、この11日後にラファロは交通事故で急逝してしまうということを考えると、彼のベースが際立った曲が中心になっていてこの人が卓越したべーシストなのだ、ということを実感します。時にクールでシャープ、時に優しく絶妙の間で、エヴァンスとインタープレイするのが気持ち良い。フィ二アスの”ア・ワールド・オブ・ピアノ”と同じくピアノトリオの完成の域を見ます。

 1.グロリアズ・ステップ(テイク2)ラファロの作曲
 ミディアムテンポの静かなバラードが始まると、エヴァンスはラファロとの絶妙なアンサンブルを聴かせてくれる。シンバルが上手く隠し味を利かせる。途中のラファロのソロは屑々として、唄い、この直後に事故で亡くなる事を予感しているように壮絶なソロを聴かせる。

 2.同曲 (テイク3)■ボーナス・トラック

 3.マイ・マンズ・ゴーン・ナウ ジョージ&アイラ・ガーシュイン作曲
 ラファロのイントロから、重厚なスローなテーマが。エヴァンスとラファロのインタープレイは本当に美しい。この2人の息を呑むようなインタープレイにモチアンのドラムスが絡んで何ともいえないムードを醸し出す。次に控えるラファロのソロも重厚なムードで咽び泣くようなメロディを唄う。

 4.ソーラー マイルス・デイビスの曲
 このマイルスの曲を軽やかに飛ばしていく。ラファロのソロも軽快。しかし、哀愁も感じるのは死の予感?その後はモチアンとの緊張感に溢れる度迫力のバースの交換を経て、ラファロのリードのアンサンブルでエンド。

 5.不思議の国のアリス(テイク2) Fain.Hillard 作曲
 エヴァンスのゆっくりとしたテーマでスタート。ラファロとモチアンのリズムが割って入ってテンポアップする瞬間がゾクッとする。ここでのエヴァンスもラファロのカウンターリズムに乗って美しく力強いアンサンブルを聴かせる。良くスイングしたアドリブとインタープレイを楽しむ。

 6.不思議の国のアリス(テイク1)■ボーナス・トラック

 7.オール・オブ・ユー(テイク2) コール・ポーター作曲
 エヴァンスのソロはここでも良く唄っていてラファロとのアンサンブルもぴったりの呼吸で絶妙の間でやり取りされている。心地よいインタープレイを味わう。その後のラファロの爽快な素晴らしいソロも味わえる。最後、モチアンとの軽妙なバース交換も楽しんでエヴァンスのテーマに戻ってエンド。

 8.オール・オブ・ユー(テイク3)
 
 9.ジェイド・ヴィジョンズ(テイク2) ラファロの作曲 
 重苦しいラファロのイントロより、エヴァンスが入って静かなバラードが始まる。エヴァンスのソロは重苦しいラファロのリズムに伴われて静寂の内に終わる。いかにも自身のレクイエムを予感するように。

 10.ジェイド・ヴィジョンズ(テイク1) ■ボーナス・トラック

 ■4)”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”と”ワルツ・フォー・デヴィ”の音場について
 これは、”続・エヴァンスを聴け!”というサイトに各ヴァージョン対応での音場について興味ある詳細な記事が載っていますので参照させて頂き、私の持っているCDがどうなっているかを調べてみました。私の持っているヴァージョンは、

 ”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード” 1987年海外盤 Total Time 69分 中央の輪にある印字:DIDX-010264  ラベル印字:OJCCD-140-2

 ”ワルツ・フォー・デヴィ” 2007年国内盤 Total Time 65分23秒 中央の輪にある印字:無し ラベル印字:UCCO-90001

 音場の広がりチェック結果は以下。

 上段は、”サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード”のマスター・テイクで音場が狭いと云われているものです。 1、3、4、5、7、9曲目がそれに当たります。左側にあるB(ベース:緑色)とDs(ドラムス:青色)が大体620Aの右側のBは上の方でDsは、620Aの右端で20~30cm上に聴こえます。P(ピアノ:赤色)は、右の2405の上少し右に聴こえます。尚、4、5曲目は、B、Dsが更に内側に聴こえます。
 下段は、サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードのボーナス・テイク2,6,8,10曲目と、ワルツ・フォー・デヴィの全テイクでこれは上より音場が広がって聴こえます。Bは、Bが2つありますが曲により違います。6、8曲目はBは上の方のB位置ですが、2、10曲目では下の方のBです。Dsは左の2405の上の方に聴こえます。2つDsが書いていますが2曲目はその間を左右にバラツキます。スネア・ハイハット・ラウドシンバルが少し間隔を置いて聴こえるし中央からシンバルが聴こえる所もあるのでバラツキが出る。又10曲目のシンバルは中央左に聴こえます。P(ピアノ:赤色)は、右の620Aの右端の上に聴こえます。
 元々、このアルバムはライブ録音なので、きっちりとした定位を再現するようには考えられていなかったと思われますが、マスターとボーナス・テイクの差がどうして出来たかは気になります。また上記サイトによると、マスター・テイクも広い音場のヴァージョンのCDもあるようです。
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