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オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

LT-SPICEによるRDA560のチャンデバ特性解析

2025-07-03 21:29:17 | 電気的評価
 以前の解析では、矩形波については、LT-SPICEでのRDA560対応のシミュレーションとRDA560実機での実測データ、およびパルスについてはRDA560のフィルタではなくバターワース(BWと略記する)フィルタでのLT-SPICEでのシミュレーションを示した。しかしパルスについてもRDA560のフィルタについてやるべきだったと記載していたので今回パルスについてRDA560のデジタルチャンデバフィルタについてLT-SPICEでのシミュレーションを追加で示す。デジチャンのパラメータ特に次数やQ値は音(特に弾み)を決める重要パラメータの一つなので、根拠をはっきりさせておきたかった。以下のフィルタシミュレーションは、回路によるものではなく、伝達関数(入出力の間の信号の変換変数)を使って機能で行っているので、パッシブでもアクティブでも、又アナログでもデジタルでもフィルタであれば、全て適用できるのではないかと考えられるが、少なくともRDA560のフィルタについては定性的には合っている。又参考で平坦性や群遅延特性*に優れると言われているベッセルフィルタについてもLT-SPICEでシミュレーションしたので結果を簡単に載せます。尚、当方はフィルタやLT-SPICEの専門家ではないのでもし決定的な間違い等ありましたらアドバイス頂けたら有難いです。
 7/9 青字追加 ■14)ベッセルフィルタのHPFについて
 7/12赤字追加 ■15)ベッセルフィルタの加算性の確認(LT-SPICE)

*群遅延とは:位相φの直線性を表す指標で、入出力間の位相差を角周波数ωで微分したもので、傾きは負なので式では負号がつきます。位相の回転は、人間の耳には殆ど分からないが、群遅延劣化は値によっては分かる(一定でないピーク等の場合の歪かな)と言われています。

 ■1)RDA560のフィルタ (主にLPFで評価し、カットオフは以下特に断りが無い場合は、1.8KHzです。)
 RDA560のフィルタは2次はBWですが、3次以上はBWではない。4次以上でカットオフ点の減衰量がー3dbではない事から気付いた。当初はRDA560のフィルタが高次もBWと誤解していました。以下実機画面

 減衰レートはBWと同じですが、下がる所の周波数での肩の曲率がRDA560のフィルタの方が緩やかです。以下BWとの高次の比較です。2次は両方同じ。点線は位相(縦軸は右)です。

 左側がRDA560のフィルタで右がBWフィルタで、LT-SPICEでシミュレーションしてます。減衰カーブを比較すると、曲率の差は赤の6次8次の線を見れば差がはっきりします。RDA560の方が緩やかです。例えば1800Hzの値は、RDA560の場合は、2次4次6次8次でー3db、ー6db、ー9db、ー10dbと落ちていきますが、BWの場合はー3db一定です。RDA560の1800Hz値は、LT-SPICEでの値と2次4次6次は一致し、8次は若干違いますがほぼLT-SPICEで推定した伝達関数通りと思います。この肩の曲率が、パルスの立上り速度と群遅延に効いてきます。鋭角であればある程、特性が劣化する。
 2次でQ変化の場合のフィルタ特性は、RDA560のフィルタとBWフィルタは同じで、以下。

 2次が緑色で、4次は紺色6次は赤8次は水色です。Qが上がる程電圧は上に来ます。


 ■2)RDA560のフィルタをLT-SPICEで解析する場合の伝達関数
 これは前にもアップしましたが、以下です。
RDA560のフィルタの伝達関数は(**2は2乗の表記、sは変数でwcはカットオフ角周波数)
  ・2次のQ指定
  2次LPFは、Qを使うと伝達関数は、通常の教科書に載っている
 G(S)=wc**2/(s**2+s*wc/Q+wc**2)  です。(Q=0.707で2次のバターワースフィルタ)
 伝達関数をLT-SPICE内で設定したものは、以下で右側の4つ(OUT7~OUT10)がLPFで、左側はHPF.


 ・簡易設定(次数設定)
  2n次LPFの伝達関数は、以下と推定した。(n=1(これのみBW2次)、2、3・・・・・・)
 G(S)=wc**2n/(s**2+1.4142*s*wc+wc**2) **n  です。
  RDA560のフィルタと上記のスロープとカットオフ周波数が合致していることは確認済。
  4次は Linkwitz-Rileyフィルタで、高次はそれの分母の()内は同じで乗数のみ変えたものですので、RDA560の次数設定フィルタは Linkwitz-Rileyをベースにしたフィルタと言えます。伝達関数をLT-SPICE内で設定したものは、以下で右側の4つ(OUT7~OUT10)がLPFで、左側はHPF.



 ■3)RDA560のフィルタのLT-SPICEによるパルス応答(入力パルスは、波高10V、立上り1μS、フラット部70μS、立下り1μSです)
 高次(2次~8次)は、以下。以下の解析は、判り易さを優先し基本はLPFで行います。(HPFはパルス出力が+ーにスプリットする為)カットオフは1.8KHz。

 左側がRDA560のフィルタで右はBWフィルタです。2次が緑色で、4次は紺色6次は赤8次は水色です。2次が最もパルスが鋭いので優秀。高次になるほど立下り後のアンダーシュート(今後USと略記)やオーバーシュート(同:OSと略記)が大きくなります。
 2次が良さそうなので、そのQ依存はもう少し詳しく。

 緑はQ=0.707で、紺色はQ=0.634赤はQ=0.577水色はQ=0.5です。パルスの鋭さだけであれば、が一番鋭いのですが、立下り後のアンダーシュートが少し出ていますので、それが無い紺色Q=0.634辺りがベストと決めました。ここで面白いのは、Q変化で2次の波形は全てある点(0.35mS,1.04V付近)を通ることです。

 
 ■4)上記の波形から求めたRDA560のフィルタ(LPF)のパルス鋭度のQ依存性
 ■3)の波形のパルス鋭度をパルス幅(mS)/パルス高さ(V)と定義して、グラフ化しました。(逆だと高い方が優秀なのでそちらにすべきでした)
 これは以下。

 これを見ると、値が小さい程優秀ですから、Q=0.707が最も低いですが、USを考慮して、実際の設定は、Q=0.642(正しくは0.634だが何故か0.642になってしまったのでそのまま)にしました。


 ■5)RDA560のフィルタ(LPF)の実測によるパルス応答 (PCでパルスを発生しているアプリは、WGです)
 上記のLT-SPICEを用いたシミュレーションで出したパルス波形を実機で実測しました。結果は下記。用いたパルスの入力波形はパルス幅76μSなのでほぼシミュレーションと同じです。(LT-SPICE上は72μS) RDA560のスピーカー端子に8Ωの抵抗を接続して各フィルタ後の抵抗の両端子電圧をPCのマイク入力に入れてPCオシロで表示しました。

 シミュレーションと同様、高次になるほどパルス出力の波高も下がり、パルス幅は広がっています。


 ■6)上記実測から出したRDA560のフィルタ(LPF)のパルス鋭度のQ依存性
 これもグラフ化してみました。

 かけている電圧がLT-SPICEとは違うので絶対値は異なりますが、傾向は全く同じ傾向を示しています。LT-SPICEでシミュレーションした通りになっていることを実機RDA560で電気的に確認しました。


 ■7)矩形波についてのLT-SPICEによるシミュレーション (矩形波の入力信号は、立上りが、1μSです)LPFについて
 高次は、下記。

 左側がRDA560のフィルタで右はBWフィルタです。2次が緑色で、4次は紺色6次は赤8次は水色です。結果はパルスの評価とほぼ同じです。BWの方が高次になるに従い、OSやUSがRDA560のフィルタに比べ大きくなります。緑はQ=0.707で、紺色はQ=0.634赤はQ=0.577水色はQ=0.5です。
 2次のQ依存は、下記。(2次はBWとRDA560は同じ数式)

 これもパルスの場合と同じで、緑のQ=0.707はOSが大きいので、紺色のQ=0.634がベスト条件です。


 ■8)RDA560のフィルタ(LPF)の実測による矩形波応答 (PCでパルスを発生しているアプリは、WGで、メニューは矩形波です)
 高次は、以下。

 高次では、立上り後にUSが顕著になります。立上り時間の定義は閾値90%値としました。
 2次でのQ依存は、下記。

 立上り時間で見れば、やはりQ=0.707が0.32mSと一番短く、パルスと同じですが、立上り直後にOSの出始めのような角があるので形を優先してベスト条件はQ=0.642とします。この場合は角は見られないです。


 ■9)RDA560のフィルタ(LPF)の実測による矩形波応答の立上り時間のQ依存性とLT-SPICEのシミュレーションの比較
 ■8)の実測のデータをグラフ化すると、

 LT-SPICEの方も90%閾値で出してグラフ化すると、(これがまた残念なことにBWです)

 まあ、傾向はパルスでもRDA560とBWでは変わらないことはパルスで確認済なので、結果としては同じ傾向と考えて良いでしょう。


 ■10)群遅延時間TgのRDA560フィルタとBWフィルタの比較(LPF)
高次は、以下。 

 右のBWフィルタの方がフィルタスロープの肩の曲率が尖っているのでTgがカットオフ(1.8KHz)付近で高次程ピークが大きくなっています。RDA560のフィルタは肩が丸まっていますのでTgのピークは小さい。周波数によってTgが一定でないと波形が歪むことになりますので、RDA560のフィルタの方がBWフィルタよりTgの視点からは優秀と言えます。Tgについては、ベッセルフィルタのように絶対値が小さくてフラットな周波数範囲が広いフィルタが優秀と言えます。
 2次のQ依存も見てみました。

 緑はQ=0.707で、紺色はQ=0.634赤はQ=0.577水色はQ=0.5です。Tgが一定になるという視点からは、赤線の0.577辺りがフラットになりますが、パルス・矩形波のベスト条件で紺色のQ=0.634(レシピーは0.642)としますが大差は無いです。

結局は、■1)のフィルタ特性で高い周波数まで電圧が高くなる(比較すると上にある)フィルタ程、波形再現性が良くなる(減衰特性は劣化するが)。2次が最も良くなるが、その中でQ変化した場合もQの高い方が電圧は高くなるが、Q=0.707まで来ると、OSやUSが出るので、その辺りがRDA560のフィルタの限界というか、ベストポイントであるという事なのかなと思います。群遅延についても同様で、■12)のベッセルフィルタは群遅延が最も優れていると言われていますが、■12)のフィルタ特性を見れば、肩の曲率が高次程緩くなって他のフィルタより同一周波数で高い電圧値を取りますので、結果、群遅延&波形再現性が良くなりますが、減衰特性は悪化するので、トレードオフの関係です。

2次で割り切ってフィルタ特性をQ最適化で割り切ったので、減衰特性(3ユニットを分離する)を犠牲にしているのでは?と考える方もおられるかもしれません。しかし実際は以下のように620Aのウーハー・同軸ツイータ・2405が実測で綺麗に分離できているということを確認しているバックボーンがあり、それ考慮で2次Q=0.642を使用してます。



 ■11)群遅延TgのRDA560のフィルタ(HPF)のシミュレーション
 これは高次で検証した。伝達関数は、■2)の下側の画面の左側にHPFのが載っています。

 下から2次4次6次8次です。LPFと傾向は似たようなものであるが、1.8KHzから使うことを考えると周波数と共に下がっていくことになる。


 ■12)ベッセルフィルタLPFの場合の群遅延Tg (カットオフは、上記同様 1.8KHz)
 これも2次4次6次8次について調べてみました。まずは伝達関数は、(奇数次も伝達関数は作っています)

 OUT3が2次OUT4が4次OUT5が6次OUT6が8次、の伝達関数です。これのフィルタ特性は、

 ちょっと使いにくそうな減衰特性です。高次になると実質的なカットオフが1.8KHzより遥かに高くなる気がします。
 次は群遅延Tgです。

 流石に、どの次数でもTgは一定で、次数が上がる程、フラット部(88.4μS)が高い周波数まで伸びていて素晴らしいです。また次数によらず絶対値も小さいので、Tgに関してはベッセルフィルタは最良と言えます。


 ■13)ベッセルフィルタLPFの場合のパルス&矩形波の応答   (カットオフは、上記同様 1.8KHz)
 パルス波は、以下。

 ■3)のRDA560のフィルタやBWフィルタは、2次でもピークが3.6Vしかないが、ベッセルフィルタでは、8次で8.4V6次で7.6V4次で6.6V2次でも5.1Vとピーク電圧が落ちる率、回復率とでも言ってもいいが、それが高い。またパルス幅もRDA560のフィルタやBWフィルタは、0.5mS以上あるが、ベッセルフィルタは、2次で、0.4mS以下、8次では、0.23mSとパルス鋭度が高くシャープである。
 矩形波は、以下。

 これもパルス同様、RDA560のフィルタやBWフィルタより立上りが鋭く優秀な応答である。減衰特性も上記伝達関数の次のグラフから判るように緩やかで、音的には弾みが良く再現できると予想され、ベッセルフィルタの製品があれば使いたい気はする。2次から8次の範囲では、8次が最も波形がシャープで優れている。減衰特性を見れば判るが、高次の方が含む周波数範囲が高周波数まで伸びて居る為波形再現率が良くなるんですね。


■14)ベッセルフィルタHPFの場合の減衰特性と群遅延Tg (カットオフは、上記同様 1.8KHz)
 HPFの伝達関数は、LPFのs/wcをwc/sに変換(これを周波数変換と呼ぶ)すれば得られるので、ベッセルフィルタのHPFの伝達関数は、

 OUT(3)が2次OUT(4)が3次OUT(5)が4次OUT(6)が5次 です。
 これの遮断特性は、

 高次になるほど、傾斜はきつくなっています。2次で11.9db/Oct(5.95db/次)、3次で17.8db/Oct(5.93db/次)、4次で23.6db/Oct(5.9db/次)、5次で29.3db/Oct(5.87db/次)と高次になる程、次数当たりの傾斜は6dbから若干下がります。

 群遅延Tgは、

 高次になるほど、絶対値が大きくなっていますが、カットオフは1.8KHzなので、1.8KHzで6次でTg=80μS、1KHzでも280μSです。しかしTg的には高次は良くない。

 

 ■15)ベッセルフィルタの加算性の確認(LT-SPICE)(カットオフは、上記同様 1.8KHz)
 LT-SPICEでベッセルフィルタのLPFとHPFの両方が加算された場合の直線性を確認した。
 2次、3次、4次、5次まで見ましたが、伝達関数は、

 左側がLPFでOUT3が2次OUT4が3次OUT5が4次OUT6が、5次です。
 右側がHPFでOUT7が2次OUT8が3次OUT9が4次OUT10が、5次です。
 個別の減衰特性は、

 各次のフィルタがLT-SPICE上で加算されると、緑が2次青が3次赤が4次水色が、5次ですが

 縦軸を今迄の章と合わせているので変化は少ないですが、700Hz辺りと、4.7KHz台にディップができます。
 縦軸を拡大してディップを明示すると、

 となります。ディップの深さは、2次で、ー2.5db3次で、ー5db4次で、ー7.2db5次で、ー9.2dbと次数が大きくなると共に大きくなります。直線性はフィルタで加算するチャンデバ用途としては、よろしくないです。スピーカー自体のF特が暴れるので2次位迄なら良いのでは?と言う人が居るかもしれないですが、少なくともLT-SPICEのフィルタ加算上ではフラットにしておきたいですね。



 ■16)参考でBWフィルタとベッセルフィルタのQ値に関する情報
 ネットで調べたデータなので信憑性は、高くはないが、BWフィルタの次数別のQ値は以下

 ベッセルフィルタについては、下記。



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JBL4331AのRDA560によるマルチアンプ駆動(8)2405追加時のFcより下側のコムフィルタリング

2021-06-29 11:08:26 | 電気的評価
 前回は2405追加時のFc(8.5KHz)より上側のコムフィルタリングについて調べたが今回はFcより下側でコムフィルタリングがどうなっているかを調べた。
 7/3 青字追記 6/30に尼崎のベイコム体育館でコロナワクチンの注射をしてきました。昨日まで筋肉注射をした左肩が痛かったですが、今日は痛みがほぼ無くなりました。幸い後遺症も無く、2回目は7/21です。

 ■1)測定風景
 ユニット間のタイムアライメントは合わせているので通常聴取位置やその音路上(4331Aから耳までの直線経路)では幾らマイクを近づけても原理的に干渉しないのでコムフィルタリングは出ない。
 従って4331Aの真ん前でマイク距離=50cm(高さ70cm)まで近づけて周囲からの定在波・反射波等の影響を軽減して且つ空間でのユニット間の干渉を出しやすい(つまりコムフィルタリングが出やすい)ようなマイク位置にしてF特を測った。
 

 ■2)カットの傾斜を変えた場合のコムフィルタリングのF特結果
 これは、

 左上の①は、500Hz,8500Hz共に2次のQ=0.642の緩い傾斜の場合で、右上の②は500Hz,8500Hz共に4次(傾斜:±24db/Oct)、左下の③は500Hzは4次、8.5KHzの2420は4次LPF,2405は2次Q=0.642のHPF、右下の④は500Hzは4次、8.5KHzは4次LPFで2420(9KHz)、2405は(8KHz)とFcをクロスさせて8.5KHzでのディップを改善できるか試した場合です。
 赤〇で囲んだ2420領域で3つのユニットからのコムフィルタリングが出るはずですが、①~④のどれもコムフィルタリングは見られない。
 また8.5KHz付近のディップについては、①の2次で低Qの場合が一番軽度で、②の4次(:±24db/Oct)で最も大きくなる。
 また③の2420を4次で急に落とし、2405は2次の低Qで切った場合は、①と2の中間位のディップで、④のFcをクロスさせてディップ軽減を狙ったレシピーでもディップは③レベルにしか改善されない。
 これらから2420領域では特にフィルタの切り方を変えてもコムフィルタリングは顕著には出ないので、レシピーとしては2次のQ=0.642を継続して採用する。
 現在、620Aは聴いておらず、ジャズに最適な4331A+2405(4333A相当ユニット)のマルチでゲインを最適化して聴いています。タイムアライメントの取れたマルチは定位感が独特で特にTVのソースが最新のデジタル技術で送られているのでその効果を満喫できます。4333Aのオリジナル(パッシブNW版)よりユニット間のタイムアライメントの取れた分定位感は勝ると思います。又低域のカットオフを800Hz⇒500Hzに下げて2231Aの重苦しさ&弾み感を改善しています。
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RDA560の低域改善6 ~2231A用4次LPFの遅延時間の周波数依存~

2020-11-15 09:53:32 | 電気的評価
 2231Aをアドオン用として使う目的で4次LPFを使うつもりはありませんが、LT Spiceによると8次より遅延時間が短くなるはずなので確認してみました。
 11/15青字追記 今”美の壺”でマイルスの”So WHAT”が流れていましたね。たまには”KIND OF BLUE”でも聞いてみようかな!お題は、”おでん”これからは旬ですね。

 11/19 赤字追記 ■8)を追加。群遅延時間の許容値 を別ブログから引用し今回データを突き合せた。

 ■1)60Hzのデータ
 これは以下、4次LPF(カットオフ60Hz)の場合は2231Aは逆相にしています。方法は、前回同様レッツノートからWGでゲート1:12で1波トーンバースト波形を出して、通常聴取位置にマイクを置いてマイク入力をレッツノートに入れてそのPCオシロに出した。

  60Hzカットで4次LPFを掛けた2231Aの波は、HPFを掛けない604-8Gのウーハーから13.3mS(0.80波長)遅れています。8次LPFでは、実測14.5mSでしたので、LT  SPICEで出るほど8次LPFとは差が無い。また右上から4次LPFのアドオンでは付帯波は寧ろ大きくなります。

 ■2)50Hzのデータ
 これは、以下。2231Aは4次LPF(カットオフ60Hz)

 右下のオシロから遅延は、11.7mSです。また右上から4次LPFのアドオンでは付帯波は寧ろ大きくなります。

 ■3)40Hzのデータ
 これは、以下。2231Aは4次LPF(カットオフ60Hz)

  右下のオシロから遅延は、12.1mSです。また右上から4次LPFのアドオンでは付帯波は寧ろ大きくなります。

 ■4)30Hzのデータ
 これは、以下。2231Aは4次LPF(カットオフ60Hz)

  右下のオシロから遅延は、4.4mSです。

 ■5)20Hzのデータ
 これは、以下。2231Aは4次LPF(カットオフ60Hz)

  右下のオシロから遅延は、0.0mSです。左上と左下のオシロを加算したものが右上ですが形がほぼ保存されており遅延は無いと見ました。

 ■6)4次LPF60Hzカットでアドオンした2231Aと604-8Gウーハーの遅延時間の周波数依存
 これは以下。8次LPFのデータも一緒に纏めてみました。

 4次は青線が上記で評価した実測値で、ピンク線はLT SPICEで出した4次LPFの群遅延時間Tgです。
 8次の場合は、LT SPICEで出したのは水色線で実測値は黄色線です。8次はLPFの群遅延時間Tgより実測の方が短い時間でしたのでその差が604-8Gのウーハー自体の遅延+誤差ではないかと書いたのですが、今回の結果でそうでもないことが判りました。
 また20Hzで全く低域HPF無しの604-8Gのウーハーと遅延が無いので何か実験方法とかレシピーを間違えたのかなと思って11/14に再実験しましたが全く同じオシロでした。
 今までの結果で、8次LPFで2231Aをアドオンすると50Hz~60Hzでは2231Aの遅延起因で付帯波キャンセル効果がありますが、40Hz以下では逆に付帯波が増加すると言うデメリットがありアドオンは止める方向で現在は604-8Gの2Way+2405Hのパスコン2.2μF1次フィルタアドオンにしています。これでQ値(0.6か0.642)を最適化するのが当面の課題。

 ■7)LT SpiceによるバターワースLPFの2次・4次・8次の群遅延時間Tg
 参考ですが、低域カットオフ60HzのLPFのTgは、以下で、伝達関数は、2次は緑線でチェックボックス内左上、4次は青線で左下、8次は赤線で右下です。

 上記実測値と大きく外れることは無いですが20Hzで0mSになることは無い。

 ■8)群遅延時間の許容値  https://akashikk.com/channel_divider.html から引用
 上記ブログから以下引用させていただくと、

 上記データと突き合せると、40HzではCCIRの高品質信号伝送線の満たすべき条件としての許容値は55mSであり、当方実測は、40Hzで8次でも12.1mSなので許容値内で、4次は11.1mSなので共に許容値内であるが40Hz~60Hzではアドオンのトーンバースト波形は分離波形の加算となってしまう。
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620Bのネットワークの謎 ~Part2 アナログアンプとPC直結 ~

2020-06-24 09:23:14 | 電気的評価
 前回の続きで、今回は620AのNWをアナログアンプでフィルタ特性のF特を取って見ました。

 ■1)パイオニアA-J7 1台目
 測定風景は、

 右(R)側は、DF=8.6ですが、以下で

 ディップではなくピークが同軸側の0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは16db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。
 左(L)側はDF=10ですが、

 これもディップではなくピークが同軸側の0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは20db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。

 ■2)AU-D907FX
 これは以下で、DF=61です。

 ディップが0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは20db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。

 ■3)パイオニアA-J7 2台目
 右(R)側は、DF=1.2ですが、以下で

 ディップは見られません。LPFのスロープ(2次)は、-19db/OctでHPF(3次)のスロープは36db/Octですのでスロープが理論値の1.5倍或いは2倍と全く合いません。
 またLPFの肩が1.8KHz辺りまで高くなって、HPFの肩は逆に1.8KHzと低くなっていて両肩が近寄っています。1台目を見てみますと、LPFの肩は1KHz以下ですし、HPFの肩は2KHzを越えています。
 1台目は、DF≒10で2台目はDF≒1.2ですのでDFの違いで肩の周波数とスロープが違っているようです。

 ■4)PC直結での604-8GのNWのフィルタF特
 今回はアンプの要素を除外する為にPC直結で604-8GのNWのフィルタ特性を見てみました。

  ディップは見られません。LPFのスロープ(2次)は、-19db/OctでHPF(3次)のスロープは42db/Octですのでスロープが理論値の1.5倍或いは2.3倍と全く合いません。
 またLPFの肩がA-J7の2台目同様1.8KHz辺りまで高くなって、HPFの肩は逆に1.8KHzと低くなっていて両肩が近寄っています。
 PCはイヤホンジャックから出力しておりPCのサウンドボードのアンプです。DFが低いのではと思い測ってみました。

 ■5)PC(レッツノート CF-SX2)のサウンドボードのDF
 これは

 となり低域の出力インピーダンス=106ΩでDF=0.08(8Ω換算)とやはりイヤホン用なのでDFは低くなっています。
 どうもアンプの出力インピーダンスによって604-8GのNWのフィルタF特が変るようです。次回はその辺りをLT Spiceでシミュレートしてみようと思います。また620AのNWもDFの高いアナログアンプで測れば、0.85KHzのディップは620BのNW同様に同軸側に出るということも判りました。
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620A/Bのネットワークのフィルタ特性とRDA-560のDCオフセット

2020-06-07 09:56:33 | 電気的評価
 6/4に以前紹介した620Bをアキュフェーズ のA級アンプ(~100万円、~50Kg)で駆動されている知人宅を訪問し、知人のリクエストである620Bのネットワーク改造の為のフィルタ定数決めの為の評価と、当方のリクエスト(DS-800ZXのエッジ軟化処理&620AのNWのフィルタ特性取り)を行ってきました。6/7青字訂正


 ■1)DS-800ZXのエッジ軟化処理
 先ずはウーハーを外した。

 軟化処理については、下記F特から低域がさびしいのは硬化しているのかなと思って確認して頂いたが、ウーハーエッジはまだ硬化していないので、軟化処理は不要との判断を頂いた。


 ■2)620Bのネットワーク改造の為のフィルタ定数決め
 これについては別途アップします。現状は自作のアクティブチャンデバを使用されており2次(12db/Oct)で1.5KHzでクロス設定されています。クロス周波数を1KHzから2.4KHzまで5条件振るのと肩特性を通常のQ=0.707と肩を落としたQ=0.5の2条件とフィルタ次数を同軸のみ2次・3次の2条件と合計20条件を聴感で最適条件を決めると言うものです。
 当方のRDA-560では簡単に条件を変えられるので持参して評価しました。この最終条件を考慮して1.8KHz弱でパッシブ&アクティブチャンデバを改修されるようです。
 (620B純正ネットワークのLPFカットオフが公称1.5KHzとなっているが計算上は1KHz弱で製造されており、自作のパッシブネットワークはALTEC回路準拠で設計されたので同様に1KHz弱のカットオフになっています。)


 ■3)フィルタ定数決めに際しての問題
 評価する前にRDA-560用に予め作ったレシピーが2次のフィルタとして機能しているか評価しようと言うことになりました。RDA-560のSP端子に8Ωの純抵抗負荷を接続して両端の電位差をPCのマイク入力に入れてWGから発信しWSで受けて見てみました。


 これでハイ側は右側で20Hzから単調減少で出力が出ています。この下降線はWGをONした瞬間に出ます。ひょっとしてDCが出ていたら同軸ツイータが破損すると危惧されて当日は出力を掛けるスタートの瞬間はヴォリュームを下げて実験しました。後日切れる時にも逆相のノコギリ波が出ることが判ったのですが当日は切れる時までは対応できず、ただマンタレーは健在で事なきを得た。

 ■4)静止状態でのRDA-560のSP出力のDCオフセット
 上記の関係データとしてDCオフセットを5/11に確認したのが以下で、0mVでした。(RDA-520でも同じでした)

 CH1とCH3の2チャンネル共0mVでした。しかし、RDA-560の電源を切ると浮遊電位が発生します。

 これは11mVですが、見ていると次第に上がっていきます。これの上昇をグラフ化してみました。

 電源OFFの25分後にDC=7mVまで来ています。これは何かの充放電カーブのようですが原因は不明。

 ■5)620AのNWのフィルタ特性  ウーハー側2次(ー12db/Oct)、同軸側3次(18db/Oct)
 これは上記で判ったのですが、当方のRDA520やPC直結ではフィルタ特性が上手くでません。知人宅で真空管アンプやRDA560では正規の傾き・カーブが確認できたので、当方もアナログアンプAU-D907FXで確認してみました。方法は■3)と同じです。

 ウーハー側でー12db/Oct(2KHz-4KHz)、同軸側で 20db/Oct(1KHz-2KHz)とほぼ理論に近い傾きが得られました。

 ■6)WG/WSでループバックがフラットにならない原因
 WG/WSでループバックがフラットにならない原因を今回知人から教えてもらいました。当方はWGを発信する時にスイープをデフォルトのLog指定していましたが正しくは、リニア(Z)に指定しないとフラットにならないということでした。

マニュアルにも書いているのでやはりマニュアルは読むべきと痛感しました。(余り読む癖が無い)

 リニア(Z)スイープではドフラット。
 6/4は色んなことがあって、有意義な一日でした。知人に感謝です。
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