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オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

可変アッテネータを固定抵抗化後の特性確認

2018-09-25 12:16:20 | アッテネータ評価
 ほぼ私の駄耳にて満足できるレベルのライブ感に到達したので、ここらで特性の確認をしてみました。

 ■1)現状のシステムの仕様 (オール・アルニコで音を統一)
 これは、以下になります。尚、LP2020A+は改造版で8Ω換算DF=31(みやけDENKIのブログの三宅さんの改造を一部適用し更に電源電解コンのCアップ実施)
 ①サブウーハー :JBL4331Aの2231Aのみ使用。チャンデバCX2310で設定は44HzでLPF。FFTで見ると70Hzから急激に落ちている。24db/Octより急激。アンプは、LP2020A+で②とは接続は同相。①②のスピーカー同士はボイスコイルの巻き方は逆相であるが、CX2310で180度分の時間遅延する為、結果的に強め合う。70Hz以下に絞ったことで2231Aの欠点である中音の濁りというか欠落が回避できる。
 ②主音 :620Aをチャンデバを使わずに垂れ流し。同軸ツイータのアッテネータは固定抵抗で3db強落とす。アンプは、LP2020A+。ウーハーはM0=59gの軽い振動系で風のような軽快な低音のダンピングを確保。弾むベースを再現
 ③高音 :2405を4db強のL型の固定抵抗のアッテネータで落とし、1.5μFのPARC Audio のフィルムコンの1次HPF。アンプは、②のLP2020A+から並列で給電。②とは逆相接続。タイムアライメントは聴取位置マイクで採り直し620Aバッフル面から~27cm奥に設置。
 
 外側がJBL4331Aで、内側が620Aです。4331Aの上には不使用のPE-20(パイオニア)自作箱が乗っていますがSP端子は雑音防止のためショート。


 ■2)現状のMY SPEAKERでのFFT
 以下です。

 ①は、全部を駆動したFFTで、②はサブウーハー2231Aのみを切った場合、③は、高音の2405を切った場合、④は、2231Aのみを駆動した場合です。②の赤〇で示した70Hz以下が①では補間されていることが判ります。2405を切った③では、12KHz辺りから急激(~40db/Oct)に減衰していることが判ります。④は2231Aのみですが、25Hz当たりからフラットになって70HzではCX2310で24db/Octで切っているはずですが、実際は80db/Oct位急峻に切っています。これは、おかしいと思ってWave.Geneでも見ましたが同じく80db/Octで70Hzから落ちています。

My Speakerの方④を見ると、70Hzで2231Aはフラットレベルからー10db以上ですので70Hz以上は2231Aと620Aのウーハーとはほぼ重なっていないことが判ります。尚、MY SPEAKERは、データのMAX値を0dbにオフセット調整しているようなので①~③は同じですが、それらと④では縦軸の絶対値が異なることに注意ください。

 ■3)可変アッテネータを固定抵抗化後の試聴
 色々聴いていますが、Woody&Allenさんが仰っていたように可変ATTの薄い音から芯の通った地に足が着いたライブ感に改善。FFTの測定値で出るような差ではないですが、ダイナミックレンジが拡大されたような感じです。可変アッテネータではどうしても点接触になってしまうので規定の抵抗値は満たすがパルシブな電流量がとれないということではないですかね。カインド・オブ・ブルーもよりどっしりとした安定感がありますし、ヴォーカルでも同様、僕の大好きなナタリーコールの”Tell Me About It”でも立体的なライブ感になるように感じます。”ワルツ・フォー・デヴィ”でもラファロのベースの弾み感とかピアノのライブ再現感、モチアンのシンバル&スネアー&ブラシの実在感がアップしたように感じます。この録音は本来の録音者が休暇で、助っ人の一発屋である無名のデビッド・ジョーンズが撮ったとは思えない程リアルです。ジョーンズ様には本当に感謝ですね。楽器がちゃんと独立してバルク的に音を出しているように聴こえる。また食器の当たるような音とか人の話し声とか笑い声や拍手も、ハッとする位のリアリティで。しかも余計な付帯音がない。それと現状は小音量で聴いても中低音を増やさなくてもいい。ラウドネスが不要。これは低音が25Hzまでフラットだから+固定抵抗化の恩恵と思う。
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604-8Gのアッテネータの固定抵抗化

2018-09-10 10:40:03 | アッテネータ評価
 今回は、604-8Gのネットワークでコンデンサは、オリジナルを測って容量抜けに問題なしでOK,コイルは変更するのも大変なので置いといて、残るのはアッテネータ(以降可変抵抗型をATTと略す)ということで、アッテネータを固定抵抗に変えることにしたのでその話です。オーディオのプロであるWoody&Allenさんとコメントのやりとりをしている際に、Woody&AllenさんからATTの固定抵抗化もあるということをお聞きして、ピンときました。Woody&Allenさん、劇的な効果がありました。ありがとうございました。青字追記 更に緑字を追加

 ■1)ATTの問題
 ATTの音質劣化やガリの原因は巻線抵抗とセンターにあるブラシ接点(ワイパー、スライダー、摺動子)の内でも主にブラシ接点にあると言われている。
 ネットでもこれを分解しクリーニングしたのが出ている。ブラシ接点の軸等についてるグリスを除去したりコンパウンドでブラシ接点を磨いたりするのが結構大変。604-8Gと同じタイプのアッテネータ(JBL4343B用だが)を分解掃除するのが、”たもの部屋”というサイトで詳細に上がっています。高級品では、ロータリースイッチで抵抗を切り替えるタイプも使われており、私もJBL4331Aに2405Hを付けたときは、アルプスのロータリーSWに抵抗を付けて4段階に切り替えていた。
 またATTの経時劣化で、音がぼけるという人もいるし、サ行とタ行の声の”ザッ”という瞬間に歪感が出ると言う人もいる。使わないに越したことは無い。
 今の620Aでは、左右ともATTの位置は、導入初期に評価して最適位置を決めてある。従って、この位置を変える必要は無い。ということは、Woody&Allenさんから提案されたように抵抗は固定で良い訳だ。しかも抵抗値も1セットで固定なので切り替えも不要。
 正にコロンブスの卵。早速ATT⇒固定抵抗に変更することにした。
 
 ■2)ATTの抵抗値の測りなおし (尚、端子1/2/3は、右から順番に自分で決めてマジックで書いたものです。)
 8/18にネットワークの部品を測定したのは、LCRメーターだったが、不足の抵抗を買いに行く時にテスターの方が店頭で測りやすいので、デジタルテスターで測りなおした。先ずは、右のATTの端子1(右端)と端子2(中央)を測った。

 15.5Ωです。次は、右のATTの端子3(左端)と端子2(中央)を測った。

 4.0Ωです。次は左のATTの端子1(右端)と端子2(中央)を測った。

 18.4Ωです。次は左のATTの端子3(左端)と端子2(中央)を測った。

 2.6Ωです。
 この結果から計算すると、右側のATTの減衰量は8Ωで3.8db(2.8Ω/14.6Ω)、左側のATTの減衰量は8Ωで3.1db(2.4Ω/18.6Ω)、となる。

 ■3)不足抵抗の購入
 今回手持ちで2個があったので、不足2個を、またもや千石電商さんで購入した。

 タクマンのセメント抵抗で@60円。これは、抵抗温度係数が、±200ppm/℃と、同じタクマンの酸化金属皮膜抵抗の、±350ppm/℃より優れています。音は大して変わらないと思うので温度係数が良いのを選びたくなります。5Wがあるのは、この2種位でしたので、また2405でも使っていて良い音なので、妥当な選択と思います。

 ■4)5Wの選択理由
 そもそも、下のグラフのようにLP2020A+が歪率で10Wが限界なので10W以上は不要。9/4に紹介したブログから引用し追記すると、
 コンサートホールの客席におけるピーク音圧レベルが109dB。ステレオアンプでは2ch同時出力で109dB達成できればいいので、片chの場合は3dBマイナスして106dBが目標。620Aの能率が103dBですので、アンプは2Wあれば良い。これは距離1mの場合ですので2mで実際は聞いているので、2×2=4倍で8Wあれば、109dbが確保できます。109dbは自宅で出したら、妻と娘からイエローカードが出ます。現実には電力容量は5Wで充分です。2405のATTの抵抗も爆音で聴いている時に触っても全く暖かくはならない。因みに普段聴いている音量で0.05W程度、爆音でも0.1W程度と思います。

 ■5)使用する抵抗の測定
 先ずは、上の順番で、右のATTの端子1(右端)と端子2(中央)15.5Ωの代替です。これは手持ち分。
 定格(手持ち)は15Ωでジャスト15.5Ωです。次は、右のATTの端子3(左端)と端子2(中央)4.0Ωの代替です。

 定格(タクマン)は3.9Ωで、実測は4.1Ωです。次は左のATTの端子1(右端)と端子2(中央)の代替で18.4Ωです。

 定格(タクマン)は18Ωで、実測は18.6Ωです。次は左のATTの端子3(左端)と端子2(中央)の代替で2.6Ωです
 定格(手持ち)は2Ωで、実測は2.5Ωです。

 ■6)固定抵抗への改造
 以下のように、端子2をラグ板にして、抵抗2本をハンダ付けして、従来のケーブルを生かして逆側にハンダ付けしました。先ずは、右側で手前に見える抵抗が15Ωで、

 抵抗は固定しましたが、接触が怖いので、ATTに養生テープを貼っています。次は、左側で


 ■7)固定抵抗への改造後のFFT
 測定は以下の状態で、右端の三脚上にあるマイクで左側~来る音を撮っています。

 620Aの外に4331Aがありこれはサブウーハーで2231Aのみ使用しています。前から見ると、4331Aは見えませんが、

 こんな感じです。
 先ずは、Wave.Gene.で、 
 上段がATTで下段が固定抵抗ですが、差はありません。と記載しましたが③をよく見ると、ディップ(1.7KHz、2KHz、5KHz、7KHz等)が①より軽減され、凹凸もスムーズ化されていますので右側は明らかにツイータ領域が改善されています。次はMY SPEAKERです。

 これも差はありません。と記載しましたが、2KHz~5KHzの上下ピークの縦幅が②が①より2db位小さいと見ることも出来ますので改善されています。(③の4KHz~5KHzも同様)下の右は、LP2020A+のヴォリュームを11時まで上げたもので、今はこれで聴いています。アンプのなるべく歪の少ないおいしい領域(8Ωなら3~6Wが良好)を使いたいのでヴォリュームを上げました。

 ■8)固定抵抗への改造後の試聴
 9/8からこれで聴いていますが、ソースにもよりますが、ほぼ生の音になりました。それが判るのは、例えばロイ・へインズの”ウィ・スリー”の1曲目のドラムとシンバルです。ドラムの一音一音がはっきり分かれて聴こえる。シンバルも然り。音離れと言う言葉を以前の段階で使っていたのが恥ずかしいという位違います。またスティックの動く軌跡が眼の前に見えるように綺麗にスネアーからシンバルという風にビジュアル的に移動します。プレゼンスがあるという状態。最近のソースでは、クラシック音楽館の2/4のインバルのマーラーの5番が迫真の演奏で再現。その後の日下さんのグループの最後に男性が叫ぶ”ブラボー”の声と拍手が生の音のように再現されます。拍手はパルスなので歯切れが出ないとピークカットされてペチャペチャという音になりがちですが、きっちりピークが出る”パチパチ”音が出ます。それと楽器や声の聴こえ方が前と全く異なり、何か芯が強固になったような気がします。これは、ダイナ・ショア&B.B.KINGの”グローリー・オブ・ラブ”を聴いていると実感します。ダイナ・ショアのヴェルヴェット・トーンのシャウト”特にYou’ve got to win a little,and lose a littleと叫ぶ所”とB.B.KINGのゴスペルタッチのド太い声がライブ的に迫ってきます。You Tubeでも聴けます。CHANTZ(Chantz R.Powell)の ”MACK THE KNIFE”の最初のタップがエッジが立ってビッグバンドの音もド迫力。まあ、オーディオの感想というのは、プラシーボも多分にあると思いますが。
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8Ω系アッテネータ再評価

2018-08-14 12:33:03 | アッテネータ評価
 10.5Ω系のATTを評価した時に音は問題なかったが、矩形波の応答にオーバーシュート(ヒゲ)があったのが非常に気になっていた。8Ω系ではそれが小さかったので、8Ω系ATTを再評価してみることにした。音的には大差ないので、あくまで純粋な音の為と言うより精神衛生上矩形波応答の良い方を採用すると言う理由です。

 ■1)8Ω系のATTの問題
 これは、前も説明しましたが、8Ω系ATTは間に合わせの抵抗値を使用していましたので、計算で出た抵抗値とは異なる抵抗値でした。下記に説明します。

 上図で判るように、R1は良いのですが、R2が計算値より小さい値(~8.8Ω)でした。この8Ω系と10.5Ω系のATTを比較して10.5Ω系に変えたのですが、唯一気になっていたのが10.5Ω系の方は、矩形波の応答に上向きのヒゲが出ることでした。今回狙い目の減衰量ー4.5dbに対応するR2の計算値が、11.8Ωですので、12Ωの抵抗を購入して正規抵抗値で8ΩATTをやり直すことにしました。

 ■2)12Ωの抵抗の購入
 今回も日本橋の千石電商さんで8/11に購入。2個で120円ですので電車賃の方が高いです。

 
 ■3)マッチングボックスへのセッティング
 以下のように抵抗が従来組み合わせの3本だったのが、2本になったので音を汚す抵抗が1本減った分音にもいい筈です。シンプルイズベスト。コンデンサは、双信・PARC選べるようにしてます。先ずは右側
次は左側


 ■4)8Ω正規抵抗値ATTの矩形波応答
 これは、以下。尚、矩形波の繰り返し周波数は500Hz。

 左側が、10.5Ω系で右が8Ω系で、上段が2405のー側(上の図の2405の左の●)、下段が2405の+側(上の図の2405の左の)です。やはり、上段は矩形波の上側の両エッジに立っているヒゲを青と赤の〇で囲んでいますが、8Ω系の方が小さいです。下段の2405の+側では、8Ω系の方が若干ヒゲが大きいように見えますが上段程の差はありません。このヒゲが音の鮮度を上げる可能性(画像で云う輪郭強調)もありますが、高忠実からは外れると思います。

 ■5)高調波歪
 2405に付けているので、10KHzで2次(20KHz)の高調波を見てみました。

 左上が8Ω系で、右上が10.5Ω系ですが、有意差はありません。20KHzでも結構出ていますが、これは③で無音を撮っているのでも判るようにノイズレベルが高いからです。測定系が高域でよろしくないです。

 ■6)FFT
 現状のFFTを取ってみました。 サブウーハー2231A(CX2310 LPF44Hz(実クロス 70Hz))+メイン 620A+2405(双信1.5μF1次HPF)

 上が6/13時点ですので、10.5Ω系で、下が今回の8Ω系です。基本的な差は無いのですが、何故か低域(50~200Hz)の定在波影響の凹凸が少なくなって、部屋の音響特性が少し良くなっているのは嬉しい。これはもちろん8ΩのATT導入とは無関係ですが、理由は不明。

 ■7)8Ω系の正規抵抗値ATTでの試聴
 10.5Ω系とそれ程変わりません。シェルビーリンのジャストア・リトル・ラヴィン’も、コルトレーンの”バラード”も鮮度・リアル感十分です。最近聴いている、Claressa Monteiroのスローで歌詞を一言一言噛み締めるようにしっとりと唄っている”今宵の君は”が夢見るような世界に誘ってくれますし、ナタリー・コールの”Tell Me About It”なんかボサノバっぽくっていいですね。スタン・ゲッツ&アストラット・ジルベルトのライブの”Only Trust Your Hart”も気だるさ・退廃感がゾクッと来ます。現状は最高にライブ感があります。
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アッテネータ雑感 10.5Ω系評価2

2018-02-18 11:59:29 | アッテネータ評価
 前回、10.5Ω系のアッテネータ(ATT)のサイン波の評価をして予想通り差が見られなかったので、有意差が出そうなパルス波の評価をしてみました。

 ■1)評価状況
 インパルス波は、エネルギーが小さいので、以下のようにマイク距離を70cmと比較的近くに置いて、評価しました。

 又矩形波は、スピーカーとATTの間の電気的な反射の様子が知りたいので、マイクを使わずに、+側のSP端子のみ(DCカットのため)にPCのマイク入力を繋ぎました。

 
 ■2)評価結果 インパルス応答のオシロ (2018.2/2(8Ω)、2/10(10.5Ω)測定)
 インパルス応答のオシロは、以下です。

 上段が、10.5Ω系減衰量3.7dbのATTで、下段が8Ω系減衰量4.4dbのです。左右は、左右のスピーカーに対応していますが、右側は上下ほとんど変わらないように見えます。左側は、上の10.5Ω系の方が少し後続の付帯波が小さいのですが、10.5Ω系の方が整合が良いせいで有意差があるかは判りません。付帯波の主成分は620A(604-8G)ですが、2405の付帯波も小さいですが重なっています。左右を比べると左の620Aの方が付帯波は大きいです。

 ■3)評価結果 インパルス応答のFFT (2018.2/2(8Ω)、2/10(10.5Ω)測定)
 以下です。

 これも、上段が、10.5Ω系ATTで、下段が8Ω系で、左右は、左右のスピーカーに対応していますが、これは左右ともに有意差がありません。FFTのようなスペクトルでは、サイン波のような静止波もインパルス応答のような瞬時波も差が出ないようです。

 ■4)評価結果 矩形波応答のオシロでのリンギング (2018.2/17測定)
 これは、以下。尚、これは右(R)側のスピーカーでマイクは使わずに電気的に測定しました。(音は鳴りますが)

 これも、上段が、10.5Ω系ATTで、下段が8Ω系で、左は、パルス周波数が500Hz、右が1KHzに対応しています。左の500Hzの青〇が上左角、赤〇が上右角、黄〇が下左角、緑〇が下右角です。青〇では、10.5Ω系が若干鈍っています。赤〇では、10.5Ω系が若干+ピークが大きい。黄〇も10.5Ω系が若干鈍っています。緑〇は10.5Ω系がーピークが大きい。右の1KHzでは、500Hz程の差は無いですが、それでも10.5Ω系は上左角が若干鈍っているように見えます。8Ω系は10.5Ω系より矩形波では優秀な応答であることが判ります。

【結論】
 10.5Ω系は、立上り終点と立下り終点での鈍りが8Ω系より鈍るのと、立下り始点/立上り始点でパルス軌道と逆方向のパルス状のオーバーシュート/アンダーシュートが8Ω系より大きい。

 ■5)10.5Ω系の試聴の続き
 これで聴いていますが、矩形波応答では、10.5Ω系の方が若干劣るデータとなっていますが、聴感上では大変瑞々しい印象があります。この辺りは、プレーヤーが再現するに近い状態での微妙な差ですのでどちらが良いかは簡単には判断できません。10.5Ω系で感じるのは、例えば、トレーンのアルバム”スタンダード・コルトレーン”の1曲目の途中でハーデンが出てくる時の気配が判るような感じになってきた。これはトレーンに最後戻る時にも感じます。2曲目でも右のシンバルの実在感と、左のトレーンの気配を感じます。また、ガーランドがソロを採る時にも同様に。プレゼンスを感じるようになってきました。全てのフォーカス(2405のタイムアライメント&インピーダンス整合・低音端の2231Aによる補強と位相合わせ、部屋の定在波の克服等)が合わないとこういう状態にはならないと思う。
 今、2/4のクラシック音楽館を聴いています。インバルの振るベルリンコンツェルトハウスのワーグナー(トリスタンとイゾルデ)とマーラー(交響曲No.5)を聴いています。マーラーは、今まで聴いていなかったのですが、アンサンブルの美しさや、スリリングな飽きさせないバラエティに富んだ展開、更にはクライマックスの整然として尚、緻密で見事な構成力に感激、そう感じるほどの再現性を10.5Ω系は与えてくれます。マーラーのこの交響曲には、人間を取り巻く様々な感情や現象を表しているようで、何か普遍的なものを感じますね。第四楽章の最初は、深く沈潜し唯々美しいバーバーの”弦楽のためのアダージョ”を思い起こさせます。録音やこのホール(すみだトリフォニーホール大ホール)の音響も優秀なんでしょうが、このライブ感は堪らないですね。以下、マーラーでのシーン
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アッテネータ雑感 10.5Ω系評価1

2018-02-17 00:27:44 | アッテネータ評価
 今回は、2405のインピーダンスの実測値に合わせたアッテネータ(ATT)である10.5Ω系のATTのサイン波についての評価についてお話します。

 ■1)評価の方法
 これはいつもと同じで、通常の聴取位置にマイクを置いてWaveGnene.やMYSpeakerで発信したサイン波を拾って評価しました。以下の測定風景


 ■2)評価結果 WaveGnene.
 先ずは、以下WaveGnene.のFFTです。

 上段が、10.5Ω系減衰量3.7dbATTで、下段が従来の8Ω系減衰量4.4dbATTで、左は左側のスピーカーのFFT,右には右側のスピーカーのFFTを載せます。低音側との繋がりが同じスロープですので左右ともに高音の減衰量が同じであることが判ります。

 ■3)評価結果 MY Speaker
 これは、以下です。

 これも、上段が、10.5Ω系のATTで、下段が従来の8Ω系のATTで、左は、FFTで、右は高調波歪の測定です。これも、上下は、変わりません。

 【結論】
 単純なサイン波のFFTや、高調波歪では、8Ω系のATTも、10.5Ω系のATTも差は見られない。

 ■4)10.5Ω系で「SEIMEI(せいめい)」
 先ほど、羽生選手が金メダルを獲ったフリーの”SEIMEI”を10.5Ω系で聴いていました。荘厳な”SEIMEI”を10.5系でド迫力で再現できました。羽生選手66年ぶりのオリンピック連覇おめでとう!凄いことですね。右足は麻酔を打たないと痛くて降りられない状態だったとは!?凄い精神力・信念。



 予想通りサイン波では差は見られないので、次回はパルスで評価してみます。
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