オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

2231Aのウーハーの過渡応答 ~密閉Vsバスレフの周波数依存~ 最近のTVのマイブーム~ポロス~

2019-10-28 11:59:24 | オーディオ評価
 ラグビーは相変わらず熱戦が続いている。イングランドVsニュージーランドも最初の1’39”の先制トライで黒い軍団が気持ちの部分でノックアウトされた。昨日のウェールズVs南アフリカは、キックによる陣地の取り合いで試合が進んだ。常に南アフリカが先行しペナルティキックの取り合いに終始。南アフリカはスタンドオフのキックの名手”ハンドレ・ポラードが5/5決めて100%の成功。対するウェールズも名手ダン・ビガーのペナルティキックが3/3決まって100%。16Vs16までは互角であったが常に先手を取った南アフリカが最後74’のラインアウトからのモ-ルをウェールズが故意に崩したと言うコラプシングで南アフリカがペナルティキックをポラードが5/5で決めて勝負が決まった。
 ハイパント等のキックの蹴り合いを南アが征したと思う。南アはほとんどデクラークが蹴っていた。⇨この調子が継続するなら南アが優勝すると予想する。

 今回は、10/6にアップした2231Aのトーンバースト1波でのオシロ波形の観測で前回100Hz、50Hzのみだったが、今回は2231Aのf0=16Hzを鑑み、20Hz~150Hzまでオシロ波形を確認しf特をグラフ化した。 10/30赤字追加 10/31緑字追加 11/2 紫色の字追記

 ■1)測定風景
 これは、

 4331Aのウーハー2231Aの前に小型の三脚を置いています。マイクは三脚のトップに置いていますが、ウーハーのセンターキャップの前でバッフルから10cmの距離で高さは36cmの位置に置いています。でもこの写真時はマイクを置き忘れたので三脚のトップはネジしか見えませんが本来は超小型マイクを置いています。
 三脚の脚の下に置いているEVA樹脂の円盤をウーハーの左下に見えるバスレフ穴に詰め込むことで密閉化します。

 ■2)20Hz、30Hzのトーンバースト1波でのオシロ波形
 これは以下。Aまでが本波で以降は付帯波です。

 左上①が20Hzの密閉で右上②が20Hzのバスレフで、左下③が30Hzの密閉で右下④が20Hzのバスレフです。
  【20Hz】
  B/Aは、密閉が1.11でバスレフは0.71ですので若干バスレフのほうが良い。
  C/Aは、密閉が1.07でバスレフは1.21ですので若干バスレフが悪化しています。
  D/Aは、密閉がー0.21に対し、バスレフは0.61と格段にバスレフが悪化しています。⇒D/Aで大きな差。
  【30Hz】
  B/Aは密閉が1.04でバスレフは1.06ですので同等。
  C/Aは、密閉が0.58でバスレフは1.16ですのでバスレフが倍程度悪化しています。⇒C/Aで大きな差。
  D/Aは、密閉が0.02に対し、バスレフは0.42と格段にバスレフが悪化しています。⇒D/Aで非常に大きな差。
  D以降の付帯波の振幅も30Hz では明らかに、20Hzでも若干バスレフの方が大きい。

 ■3)50Hz、70Hzのトーンバースト1波でのオシロ波形
 これは以下。

左上⑤が50Hzの密閉で右上⑥が50Hzのバスレフで、左下⑦が70Hzの密閉で右下⑧が70Hzのバスレフです。
  【50Hz】
  B/Aは、密閉が1.3でバスレフは1.44ですのでほぼ同等。
  C/Aは、密閉が0.39でバスレフは0.67ですのでバスレフが悪化しています。⇒C/Aで差
  D/Aは、密閉が0.06に対し、バスレフは0.08ですのでほぼ同等。
  【70Hz】
  B/Aは密閉が1.06でバスレフは1.19ですのでほぼ同等。
  C/Aは、密閉が0.24でバスレフは0.39ですのでバスレフが若干悪化しています。⇒C/Aで差。
  D/Aは、密閉が0.24に対し、バスレフは0.11と若干バスレフが良い。⇒D/Aで若干の差。

 ■4)100Hz、150Hzのトーンバースト1波でのオシロ波形
 これは以下。

  【100Hz】
  B/A、C/A、D/A共に同等。
  【150Hz】
  B/A、C/A、D/A共に同等。
  →バスレフの効かない周波数領域では密閉とバスレフに1波トーンバースト波の応答差は無い。

 ■5)密閉Vsバスレフの周波数依存性の グラフ
 これは以下。

 上段左のB/Aは密閉もバスレフも同じで50Hzでピークとなり周波数と共に低下しています絶対値もほぼ同じ。
 上段右のC/Aは、密閉に比べてバスレフは、~70Hzで約1.2~2倍悪いですが100Hzを超えると単調減少で同じ値で推移しています。
 D/Aは、密閉が20Hzを覗いて低域全般に渡って殆ど0になっているのに比べてバスレフは、30Hz以下で周波数減少と共に急激に悪化します。

  バスレフの低音はダンピングが緩いドロンとした音の感じがする。それでシャープな低域を求めて密閉化したが620Aと同様C/Aの70Hz以下及びD/Aの30Hz以下で決定的な差が見られた。私は2231Aを70Hz以下で使っているので密閉の方がバスレフより50Hz以下でC/A、D/Aが低いのでその領域ではダンピングの差は大きい。

  このグラフを眺めていると20Hzの振る舞いがB/Aではバスレフより悪化しているし、D/Aでは逆にーに振れているので異常です。620Aではこの傾向は無かったが、620Aはf0(30Hz)付近まで見ていないので何ともいえない。2231A(f0(16Hz))はSb製の50gのウエイトリングをボイスコイルに付加しているのでその無理な荷重の影響がf0に近づくと出るのかもしれない。
 620Aと4331Aとの違いは、620Aの方が密閉とバスレフの付帯波比の差が大きいことである。これは620Aの方がバスレフポートが開口が広く奥行きが短いためバスレフの効きが大きいことが付帯波比の差の大きい原因と考えられる。 つまり620Aの方が4331Aより密閉にした効果が高い。

 ■6)最近のTV  ~ポロス~
 BS日テレで以前オスマン帝国列伝をやっていた時間枠14:30~で今は~ポロス~をやっている。これが大変面白い。舞台は紀元前350年、栄光を極め“黄金の鳥”と呼ばれた古代インド。国王の息子として生まれた主人公・ポロス(幼名プル)は、インド懐柔をもくろむペルシャ人の邪悪な策略により、 赤ん坊の時に祖国を追われてしまう。 総製作費約81億円、5シーズン全299話の壮大なスケールで描かれる。
 併行してマケドニアの話が挟まれる。多分幼名プルと呼ばれるポロスがマケドニアのアレキサンダー大王のインド遠征で攻撃されるがポロスが撃退するのではないかと思っている。
 →ウィッキペディアを見てしまった(失敗)が、それによるとポロスはアレキサンダー大王との戦いには敗北する。アレクサンドロスに処遇の希望を訊かれたポロスは「王として待遇せよ」とだけ答えた。アレクサンドロスがさらに問いを重ねると、「すべてはこの答えの中に含まれている」と言った。アレクサンドロスはこの彼の勇気と誇り高さに敬意を払い、彼に領国すべてを安堵したうえ友人として遇したという。戦いには負けたが勝負には勝ったというところですかね。

 BC350年に既に布に字を書いて手紙を送っているとか布の通行手形を使っているとか、金貨を交易で使っているとか、王族は煌びやかな宝石を纏っているとか、日本の弥生時代では考えられない。BC350年の日本は弥生時代早期~前期。弥生式土器には水稲農耕技術体系が伴うので水稲農耕による食料生産に基礎を置く農耕社会の黎明期と考えられるが、当時のインドは遥かに進んでいた。釈迦(しゃか)は、紀元前5世紀前後の北インドの人物で仏教の開祖であるので、ポロスは釈迦が死んで半世紀後位の話でマホメット(6世紀)やキリスト(0~1世紀)の生まれる遥か前の話と考えるとインド文明恐るべし。

 音楽的に見ると、テーマ曲が実に良い。郷愁を帯びた旋律はまるで昔の盆踊りのメロディのように聴こえる。村の鎮守のお祭りと言う気分になる。
 音響的にも打楽器の使い方が巧みでそんなに派手な演出ではないが、定位もさり気なく配置されています。
 尚、ポロスとは古代インドの王の一人である。ヴェーダ時代のパウラヴァ族の末裔という説もある。このパウラヴァ族の王の称号であり、いわゆるポロス王の個人としての名は明らかでない。つまりツタンカーメンのような固有名詞ではないとのことです。

 【インド側】
 パウラヴァ国とタクシラ国には古くからの遺恨がある。パウラヴァ国のバムニ王はタクシラ国王アンビの妹の王女アヌスヤ(インド統一を祈願している)を妻とするがペルシャのダレイオス王がバムニに近づき身篭ったアヌスヤを放逐する。アヌスヤはリプダマン司令官に助けられ産み落とした男の赤ちゃん(プル)と逃げようとしたがバムニ王の兄のシヴダット宰相(この人の形相がもの凄く怖い)が追い詰めたため川にプルを投げざるを得なかった。その赤子をリプダマンが拾って逃げた。彼はパウラヴァ国の司令官であったがその地位を投げ捨てて後のポロスになる王子プルを育てるべく夫婦でダスユという暴力集団(今で言うなら海賊)に逃れ、そこでプルを我が子として育てる。プルは成人し屈強な体と精神を持ったスーパーマンのような存在に育つ。
 現在のTVはプルがペルシャ船を襲った時に助けたパウラヴァ国の奴隷を祖国に帰そうとしてパウラヴァ国で記憶喪失してしまった母アヌスヤに出会う。パウラヴァ国ではバムニ王の息子のカニシカ王子(カニシュクと発音している)がダスユを敵視し奴隷を帰しに来たプルを捕まえようとするが逆にプルに殴り倒されると言う屈辱を受ける。プルはアヌスヤを母とは知らずにパウラヴァ国に連れ帰ったが、ダスユの王女に命令されて又母をパウラヴァ国に戻すところまで来ている。

 【ペルシャ(TVでは”パーシャ”或いは”ポァーシャ”と発音している)側】ペルシャのシーンは無い。インドに来ているダレイオス王以下として登場
 ダレイオス王はパウラヴァ国に交易で取り入って、最終的には“黄金の鳥”インドを征服する目的を持っている。TVではダレイオス王がパウラヴァ国にペルシャ軍を駐留させてくれとバムニ王に宣言し、バムニ王が拒否して対戦する所まで来ている。

 【マケドニア側】
 フィリッポス王には妻が2人いるが、妻オリュンピアスの子のアレキサンドロス(オリュンピアスは神ゼウスと交わってアレキサンドロスを生んだと言い張る)と妻フィリナの子アリダイオスの二人の息子が跡目を争う。アリダイオスは母にそそのかされてアレキサンドロスの風呂に毒を垂らし毒殺しようとするが神ゼウスの子アレキサンドロスには毒が通じず失敗。母に幼児の時から少量の毒を与え続けられたアレキサンドロスには毒への耐性ができた為とか。アレキサンドロスは父フィリッポス王の遠征時にトラキアと戦い勝利しトラキア王を馬で引きずりの刑にして骸骨になるまで引きずらすという異常な残忍性とカリスマ性とを持つ。
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604-8Gのウーハーの過渡特性 ~密閉Vsバスレフの周波数依存~

2019-10-23 09:25:31 | スピーカー評価
 桜ジャパンは残念ながら南アフリカに敗れた。前半は3Vs5で南アフリカもノックオンしたり焦っていたので、いい勝負をしていたが、後半連続2トライ等でやられた。やはり防御が完璧だったのでターンオーバーも再々されていてこちらの焦りも誘った。それと日本のラインアウトが下の人に担がれた2mを越える南アフリカの選手に取られてしまうのが3回(感覚的には5回位の感じもした)あったし、モールでズルズルと場合によっては数十mも後退させられていたのも良くなかった。南アフリカは特に9番のSHデクラークが脅威だっだ。小柄だったが防御も突進力も凄く65’のモールの突進からのオフロードパスをもらってのトライは見事。

 前回は、1波長のトーンバーストの瞬時波形でも比較したら密閉との波形差が出るのではないかということで調べたが1周波数(100Hz)のみで周波数の依存性は見ていなかった。

 ■1)密閉Vsバスレフの周波数依存 40Hz、50Hz
 これは以下。トーンバーストは1波なのでAの+パルスで終わるのが理想的なのですが、コーン紙には慣性があるのでBやCやDの波は現実には発生します。BやCやDは小さい(理想的には無い)方が良いので評価としては、波高値の比をとって、B/AとC/AとD/Aをグラフの下に記載しました。これが小さい方が優秀です。

 上段①②が40Hzのトーンバースト応答、下段③④は50Hzのそれです。
 B/Aは密閉もバスレフも1前後でほぼ同じレベル。
 C/Aは、密閉に比べてバスレフは、約2倍に悪化しています。
 D/Aは、密閉がほぼ0に対し、バスレフは0.3~0.45と格段に悪化しています。

 ■2)密閉Vsバスレフの周波数依存 70Hz、100Hz
 これは、以下。

 上段⑤⑥が70Hzのトーンバースト応答、下段⑦⑧は100Hzのそれです。(⑧ではBがグラフのーのリミット枠を下回っているのでオシロのゲインOSを⑧のー29から⑨でー28に変えてグラフ枠内にBが収まるようにしてデータは⑧ではなく⑨で出しています。)
 B/Aは密閉もバスレフも1前後でほぼ同じレベル。
 C/Aは、密閉に比べてバスレフは、70Hzで約2倍、100Hzでは1.3倍に悪化しています。
 D/Aは、密閉に比べてバスレフは、70Hzでは密閉は0に対しバスレフは0.17に悪化、100Hzでは両者ほぼ0で同じレベルです。

 ■3)密閉Vsバスレフの周波数依存性の グラフ
 これは、以下。

 上段左のB/Aは密閉もバスレフも1前後でほぼ同じレベル。しかし密閉の方が値は若干低い。
 上段右のC/Aは、密閉に比べてバスレフは、40Hzで約2倍で50Hzまでは2倍で推移、100Hzでは1.3倍になって差が少なくなっています。
 D/Aは、密閉が低域全般に渡って殆ど0になっているのに比べてバスレフは、40Hzで0.45と大きいが周波数上昇と共に減少し100Hzで0と密閉と同じになります。

 これを見ていますと、密閉に比べてバスレフは付帯波が大きい傾向があり、とくにD波(付帯波の1.5波長目)では密閉が全くでないのにバスレフは低域になる程大きくなる。これはダクトから遅れた低音が出てくる影響と考えられる。
 バスレフの低音はダンピングが緩いドロンとした音の感じがする。それでシャープな低域を求めて密閉化したがC/A及び特にD/Aで決定的な差が見られた。
 従って、理想的には密閉のBやCも無くすことが理想である。これをやるには、∞バッフルにするしかない。つまり密閉では限られた内容積なのでエアーサスが効いてスパッと止まることができない。エアーサスの影響を排除するにはオープンにするしかない。これはこれで難しい。現実的には、壁にスピーカーユニットを取り付けて部屋の外側にもう一つスピーカー室を作って横5m×高さ2.5m×奥行き2m位にできれば25000Lのスピーカーボックスができるのでエアーサスもほぼ無視できる。次回家を建てる時は、是非この部屋(スピーカーボックス室)を作ろう。そうすればB/A(ひょっとすると本波かも?)は無理かもしれないがC/Aはもっと下げれる。
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604-8Gのマルチセルラホーン上の重り有無の音質比較

2019-10-19 11:43:22 | スピーカー評価
 少し前の話ですが、バレーボールWカップ男子も4位と良く頑張った。近年まれに見る好成績。8勝もできたのは、石川(イタリア・パドヴァ)、西田(ジェイテクトSTINGS)などのポテンシャルの高さは言うに及ばず、石川、柳田(ドイツ・United Volleys)など海外のプロリーグでプレーしているレベルの高さもある。またビッグサーブと呼ばれる強いサーブで相手を攻め続ける戦略は、いまや世界標準となっており西田、柳田のサーブで連続ポイントを挙げるシーンは記憶に残っている。特に西田の最終カナダ戦の5セット目の最後は凄かった。6点位連続で彼のサーブで取って試合を決めた。カナダ選手のアンダーのレシーブが何度も観客席に吸い込まれる。カナダ選手の唖然とした顔が印象的。観客席もドヨメイて圧巻。西田が今回のサーブランキング1位というのも頷ける。その時の最高スピードが120km/hだったが、身長2mを越えるビッグサーバーのスピードをも186cmと小柄な19歳の西田が超えてた。リードブロックでしっかりとねばり、ワンタッチをとって切り返すシーンも勝利の遠因。でも私が最も勝利のポイントと思うのは中垣内監督の采配。選手時代も全日本の主将で活躍した。しかしスキャンダルの方も2回位はあったが、少しやんちゃな方が大きいことを達成すると思う。

 今回は604-8Gのマルチセルラホーン上の重り有無の音質比較についてです。10/20青字追記

 ■1)音質を定量的に評価する方法として最適なのは?
 604-8Gのマルチセルラホーン上の重り有無の音質比較という観点で言うと、1.2KHzにある共振を913gの重りで現在は抑えているのがどう数値で表せるか?
実際の音出しの際は1.2KHzはウーハーの音があるので共振ディップについてはFFT上は静止音なので影響ないというものの、パルス的な動的な過渡音としては影響が数値で表せると考える。

 ■2)マルチパス・ゴースト歪とのアナロジー  2017.12/8のアップ分のおさらい
 これについて記載されていたのは、やはりタイムドメインの記事で、特に興味を持ったのは、例として出されていた以下の特性である。(これは、タイムドメインのHPの”オールホーンシステムの開発意図”に掲載されている)

  一番上のAが、元の入力で、その下の2番目のBが低マルチパス・ゴースト歪の試作ホーンの応答、3番目のCがBの試作ホーン上に消しゴムを置いた応答で、4番目のDが、市販セクトラルホーンの応答である。マルチセルラホーンの共振もマルチパス・ゴースト歪と似たようなものと考えられるのでこの2番目のBのように重り追加で付帯波の1発目が小さくなると予想した。

 ■3)評価風景
 先ずは、通常の状態で重りあり。アンプRDA520へはTVの前を通って白いUSBケーブルでPCの右面のUSB入力からWGの信号を入れています。

 次は620Aとしてノーマルの重りなし。

 913gの重りは620Aの天板の手前に置いています。

 ■4)評価結果 1波トーンバースト 2KHz
 これは以下。右側ユニットで測定。マイク位置はユニットの特性をダイレクトに撮りたいので超ニアー(マイク距離10cm)です。

 選んだ周波数は、同軸ツイータがクロス1.5KHz辺りなのでその少し上の2KHzとクロスに近い1.8KHzにしました。
 上段が2KHzで左の①が重りありで右の②が重り無しです。評価は前のウーハーの密閉Vsバスレフと同様本波の波高Aと付帯波のB、Cの波高の比でこれが小さい方が優秀と言う評価基準です。
 B/Aについては、①が0.92で②が0.97なので、重り無し②が①より 6%悪い。
 C/Aについては、①が0.19で②が0.24なので、重り無し②が①より31%悪い。

 C以降の水色で囲んだ後続の付帯波は、ほぼ同じレベルです。

 ■5)評価結果 1波トーンバースト 1.8KHz
 下段が1.8KHzで左の③が重りありで中央の④が重り無しです。重りありでオシロのゲインOS=-34で波形を出すとAがグラフの上限を超えてしまう(これが右の⑤)ので③ではOSをー33に下げてAが上限を超えないようにしました。
 上記と同じく下段③④で評価すると、
 B/Aについては、③が0.79で④が0.85なので、重り無し④が③より 6%悪い。
 C/Aについては、③が0.17で④が0.21なので、重り無し④が③より26%悪い。

 C以降の水色で囲んだ後続の付帯波は、C以降の+の3波は⑤の方が④の重り無しより小さい。

 ■6)評価結果 FFT及び 604-8Gの50Hzの1波トーンバースト
 これについては、下記。

 FFTは上の■1)でも書いたように静止波なので1.2KHzの共振は影響しない。これは、上の左の①が重りありで右の②が重り無しで水色の〇が付いている周波数が1.2KHzですがほぼ同じです。
 下段は50Hzという低周波でも共振は付帯波には効いて来ると予想して採って見ました。
 B/Aについては、③が1.05で④が1.02なので、重り無し④が③より 3%良い。
 C/Aについては、③が0.36で④が0.40なので、重り無し④が③より12%悪い。

 C以降の水色で囲んだ後続の付帯波は、C以降は③の方が④の重り無しより小さい。

 【結論】604-8Gのマルチセルラホーン上に913gの重りを置いて共振対策をしたが、これにより2KHz付近の1波トーンバーストの付帯波の波高を最初の半波で6%、後半の半波で26%~31%改善できることが判った。また50Hzの低域についても、1波トーンバーストの付帯波の波高を最初の半波は3%悪化するものの、後半の半波は12%改善できることが判った。
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現状の音質把握と過去比較

2019-10-14 17:02:16 | スピーカー評価
 昨日のラグビーWカップの日本Vsスコットランドはもの凄かった。興奮&感動! 後半の途中からは思わず立ち上がったままで応援。
 25’の稲垣選手の初トライ。これは松島選手の突進からアイコンタクトをしっかり取ったオフロードパスを4人も経由してのトライ。これでチームワークがバッチリだと判る。その後相手方ハーフ団の10番ラッセルがノックオン。明らかに焦っている。36’のスクラムも負けてない。アーリーエンゲージでペナルティ。39’の福岡選手の3試合連続のトライ。これはラファエレのキックをバウンドアップ中に見事に掬い取ってからの誰も止められない突進からのトライ。田村の左端からのキックも決まって21Vs7。前半は終了。
 後半は、42’の福岡のインターセプトからの怒涛の50m爆進のトライ。田村のキックも決まって 28vs7。 45’の姫野のダブルアクションも流石。ベンチプレス180Kgは伊達ではなかった。しかしここで相手方もトライして28Vs21。60’の日本の日本の進撃も#7ジェイミー・リッチーに止められた。いやな感じがしたが、それを吹き飛ばしたのが、姫野の待ってましたのジャッカルでのノットリリース。これで相手方#7が激怒し福岡を小突いた。#7の怒りの小突きもこのノットリリースがこの試合の肝だったと判っているから。浮足立った相手方は74’にノックオン。日本がプレスをかけている証拠。77’には松島が相手のキックを押さえたがキャリーバックを取られて自陣前5mでのスクラム。これも負けない。79’に相手のボールをターンオーバー。そして80’過ぎてラストプレイでキックを蹴りだしてノーサイド。28Vs21での勝利。両軍リザーブ選手を全員投入しての総力戦。両者見事だった。

 尚、昨日の会場の横浜スタジアムは近くに遊水地があり、そこに洪水の水を貯めることでスタジアムを守っているということで、それで昨日は開催できたのだとか。治水対策がされていたということです。スタジアムは1階は遊水地(通常は駐車場?)で5m以上上の2階にフィールドが作られているとか、中々考えられていますね。近くに流れる鶴見川の氾濫に対して地域の沢山の住民さんの命含めスタジアムも防いでいるということは素晴らしい。感謝しかないですね。

 現状は、ほぼ満足のいく所望の音質になっているので、定点観測として状態を記録するため評価してみました。10/14青字追記10/15オレンジ色字追記

 ■1)FFTの現状1 2019年8月27日時点
 先ずは、今年8/27のFFTは、

 ①はL(左)側のスピーカー(4331Aの2231A+620A(密閉)+2405)のFFTです。70Hzに10db位のディップがありますがこのレベルはOK。左側は低域から高域までほぼフラット。
 ②はR(右)側のスピーカーのFFTです。L側に比べると低域&高域が若干落ちていますが低域は奥行きが狭いためです。高域は2405がL側より若干ハイ落ちのためです。
 ③はステレオでのFFTです。④はステレオでの 位相・高調波歪(2次は緑線、3次が青線)です。位相は若干上下が多いです。高調波歪は、本波(黒線)から40dbかさ上げで表示されていますので100Hzから10KHzまでは概ねー40dbですので~1%。

 ■2)FFTの現状2 2019年10月14日時点
 これは以下。

 ①(ほぼフラット)②③は、2か月前とほぼ同じです。④は、2か月前より高調波歪(2次は緑線、3次が青線)が1KHz以上で10db程度低く良くなっていますので0.3%レベルになっています。位相も2か月前より上下が少なくなっています。特に2KHz以上であばれが無くなっています。この差はマイク位置を7.3cm中央側へ変えたためです。FFTが若干2KHz以上が今日の方が上がっているのも高調波歪の差もマイク位置が7.3cmずれたためです。見た目フラットに近づけよかなという魂胆ですが今日が両ユニットのほぼ中央です。

 ■3)サインショットの2年前との比較 ~MY Speakerのサインショット評価~
 これは以下。

 左側が2年前で、右側は今年の8/27のデータです。
上段の応答波形は2年前の方が揺らぎは少なそう。
中段のエネルギー応答も今年の方が揺らぎがパルス状になっています。差はアンプが2年前はLP2020A+で、今はRDA-520しかない。
下段のエネルギー応答(アタック(上の緑線)・ピーク(真ん中の赤線)・リリース(下の青線))については、リリースのみ差があり今年の方が上下に揺らぐのが少ない。

 ■4)残響時間の2年前との比較 
 これも以下。

 右側は再現性の範囲で低域が長くなる場合で、左側は再現性の範囲で低域が長くならない場合です。10回位測るとこの程度差が出ます。
上段が2年前で、中段が今日、下段は比較のグラフです。下段のグラフを見ると、残響時間は2年前とはほとんど変化は無いです。

 ■5)今日の日本橋
 今日、千石電商さんにパーツの買いつけに行きました。相変わらず中国の人が多い。またウーバーイーツの自転車が信号無視で爆走多し。今日はゴーカートの6人位のグループが走っていました。パーツを買った後、近くのハイファイ堂を覗いてみました。一番前に4333Bがありました。再塗装済でした。Bでフェライトなので価格は聞かず。フェライトのせいなのかバスレフのせいなのかベースがボンずいて聴こえました。これは普段密閉を聴いているからかも。音はまあまあ。後ろには再塗装済の4320がありましたが、35.8万円でした。また到着したてのALTECの銀箱も店頭にありました。中に入っているのが604か605のどれなのか聞いておくべきだった。何も繋がれていない状態でした。以下URLを今見れば、4333Bが見れます。4333Bの後ろで裏向きなのが4320。銀箱はこの手前にあったので写っていない。夜誰も居ないのに電気はライブカメラのために点けてるんですね。泥棒なんかも直ぐに捕まえられる。
 https://www.hifido.co.jp/docs/nihon3.html

 10/15夜に見たら4333Bも4320も無くなっています。売れたのかな?
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A Jazz Hour With Bill Evans ~ Autumn Leaves~

2019-10-11 08:40:45 | ジャズ
 Liイオン電池の吉野 彰さんがノーベル化学賞を受賞されました。村上春樹さんの文学賞と同様毎年10月になると取れるのかというような取材で大変だったと思うがやっとその騒動も吉野さんの場合はジエンドですね。同じ大学を経由したものとしてオメデトウございます。またフィールドは全く異なるのですが20Km競歩の山西さんもオメデトウ。世界陸上金メダルはあの大学とはもっとも縁がなさそうですが頑張ったんです。先輩と後輩の快挙。自分のことではないのですが非常に嬉しい気分です。10/12 青字追加 10/13緑字追加 10月14日 赤字追記

 さて今回は”A Jazz Hour With Bill Evans  Autumn Leaves”というアルバムです。あまり有名でもないのですが私のお気に入りのアルバムです。

 ■1)この頃のエヴァンス (ウィッキペディアから抜粋)
 エヴァンスはジャズ・ミュージシャンの中で知名度が高く、中でも、ドラムのポール・モチアン、ベースのスコット・ラファロと録音した諸作品(特に『ワルツ・フォー・デビイ』)は、ジャズを代表する傑作としてジャンルを超えた幅広い人気を得ている。しかし、『ワルツ・フォー・デビイ』の収録からわずか11日後、ラファロは1961年7月6日に25歳で交通事故死してしまった。エヴァンスはショックの余りしばらくの間レギュラートリオ活動を停止。
 翌年にはベースにチャック・イスラエルを迎えて活動を再開するが、スコット・ラファロと共演していた頃のような緊密なインタープレイは、その後退を余儀なくされた。
 1966年にエヴァンスは、当時21歳のエディ・ゴメスを新しいベーシストとしてメンバーに迎える。若いが優れたテクニックを持ち、飛び込むかのように音の隙に入ってくる積極性を持つエディ・ゴメスは、ラファロの優れた後継者となる。以降、ゴメスは78年に脱退するまでレギュラーベーシストとして活躍する。また1969年にマーティー・モレルがドラマーとしてトリオに加わり、家族のために1975年に抜けるまで活動した。ゴメス、モレルによるトリオは歴代最長であり、従って現在に至るも陸続と発掘・発売されるエヴァンスの音源は、このゴメス・モレル時代の音源が圧倒的に多い。
 
 ■2)A Jazz Hour With Bill Evansのジャケット
 表は、

 裏は、

 左下のチケットは’78年9月11日の京都会館でのライブのチケット(エースプロモートで購入)です。エブリバディ・ディッグスのレコードの中から出てきました。S席でも3000円だったんですね。

 下の写真の右下のLP。エブリバディ・ディッグスのレコードとカバーの間に挟まっていました。

 エブリバディ・ディッグスにはエヴァンスの当日貰ったサイン。左のクインテッセンスにはエバンスのサインの右にもサインがあります。これは、フィリー・ジョー・ジョーンズのです。エヴァンスと握手した手が異常に大きく柔らかかった。当時は女の子の手のように柔らかいと感じたのですが今色々な情報から判断すると、彼の飲酒と麻薬禍で肝硬変の末期で体全体及び手もむくんでいたんだと思う。抜けた歯を隠すために口は常に閉じ、浮腫んだ顔が判らないように髪や髭を伸ばしていたと言う記述を読むと、握手もしたくは無かったんだろうと思いますね。にっこりと微笑んではくれたんですが・・・
 当日の曲は残念ながら判りませんが、同月の神戸公演は以下でした。CDタイトル:YOU MUST BELIEVE IN SEPTEMBER
 ・第1部 01. The Peacocks 02. Theme From M*A*S*H 03. Detour Ahead 04. Emily 05. In Your Own Sweet Way 06. But Beautiful 07. My Romance 
 ・第2部 : 01. Morning Glory 02. Up With The Lark 03. Turn Out The Stars / I Should Care 04. I Do It For Your Love 05. Someday My Prince Will Come 06. Minha (All Mine) - encore - 07. Nardis
 神戸公演は上記CD(神戸で録音と記載)も出ていますが、以下のHPには9月公演全てが載っているものの、その中に神戸がない?でもCDがあるので変更で神戸に来たのであろう。神戸はテープではなく卓直結ででライン収録録音しているので音質は最高だそうです。

 エヴァンス日記 ビル・エヴァンス来日公演のすべて(1978年)
 この中で9/13の大阪公演の曲が以下ですが、神戸と少し違います。My Romanceは両方前半のラストですがエヴァンスのお気に入りで死の直前に弾いていた曲です。
 ・第1部01「Midnight Mood」02「The Peacocks」03「Theme From M*A*S*H*」04「Gary's Theme」05「In Your Own Sweet Way」06「But Beautiful」07「My Romance」
 ・第2部01「Reflections In D」02「Up With The Lark」03「Morning Glory」04「Someday My Prince Will Come」05「I Do It For Your Love」06「Nardis」07「When I Fall In Love」


 ■3)A Jazz Hour With Bill Evansについて
 このCDは、ベルギーで作ったものです。版権の関係なのかは判りませんが、録音の場所と日は、”Recorded in Concert ca.1969”としか書いていません。CDは海賊版に近いですね。解説もアバウトです。
 しかし、このアルバムはまさにエディ・ゴメスとマーティー・モレルを加えた第二次の最長トリオの好演。前半の#1~#6は”Quiet Now”又は”ライブ・イン・アムステルダム”というタイトルでリリースされたアルバムの全曲(69年11月28日のアムステルダムライブ)。後半#7~#11は、”ライブ・イン・パリ’72”というタイトルでリリースされた2枚又は3枚組みアルバムからのピックアップ(’72年2月6日と12月にフランス放送局で行ったライブ)。どちらもライブです。
 飛ばして聴くような捨て曲は無いです。また 元々廉価版でお買い得でした。
1. Autumn Leaves
2. Turn Out The Stars(Evans)
3. Quiet Now(Evans)
4. Nardis
5. Very Early(Evans)
6. A Sleepin' Bee

7. What Are You Doing The Rest Of Your Life
8. Twelve Tone Tune(Evans)
9. Sugar Plum(Evans)
10. Emily
11. Some Other Time

 ラファロとの第一次の黄金のトリオでは若い感性をそのままぶつける様に緊張とリリースを極限まで使ったアドリブだった。(インタープレイもあるがエヴァンスとしては)10年近く経過した本アルバムの頃(’70年前後)は若い感性は後退したが、一歩引いて客観的に自己の音楽を見つめ直しある種の悟りの境地に達していたと思う。最初に枯葉を聞いた時には、”若い頃のエネルギッシュな感性はどこに行ったんだ”と思ったが聞き直すと”そうじゃないな”と。
 また、エヴァンスのオリジナル曲も5曲もあるので彼の作曲のセンスも楽しめる。
 更に、録音も良いので、エヴァンスのライブの雰囲気を存分に楽しめます。
 
 私のお気に入りは、 ”6. A Sleepin' Bee” です。軽快なテーマを転がせてから現代的なセンスを醸し出しているエヴァンス、エレピでも似合うんじゃないかと思うフレージング。この傾向はアップテンポの曲では総じて。例えば” 4. Nardis”。マイルスの名曲ですがアドリブが軽く流れるようにスピーディー・現代的に進化しています。ゴメスの訥々としたソロも味があります。
 又、静寂を楽しめる” 3. Quiet Now”や”7. What Are You Doing The Rest Of Your Life”も良いですし、
 ”10. Emily”はゴメスのギターを弾くかのようなソロやエヴァンスに戻ってのリラックスして芳醇な香りを残していくアドリブもゴージャスですし煌びやかなエンディングも聴きもの。
  ”9. Sugar Plum”でのゴメスのソロというよりエヴァンスとの会話を楽しむのもまた一興。
コメント
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