主鉄写日記

鉄道を中心にデジタル写真を楽しむ
私、bigwest_1965の写真ブログです。

楽しんだ翌日はナローを味わう ~四日市あすなろう鉄道~

2022年05月20日 15時00分00秒 | ローカル私鉄

特殊狭軌(ナローゲージ)と呼ばれる狭い線路幅を用いる鉄道。

一般の旅客が利用する普通鉄道で現存するのは四日市あすなろう鉄道・三岐鉄道と黒部峡谷鉄道の3社だそうです。

そしてその3社中、2社はかつては近鉄の路線だったのです。

 

若い頃の私にとってナローゲージの電車なんて気にも留めない存在でしたがこの歳になると

趣味嗜好も少しづつ変化するのでしょうか?

前回の記事で“楽”の初乗車を紹介しましたがその乗車後は名古屋に移動。

翌日、かつて近鉄の内部・八王子線だった四日市あすなろう鉄道の初乗車を果たしました。

 

近鉄四日市駅の改札を抜けて連絡通路を歩き、程なく階段を降りるとあすなろう四日市駅の改札です。

 

 

湯の山線高架下に1面2線のホームには小さな青と白の電車が止まっていました。

 

四日市あすなろう鉄道 260系

 

おおっ!これがナローゲージの電車・・・小さい!、そして線路の幅も狭い!

何と可愛らしい車体なんでしょうか。

 

 

260系の車体の幅は2,106 mm。

普通の路線バスの幅が2,300~2,500mmらしいのでそれよりも狭いのですね。

そう言えばシートの形状も路線バスに似た感じです。

 

 

あすなろう四日市駅を発車。

耳を澄ましてもモーター音が聞こえません。

台車がレールのジョイントを踏む音と小刻みに車体から発する振動音だけです。

 

確か釣り掛け駆動のあのモーター音が聞けると期待していたのですが・・・

後で調べて見ると電動車は四日市方の1両で今乗っている内部方の先頭車は制御車だったのです。

モーター音は復路で楽しむ事にしました。

 

最高運転速度は45km/hだそうですがそれにしても良く揺れますね(笑)。

 

 

まあ、僅か762mmの線路幅で短尺レール。そして木の枕木という事でこの乗り心地なんですが

それが何とも味わい深くて良いです。

 

 

八王子線との分岐駅、日永。

西日野からやって来た緑の260系と交換。

 

内外装とも比較的綺麗で近代的な佇まいなので意外だったのですが近鉄から移管後に

冷房化を含む大規模なリニューアルを行なったそうです。

 

その結果が・・・

 

鉄道友の会の2016年ローレル賞を受賞しているのですね~!

因みに付随の中間車は新造で両先頭車は車体更新なんですが合せて受賞という事の様です。

 

 

あすなろう四日市からおよそ16分で終着の内部に到着です。

僅か5.7kmの距離でしたがのんびり走ったので実際の時間よりも長く乗った気がしました。

因みに運賃は270円ですが今回はお得な1dayフリーきっぷ(550円)を購入しました。

 

 

 

駅構内に隣接して車庫が有りますね。

 

改札を出て少し見てみましょうか。

 

作業されている人が出てこられたので一枚撮影。

人との対比で車体の小ささがこれで良く分かると思います。

 

 

 

内部駅の駅舎。

左側のイラストはトリックアートとなっています。

どの様な感じか?それは是非現地に訪れて体験して下さい。

因みにあすなろう四日市駅にもまた違ったトリックアートが掲出されていますのでそちらもどうぞ!

 

再び改札口をくぐり抜けて折り返しのあすなろう四日市行きに乗車しました。

 

 

 

 

 

帰路は勿論!モーターを備えるモ260に乗車です。

最高で45km/hの速度ですので釣り掛け駆動とは言えあの独特の唸り音は控えめですが

それを知る世代の者がこれを聞けば感涙ものです。

 

モーター音とナローゲージの揺れに身を任せて僅かな時間ですが先程通り過ぎた日永駅で下車です。

ここで八王子線・西日野を目指します。

と言いながら西日野は次駅でたったの1.3kmしか有りません。

 

 

この日永駅ですがホームにはこんなモノが・・・

 

 

 

 

標準軌(1435mm)・狭軌(1067mm)・ナローゲージ(762mm)の違いが詳しく分かる解説と

実際の軌間の違いが分かるように線路と車輪が展示されています。

これは鉄チャンでなくても分かり易い展示だと思います。

 

西日野行きがやって来ました。

あすなろう四日市~西日野間、僅か距離3.1km・所要時間約8分。

 

 

やっとまとも?な編成写真が撮れたかな?

乗りが優先な鉄分補給ではこういった写真を時間的な問題で撮れない事が多いです。

 

ひと駅で西日野に到着。

 

記録写真だけ撮って折り返しにすぐ乗車します。

 

 

 

 

初のナローゲージを味わってあすなろう四日市に戻って来ました。

 

 

この駅にも先程紹介したトリックアートやナローゲージの説明も有ります。

 

 

こうして“楽”に続いてナローゲージも体験出来ました。

またいつか、この近くを走る同じく元近鉄だった三岐鉄道の北勢線の電車も体験したいと思います。

 

   ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

 

              《以降はおまけ記事です》

 

個人的に近鉄線の未乗区間はこの日(5/16)現在、湯の山線のみとなっていました。

      (近鉄関連のロープウェイ・ケーブルカー除く)

 

という事で近鉄線完乗を果たす為に近鉄四日市から湯の山温泉に向かいます。

 

 

湯の山線。

近鉄四日市~湯の山温泉間、15.4km。

かつては特急も乗り入れしていましたが今はワンマン列車が運行される路線です。

 

 

ヘッドマークを備える湯の山線の車両。

乗っている限り近鉄の他のローカル・ワンマン車両運行路線と同じイメージで

特段、ここで記す程の面白さが無いと言うのが正直な感想でした。

 

 

ここまで来たぞ!乗ったぞ!という記録写真だけですぐ折り返すのは残念ですが毎回こんな感じなんです(笑)。

 

 

 

これで近鉄線の全線完乗を達成しました。

特に感動も感慨にふける事も有りませんので慌ただしく折り返しの四日市行きに飛び乗りました。

四日市乗り換えで名古屋に向かいます。

 

私の近鉄乗車の玄関口となるのは京都となります。

 

伊勢中川か大和八木乗り換えで京都へ戻るか?

取り敢えず大阪難波・上本町に戻るか?

 

思案しながら出した答えは“ひのとり”で取り敢えず大阪へ向かう!でした。

 

近鉄名古屋→大阪難波をチケレスで押さえてあるモノを買う為に売店に急ぎます!

 

 

ブルーリボン賞ラッピング車、6連の編成がやって来ました!

 

 

買ったのはこれ!

以前から目にしていたのですが食事時間帯に乗車する事が無かったので買う機会が無かったのですが

今回は昼食を逃していたのでこれでお腹を満たそうと思いました。

 

 

正直、可も無く不可も無くお値段なりのお弁当でしたがこんなのが有るだけでも乗車時に買えば

テンションは上がりますよね。

 

 

お腹を満たし少量のアルコールが入れば後は後ろに気兼ね無くリクライニングシートを倒して

靴を脱いでフットレストに足を預ければ安楽な睡眠時間の始まりです!

 

2時間少々の快適な乗車を終えて大阪難波到着!

 

さあ、ここからどうしようかと時刻表を見ると程無く奈良行きの“ひのとり”が来るみたいです。

時間的に先程名古屋から来た折り返し運用の様です。

 

ここから大和西大寺まで28分ですが先程のレギュラーとの比較を今日も味わう為に

プレミアムをゲット!

 

 

 

 

 

大阪難波を静かに発車、夕刻の時間帯、布施付近まで大阪線の通勤車両としばし並走。

 

 

 

 

石切付近の上り勾配を駆け抜ける頃、左手には東大阪の街並みが広がります。

 

 

 

プレミアムシートの30分弱なんてアッという間ですね。

大和西大寺到着のアナウンスが流れます。

 

ここからは京都行き特急に乗り換えです。

 

やって来たのは22000系ACE。

 

シートピッチはやや不足するもののゆりかご式シートに換装されてからは座り心地アップ!

ただ“ひのとり”のレギュラー・プレミアムの後では少々分が悪いか(汗)?

 

しかし京都までは30分なので十二分に安楽です。

 

僅かに夕日が染まる京都。

東寺の五重の塔を左手に見ると京都到着です。

 

“楽”にナローゲージ電車。

そしてひのとりを含む種々の近鉄電車による乗り鉄鉄分補給を堪能した私の連休はこうして幕を閉じました。

 

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ようやく“楽”に乗れました

2022年05月19日 19時00分00秒 | 近畿日本鉄道

団体・貸し切り専用車の初代“あおぞら”号20100系の後継として1990年に登場した20000系“楽”の初乗車を

5月15日に果たす事が出来ました。

 

本来は団体専用の貸し切り列車として運行される“楽”ですがコロナ禍の影響も有り運行も激減。

最近では終夜運転で臨時快速急行で運用されたりこのGW期間中には臨時列車として大阪~伊勢間を

複数日運行するなど以前よりもお気軽?に乗車機会をゲットする事が出来る様になりました。

 

 

登場からおよそ32年。

途中で大きなリニューアルを受けた20000系“楽”にようやく乗れる機会を得たので今回は今更?

と思われるのは覚悟で乗車した“楽”の車内の様子を中心にご紹介させて頂きます。

10100系以降の特急車は全て乗車しましたがあおぞらⅡ・がきろひは別として“楽”に

乗車出来た嬉しさは大きく、多くの駄作写真で乗車記を綴らせて頂きたいと思います(笑)。

 

 

乗車したのは5月15日(日)。

臨時列車として大阪上本町~賢島を運行されるこの“楽”に乗車するには乗車券以外に

“臨時列車『楽』らく列車券”という切符が必要となります。

 

 

運行日の14日前からの発売で発売額は400円!

通常の特急料金は大阪上本町~賢島間は大人1,640円なので1,240円お得。

運賃は片道2,350円なので近鉄週末フリーパス(4,200円)を購入し近鉄で往復すれば

更にお得に乗車出来るというファンにとってはもの凄く嬉しい企画と言えます。

 

 

貸し切り運行の“楽”は8時14分発。

こういった企画モノ列車の乗車機会が少ない私はその貴重?な機会を記録すベく頭端式ホームで

初乗車する“楽”の到着を待ちます。

 

 

特製ヘッドマークを掲出した20000系“楽”。

 

座席は指定ではなく号車指定となっており良い席をGETしたいと思いつつ到着した20000系の

観察・撮影を行います。

 

 

しかし、少しでも良い席を撮りたいと慌てて車内へ駆け込む私(笑)。

 

 

 

人が写り込まない間に少しでも記録しようと思いましたがこの様な列車はいわゆる“鉄オタ”と呼ばれる

ファンが多いのが当り前!

 

案の定、カメラ片手に車内を行き交う人が多く断念しました。

 

愛機と“臨時列車『楽』らく列車券”で記念撮影。

 

シートは転換クロスシートと呼ばれるものでかつては近鉄でも18000・18200系特急車でも用いられてましたが

今では料金不要車で用いられるタイプです。

関西だと京阪や阪急、そしてJR西の新快速などがそれにあたりますがそれらよりも“楽”の方がシートの幅や

シートピッチは更に余裕が有りますし、私が乗車した2号車と3号車はリニューアル時にシート配置を

見直し更に座席間に固定式テーブルを備えてますのでかなりの足元の余裕が有ります。

 

ただ、その為に本来の窓位置とシートピッチを拡大したが故のズレが生じており窓からの眺望に影響が有る席も有ります。

これは京阪の8000系プレミアムカーでも生じた問題と同じですね。

 

そうしている間に“楽”は大阪上本町を発車。

18200~12600系と殆ど同じ足回り機器・台車を持つ為に違和感は有りませんが相当余裕の有るスジなのか?

かなりのんびりと走ってますね(笑)。

 

人の動きが多いのをこれ幸いにと再び車内観察・撮影を再開!

 

 

 

運転席後方の展望席はフリースペースとなっており切符やそのスペースには交替で、短時間で・・・

そんな案内も有ったのですがやはりマナーやエチケットが守れない人が多く、長時間居座る人や

三脚にカメラをセットして動画長回しする等々の行為が散見されました。

 

残念ですね。

 

そこまでしたいのなら自分で列車を借り切って好きにすれば良いと思うのですが・・・

某ユーチューバーの方の様に。

 

 

まあ少数の身勝手な人間の行為に腹を立ててはせっかくの時間が勿体無い!

 

 

 

 

1・4号車の階下室は運転席背後と同じくフリースペースです。

小さな子供連れのお客さんには重宝しそうなスぺースですね。

 

 

 

 

1・4号車の座席は御覧の通り従来と同じ980mmのシートピッチで転換クロスシートを備えています。

因みにこのシートピッチは12000~12600系と同様でゆとり有るものとなっています。

 

しかし今回の“楽”では大阪上本町~賢島間で3時間20分を要しています。

途中、車内観察で動き回っているとはいえノン・リクライニングシートでは疲れる所要時間ですね。

因みに阪伊乙特急だと同じ区間を2時間31分で走ります。

 

 

 

リニューアルでコンセントも付けられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鳥羽である程度の降車客が居たので少しだけ空いた車内で“楽”撮影!

程無く賢島に到着しました。

 

 

 

 

 

 

 

復路運行に備えて回送される20000系“楽”。

団体専用車という事で今までは見るだけ、撮るだけの存在だと思っていたのですが

今回、こうして乗車する機会を設けてくれた近鉄さんに感謝ですね!

 

 

“楽”に長時間乗車してみて・・・

 

それ程『楽(らく)』ではありませんでしたがとても『楽しい』電車だったという事です。

 

 

 

 

 

 

 

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35分の至極 “あをによし”に初乗車

2022年05月12日 13時00分00秒 | 近畿日本鉄道

ゴールデンウィークが明けた5月9日、“あをによし”に乗車しました。

 

乗車したのは第2便の京都→奈良間。

僅か35分の乗車ですが近鉄の最新観光特急の味見です。

 

“あをによし”第1便が大阪難波から奈良を経由して京都に着くのが10時50分。

折り返し京都を出るのが11時20分ですから車内清掃の時間を差し引いても車内を見て回る時間は有りそうですね。

 

 

ピカピカの19200系“あをによし”が到着!

到着後、車内清掃の為に直ぐには乗車出来ませんので外観を見て回ります。

 

 

 

 

意外だったのが私の様な鉄道ファン然とした人よりもそれらしく見えない家族連れや女性同士のペアを

多く見かけたという事です。

恐らくSNS等でこの新しい観光特急の存在が十二分に知られて「一度乗ってみようか?」という

利用者が多かったのではないかと思います。

 

車内清掃が終わりました。

いそいそとその車内へ乗り込みます。

 

 

 

“しまかぜ”や“青の交響曲”とは、また違った個性を感じさせる車内です。

 

1人では気楽に乗車出来ない点だけは少し残念ですがそれでもまた乗りたい!

いや、もっと長い時間乗っていたいと思わせる居心地の良さが有ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4両編成で座席数は84席。

その少ない乗車定員のお陰か?あまり人が写り込まない車内写真を撮る事が出来て有難かったです。

 

 

 

この記念乗車証の後ろに写り込んでいる灯具。

よく見るとこんな役目も持っていたんですね・・・

 

 

車内観察を終えると“あをによし”は京都を発車。

奈良へ向かいます。

 

 

僅か35分の旅です。

短いですがじっくり乗り心地を楽しみます。

 

恐らく改造に当たって台車も念入りに整備されたのでしょうか?

12200系として末期の活躍をしていた頃より乗り心地がとても良いと感じます。

 

ただ天井から聞こえる空調の音が音質・音量共に『昭和』なんですがそれがむしろ嬉しく感じられます。

 

 

アッと言う間の“あをによし”の初乗車でしたが期待以上の出来映えで大満足です。

 

切符が取り易くなった頃には大阪難波→奈良→京都を走る第1便に乗ってみたいですね。

 

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朱雀門と“あをによし”

2022年05月02日 19時00分00秒 | 近畿日本鉄道

4月29日にデビューした近鉄の観光特急“あをによし”。

昨年引退した12200系『ニュー・スナックカー』に約3.3億円の巨費を投じて製造した新車?です。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 markⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

Avモード  f5.6  1/1250sec  ISO400  (45mm)

 

運行経路は大阪難波~近鉄奈良~京都で正直、地元ファンとして今更何故この区間に新たな新型観光特急導入なのか?

という疑問を持ったのですがどうやら遠方からやって来る奈良方面への観光客に対しての訴求の様です。

 

遠方から京都を経由して奈良へ訪れる観光客は安楽・便利な近鉄特急の存在を知らず

発地から京都経由奈良行きのJR切符を購入しJR奈良線を利用する観光者が多いそうです。

その為に近鉄は今回、新型観光特急“あをによし”を投入、遠方からの利用者に対して『奈良に行くなら近鉄特急!』から

更に『大阪・京都・奈良を巡るなら近鉄特急』!というイメージをも遠方の利用者にアピールしこのエリアの

観光客利用者増を見込んだ施策なんでしょうね。

 

昨年、近鉄ファンから引退を惜しまれた12200系が種車だけあって正式デビュー前から

近鉄自らの試乗・撮影会や旅行会社による貸し切り運行等々数多く行われましたので新鮮味には欠けますが

京都・奈良という古都を結ぶ観光特急車として生まれただけに魅力的な電車に仕上がったのは間違いないですね!

 

前置きが長くなりましたが平城京と言えば平城宮。

そのシンボルとして歴史的な存在感を誇る『朱雀門』と“あをによし”との組み合わせを記録しました。

 

OLYMPUS OM-D E-M1 markⅡ+M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

Avモード  f5.6  1/1600sec  ISO400  (74mm)

 

 

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