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あなたらしさを見つけ、はぐくみ、楽しむために

ハピネス戦略-女子は数学が苦手?(ステレオタイプの脅威)その2

2021-01-29 21:21:00 | 日記

こんにちは。

前回の記事にコメントいただいたりしたこともあり、続編です。

 

「ステレオタイプの脅威」の本には、たくさんの事例が紹介されています。

前回ご紹介した論文のデータももう少し解説できたりするので、プラスしますね。

1.簡単な数学の問題と、難しい数学の問題に対する違い

・簡単な数学の問題では、男女差はなかった。

・数学の問題のレベルが高くなると、男女差が生じた。

「これはできる」と思えれば、ちゃんとできるのに、

「できないかも・・」とレベルアップすると、委縮しちゃうってことでしょうか。

 

2.「男女で差がある」と事前に話したケースと、何も事前に話さなかったケースでは、

スコアは同じだった。

 つまり、何も事前に言われなくても、無意識に、「男女で差がある」と感じている、思っている、信じているということだそうです。

 普段から言われ続けていると、何も言われなくても当たり前になってしまうんですね。

 

3.「男女で差がある」と話したが、「男性の点数が高く、女性の点数が低い」と言った説明はなかった。

 これは、「男女で差がある」と難しい数学の問題について言われると、「男性の点数が高く、女性の点数が低い」と言われているのと同じと解釈する人が多いということ、だそうです。

  

4.「男女差がある」と言われた場合、

 男性のスコアは若干高くなっている傾向がありました。

 「自信を持てると」実力以上の力を発揮、そしてそれは徐々に実力になっていくんだと思いました。

 

こういったバイヤスは、他の事例でも見られるそうで、本には次のようなケースが例示されています。

・10ホールのミニチュアゴルフをする実験

  「生まれつきの運動神経」を測定する検査の一環と言われた場合

    白人学生は、言われなかった学生と平均3打差がついた。黒人学生は影響を受けなかった。

  「スポーツインテリジェンス」を測定する実験だと言われた場合

    白人学生は影響を受けず、今度は黒人学生は白人学生よりも平均4打差以上悪かった。

 

これは、「白人は運動神経が鈍い」「黒人はさほどインテリジェントではない」という昔ながらのネガティブなステレオタイプのプレッシャーに影響されていると解釈されているようです。

 

こんな風に、ネガティブなステレオタイプの意識があると、自分では意識していなくても

実は血圧が変わるほど影響を受け、ワーキングメモリにダメージを与えるというのです。

 

もちろん、アンコンシャスバイアスで成り立っている「あうん」の文化もあるけれど、

人の可能性を閉ざしてしまうほどのバイアスや、

ワーキングメモリへのダメージは避けたい・・・

 

でも、書いていてもなんだか小難しくて、

ストレートにわかってもらうのは難しそう。

 わかりやすく伝えて、理解してもらうには?

 ここがわかんないーってコメントあったら教えてくださいませ。

 

やっぱり写真はお花の方が好きかも。

シクラメンと一緒に今年、まだ咲き続けているミニカトレアを素材に。

もう、2月の声が。。。


ハピネス戦略-女子は数学が苦手?(ステレオタイプの脅威)

2021-01-24 20:58:37 | 日記

こんにちは。

前回話題にしたIATのテストに続き、

ぜひ知ってほしいアンコンシャスバイアスの影響を書きたいと思います。

 

トップの画像、実は1999年の論文のデータです。

 わかりやすいように元の論文のデータを少し加工させていただきました。

 

難しい数学の問題に取り組む前に、

「この問題の回答には男女差がある」と言われたグループと

「この問題の回答には男女差がみられない」と言われたグループ

その回答スコアに非常に大きな違いがみられました。

 

この実験は、「ステレオタイプの脅威」を明確に示した実験として、

その後さまざまな国で追試もされているようです。

元の論文は、Journal of Experimental Social Psychology 35, 4–28 (1999) に掲載された

 ”Stereotype Threat and Women’s Math Performance”

 Steven J. Spencer(University of Waterloo), Claude M. Steele(Stanford University)
and Diane M. Quinn(University of Michigan)

前回ご紹介した「ステレオタイプの科学」の著者 クロード・スティールも共著者になっています。

(論文は、PDFがインターネットで公開されていて全文を読むことができます)

 

「男女で差がない」と言われたときには、ほとんど同じスコアだったのに、

「男女で差がある」と言われると、こんなにもスコアが低下するという結果に、

呆然としてしまいました。

ジェンダーギャップが改善しない日本で、これでは理系の女子がふえるはずもない、

 そう思えてしまいました。

 

思い込みや刷り込みが、

子どもたちや若者の可能性を摘んでしまう可能性がこんなに大きいなんて。

 

何気ない、親や先生の言葉が、本来なら発揮できるはずの能力を発揮できなくさせてしまう。

 ものすごく残念、悲しいことです。

何としてもこの、思い込みや刷り込みの再生産を止めたい。

 今更でもありますが、とても強く思っています。

 

まずは、事実を知ってもらうことが第一歩。

 そして、なかなか自分のバイヤスを取り除くことは難しいけれど、

 せめて、自分の子どもにはそのバイヤスを植え付けないように・・・

  そんな少しの行動は、注意深くふるまうことで、できることだと思うのです。

 

少しずつまたご紹介予定です。

感想・ご意見歓迎です。

 一緒に考えていきたいな、と思っています。

 


ハピネス戦略-TEKIONの心地よさは相転移のコントロール

2021-01-19 21:59:36 | 日記

こんにちは。ぐっと寒い日があったり、年初から雪の災害に遭われたところもあるようです。

残念ながら計画していたスキーは緊急事態宣言で中止にしました。

 医療関係者の方々の尽力に感謝し、一日も早い収束を祈ります。

 

そんな中、1月中旬はオンラインイベントが目白押しです。

(自分が仕掛けたものもあるのですが、楽しみつつ学んでいます)

 

年初のスタートは、マチュアの会(*)の2期生報告会とTEKION LAB <適温で幸せを届けたい> の内海夕香さんのお話を伺う会に参加しました。

 TEKION LAB のサイトはこちら。https://jp.sharp/tekionlab/

 

赤ワインと白ワイン、適温が異なるドリンクや食材を、一番おいしい温度でキープしてくれるTEKIONの商品群。

低温障害を起こさない温度範囲で、野菜をキープする技術。

怪我で出血が多い場合などは、まずは応急処置として氷で一気に冷却する必要があるそうですが、疼痛を緩和するためには、凍傷などを起こさずに長時間マイルドに冷却することが有効だそうです。ここでもTEKION LABの保冷具が活躍、適温(12℃)で冷やすことの効果を、医学的にも研究されています。

この技術、停電が頻発するインドネシア向け冷蔵庫に活用し、停電中の食品の腐敗を抑える目的で最初は開発されたそうです。

 

TEKION LABの商品群は、もともと内海さんが電気系メーカーで関わっていた「液晶」の相転移技術を、水系に応用したものだそうです。内海さんは、その開発や事業展開の真ん中で、今も活躍されています。

均等法施行された頃に入社した内海さん(私もほぼ同世代です)、キャリアの過程では様々な苦労もされたようですが、乗り越えた今、清々しい笑顔で商品たちへの想いを語ってくださいました。

 

(*)マチュア世代の働く女性の未来創造を支援する Next Story 主催のマチュアの会では、特に定年後のセカンドキャリアを意識する女性をターゲットに、そのキャリアを輝かせるためのイベントやコミュニティ活動を展開しています。このコミュニティは、悩みながら懸命に模索する素敵なロールモデル・仲間に出会える場になっています。

マチュアの会 の活動については、https://next-st.com/community/ をご覧ください。

 

今日の写真は、今一番きれいなシクラメン。

 毎年、一鉢は欲しくなってついつい買ってしまう。。私の贅沢、ですね。


ハピネス戦略-IAT(潜在連合テスト)をやってみませんか?

2021-01-13 23:08:02 | 日記

こんにちは。

昨年参加したアンコンシャスバイアスのセミナー、

講師の先生が、実はサークルの先輩の認知心理学の先生だったことが参加のきっかけでした。

 

アンコンシャスバイアスそのものは、ある程度理解しているつもりでした。

 

でも、IATを実際に体験し、

その背景にある科学的アプローチ、研究の積み重ねを理解していくと、

まさに、このアンコンシャスバイアスを乗り越え解消していかないと

ジェンダーギャップはなくならない。

そして、子供たちや次世代の可能性をひどく損ねる可能性があるということ。

 アンコンシャスバイアスの再生産を何としても食い止めたい!

 そう思うようになりました。

 

研究内容は徐々にご紹介していきたいと思っていますが、

まずは、自分のアンコンシャスバイアスを知るところがスタートですよね。

 

ということで、無料でできるIAT(Implicit Association Test)のご紹介からいたします。

英語のサイトの方がアップデートされているのですが、

取り掛かりやすいところからでよいと思うので日本語サイトをご紹介。

 

ハーバード大のテストページはこちらです。
日本ブラインドサッカー協会のサイトはこちら
 
関連する本は
1.ステレオタイプの科学 クロードスティール
2.心の中のブラインドスポット M.R.バナージ , A.G.グリーンワルド
 
まずは、自分のリアルを知る。
そして、どう乗り越えるか、
 自分は仕方ないとしても、子供にはその刷り込みをしないようにするには・・・
 
考えていきたいと思っています。
 
今日の写真は、たぶんにアンコンシャスバイアスの影響を受け、
日本でなかなか増えない理工系女性を増やす活動、
「女子中高生夏の学校」の集合写真です。
 今年も集合研修は難しそうですが、オンラインでも活動は継続予定です。

ハピネス戦略-霜柱の記憶とメカニズム

2021-01-09 13:21:50 | 日記

こんにちは。

今年2回目のブログ記事は「霜柱」がテーマです。

年初のお散歩途中、近所でみかけた「霜柱」

小さい頃、庭にできた霜柱をサクサクと踏んだその音や質感も憶えています!

 関東で育った人には、思い出ある人多いんじゃないかな。

 

でも最近あんまり見かけなかった気がします。うちの庭にはなかなかできない気もするし。

 

受け売りで恐縮ですが、広辞苑の定義によれば

 寒冬、土中の水分が地表にしみ出てきて凍結し、細い柱状群となって上方に成長するもの。この際、多くは表土を押し上げる。関東地方の赤土に顕著。

だそうです。

英語でも霜の柱 「frost columns」 あるいは 「ice needle」ですって。

 

霜柱は、東北などの寒い地方よりも、関東ローム層でできやすいという話も聞きました。

できる条件として、

1)最低気温 0℃以下

2)大きい土の粒と小さい土の粒がある

3)土が柔らかい

4)土に適度な水分

などが必要とのこと。

 

地表面近くの水分がまず凍り、凍っていない地中の水分が、

土の粒の間を毛細管現象で地面に向かって上った後に、表面でまた凍結。

徐々にこの繰り返しで、土の中を水が上昇し、氷の柱ができていく・・・

 

土を押し上げるその氷の力も、不思議が詰まっている気がします。

そして、土の表面は0℃以下でないと凍らないけれど、

土の中の温度は、水(液体)が毛細管現象で動くためには0℃以上でないといけない。

 この微妙な温度の違いがないと、霜柱はできない。

 だから、寒すぎる地方ではなくて、関東あたりがちょうどいいってことなんでしょうね。

そんな偶然の条件が重なると、あのフカフカ、サクサクの霜柱ができるってこと。

 なんだか、みんなに教えたくなりませんか?

 

ドキドキ、ワクワクの不思議がいっぱいの世界を知り、

子供たちの可能性が広がりますように。。。

 今年はそんな思いを込めて発信していきたいと願っています。