大正池から望む穂高連峰(4月22日)
上高地では、約140種類の野鳥が観察されています。
大正池は、独特の風景を創り上げたビューポイントとして人気がありますが、見られる野鳥の数もすごいんです。まだ夏鳥の勢ぞろいではありませんが、少しずつ上高地に野鳥たちが戻り子育てに忙しくなります。
4月22日に一時間ほど、大正池周辺で野鳥を観察してみました。
見られた鳥は↓
オシドリ・マガモ・コガモ・キンクロハジロ(カモ科)、キジバト(ハト科)、アオサギ(サギ科)、オオバン(クイナ科)、アマツバメ(アマツバメ科)、イカルチドリ(チドリ科)、クマタカ(タカ科)、モズ(モズ科)、ホシガラス・ハシブトガラス(カラス科)、キクイタダキ(キクイタダキ科)、コガラ・ヒガラ・シジュウカラ(シジュウカラ科) 、イワツバメ(ツバメ科)、エナガ(エナガ科)、メジロ(メジロ科)、ゴジュウカラ(ゴジュウカラ科)、キバシリ(キバシリ科)、ミソサザイ(ミソサザイ科)、カワガラス(カワガラス科)、ルリビタキ(ヒタキ科)、キセキレイ・セグロセキレイ(セキレイ科)、ホオジロ・アオジ(ホオジロ科) 29種類
コガモ(♂8羽、♀5羽)は冬の間、上高地で越冬していた冬鳥です。これから北方の繁殖地を目指して渡ってゆきます。(2004年には上高地でコガモの繁殖が観察されたこともあります。繁殖地と似た気候の上高地に留まって、子育てをするかもしれません‥‥というか、子育てしてください!)。キンクロハジロ(♂1羽)とオオバン(1羽)は、渡りの途中に立ち寄った通過鳥です。平地ではごく普通の鳥として扱われますが、上高地では「珍鳥」と言ってもよいくらい滅多に見られません。体を休めたのち、旅立つでしょう。そして、今日一番の出会いはクマタカ(1羽)です!!!!!大正池のほとりで空を見上げていると、大きなクマタカが悠悠と通過してゆきました。圧倒的な存在感に、開いた口がふさがりません。絶滅危惧種に指定されていて、個体数が極めて少ない大型鳥類ですが、上高地と周辺を取り囲む北アルプス一帯は、彼らを育むことができるほど、豊かな森があることの証なのだと、改めて感じました。
夏鳥の勢ぞろいする、5月下旬から6月にかけてのバードウォッチング最盛期には、一日で40種類以上の野鳥と出会える上高地。これからの野鳥との出会いが待ち遠しいですね!!
小さな小さなキクイタダキ(キクイタダキ科) 日本で最も小さな鳥!
コガモ(カモ科) 黄色いお尻が特徴の♂
キンクロハジロ(カモ科)♂ この画像は望遠鏡にデジカメを近付けて撮影したものです。鳥との距離は40mくらいあり、こんな方法でも記録として残せます
池畔には成虫越冬した蝶、コヒオドシ(タテハチョウ科)も見られました