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マムシグサの秘密

2011-09-26 13:22:27 | 自然・景観・気象(上高地ニュース)
マムシグサの果実を見つけました。真っ赤に熟し、ひときわ目立っています。
名の‘マムシ’とは、茎のまだら模様がマムシに似ていることに由来しているようです。
しかしこのマムシグサ、見た目だけでなくその毒性もマムシと共通するところがあるようで、、
鮮やかな見た目の裏に、恐ろしい一面を持ち合わせている植物です。

このマムシグサの仲間の植物は、小さいころは雄株、大きく成長すると雌株になる、いわゆる‘性転換’を行う珍しい植物です。
このマムシグサ、その受粉方法にもちょっとした珍しい特徴が見られます。
基本的には虫媒といい、虫を利用して受粉をする種なのですが、その受粉をより確実なものにするために雌株・雄株共に虫が一度花の中に入ると出られなくなるようにオウム返しのような構造を持っています。ただ、雄株には虫が外に出られるように穴があいているのですが、雌株にはその出口が無く、足にたくさんの花粉をつけて雌株に入った虫たちは、出口を探してめしべの上をひたすら歩き回ったあげく、力尽きてしまうのです(;_;)
そのおかげでマムシグサは、より多くの果実を実らすことができるのです。
まさに弱肉強食・・・(;_;)

生き残るために様々な特徴を身に着けたマムシグサ。
見た目も毒性も生態も、名前負けしない独特の植物で、近寄りがたく、これまた自然の一味違った魅力的な一面を見ることができると思います。


このマムシグサの熟した赤い実は、秋ごろに見られるのですが、
ここ数日の上高地は、もう冬の足音が聞こえてくるほど寒さが厳しくなってきています。
動物さん!植物さん!冬支度急げ!!

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