なかなか詳しく書く時間はとれないが、でも、でも、おかしいことが多すぎる。これを、その都度、問題にしていかなかったら、いつの間にか許したことになってしまうのでは?
東日本大震災と原発に関連することで、「おいおい! おかしいんじゃないの!」ということで、メモ程度にでも、書きとめておくことにした。
だって、今、自分たちは歴史に残る大問題に立ち会っているんだから。
歴史の証人なんだよ、自分たち一人ひとりが。
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今日は、次の問題についての3紙の比較から。
「海に高汚染水 3号機からも」(朝日新聞、5月12日 1面)
「3号機でも海へ汚染水 取水口近く一時漏出」(日経新聞、5月12日 1面) 「工程表に影響も 梅雨控え対策急務に」(同、2面)
「3号機汚染水、海に流出 コンクリ詰め止める」(山形新聞、5月12日 3面)
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3紙とも、見出しでは大差ない。どちらかと言えば、朝日のほうが鋭く問題提起しているようですらある。
ところが・・・
はじめは、
「あれえー、こんな大事な問題が、なんで東電の発表なんだよ。東電は問題を起こした側だろ。監視する側の政府の原子力安全・保安院はどうしたんだよ?」という疑問からだった。
毎朝3紙を比較しつつパラパラめくるので、今回もめくってみた。
読んでみて驚いた。
記事の信用度を、高、中、低 に区分すると、
朝日・・・低、
山形新聞・・・中、
日経・・・高、
だった。
特に、朝日はひどいんじゃないの?
なぜか?
記事中、3紙とも、汚染水の濃度に触れている。これはもちろんだ。だが、私たちが知りたいのは、新聞の論評よりも、まず事実である。
新聞各紙を見ると、放射能の濃度は3か所で計られている。
① 海水を取り込む取水口近くのピットに流れ出た汚染水の濃度、
② 取水口付近の海に設けられたフェンスの内側の海水中の濃度、
③ フェンスの外側の海水中の濃度、
この内のどこが、一番汚染されているか?
誰が考えても、①の汚染水に決まっている。そして、この濃度がどのくらいかによって危機の深刻度も違ってくる。
ところが、見出しの鋭さで人を引き付けた朝日新聞は、肝心の汚染水濃度の①を取り上げず、②と③だけ報道している。
山形新聞と日経新聞は、この①②③すべての濃度を報道している。
ただし、山形新聞も朝日も日経も、安易にと言うべきか、東電の発表を鵜呑みにして「穴にコンクリートなどを詰め、穴への流入と海への流出は止まった」と報道している。そんなに簡単に止まるの?
では、日経、山形、朝日3紙を合わせて見た汚染の濃度は、
①の濃度:ヨウ素131は、1立方㎝あたり3400ベクレル。セシウム134は、37000ベクレル(国の基準の62万倍)。セシウム137は、39000ベクレル(国の基準の43万倍)。・・・主に日経。
②の濃度:ヨウ素131は、190ベクレル(国の基準の4800倍)。セシウム134は、1900ベクレル(国の基準の32000倍)。・・・主に朝日。
③の濃度:ヨウ素131は、96ベクレル(国の基準の2400倍)。・・・朝日。
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①を報道せずに②③のみ報道する?
おいおい! 朝日新聞さん、おかしいんじゃないの!
真実を報道すべき新聞が、政府や東電の世論操作に加担していると言われちゃうよ!