井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

検証「スケルツォ・タランテラ」

2011-05-24 22:19:13 | ヴァイオリン

シェフチークが作った「スケルツォ・タランテラ」のためのエチュード、昨年の10月に記事を書いて以来、その効果がいかほどだったか、少し書いてみたい。

4人の学生に練習してもらった。時間の都合で二組に分け、週一回一緒に練習する時間をとり、私も一緒に弾きながらチェックするという方法をとった。つまり私は週二回は弾いた。

このエチュード、そんなところまで分解するの、という所もあり、週に3ページ進んでも一通り弾き終えるのに10週以上かかった。しかもその3ページを通して弾くだけで20分以上かかる代物。特に最初の方に、かなり難しいものがあって、学生たちは最初で「メゲて」いたようだった。

そんなこともあろうかと、ペアを組ませたのである。一人で弾きとおすには本当に強靭な意志が必要だ。

おかげで、以前にも述べた通り、指の力はかなり強くなった。

ただ、スケルツォ・タランテラがスラスラ弾けるようになったかというと、そうだとは言い難い。なぜならば、このエチュードを弾けるようになってから次に進んでいたのでは膨大な時間が必要なので、弾けても弾けなくても次に進んだ。つまり必要な力がついていない可能性が大である。これはエチュードそのものに問題があるというよりは、使い方が悪いということになろう。

しかし一つ一つできるのを待って次にいったとすると、恐らく一年がかりである。一年間「スケルツォ・タランテラ」という訳にはいかない。普通に練習した方が、早く弾けるようになるのではないか・・・私も練習している時に、つくづく思った。

なるほど、廃刊になる訳だ。

でも、辛抱強く取り組めば、強靭な技術が身につくのでは、という誘惑にもかられる。少なくとも「何を練習すれば良いのかわからない」場合にはうってつけ。

同時に「メンデルスゾーンの協奏曲」のためのエチュードも出ている。これをさせたものかどうか・・・。




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