《クロイツェル42の練習曲》は、ヴァイオリンを学習する人は必ず練習するものだが、平凡社の音楽大事典には「特にトリルの習得に優れている」というような記述がある。
確かにそうだ。8曲ほどの練習曲を全て練習すれば、トリルができなくて困ることはなかろう。
しかし、段々マンネリ化して、後ろの方は「とりあえず一応やっとくか」みたいな感じになりやすい。
大体、そのあたりからトリルも出来てくるから、多少完成度が低くても、まあ次でできれば良かろう、と思って先に進んでしまう(のは私だけ?…かもしれないけど)。
それで、半世紀近く見過ごしてしまったことがある。
私はずっと全音版を使っているが、この20番、7割ほど進んだところで、何調だかわかりにくい箇所がある。
自分が弾いたのは半世紀近く前、あとは専らレッスン生が弾くのを聞くだけなのだが、このあたりは皆さんふにゃふにゃ弾くことが多くて、音を外すことも多いから、調性感が弱くても、それは弾き方の問題と勝手に思っていた。
しかし、最近立て続けに生徒さん達がこの曲を練習しているのを聞くことになって、ようやく「何かおかしい」ことに気づいた。
つまり、ミスプリントの可能性があるように思えてきたのである。
以前は、何年も版を重ねてミスプリントが残るはずはないと勝手に思っていたが、さにあらず。私は「永遠のミスプリント」と呼んでいるが、例えば23番にある32分音符は、正しくは16分音符。しかし、半世紀以上ミスのままだ。
驚くには当たらない。シェフチーク(セブシック)には1世紀ミスのままというのがある。21世紀になり、さすがに新しい版が出たのだが、新たなる「ミスプリント」箇所が生じた。やはり「永遠のミスプリント」というしかない。
こういう時にIMSLPは助かる。正しい音符は……。
確かにそうだ。8曲ほどの練習曲を全て練習すれば、トリルができなくて困ることはなかろう。
しかし、段々マンネリ化して、後ろの方は「とりあえず一応やっとくか」みたいな感じになりやすい。
大体、そのあたりからトリルも出来てくるから、多少完成度が低くても、まあ次でできれば良かろう、と思って先に進んでしまう(のは私だけ?…かもしれないけど)。
それで、半世紀近く見過ごしてしまったことがある。
私はずっと全音版を使っているが、この20番、7割ほど進んだところで、何調だかわかりにくい箇所がある。
自分が弾いたのは半世紀近く前、あとは専らレッスン生が弾くのを聞くだけなのだが、このあたりは皆さんふにゃふにゃ弾くことが多くて、音を外すことも多いから、調性感が弱くても、それは弾き方の問題と勝手に思っていた。
しかし、最近立て続けに生徒さん達がこの曲を練習しているのを聞くことになって、ようやく「何かおかしい」ことに気づいた。
つまり、ミスプリントの可能性があるように思えてきたのである。
以前は、何年も版を重ねてミスプリントが残るはずはないと勝手に思っていたが、さにあらず。私は「永遠のミスプリント」と呼んでいるが、例えば23番にある32分音符は、正しくは16分音符。しかし、半世紀以上ミスのままだ。
驚くには当たらない。シェフチーク(セブシック)には1世紀ミスのままというのがある。21世紀になり、さすがに新しい版が出たのだが、新たなる「ミスプリント」箇所が生じた。やはり「永遠のミスプリント」というしかない。
こういう時にIMSLPは助かる。正しい音符は……。