井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

ピアノ四重奏曲の名曲

2017-03-10 15:11:06 | 音楽
ピアノを含む室内楽は、二重奏でなければ四重奏が最も室内楽的興味をひく、と多くの人が考えていると思う。

なのに、名曲の少ないこと!

まずはモーツァルトのト短調。
「疾走する悲しみ」はピアノ四重奏にもある。が、交響曲や弦楽五重奏曲ほどではないと思う。悲しみと喜びが適度なバランスで迫ってくる感じかな…。

そしてシューマン。これはピアノ五重奏曲と姉妹作品で、ほぼ同時に作られたが、断然こちらが名曲。3楽章のアンダンテ・カンタービレはシューマン至高の世界、必ずやチャイコフスキーに影響を与えたと信じている。

さらにブラームス。2曲あるが、こちらも五重奏曲より名曲だと思う。特に第一番はシェーンベルクが管弦楽編曲をしたほど、内容が詰まっている。
最後を盛り上げるのが不得意なブラームスが、これに限っては嘘のように盛り上げて終わる。

ドヴォルザークも負けていない。変ホ長調のものは、弦楽四重奏曲に引けをとらない内容がある。
三重奏曲、四重奏曲、五重奏曲にそれぞれ名曲を残したドヴォルザーク、そう、彼は室内楽曲の大家なのである。

そしてフランスものから一つ、フォーレの第一番。若さ炸裂の傑作、よくわからないピアノ五重奏曲やピアノ三重奏曲と同一人物とは思えない、情熱と哀愁漂う佳品。

これでおしまい。