ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

たまにはこういう意見も。「文芸春秋」4月号の本松氏の台湾有事シナリオは机上の空論、とする説・・・

2024年03月13日 | 政治

このメールマガジンには次のようなことが書かれている。
一応、今の状況で所説を考えてみる、ということで抜粋をUPした。

・・・『文藝春秋』4月号に掲載された、本松敬史氏(元陸上自衛隊西部方面総監)の台湾有事シナリオ。
そのことごとくを「机上の空論」と喝破するのはジャーナリストの高野孟氏だ。「台湾有事は日本有事」の勇ましいスローガンに導かれ、我が国は再び“敗戦”への道を突き進んでいるのか。法解釈から戦闘想定、住民の避難計画まで、ご都合主義シナリオの目にあまるデタラメぶりを詳しく見ていく。

安倍・麻生の軽率なメッセージを“常識”扱い

本松は要旨次のように言う。

▼安倍晋三元首相が言い出した「台湾有事は日本有事」という言葉はなかば“常識”と化している。

▼が、日本側は「中国が台湾に侵攻すれば、隣接する日本が巻き込まれる危険性がある」という理解であるのに対し、台湾側は「我が事として日本が助けてくれる」と、180度異なった理解である。日本側にも台湾防衛のために自衛隊が協力すべきだと考えている方がいるかもしれない。 

▼しかしこうした認識は“現実”からかけ離れている。台湾防衛のために自衛隊を派遣することはそもそも法的にできないからである。

▼台湾とは正式な国交がないため、「日本台湾交流協会」台北事務所に元自衛官と文官が常駐しているだけで、台湾軍と自衛隊の直接交流はなされていない……。

第1に、安倍と麻生太郎副総裁(当時)が21年3月のデービッドソン=前インド太平洋軍司令官の「6年以内に中国が台湾に侵攻する」との議会証言に悪乗りして言い出した「台湾有事は日本有事」発言だが、定義もなく戦略的な検討もない無責任な軽口のようなものであったため、台湾側には台湾有事に際して自衛隊が参戦・加勢してくれるかの誤った期待を抱かせ、また中国側にはいざという場合には米軍だけでなく自衛隊をも最初から敵として計算に入れて作戦を立てなければならないかの過剰な対日警戒感を植え付けることになった。

国家と国民の安全を危険に晒す軽率極まりない対外的なメッセージであった。

相互防衛条約を結んでいれば「台湾有事は日本有事」として自衛隊を送れるけれども、「日本有事は台湾有事」でもあるので、例えばロシアや北朝鮮が日本を攻撃した場合は台湾軍が来援すると盟約し合わなければならない。

それには中国との国交を断絶して台湾と国交を結び、さらに日本国憲法違反を侵してそのような軍事同盟を結ばなければならないので、現実には不可能である。

第4に、それなのに、米軍と一緒になって台湾有事に対処するシミュレーションを盛んにやっているのは、「米軍の背中に隠れてやれば大丈夫だろう」という奴隷根性の現れに過ぎない。

中国側の戦争意思決定プロセスを理解していない

そのようなシミュレーションでは、まず日本政府は2016年の「安全保障関連法」に基づき、

  1. 重要影響事態(放置すれば日本の平和・安全に重要な影響を与える事態なので、米軍への広範な後方支援を行う)、
  2. 存立危機事態(米軍が先頭に入り日本の存立が脅かされる事態なので、日米安保条約に基づく集団的自衛権を行使して「必要最小限度の武力行使」を行う)、
  3. 武力攻撃〔予測〕事態(日本に対する武力攻撃が発生した〔またはそれが予測される〕事態なので、個別的自衛権に基づき武力行使する)

――の3つの事態のどのレベルなのかを認定することになっている。ところが本松の悩みは……、

▼迅速な「事態認定」を行う必要があるが、困ったことに事態認定を急ぐことで生じる問題も多々ある。

▼たとえば、「重要影響事態」と認定した段階で、中国は日本を「交戦国」とみなす可能性がある。すると、その時点で中国本土には数多くの在留邦人が、また南西諸島に住民が残留しているとすれば、中国の攻撃対象にされる恐れが出てくる……。

第1に、3つの「事態」のどれに当たるかの認定は、日本の超国内的な官僚的手続きにすぎず、中国はそんなものに興味を持っていない

日本が「重要影響事態」と認定したのを見て中国が初めて日本を「交戦国」とみなすかもしれないなどと心配するのは全くの机上の空論で、そもそも日米安保条約で米国に軍事的に従属して在日米軍基地の自由使用を認め、さらに自衛隊がその米軍と一体になって中国軍に当たることを想定した南西諸島の軍事基地化を進めている現段階を中国側から見れば、すでに「交戦国〔候補〕」と認定するに十分なはずである。

第2に、現実の台湾軍事危機の様態を考えれば、自衛官出身の軍事評論家=文谷数重が言うように〔本誌No.1223およびNo.1164参照〕中国は恐らく電撃的な短期決戦戦術を採って台北を制圧することに集中し、尖閣や南西諸島などへの戦力分散を避けようとするだろうが、それでも制海・制空権確保の邪魔になると判断すれば在日米軍と自衛隊を攻撃するかもしれない。

「中国は南西諸島だけを狙う」沖縄本島130万人の生命を軽視

第3に、従って、中国本土や台湾の在留邦人を救出する暇などなく、ましてや南西諸島10万の住民プラス2万の観光客を1週間もかけて九州方面に疎開させるなどという計画が画餅に終わらないはずがない。

仮にそれが上手くできたとしても、それが完了する前に台北の事態は決着している可能性が高い。

第4に、その場合、中国が狙うのは必ず南西諸島だと決め込んでいるようで、その証拠に沖縄本島の県民は島外へ出ず「屋内退避」をさせることになっている。

もし中国が開戦と同時に日本を狙うとすれば、まずは第7艦隊空母が駆けつけるまでの間、最重要の爆撃機・戦闘機・偵察機の出撃基地となる嘉手納空軍基地と、オスプレーによる兵員・物資の輸送拠点となる普天間海兵隊航空基地になるはずで、真っ先に避難させるべきは本島の130万人である。出鱈目なのだ。

メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2024年3月11日号より一部抜粋・文中敬称略。


・・・安倍さんが選んだ「防衛大臣」はこのとんでもない稲田朋美だったことも、知識や誠意がないのがわかる。

ブログ主・・・こうしたことに左右どちらの説も、国民のひとりとして日本を大切に思うのなら真剣に読まねばならない。なぜなら、保守系のyoutubeや文に慣らされ、時々、それが「もしかしたら正確ではなく票の為?」などとも考えなければならなくなった心境だからである。
 なお、上記のメルマガについては、ただ単に「参考」としたい。
一方、変なガチガチの特定の考えの人とは争いたくないし、またカルト的な尊皇思想の人たちは絶対に国民を護ろうとしないので、距離を置いている。「国防」と全く知識も実力もヤル気も言葉だけ、どんな卑怯なことや嘘で固めても、いざ選挙になったら「国防」と猫も杓子もいいう。この繰り返しである。
裏金やトーイツなど、また黒を白と言いくるめる黒い歴史に平気な政治家にそんな「離れ業」ができる能力も意思ももない。
ガチガチの「尊皇」「皇国史観」は無条件で尊敬せよというカルトが明治時代からできて昭和の戦争でピークに・・・結果、国民は貴重な命を散らした。背後の勢力が今も残っているのか???
私は左右の問題より、日本の無事と発展を考えるだけ。

政治の持っていきかたによっては、日本はいつのまにか「道具としての戦争」に引き込まれ、外国に誤った情報をだしていはいないか、「日本が弾当て」にされてはいないか、と考えるのは当然で、どこかの勇ましい説だけで考えたくない・・・どれほど今まで騙してきた凝り固まった勢力が脅してきたか、日本を護るどころか、利用しようとしてきたのはどこの勢力か・・・「どちらかに肩入れ」するのではなく、また「利用」されるのではない。今回の悪徳政治家の常套句「票」の為には何でもする、という事実もあったゆえに、過激で頑迷な意見は距離を置いて考えるという習性が身に着いたこともある。


やっと確定申告が済んだ。私はいまだに手書きで、もうそろそろ、「電子化」でしなければいけない雰囲気や方針になってきているので、次回はその「電子化」で書くしかないかなあ・・・

ブログのティールーム
Cara Mudah Membuat Scone

ヴェルディのオペラ「アロルド」、十字軍として出征した夫が戦死したという、妻はかつての恋人に心を寄せてしまう罪の意識にさいなまれる。(しかし夫は無事に帰還した)
このオペラは大変な題材だっただけに、これを歌いぬく歌手も、例えばアントニエッタ・ステッラやマリア・カラスのようにドラマティックでしかも繊細な表現ができるソプラノが歌う。
では美声と美貌で1950~60年代最高と讃えられたアントニエッタ・ステッラの歌唱で。

ANTONIETTA STELLA SINGS " CIEL, CH`IO RESPIRI"


Antonietta Stella Autographs – Tamino


アントニエッタ・ステッラAntonietta Stella, 1929年3月15日~2022年2月23日)


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2 コメント

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様々な意見を知るのは大事ですが (rimrom789)
2024-03-13 22:29:27
ベッラ様
高野氏の出自を見れば彼の持論の真意が測れるのでは。

高野実(後の総評事務局長)と倭文子(猪俣津南雄の元妻)の長男として生まれる[2]。なお、気功師で毛沢東主義の政治運動家・津村喬は弟。高瀬羽皐は祖父。


1993年、村田信之・斉藤蓮舫夫妻の媒酌人を務める。

新党さきがけ政調会長の菅直人、前日本社会党委員長の山花貞夫、日本新党を離党した海江田万里らとリベラル東京会議を旗揚げ。

2015年12月9日には憲政記念館において、辻元清美議員の「政治活動20年へ、感謝と飛躍の集い in 東京」という政治資金規正法に基づく資金集めのパーティに参加。

様々な視点で国の防衛を考えるのは大事ですが。

バイデン氏、本当に再選狙ってるらしい。
流石に勝てないでしょう。
トランプ再選なら駐留米軍は見直すんでしょうか。
核保有しないと危ないけど国民の反対も有りそうで予測が付きません。
高野氏のことは存じていますが・・・ (ベッラ)
2024-03-14 00:44:26
フィガロさん、コメントをありがとうございます。
高野氏のことは知っています。
知っていても彼の言うことが全部間違いではなく、また保守系のたとえば櫻井さんの言うことが正しいとも思えません。提灯持ち評論家の動画はたくさんありますが、必ず「似たようなこと」を言い、異論には「反日」ときめつけています。

でも私は左右と(いわれる)評論家や活動家にすべて拒否または支持をするわけではありません。

これを書いたことで「ああ、これはありうる」と思ってです。
沖縄の島民の避難についてはシェルターもなく、
そんな中で威勢がいいだけの例の人たちの言いたい放題もおおいなる疑問があり、またもはや「カルト」と化した自称保守政治家(西〇)などの恐ろしい犠牲を美しく「臣民」を押し付け美化した(ただし本人は人格を疑う元政治家)には、三宅先生ご存命の時から私は完全にバカにしてきました。

それに騙されて「カルト・尊皇」などの自分たちだけの思想を押し付けようとする連中がいかにずうずうしいかも知っています。

トランプ氏は大統領になれないでしょう・・・過激なトランプ氏は責任をとれない。
政治家は責任をとらないものです。
期待できるのはごく少数であり、あとは騒がしいだけのゴミのような・・・言い過ぎかもしれませんが、そう思います。フィガロさんだったらおわかりかと・・・。

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