ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

 鮫島有美子が歌う「桜貝の歌」 「あざみの歌」 「初恋」

2014年07月22日 | 歌曲

さくら貝の歌 鮫島有美子 1995'-15 UPI-0118


★ 戦後、復員してきた若き作曲家が秘かに心に思う女性が亡くなっていることを知り、
  知人の詩人にわけを話して作詞してもらい、この歌曲を作曲。(ほかに私の好きな「あざみの歌」もある。)
  
  わが父が「桜貝の歌」とよく言っていた・・・。
  この曲は懐メロの域を超えて、もはや純粋な日本歌曲としてもっと歌われることがあってもよいと思う。 

  さくら貝の歌
作詞:土屋花情
作曲:八洲秀章

美(うるわ)しき 桜貝一つ
去り行ける 君にささげん
この貝は 去年(こぞ)の浜辺に
われ一人 ひろいし貝よ

ほのぼのと うす紅染むるは
わが燃ゆる さみし血潮よ
はろばろと かよう香りは
君恋うる 胸のさざなみ

ああなれど 我が想いははかなく
うつし世の なぎさに果てぬ

あざみの歌

あざみは、敵の来襲を花が踏まれる音で知らせたという。

山には山の 愁(うれ)いあり
海には海の 悲しみや
ましてこころの 花ぞのに
咲しあざみの 花ならば

高嶺(たかね)の百合の それよりも
秘めたる夢を ひとすじに
くれない燃ゆる その姿
あざみに深き わが想い

いとしき花よ 汝(な)はあざみ
こころの花よ 汝はあざみ
さだめの径(みち)は はてなくも
香れよせめて わが胸に


初恋  

歌:石川啄木
曲:越谷達之助
編:南安雄
piano:ヘルムート・ドイチュ

砂山の砂に腹這ひ
初恋の
いたみを遠くおもひ出づる日     (歌集 一握の砂より)





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8 コメント

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鮫島さんだ (rimrom789)
2014-07-22 23:38:15
ベッラ様
中国の期限切れ鶏肉ニュースの報告に来たら懐かしい歌に気分が落ち着きました。

八洲秀章さん、やしまさん?かなぁ。


マックだけかと思って油断してたら外食チェーンや7-11まで。
7-11のサンドイッチは食べたのですよ・・・こんなに広範囲に一ヶ所から輸入!?

http://news.livedoor.com/article/detail/9067668/

中国産はほんとにヤバイです。


BS4CHで放送してる音楽番組、朝5時~で日本の歌曲シリーズを見ます。

メロディもいいですが今では使わない日本語の言葉の響きがゆかしい。
この中ではあざみのうたがベストです。

三宅先生もですが西田さんもSP必要でしょう。
しかも京都だし。
返信する
なぜ中国産を (rimrom789さまへ)
2014-07-23 00:11:40
rimrom789さま、マックやスタバ、その他の外食産業は
利用してはだめですよ、
牛肉はお店で買って家で調理するか、優良店で外食
するかしかないですね。
毒餃子事件もあったのに、それに冷凍食品も怖いですよ。ネズミの肉が混じっていたりして・・・。

鮫島さんの日本語の表現は素晴らしいですね。
けっして声の豊かなソプラノではないのですが
情感があります。ご主人はドイツ人のピアニストですが
日本歌曲を伴奏も素晴らしい、
かつてロドルフォ・リッチ先生に学んだ同門でした。
でも彼女はドイツへ行き、ソプラノのエリーザべト・
グリュンマーに学んだのですよ。
グリュンマーは上品で知的なソプラノでした。
返信する
暑中お伺い申し上げます。 (さらりん)
2014-07-23 15:16:53
ベッラさま こんにちは。

今日は大暑。
こちらの梅雨明けはまだですが、
気温と湿度は一気に夏模様です。
冷夏の予想はどこへやら…


どの曲も本当に美しくたおやかです。
日本語の美しさも改めて感じます。

子供の時分に、よく貝拾いに行きました。
薄くて小さな「さくら貝」は、
綺麗な形のままの貝を見つけるのは珍しく、
拾った貝はセルロイドの箱に
真綿を敷き詰め大切に保管していたものでした。

八洲秀章という名が大切な人を想ってつけられたこと、
その人を思って詠われた歌であったこと、
後にこの歌を知り「さくら貝」の繊細な姿と重なりました。

『はろばろと かよう香り』
茫洋とした海原が感じられると共に、
八洲の生まれ育った自然の厳しい北海道が思われ、
切ないような気持ちになりました。

涼やかな気持ちになる曲のご紹介を頂きまして、
有り難うございます。
返信する
日本人の感性のすばらしさ (さらりんさまへ)
2014-07-23 16:59:47
いよいよ夏ですね。
天皇皇后両陛下が宮城県をご訪問されたニュースに
さらりんさまを思いました。

鮫島さんの涼やかな声が日本の歌の美しさを際立たせています。
そして日本語の歌詞の美しさにハッとします。
風景もなぜか日本画のように浮かんできて、抒情性豊かな日本の風土を思います。

どの曲も悲恋を思わせる歌ですが、けがれなく透明で
仰るように「たおやか」です。

「わんわん物語」のレディちゃんのかわいらしさにも
弱い私で、ディスクを買ってから何度も見て、少し
腰痛気味、体操をしているという情けなさでです。

明日は西村慎吾氏の国政報告会に参加するのに、
はたして会場までたどりつけるかしら、などと
笑えない心配をしております。

いつも「悲劇から喜劇」にかわる私ですが、どうしょうもないですね。
ベートーヴェンは「悲しみから喜びへ」といったそうですが内容が違います。

またたくさん、さらりんさまにはお教えいただきたいことばかりです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
私からも「暑中お伺い申し上げます」とご挨拶を。
返信する
Unknown (edwalker)
2014-07-24 08:13:16
おはようございます。ベッラさん。

歌の歌詞は、ヒットしたものなどを中心に山ほど分析したことがありました。

私のツールは、一文を助詞による「判断」「状態」と因子による「主観」「客観」に判定し、
「主観的判断」「主観的状態」「客間的判断」「客間的状態」という4パターンに分類、それぞれ文数による傾向を抽出して、その傾向を三島由紀夫氏「文章読本」の解説に当てはめる。もちろん文章読本の分析がひな形になるのです。

個人の文章であれば、三島由紀夫氏に文を読んで解説してもらった雰囲気になります。

歌詞の場合ヒットしたものの傾向と一致するものが良い歌詞だったと言えますし、ヒットする可能性が高いと思われます。それが「客間的状態:80%」「客間的判断:20%」で黄金分割かもしれません。

さくら貝、あざみ共にすばらしい。

特に「あざみ」は、1番、2番、3番と

こういう昔からの歌詞の良さを引き継いでゆくことは日本人としての情操を保つためにも有用だと思います。

流行歌も1970以前のものや小学唱歌などは、分析していてもすばらしいと思えるものが多かった気がします。

近年、特にAKBなどに代表される流行歌のおぞましい朝鮮文章(傾向)をみると吐き気がします。



*朝鮮文章:ほとんど主観的判断のみで綴られた文章のこと、またそれを多く含む傾向を持ったもの。



返信する
さすが文章の専門家 (Edwalkerさまへ)
2014-07-24 12:38:45
昔の歌の歌詞は美しいものが多いですね。
私、AKBって聴いたことがないのです。
あまりテレビ見ないし・・・。
ヴェルディやワーグナーのオペラの歌詞は美しい。
でもこれらは日本語ではない。
美しい日本語の歌曲はなかなかないのです。
とっくの昔に忘れた日本人の感性がよみがえる思いで
聴いています。

私も歌おうと思います。
このほかに「宵待ち草」「出船」「長崎の鐘」も
レパートリーに入れるつもりです。
ベルカントで歌いましょう。
返信する
あ、ハネケンだ! (うみぼうず)
2014-07-25 22:03:02
…と叫んでしまいそう。それはともかく、鮫島さんは、以前「ミュージックフェア」なんかに出演され、クラシックの普及に一役買っていたように記憶しています。あまりオペラティックになりすぎず、聞きやすいのがいいですね。
返信する
いつもはヘルムート・ドイチュが伴奏するのですが (うみぼうずさまへ)
2014-07-25 22:43:32
鮫島さんのご主人である世界的なピアニスト、ヘルムート・ドイチュ氏が伴奏するのが常ですが、このときは羽田さんですね。
歌曲はオペラの歌い方とは違うので、鮫島さんはリートが専門、その辺はきちっと歌い分けていらっしゃいます。
この3つの歌曲は歌詞も美しく、気品もあり私も大好きです。
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