教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

二次元と三次元のエロス

2009-05-19 00:02:01 | オタネタ全般
世の中には、実写のアダルトDVDはいくらでもあるし、風俗店も地域によってはいくらでもある。
にもかかわず、エロマンガ, エロ同人誌, エロアニメ, エロゲは一向に衰退しない。
実写や現物が入手できるというのに。

なぜか!

世の中には、わたしのように現物のねえちゃんより絵に描いたねえちゃんのほうがエロいと思うような変態さん(笑)が沢山いるからか?

恐らくそうではないだろう。
今回はこのことについて、二次元愛好者の立場から考えてみたい。

あたりまえだが、実写のアダルトDVDはねえちゃんのハダカや性行為がウリの商品である。
だから割とさっさと脱いで裸体をさらす。
それに、脱ぐ前の少しのシーンすらも見る気もなく、脱ぐシーンまでスキップするヤカラも多い。
ねえちゃんそのものより、ねえちゃんのハダカにしか興味がないからだ。

ところが!

エロマンガやエロアニメはそうではないものが多い。
これらの作品の多くは、まず日常の描写から始める。
そして作品ごとに趣向を凝らした手口でエロシーンに誘導する。
実写のアダルトDVDでは最初についている申し訳程度のトークシーンが終わればとりあえずハダカになるとか、とりあえずくわえるとか、そんなのばかりだが、そんな下品なものとは根本的に描写方法が異なる。
あきそら(※1)なんか、エロシーンは各話ごと数ページしかないのにめちゃエロい。

だいいち、エロシーンがなくてもおもしろいエロマンガも多数あるくらいなのだから。
エロシーンがなくても見たい実写のアダルトDVDがあるだろうか?
そんなもの絶対にありはしない!!

この違いは非常に大きい。
単にねえちゃんのハダカだけ好きなのか、キャラクターの個性を知りキャラクターを好きになってその上でハダカを堪能するのか。
どちらがより深い満足感を得られるかは自明であろう。

実写のアダルトDVDをひとり楽しんだあと、ふと冷静になって後味の悪い思いをしたことはあるだろう。
単にねえちゃんのハダカだけ好きなのだから、楽しんだあとはその女優などどうでも良くなるからだ。
それが仮に片思いの人の写真なり思い出なりだったらどうだろう。
ひとり楽しんだあと、それでもその人のことが好きだから、楽しんだあとも幸せな気分を満喫できるのではあるまいか?
わたしはエロマンガやエロアニメの良さとはまさにそれに近いのではあるまいかと思っている。

つぎにエロゲを見てみよう。
リビドー7のように始めからいきなりハダカになっていて最後までハダカのままのエロゲもあるが、そういったものはかなりの少数派だ。
最初はタダの幼なじみだったり突然現れた転校生だったりと、基本的には開始時点ではなにも事は起きていない。
そしてプレーヤーとの日常が始まる。
その日常の疑似体験のなかでキャラクターとの会話を楽しみキャラクターの個性を知り、少しづつキャラクターを好きになっていく。
場合によってはそれを通過するのにエロシーンなしに何時間も費やす。
だが誰も文句はいわない。
なぜなら、それが無かったらエロゲは実写のアダルトDVDなみにツマランものになるのは誰でも知っているからだ。
そして迎える感動のエロシーン。
(まあキャラにもよるが)好きになったキャラクターと楽しみ、そして楽しんだあとも深い満足感に包まれる。
実写のアダルトDVDのように、はいはい終わり終わり…、というようなことには大概ならない。


では、実写ではなぜそのようなことができないのか。もしくはやらないのか。

二次元愛好者ではないふつうの人は、登場人物を好きになってその上でエロシーンを楽しみたいという欲求がないとも考えられる。
たとえば週刊誌のグラビアに出ている知りもしないようなねえちゃんの水着姿をしげしげと眺めるように。そしてエロ本なぞその最たるものだ。

世の中にはエロ絵のみの詰め合わせとした商品もあるにはあるが、エロゲほどの市場を獲得していない。
二次元愛好者は、知りもしないようなねえちゃんのハダカだけでは真に満足しないのだ。
逆に、エロゲからエロシーンをカットして家庭用ゲーム機に移植した元エロゲでさえ、エロシーンがないにもかかわらず好んで遊ばれて高い評価を得るに至っている。
だいいちエロゲをやったことがない人に言わせれば、エロゲで感動して泣いたという意見は信じられないのではあるまいか? そして実写のアダルトDVDで感動して泣いたという人がいるとしたら見てみたいものだ。

それからもう1つ。
現物のねえちゃんは絵に描いたねえちゃんに比べて没個性である。
絵に描いたねえちゃんは作画や作文の担当者のもつイメージの入魂の作である。
無限の想像力の源泉から生みだされる産物は作品ごとに非常に個性的だ。

それに対し現物のねえちゃんのグラフィックは、ダーウィンの進化論という見えない神様1人の作画担当者によって全てが作られている。(インテリジェントデザイン論でいうところの神様でもいいよ)
絵に描いたねえちゃんに比べると、デザインがどうしても没個性な感がしてならない。
だいいち、何十人もいる某アイドルユニットの写真を見てもわたしでは顔の区別がつかないし、ひところヤマンバが流行ったころなんか都会の女子高生は全員同じ顔にしか見えなかった。

だから仮にアダルトDVDのいくらかの時間を割いて女優の性格付けを行おうとしても、そう簡単にキャラクターの個性を生かす作品を作ることはできないのではなかろうか。
SMものとかレイプものといったような企画を反映させるのがせいぜいだろう。


まとめよう。
実写や現物が入手できるというのにもかかわず、エロマンガ, エロ同人誌, エロアニメ, エロゲは一向に衰退しないのには理由がある。
実写や現物のように、見た目のエロさだけを楽しんでいるわけではないのだ。
わたしはむしろ、実写や現物よりも深い満足感を得られると思っている。

さあ、あなたもエロマンガの世界へ来たれ!



【※1 あきそら】
あきそら
チャンピオンRED
糸杉柾宏
ISBN978-4-253-23451-1
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%82%E3%81%8D%E3%81%9D%E3%82%89-1-%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%AA%E3%83%B3RED%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%B3%B8%E6%9D%89-%E6%9F%BE%E5%AE%8F/dp/4253234518


最新の画像もっと見る

コメントを投稿