教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

不動産投資家から見たふつうの人(その2)

2015-10-03 14:04:23 | 経済/経済/社会
前回記事関連内容に反論があったので掲載したい。
なお回答者はその1の本人ではない別人で、自宅所有者ある。



Q.
この物件を買うといくら損するということを金額ベースで説明してもイマイチ関心が薄かったのだが、なぜなんだ?

A.
俺は不動産に関してはリスクを取らないことにした。
建てたのは○○、新築で、35年固定金利。
俺もそうする。



Q.
それ以外にもさ。
契約時には重要事項説明書で建築基準法やら都市計画法やらの法的な制約を業者からガッツリ説明されるはずなんだけどさ。
ふつうの人がいきなりそれを読んでもわからんってなるのはしかたがないにしても、それについて自分で読もうともしないみたいなんだよ。
35年も拘束されるような決定を下すのにそんなに気軽に決めて平気なのに、むしろ俺がビビるくらいなんだが?

A.
それは俺も読んでもわからんと思ったので、ちゃんとしたところから買うことでそのリスクを回避した。
うちは○○。
そのために少し割高になってもやむを得ないと思った。



Q.
でだ。
ヘタすると年収に匹敵するくらいの額の損失が発生しうるわけだが、その損失、借り入れ額が増えることによるローンを払いきらないかもしれないという可能性、そのリスクについては?

A.
どのリスクを減らしたいかは人それぞれだ。
俺は俺が減らしたいリスクを減らした。



Q.
じゃあリスクがあるというのはどういうヤツのことを指す?

A.
そこらへんの街角で賃貸募集してそうなちっちゃな不動産屋から中古物件を買うことだ。






ここまで来てようやくわかった。
これは、スティグリッツのいう情報の非対称性にプレミアムを支払うというものだ。

つまりどういうことか?

はじめて家を買うという個人は不動産についての知識はほとんどない。
だから変な不動産を売りつけられる可能性を減らすために、既に実績と名声という無形資産を獲得していて、それを無にするようなことをするのにコストがかかる業者だけから割高でもいいから買う。

それが”不動産投資家から見たふつうの人”の本質である。

我々は、プロなみとはいかないにしても、重説を読んでもそれなりに意味がわかる程度の知識はある。
だから重説を読むなり相場と比べるなり現地調査するなりすることで、変な不動産を売りつけられるリスクを減らし、かつ割高であるというリスクも減らす。(排除できるとは言ってない)

なぜこれができるかというと、こちらの戦闘力が高ければ情報の非対称性の程度を多少なりとも縮めることができる。
その情報の非対称性の圧縮はそのままコストの圧縮となる。
違いはこれだったのだ。






こんだけ偉そうなことを書いておいて何だが、わたしだってプロなみとはいかない。
自分自身のことを振りかえったって、これからはじめて買う人に対して我々と同じくらい知識を持って挑むべきだなんて到底言えない。

これはやむを得ないところはある。

しかし!
世の中にはそれを食い物にする商品がある!!

投資信託なり個人向け社債なり。
自宅とは異なり、投資商品は儲かるか儲からないか「だけ」なので、情報の非対称性に支払うプレミアムの正当化はますます難しくなる。
あれはホントにソロバンはじいて市場価格を自分で概算できるヤツなら絶対買わんだろってヤツがゴロゴロしているのだ。



いまの日本は自由が重視される良い世の中になったものだ。
だが自由とは情報の非対称性に支払うプレミアムと引き換えである。


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