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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

フランスの反テロ大行進と日本のイスラム理解

2015-01-12 05:55:01 | Weblog
フランスで起きた一連のテロ事件に抗議して11日、パリで200万人(朝日新聞デジタル)の歴史的といえる大規模なデモ行進があった。世界各国から40か国以上の首脳も参加、お互いに腕を組み、デモ行進に参加している姿をテレビ画面見たが、日本からは参加していない。首脳の参加者の列を撮った写真(読売新聞)を見ると、左からイスラエルのネタ二ヤフ首相、マリのケイタ大統領、オランド仏大統領、トゥスタEU議長、アッパス.パレスチナ自治政府議長、アブドラ.ヨルダン国王夫妻の顔も見える。対立するパレスチナとイスラエル両首脳がが同じ列で行進する文字通り「呉越同舟」であるが、出来れば直接、腕を組んで貰いたかった。

  
抗議デモの中には安倍晋三首相の姿はなかった。テロに対してわが国は、他国にもまして敏感であり、今回のフランスの事件に対しても同情的である。しかし、歴史的にみて欧米やアフリカ諸国と違って「イスラム」とのかかわりは薄い。今回の事件はアルカイダ系のイスラム過激派が起こした事件とされているが、事件の背後にはイスラムをめぐる宗教的なな誤解や偏見があることも事実である。安倍首相の不参加はそれでよい。

日本国内のイスラムのWebsiteを見ると、日本国内には現在70か所以上のイスラム祈祷所があるそうだ。驚いたことには浅草や新宿の歌舞伎町にもある。ここ10数年、アジアの回教国からの出稼ぎ労働者が増えてきたための現象だが、それでもイスラム人口は、欧米諸国やアフリカとは雲泥の差である。(フランスは7%)これに対して、わが国は、イスラムの”ハラール食”が、やっと一般的に認知されてきたほどの対イスラム認識である。

欧州ではキリスト教徒とイスラム教徒との関係には、中世期の「十字軍以来の」の歴史的重みがある。それに中東の多くのイスラム国は、かってヨーロッパ諸国の植民地であった。イスラエルとパレチナの両首脳が直接ではないが、腕を組んで行進する姿をみて中東情勢の複雑さを改めて認識、わが国は、この問題については積極的に関与しない方が賢明だと思った。