「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           谷垣総裁 蕃カラでなくても

2011-01-13 07:03:44 | Weblog
自民党の谷垣禎一総裁が大先輩の中曽根康弘・元総理から”もっと蕃からになれ”とハッパをかけられた、と新聞にで出ていた。「蕃カラ」とは広辞苑によると”風采、言動の粗野なこと。ハイカラをもじって対応させる語”とある。

「蕃カラ」といっても若い世代には、いまひとつピッとこないかもしれないが、僕らの世代には「蕃カラ」というと一つのイメージがすぐ浮かびあがる。それは弊衣破帽、腰に手拭、ホウバの下駄をはいた旧制高校の姿だ。戦前、旧制中学校の生徒だった僕らは、この「蕃カラ」姿にあこがれ、わざわざ学帽に靴墨などを塗って真似したものだ。

失政続きの民主党政権の国民の支持率は下がる一方だが、これに対して自民党の支持率も期待ほど上がってこない。何故なのか。理由に谷垣総裁の指導力のなさを指摘する向きが多い。でも果たしてそうなのだろうか。僕には谷垣総裁の風貌が損しているのではないかと映る。

谷垣総裁の眼鏡姿は、印象としてやさしすぎ、しゃべる言葉も丁寧すぎて迫力がない。こんなところから中曽根元総理から”蕃からになれ”とハッパかけられたのだろう。しかし、政治家は容貌や言動ではない。出来もしない事を約束し、服装ばかりに気を使っていた総理がつい最近いたばかりではないかー。僕の目には谷垣総裁は、これまで日本の政治家にはなかったタイプにみえる。なにも「蕃カラ」になる必要はない。問題は国家百年の計を立て、腰をすえて政治をして貰いたいことだ。