「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         汐留 お台場 六本木ヒルズ

2008-04-18 06:57:12 | Weblog
「そう(サンズイに倉)桑の変」(神仙伝)という言葉がある。昔青々とした大海原
だった場所が変じて桑畑となるという意味だが、最近の東京はまさにそういう感
じだ。昨夜、昔勤めていた会社のOB会があって汐留へ出かけたが、まるで外国
へ行ったようで会場へたどりつくのが大変だった。

汐留は名前のように、その昔徳川幕府が江戸の町造りをしたさい、江戸湾の一
部を埋立てて堰を造り”汐”を”留”めた場所だ。その後時代が移り"汽笛一声”
の時、ここに汐留(新橋)駅が設置されたが、東京駅が出来た後は貨物専用駅
になっていた。そして、モータリゼーションの波をかぶって1986年廃駅となった。
この跡地にできたのがSHIODOME(汐留)である。

この20年近くの間に東京では、汐留のほかお台場、六本木ヒルズなど新しい町
が誕生した。チンチン電車がまだ都内を走っていた時代に育った僕ら世代にとっ
ては、文字通り隔世の感だ。昭和10年代、僕は日の出桟橋からはしけに乗って
今はなくなった第4お台場へ渡り海洋少年団の水泳教室に参加した。家が近か
った六本木ヒルズ界隈では夏、セミやトンボを追いかけた。

”SHIODOME-SITE"としゃれた名前に変わった汐留貨物駅跡地のしゃれたビヤ
ホールで適当に酔っ払った僕は、やっと新橋駅にたどり着き、僕ら世代には一番
懐かしく安心感のある地下鉄銀座線で家路についた。