先日、長野市内のホテルで行われた、食品関連の業界の研修会及び懇親会に出席しました。懇親会は、各テーブルに別れてのディナーでしたが、コースが終了するころ、青森県を本拠地とする4人組のアイドルユニット「りんご娘」が登場し、持ち歌や童謡を披露したり、クイズをやったりと賑やかな1時間半程のショーが行われました。長野までよく呼んできたものです。元気で楽しかったのですが、ジャズを聴きたくなり、帰宅後はハードバップに浸りました。
DEXTER GORDON (デクスター・ゴードン)
A DAY IN COPENHAGEN (MPS 1969年録音)
いまどきのポップスを聴いたあとは、ブルージーな音が恋しくなります。ブルーノート・レーベルのアルバムをはじめいろいろと手に取りましたが、ここはケニー・ドリューがのっけから乗り乗りのデクスター・ゴードン名義のMPSレーベル「コペンハーゲンの一日」にしてみました。
メンバーは、渡欧組の米国ミュージシャンが4人で、デクスター・ゴードン(ts)、スライド・ハンプトン(tb)、ケニー・ドリュー(p)、アート・テイラー(ds)に、ディジー・リース(tp)、ニールス・ペデルセン(b)という6重奏団。このメンバーですからそれぞれのソロも期待できますが、ハンプトンが全曲の編曲を手掛けてアンサンブルを整えています。
曲は、スライド・ハンプトン作の「My Blues」、「A New Thing」、「A Day In Vienna」に、スタンダードが3曲で「You Don't Know What Love Is」(あなたは恋を知らない)、「What's New」、「The Shadow of Your Smile」(いそしぎ)の6曲。
「My Blues」では、早いテンポにケニー・ドリュー(p)が乗って、はじめから躍動感あふれるソロを繰り広げます。この出だしが最高で、特にこの部分を聴きたかったのです。「The Shadow of Your Smile」は、ゴードン(ts)のワンホーンで演奏され、どっしりとした彼のプレイと、ドリュー(p)の美しいタッチに笑みがこぼれました。「You Don't Know What Love Is」と「What's New」は、意表をついた早めのテンポで、アンサンブルは面白いけれど、できればスローでやってほしかった。
【りんご娘】
青森県のりんごなど特産品のPRなどをしているダンス&歌のアイドル・ユニットです。シングルCDを売っていたので買いました。先月、「さんまのスーパーからくりテレビ」に出たそうです。今回初めてホテルでのショーに呼ばれて、たいへん喜んでいました。
「Train」は非公式な東北新幹線応援歌だそうですが、元気のいい歌声に情緒もからめたいい歌です。りんご娘の公式サイトはこちらです。 りんご娘公式サイト
コペンハーゲンのゴードンを久しぶりに取り出しました。私生活では枯れることがなかったゴードンですが、ブルーノートにはない枯れた味がいいですね。
スライド・ハンプトンといえば、パテ・マルコーニのザ・ファビュラスが廉価盤CDで出ていますね。かつて幻の名盤と騒がれて、中古店に飾れたオリジナル盤は価格がスライドしていました。(笑)
2~3日前に、地元のミニ新聞に、コペンハーゲン在住の長野市出身の女性の書いた記事が掲載されました。「デンマークの短い夏の過ごし方」として、ジャズフェスが開かれるなど、この時期は街のあちこちでジャズが聴けるということです。今でもそうなので、かつても、そういう素地があってのコペンハーゲンの一日だと納得した次第です。
ハンプトンのパテ・マルコーニ盤は、LPで持っていましたが、貴重なものだとは全く知りませんでした。ただ単に無知だっただけですが(笑)。