お昼休みにブックカフェ兼古本屋の「まいまい堂」に珈琲を飲みにいったところ、4階で絵の展示をしているので是非見てくださいと言われたので寄ってきました。緒方真太郎さんという方の書いた絵でしたが、具象と抽象の間をいくような不思議な絵が飾られていました。しばし芸術に触れた気持ちになりましたが、そんな味わいもするアルバムを。
SARAH VAUGHAN (サラ・ヴォーン)
CRAZY AND MIXED UP (PABLO 1982年録音)
サラ・ヴォーン(1924年~90年)は、ジャズヴォーカルを代表する歌手の一人で、僕もマーキュリーレーベルのアルバムなどを愛聴しています。50年代から60年代に録音されたものに長年親しんできたので、80年代のパブロへの録音は敬遠していました。しかし、最近このCDを購入し聴いたところ、その素晴らしさに驚きました。
メンバーは、サラ・ヴォーン(vo)、ローランド・ハナ(p)、ジョー・パス(g)、アンディ・シンプキンス(b)、ハロルド・ジョーンズ(ds)。このアルバムはサラ・ヴォーン自身がプロデュースに当たっていて、ミュージシャンの選定、曲目や編曲をどうするかなど全てサラ自身になるものです。伴奏には一流プレイヤーが集められ、曲も歌いたいものをいれるなど、こだわりのアルバムです。
曲は、スタンダードが、「I Didn't Know What Time It Was」(時さえ忘れて)、「That's All」、「Autumn Leaves」(枯葉)、「In Love In Vain」、「You Are Too Beatiful」、それにブラジルのイヴァン・リンスの「Love Dance」と「The Island」、ピアノのローランド・ハナ作詞作曲の「Seasons」で全8曲。リンスとハナの曲は、スタンダード曲に続いて違和感なく聴けます。
最初の「I Didn't Know What Time It Was」の出だしから、サラ・ヴォーン(vo)は軽やかにスイングして、これぞジャズヴォーカルといった歌を聴くことができます。ジョー・パス(g)やローランド・ハナ(p)のソロも入り、ことにパスの粒だったトーンによるプレイは見事なものです。「That's All」におけるフェイクしながらのジャジーな歌唱、「枯葉」でのスリリングなスキャット、「The Island」でのボッサリズムへの乗り、しっとりとした「Seasons」などよく、「In Love In Vain」については、サラのこの歌を聴いて、初めて良い曲だと気づきました。
【まいまい堂と緒方真太郎さんの絵】
まいまい堂外観
3階までは外の螺旋階段を上ります。
展示会場
風景画もありました。
このへんが緒方さんの特徴が出ている絵だということです。