軽井沢大賀ホール「2022 春の音楽祭」が4月29日から5月5日まで開催されていますが、その初日の尾高忠明指揮東京フィルハーモニー交響楽団の演奏会に行きました。
(出 演)
指揮:尾高 忠明
ピアノ:松田 華音
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 (コンサートマスターは、三浦章宏)
尾高さんは、現在、大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督、NHK交響楽団正指揮者、BBCウェールズ・ナショナル交響楽団桂冠指揮者。2010年から2014年まで新国立劇場オペラ芸術監督、2010年から2年間メルボルン交響楽団首席客演指揮者を務めた。松田さんは、2021年6月モスクワ音楽院大学院修了。2014年ドイツ・グラモフォンよりCDデビュー、2017年「展覧会の絵」をリリース。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
(曲 目)
ヨハン・シュトラウス2世 / 皇帝円舞曲 op. 437
ベートーヴェン / ピアノ協奏曲 第5番 「皇帝」 op.73
ラフマニノフ / 絵画的練習曲「音の絵」op33-2 (ソリスト松田華音アンコール曲)
〈休憩〉
ベートーヴェン / 交響曲第6番 ヘ長調「田園」 op.68
(感 想)
軽井沢大賀ホールは五角形で、客席数784席と小型なので、特に大きな編成では、響きのコントロールが難しいと思われますが、尾高さんの指揮は見事で響きは明晰でした。やや右手に座ったのですが、チェロをはじめ弦楽器も豊かに聴こえていました。
ヨハン・シュトラウス二世の「皇帝円舞曲」は、指揮者自ら踊っているような指揮ぶりが印象的で、幕開けに相応しい楽しい演奏でした。べートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」のソリスト、松田さんは堅実でしたが、ダイナミックスさなどもう少しあれば、なお良いように感じました。
ベートーヴェンの「田園」には、最初から最後まで惹きつけられました。ホールが小型なので、管楽器も近くで見聴き出来、第2楽章ではフルート、オーボエ、クラリネットのソロを堪能し、ティンパニも入る第4楽章は迫力も充分でした。
尾高忠明(指揮)プロフィール
松田華音(ピアノ)プロフィール
【あらかじめ聴いたCD】
ベートーヴェン交響曲全集より第6番「田園」。カール・シューリヒト指揮パリ音楽院管弦楽団。颯爽とした演奏で、管楽器群が心なしかフランス風で華麗。モノラルですが、録音は悪くありません。