安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

奥村晶(tp)カルテット+三木俊雄(ts)&片岡雄三(tb)ライブ (6月30日 上田市信州国際音楽村)

2019-07-02 20:02:07 | 演奏会・ライブ

信州国際音楽村では、ご当地出身の奥村晶(tp)さんを毎年この時期に呼んで、ジャズのセミナーとコンサートを開催しています。今年のコンサートは、三木俊雄(ts)さんが加わった三管編成のコンボによるものなので、そのサウンドも注目されます。 

(出 演)

奥村 晶(tp)
片岡雄三(tb)
三木俊雄(ts)
佐久間優子(p)
中村健吾(b)
高橋 徹(ds)

奥村晶(tp)

片岡雄三(tb)

三木俊雄(ts)

佐久間優子(p)。ピアノは、スタインウェイ社製のものです。

   

中村健吾(b)

高橋徹(ds)

(曲 目)

1 So What (マイルス・デイヴィス)
2 Miles Ahead (ギル・エヴァンス)
3 You Know I Can (不詳。三木俊雄フューチャー)
4 Moment's Notice (ジョン・コルトレーン)

<休憩>

5 Invitation (ブロニアス・ケイパー)
6 The Good Life (サッシャ・ディスティル。片山雄三フューチャー)
7 I Remember Clifford (ベニー・ゴルソン。奥村晶フューチャー)
8 Una Mas (ケニー・ドーハム)
9 Freddie Freeloader (マイルス・デイヴィス。アンコール曲)

(感 想)

三管編成を生かした上質なモダンジャズを堪能できたライブでした。会場のPAは無しで、ベース以外は全て生音なのですが、三木俊雄さんのテナーがウェイン・ショーターをソフトにしたような良い音をしていました。ピアノもスタインウェイで、調律師も横浜からきているなど、サウンドは極上でした。

三管を生かした曲が選択され、編曲は三木さんが手がけていました。最初の「So What」で、中村健吾(b)のベース音が流れてくると、それだけでワクワクもので、中村さんのソロは曲によりかなり高音まで使って演奏していて、気合が入っていました。

管楽器の三人は、洗練されていて、音を外すといったところは全く見られず、それぞれフューチャーのバラードも味わいがありました。特に奥村(tp)さんの吹いた「I Remember Clifford」は、丁寧でフレーズの一音まで神経を行き渡らせた優れものでした。コルトレーン作曲の「Moment's Notice」は、奥村、三木、片岡と迫力あるソロの連続で、興奮させられました。

初めて聴いた佐久間(p)さんは、例えば「So What」でハービー・ハンコックのようにテンポを変化させ、途中でちょっぴり不協和音を入れてみたりと面白く、リーダーライブを聴いてみたいピアニストです。

佐久間優子(p)

片岡(tb)さんのソロのバックでリフをつけている三木、奥村。大型コンボならではの聴きごたえ、見ごたえのあるシーンです。

管楽器の三人。

【信州国際音楽村】

住所:長野県上田市生田2937-1
電話:0268-42-3436 
ホームページ:ongakumura.jp 

ホール内部。結構大勢の観客が入っていました。