安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ルイ・スチュワート LIVE IN LONDON

2018-06-10 19:02:31 | ギター

先日、ジャズ喫茶に寄るために高円寺に行きました。JR高円寺駅の北口、南口ともに商店街が形成されていて、買物や散歩が楽しそうな街です。最近では「古着」を見て回るために、週末に若者や外国人が高円寺に集まってくるようです。衣料品店が目につきますが、レコード店を見つけたので入ってみました。ロックを主体とした英国プレスのレコードがたくさんあり、ロンドンに買い付けにいっていると店主が話していました。ロンドンで録音されたCDです。

LOUIS STEWART (ルイ・スチュワート)
LIVE IN LONDON (BLAU 1997年録音)

   

ルイ・スチュワート(g,1944年~2016年)の1997年のライブ盤が今年になって発売されました。スチュワートは、アイルランド出身で、ベニー・グッドマン、タビー・ヘイズ、ジョージ・シアリングのバンドなどで演奏し、リーダーアルバムも多数残しています。日本では一般のジャズファンの間では知られていませんが、ジャズ・ギターを演奏する人の間では知られているようです。

メンバーは、ルイ・スチュワート(g)、Myles Drennan(p)、Arnie Somogyi(b)、Stephen Keogh(ds)。スチュワート以外は、聞いたことのない人ばかりで、英国のミュージシャンだと思われますが、それぞれオーソドックスなプレイを行ってスチュワートを盛り上げています。ルイ・スチュワートについて、ピーター・バーンスタインが「Louis Stewart was one of the Greatest to ever play jazz on the guitar」と記していて、ミュージシャンの間で評価が高いようです。

曲は、ウェス・モンゴメリー作が2曲で「Jingles」と「Far Wes」、ホレス・シルヴァー作「Nica's Dream」(ニカの夢)、ヴァ―ノン・デューク作「I Can't Get Started」(言い出しかねて)、ディジー・ガレスピー作「Woody'n You」の全5曲。ウェスの「Jingles」、ホレスの「Nica's Dream」といった好きな曲が入っていて、それだけで聴きたくなりました。

ルイ・スチュワート(g)の音色は重心の低いブルージーなもので、フレーズはスピード感を伴い澱みなく出てきています。「Jingles」や「Woody'n You」といったテンポの速い曲をやってもプレイに余裕がある感じがします。「Nica's Dream」は、ギターでは他にはケニー・バレルのものを思い浮かべるくらいですが、スチュワートは、勢いのよい細かなフレーズを積み重ねたソロをとり魅力的なプレイを行っています。バラードの「I Can't Get Started」では、美しいメロディを大事にし、繊細な音色でプレイをし、一転して「Woody'n You」では豪快です。久しぶりにギターのよいアルバムに出会いました。 

    

ブックレットからルイ・スチュワートの写真

【高円寺南口方面の商店街、レコード店】

ジャズ喫茶「ダディーズ・ソックス」を出て、高円寺駅に向かう途中です。

衣料品店が目につきました。

アーケード街になります。

偶然ですが、「BE-IN RECORD」というお店を見つけました。

   

入口

店内。天井近くに英国国旗(ユニオンジャック)が飾ってあります。ほとんどロック関係の在庫です。

シングル盤も多くありました。

ジャズは少ないですが、UKオリジナル盤もありました。英国プレスの音質はどうかと店主に訊ねたら、アルバムごとに異なり、一概によいとは言えないと話していました。値段は高めですが、好感がもてるお店なので、ジャズ喫茶の「ダディーズ・ソックス」にまた行く機会があれば、寄ってみようと思います。