安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ダグ・レイニー INTRODUCING DOUG RANEY

2016-03-20 10:01:05 | ギター

ある方から退職の記念にと、相道寺焼のコーヒーカップをいただきました。相道寺焼(あいどうじやき)は、長野県北安曇郡池田町に県内で最も古いといわれる窯があったのですが、明治時代に途絶えてしまったものを、復活させたものです。陶芸の体験教室を開催すると同時に、製品も販売しています。作陶体験は人気があるようですが、いただいたカップも渋い色合いの上品なもので、珈琲の味が一段と引き立ちました。渋くて上品な演奏のアルバムを。

DOUG RANEY (ダグ・レイニー)
INTRODUCING DOUG RANEY (Steeple Chase 1977年録音)

   

ダグ・レイニー(g)は、1956年8月の生まれなので、もう60歳近くて、改めて年月の過ぎる速さに驚いています。というのは、このアルバムをその昔聴いて、若いのにずいぶんと成熟した演奏をしていたのにびっくりしたのを覚えているからです。有名なジミー・レイニー(g)の息子で、2代目だということもありました。聴いているのは、その当時購入したレコードです。

メンバーは、ダグ・レイニー(g)、デューク・ジョーダン(p)、ヒューゴー・ラスムッセン(b)、ビリー・ハート(ds)。これがレイニーの初リーダー作になりますが、デューク・ジョーダンをはじめ手堅いリズムセクションで、新人のセッションらしからぬ、落ち着いた雰囲気があります。もちろんジョーダンのソロも期待できます。

曲は、ジャズオリジナルとスタンダードが半々です。ジョン・コルトレーン作「Mr.P.C.」、チャーリー・パーカー作「Bluebird」、タッド・ダメロン作「Casbah」、サム・ジョーンズ作「Unit 7」、あとはスタンダードで「Someone To Watch Over Me」(やさしき伴侶を)、「The End of A Love Affair」(恋の終わり)、「I Remember You」、「Like Someone in Love」(恋の気持ちで)の全8曲。有名曲中心ですが、ダメロンの「Casbah」は、他にあまり聴けないだけに嬉しい選曲です。

ダグ・レイニー(g)をはじめメンバー全員が好演をした、オーソドックスなギター・アルバム。最初の「Mr.P.C」におけるスピード感を伴ったレイニーのロングソロが圧巻で、よく歌っています。パーカー作のブルース「Bluebird」でも4人がリラックスして、心地よいサウンドを作っています。バラードの「Someone To Watch Over Me」や、ギターとピアノだけで演奏される「Casbah」は、思い切ったスローテンポで詩情が感じられるなど、いい音楽を聴いたという満足感が味わえる作品。

【相道寺焼】

相道寺焼紹介ページ(さわやか信州旅ネット)

   

いただいたコーヒーカップ。大事に使います。