先週、須坂市や信濃町など長野県北部を回ってきました。お楽しみの昼食は、戸隠(長野市)の「たからや」というそば店に行きました。わさびと辛味大根を薬味として入れたつゆで蕎麦を食べましたが、サービスに、そば団子や漬物、おでんまで出してくれたのにはびっくりしました。途中寄った「鏡池」周辺は、吹く風も涼しくて、そろそろ秋の気配でした。辛口の作品を聴いてみます。
ERIC DOLPHY (エリック・ドルフィー)
OUT TO LUNCH (BLUE NOTE 1964年録音)
このところ、美しい旋律の曲をたくさん聴いてきましたが、辛口のものも聴きたくなり、久しぶりにマルチ・プレイヤーのエリック・ドルフィーのおなじみのアルバムを取り出しました。フリージャズではありませんが、サウンドやソロ・プレイにアブストラクトなものを感じとることができます。
1964年という時点で進歩的なミュージシャンが揃っています。エリック・ドルフィー(as,bc,fl)、フレディー・ハバード(tp)、ボビー・ハッチャーソン(vib)、リチャード・デイヴィス(b)、トニー・ウィリアムス(ds)という豪華メンバー。ハッチャーソンの叩くヴァイブから発せられる和音が効果的で、はじめて聴いたときにはそればかり強く印象に残りました。
曲はすべてドルフィーのオリジナルで、「Hat and Beard」、「Something Sweet, Something Tender」、「Gazzelloni」、「Out to Lunch」、「Straight Up And Down」の5曲。フルートで演じられる「Gazzelloni」は、イタリアのフルート奏者セヴェリーノ・ガッゼローニを指しています。彼がイ・ムジチ合奏団と録音した、ヴィヴァルディのフルート協奏曲は、LPを持っていたので、ドルフィーのこの曲名にも親近感があります。
エリック・ドルフィーは、ここでも3種類の楽器を用いて演奏していますが、音の塊によりソロを綴っていくようなアルト・サックスによるプレイが迫力があって面白い。そこで、「Out to Lunch」、「Straight Up And Down」が入っているLPのB面をよく聴いていました。各曲のテーマなど合奏部は、トランペットやヴァイブが入り、音色やメロディ、そしてリズムが斬新。しかしながら、聴くにつれて、ドルフィーのソロ・プレイに焦点を当てたくなる一作です。
【たからや】
地元で働いている人たちの間で人気のあるおそばやさん。この写真の7ぼっち(7つの馬蹄形のそばの盛り)で750円。そばだんご(一人2個)や漬物、おでんはサービス。民宿も兼ねていますが、安いですね。
住所:長野県長野市戸隠2285 TEL 026-254-2270
【鏡池】
長野市戸隠にある農業用のため池です。通称鏡池で、戸隠連峰の景色が池に写ります。