またたび

どこかに住んでいる太っちょのオジサンが見るためのブログ

街の音

2012-04-27 14:31:51 | 気仙沼
日頃から外を歩くときは耳にイヤフォンが突き刺さっている。だから街の雑踏や電車・バスでの会話や騒音で嫌な思いをすることはない。赤ん坊の鳴き声をかき消すアクセル・ローズの声やロジャー・グローヴァーのベースや長渕の歌声があるからだ。
街の音が存在せずに、すべてがiPodから流れる音楽に支配されている。
この前、一年経ってようやく駅前の横断歩道が青の時にメロディが流れることが判明したり、中央線の軋む音が卑猥に聞こえたり、東京に来てからは街の音は全てiPodから聞こえてくるロックンロールやパンクになっている。 すべての場所が一色に染まっている。
僕は気仙沼では耳にイヤフォンが突き刺さっていない。
気仙沼には一つ一つの場所にそこにしかない音が存在するからだ。

社会人になってから年に数回しか出来ない帰省では一つ一つの場所の音を確認するかのように街を歩くのが楽しみになっている。

なんか、どんな音楽でも敵いっこない、その一瞬にしかない音が存在してならない気がして、聞き漏らさないように耳をすまして、みなとまちを闊歩している。店内に流れる音楽も同じだ。

個人的には南気仙沼スーパー(ベルなんちゃらに変わる前ね)のあのインストが堪らなく好きで、弁天町の一景島公園のカラスの声が嫌にならなくて、川口町に走るフォークリフトの走行音はどんな8ビートでも太刀打ちできないと思っている。

気仙沼の街が大好きだ。
私のどこを切っても金太郎飴みたいに『気仙沼』という文字が出てくるに違いない。

今は東京に住んでいるけど、数年後絶対に気仙沼へ戻りたい。つか戻る。
今、決めました。

それまで東京で身を削るような毎日を過ごします。あほみたいに成長して帰ってきます。

街の音を今度は作る番だ。
すげぇ、クソみたいな、バカみたいな、誰もマネしなさそうな、ファッキンシットみたいな音を奏でますよ