Are Core Hire Hare ~アレコレヒレハレ~

自作のweb漫画、長編小説、音楽、随想、米ラジオ番組『Coast to Coast AM』の紹介など

文明の自殺

2015-01-12 21:58:59 | コラム

フランス大行進、参加者は370万人超   「パリ解放」超え史上最高(時事通信の記事より)

さて、有史以来の我々人類の歴史は、一言で言えば「組織と個人」の対立の積み重ねです。

個人は組織として力を合わせないと生きられません。
ですが、組織にはルールが必要で、どうしても個人の自由が制限されます。
ならばと、個人が自由すぎると組織として機能しなくなり、全員で共倒れすることになります。

そして、西洋文明は組織が肥大化し腐敗する度に個人がそれを打ち負かすという連続でした。

キリスト教の誕生…腐敗したユダヤ教を批判し、個人による神への信仰を訴えた

ルターの宗教革命…腐敗した教会組織を批判し、個人による神への信仰を訴えた

フランス革命…腐敗した王政を批判し、個人の権利を訴えた

近代国家の広まり…個人の権利を守るために国家があるという考えが広まった

第二次世界大戦…国家主義、全体主義勢力が破れた

東西冷戦の集結…社会主義勢力が自滅し、自由主義勢力が勝った

自由を主張した側が組織化し自由を抑圧する側になり、また改革というパターンです。

その最先端をいっている国の一つがフランスです。
個人の自由と権利を何より重んじる彼らには、理解できない人たちがいます。
神や聖人といった、いるかどうかも怪しい個人を越えた存在に、心の拠り所を求める人達です。
そんな「進歩的な」フランス人には、彼らがアホにしか見えません。
また、他の西欧諸国でも個人主義の観点から「多文化共生」を謳っていました。

一方で、そんな国々が自ら招いたイスラム系移民に悩まされています。
自分たちの価値観のほうが優れているから、いずれ彼らも信仰を捨てるだろうと思っていたのかもしれません。
しかし、今のままだとフランスを含め多くのヨーロッパ諸国が五十年以内に「イスラム化」します。

ヨーロッパが重んじてきた個人の自由が、自国に混乱を呼び込む原因となっています。
その輝かしい成功の歴史が今度は自らの文明を壊す事にならないか心配です。

※web小説‐伝承軌道上の恋の歌‐初めから

コメント
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