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冷暖房との“我が闘争”

2005-06-16 01:31:36 | Weblog
 先日の「お笑いだよ、クールビズ騒動」に対して海外在住の「匿名希望」さんから、冬の暖房の暑さの指摘が寄せられた。
 そこで、私のここ10数年の「冷暖房との『我が闘争』」をお届けすることにした。
 冷暖房でエネルギーを無駄遣いする場所は、例を挙げれば切りがない。一般企業、デパート、電車、銀行、病院、レストラン等など、実に多い。いまだに「冷暖房完備」が文化のレヴェルと勘違いしているのではないかというところが多いのだ。これは、うがった見方かもしれないが、20年位前まで喫茶店やレストラン等の入口に「冷房完備」「完全冷房」という札を下げて客引きに使っていた名残りなのかもしれない。
 だが今時、そんな考え方は捨てた方がいい。残り少ない石油資源をどう共有し、次の世代に残していこうかという時に時代錯誤もはなはだしいではないか。世界全体の石油の8割を2割の人口にしか過ぎないわれわれ先進国が使っているのが分かっていながら、「便利さや快適さ」を優先するのは、もはや罪の域に入っているのだ。
 私ごとで言えば、公共交通機関に乗っていて異常に冷暖房をきかせている時は、乗客の様子を見て車掌のところまで行って苦言を呈することにしている。その時間がなければ、当日の気温を調べて、鉄道会社に苦情を言っている。時には、22,3度で冷房を、10数度で暖房を入れる場合がある。
 講演会場でも冷暖房が強すぎたりすれば、主催者や参加者に弱くしたり、止めたりするように呼びかけている。大抵の場合、講演者の私の呼びかけに答えてくれるが、昨年呼ばれていった生協の会場では、数名の人たちに断られた。その日の気温は、後で調べたら26度。閉め切っていれば、人いきれで息苦しくなる気温だが、建物の外は風も適度の強さで流れていた。だから、窓を開ければ我慢できない気温ではないのだ。恐らくその直前にエレヴェイターを安易に使っていること(上下階を行き来するだけで使っていた)を指摘されたのが気に障った人たちだったと思うが、環境や平和の大切さを他人に訴えるのなら自分から範を示さずにどうするのかと言いたい。
 ここまで厳しく冷暖房を“敵”にまわす私を変人のような目で見る人がいるが、果たして私が間違っているのだろうか。皆さん一人ひとりと話すと、地球環境が危機的状況にあること、エネルギー事情が深刻なことは承知しておられる。だが、「そうは言っても」「われわれがちょっとやった位では」と、日本人独特の「曖昧文化」に逃げ道を求める人が多い。だが、本当に自分の子ども達が可愛いのなら、彼らの将来のためにも多少の我慢はするべきであろう。
 ただ誤解なきようにお願いしたいが、私は口ほどにもないいい加減な人間で全く冷暖房に頼らないわけではない。35度を超える気温であれば、冷房を入れるし、そうでなくても暑さを感じる時は、「ちょっとだけ」と冷風に当たることもある。だが、多くの場合は、汗をかいた後の自然に流れてくる涼風に得も言われぬ快感を覚えている。皆さんも今年の夏は、じっと待っていると、そおっと身体をなでてくれる風を感じて見てはいかが?「生きている」ことを実感させられますよ。

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