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読み間違え

2008-11-14 12:19:07 | Weblog
 麻生総理の国語能力が話題になっている。

 最初は、国会答弁の中で、「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」と読み、それを聞いていた人たちの頭の中は疑問符だらけになった。

 ところが、読み違えはそれに留まらず、「頻繁を(ひんぱん)」を「はんざつ」、「未曾有(みぞう)」を「みぞうゆう」と読み、総理の国語能力を疑う声が日増しに大きくなってきている。

 これは他人事ではない。私も時折、とんでもない読み間違いをして冷や汗をかくことがあるからだ。だが、頻度の問題がある。また、程度の問題もある。麻生氏はその点において、どうも「常識的なレヴェル」を超えるお方のようだ。つまり、間違いが多すぎる。また、間違いの程度も低い。

 事は簡単だ。「70の手洗いなんぞ洒落にならねえ」などと言わずに、専門の指導者をつけて、役人が書いた答弁を一緒に読んで確認してから発表の場に向かえばいいのだ。そうすることによって、こういった間違いはかなり改善されるだろう。

 そのことについて今朝の讀賣新聞の「編集手帳」というコラムが面白い。

 「NHKが昔、ある人気俳優に密着して芸と素顔を特集したとき、俳優が番組のなかで「作者のイズは…」と3回語った。意図――イトである◆放映後、NHKの用語委員会で議題になり、再放送ではテロップで「イト」と流すべきだ、いや、俳優が気の毒だ、と会議がもめた。委員長の国文学者、池田弥三郎氏が「単純なイト・イズ・ミステークということで…」と収め、テロップなしで決着したという挿話が残っている(後略)」

 粋である。他人の間違いを指摘するのはとても難しい。それを、上手く笑いで落ちに持ってくる才能は、池田さん、さすが並大抵のものではない。私も自らが笑われぬよう精進する事は当然だが、他人がミスを犯した時、さりげなくその人の気持ちを傷つけぬように気付かせる技術を会得したいものだ。

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