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ロンドンテロ事件 誤認射殺に想う

2005-07-25 10:18:48 | Weblog
 ロンドン警視庁は23日、多発テロ関連捜査官が22日に追跡する内に射殺してしまった男性が、テロ事件に無関係であったと発表した。
 この事件直後から、誤認射殺であったのではとの声が強くあったが、捜査当局は、「夏なのに厚着をしていた」「監視中の建物から出てきた」「捜査官の追跡を振り切って逃げようとした」など、まるで射殺された男性が、危険人物であるかのような“状況証拠”を挙げて正当性を訴えていた。
 しかしながら、ロンドンの夏は、気温の変化が激しく、ノースリーブとコート姿が混在するのがごく普通の街だ。また、捜査官の追尾といっても、被害者にとって私服警察官は恐らく“危ない男”にしかみえなかったのだろう。又は何か、多少の後ろめたい部分を持っていたのかもしれない。
 ロンドン警視庁の警察官は、丸腰で有名である。それが、彼らのある種、人気のある原因でもあった。市内を歩く「お巡りさん」と捜査官とは当然その姿勢も違うはずだが、それでもスコットランド・ヤードのイメージは、あの山高帽と背の高さに象徴されて、どこか「浮世離れ」していた感がある。それが最近、テロ対策の一環で、武器携帯の必要性が議論されるようになり、9.11後には、イスラエルなどに一部の人間が送られて訓練を受けていた。
 今回の警察官がイスラエルで訓練を受けてきたかどうかは分からないが、有無を言わさず、被疑者に発砲、それも頭部に5発の銃弾を撃ち込むというのは、明らかに「イスラエル・スタイル」だ。日本の警察もイスラエルで同様に訓練を受けてきていると聞くが、もし本当であるのなら今回の事件を真剣に検証すべきだ。

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