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民主党の猿芝居

2006-04-03 23:48:14 | Weblog
 民主党の代表選。マスコミで話題になっていることもあり、我々の会話にも頻繁に顔をのぞかせている。ただ、皆さんの民主党に対する「眼」はとても厳しい。そりゃあそうだ。これまでの民主党の無様な姿を見ていれば、愛想をつかして当然である。だから、たとえ自民党嫌いでも投票所で頭を抱えた末に自民党に一票を投じた人も少なくないだろう。

 夫々の側近が支持集めに奔走して、小沢だ、いや菅だ、と民主党はまさに真っ二つ。マスコミも世論調査の結果を出して、「祭りだ、わっしょい」と煽り立てている。

 しかし、この代表選び、私にはどうしてももう道筋が決められているように思えてならない。今回は、満を持して表舞台に出てきた小沢一郎氏で決まりのはずだ。菅氏は選挙戦の盛り立て役を務め、土壇場になって代表選に出馬せず、小沢氏にその座を譲る形を取るような気がしてならない。それは「自分大好き」にかけては民主党の中でも際立っている菅氏が、最初から勝ち目のない選挙戦に出るとはとても考えられないからだ。

 菅氏の年齢を考えれば、まだ先はある。ところが、ここで最初から結果の見えている無理な戦いに挑んで負ければ、昨年に続く敗戦となる。それはつまり、政治の世界では、「次」が無くなる可能性が高くなることを意味するのだ。そんな戦いに「打算の塊」とまで言われる菅さんが挑むはずはない。

 小沢さんの勝利と言い切る私の根拠は、これまでの小沢氏の動向と、「票読み」にある。小沢、菅両氏共、抱える国会議員は30人にすぎない。衆参合わせて195名の議員数を考えれば、過半数とか多数派というには程遠い数だ。議員の数だけ比較すれば、鳩山氏の40名や「中堅・若手グループ」の50という数字に到底及ばない。

 両氏が勝利を収めるには、この2つの勢力の動向が大きく関わると見られる。だが、その点だけを考えても「話はついている」。なぜなら私が前から言い切っているように、前原氏と小沢氏は表向き不仲のように見せているが、実は強い絆で結ばれているからだ。私は以前から前原氏はあくまでも「小沢氏の露払い」で、今年9月の代表選までのつなぎということで党内にはコンセンサスができていると言い続けてきた。それが、メイル問題でシナリオに狂いが出ているだけの話だ。

 党内最大勢力の中堅・若手グループは一枚岩ではなく、前原氏が小沢支持を呼びかけても、それに従うのはせいぜい半分だろう。だが、鳩山氏が持つ40票は結束も固く、頼りになる。鳩山氏が小沢支持に回った時点で「勝負」はついたも同然。それに、旧社会党系が小沢氏支持に回ったからもうそれだけで過半数となり、万全だ。

 小沢さんも、菅さんももう猿芝居はやめて民衆に目を向けるべきだ。我々が彼らに何を求めているか分からずして我々を納得させられるような政治が出来るはずはない。民主党は一度解党までをも覚悟した画期的な政策を打ち出して民衆に示すべきだ。そこから設定をし直さないと、いつまで経ってもこのような失敗は繰り返されるに違いない。そして、民主党が政権政党になる日は、22世紀に入っても訪れてこないだろう。 

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